フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

サンカン終了。

2009-03-31 | 演奏や練習に関して
レッスンで、ピエールサンカンの曲が一応終了。

プーランクをやって、私が嫌い&苦手なはずのフランス物・・・演奏会でも速攻熟睡・・・ではあるが、意外に得意なんじゃないの?とおだてられて始めた曲ではあった。

いつからか始めたか忘れたが、たぶん年末の頃。

おー、もう4ヶ月以上もコレやっていたか。

その間には、数行やって、指がまわってないとわかって他のこと・・・息の使い方とか姿勢とか・・・でレッスンのお茶を濁しつつ? 乗り切ったのだった。


それでもよく頑張った方らしい。

先生のアマチュアの生徒さんは、今まで私を含まず4人挑戦して、3人は途中挫折。一人の合格に到達した方は、9ヶ月かかったということ。

そう言われると、早かったのかも?
一番苦労しなかったね、と言われた。あまりそうとも思わないが・・・

アビテックス様々だ。
これだけでもモトを取った気がしたよ。


次は、バッハのソナタを勧められている。

それはそれとして、フランスものの前はバッハのスイート、モーツァルトのコンチェルト、久石譲(←まぢ楽しい。笑)とやってきたので、またちょっと楽しい曲を少し挟もうかと思案中。ピアソラとか。


残業規制が厳しい世の中、早く帰れるはずなので、買っだけの参考書状態となっていたタファネルゴーベールの練習法でも少し聞いとこうかな。

先生は日課として40分ぐらいやるらしいけれど、時間のないアマチュアには勧めていない。でも、15分ぐらいでもやれるならやり方は知っているといいね、ということで。

静かな激しい攻防

2009-03-28 | 演奏や練習に関して
ベートーベンのとある大曲な交響曲に我がオケは取り組んでいる。

この人の曲、とにかく厳密。

テンポもリズムも音程も何もかも。初見に近い頃は、とにかくtuttiのあとは長く続く頭痛。張りつめた緊張感に精神的に追いついていくのが大変な苦労。技術的にはほとんど問題ないのがせめてもの救い・・・であるが、これだったら必死に指をさらっているほうが全く楽。

昔のように、他の人に振ってケツをまくって逃げようかと思ってもみたけれども、諸般の事情から失敗。


とにかく練習が苦行で頭痛が・・・とミクシーに書いたら、木管アンサンブルのファゴットの友達から、ハーモニーがきれいで楽しいじゃん、みたいなコメントがついた。

その後の木管アンサンブルの集まりでは、そのファゴット君、もっと空気読め、とか、思いやりを持って吹け、とかみんなからボロクソ(笑)。

そういう、ある意味超越したというか、要するに鈍いマイペースな人がベートーベン好きなのかしら、と思った。が、過去を思い返してみるとそんなことはない。この仮説は速攻却下。

最近はそれでもずいぶん慣れて、頭痛になることはなくなったから良かった。


リズムやアーティキュレーションの過度な?厳密さには、指揮者のねばり強い指導の結果、全体としてだいぶまとまってきた。

それはそれで、他に気になることがクローズアップされてきている。


小節の感じ方。

例えば2拍子ならば、 1,2 1,2 と数えている人と、2→1、2→1と数えるのとがあって、うちの指揮者さんはいつもいつもいつも後者を言い続けている。私はレッスンの影響で、全て後者に切り替えている。

でもやはり 1,2 はどうしても健在で圧倒的に多数派ではある。切り替えは非常に困難なことでもあるし。かなり上手な人でも、1,2 と数えている人とは、曲の中での微妙な場面で挙動に違いがでる。私も気になっているので、相手の上手な人もこの差が気になっているであろうと思われる。付点のとりかたとか。

どちらがいいかとはここでは言及しないが、 1,2 と数えることの欠点は、2が早くなってしまうと、そのまま1も前のめりになり、走ってしまいがち。
2→1 は原理的にそういう走り方はしない。

この微妙走りが、前回の指摘事項の重要な一つでもある。

そういえば、何年か前に見に行ったアマチュア楽団のベートーベンも、パート毎にそれぞれが好き勝手なテンポで走りまくって大変なことになっている演奏になっていた。あれは指揮者も悪い。


とにかく多くが微妙走りしている中、一応インペクという立場もあり(?)、(テンポのゆらぎにはもちろんついていくけれども)走っているのには合わせるつもりはなく、結果として先行グループと1/32拍ぐらいのきれいなずれが生じる。

走ってしまっている人からは問題ない程度としても、それについていっている(上手な)1,2な人から見れば、なんで合わせようとしないのか、という非難の対象になりそう。でもあわせたりしないもん。


頭痛はなくなったが、今度は胃痛になりそう・・・・

音楽心理学入門の続き

2009-03-27 | 演奏や練習に関して
本はとっくに読み終わっていた。

さて、第5章。音楽の聴取。
突然ちょっと面白くなってきた。

興味深かったり、みょうだったり、の実験に取り組んでいる。
ちょっと極解しているので、あまり信用しないように。


信じられない実験。

音楽が流れている時と流れていない時。氷水に手をつっこんでどのぐらい耐えられるか。
まあ、なんというか・・・・良く考えました。あまりアカデミックな臭いがしない。苦痛に耐えるには、音楽があった方がいい、ということか。

緊張感ある演奏と退屈な演奏とで比べてみるということをやってほしいなぁ。手抜きフィルハーモニー管弦楽団と、根性オーケストラ。どっちがより寝ないか、とか。


面白い実験。

あるフレーズを、喜び、悲しみ、怒り、などを演奏者に演奏で表現させて、それが聴衆に伝わっているかを確かめる。

・・・・・怖い(笑)。

演奏の分析をしていて、それぞれのニュアンスを表現しようとする時、テンポやアーティキレーション、強弱などをどうつけるかを分析。

分析結果は知りたいなぁ。論文でもさがしてみようか。


あと、人の性格と音楽の好みとの相関を調べるということもやっている。

ちょっと、自分はどうなのか興味ある。なぜベートーベンの演奏は苦痛にかんじるのか(笑)


こんな話もあった。

演奏者の演奏中のジェスチャーが聴衆に与える影響。

演奏中の派手なジェスチャーは、聴衆が素人であるほど有効!
玄人ほどだまされない。


私の吹奏楽団に、演奏中にやたら大きな身振りで拍をとっている(が、ずれている)人がいるが、あとでこの演奏会を見に来てくれていた知人に聞くと、すごくあの人上手そうだね、と言った。まあ、そういうこと。

以前少し参加していたオーケストラで、音楽性に対して団員からブーイングと言えるほどの批判が出ている指揮者がいた。練習は要領を得ず、曲もいまいち以上にまとまっていない。でも、本番での指揮姿はなかなかいけてる。

もちろん演奏は大絶賛で、アンケートには指揮者が素晴らしい、が連続。

まあ、世の中そんなものでしょう。
心理学的にも確認済み。


発表会が近くてあせって追い込み中のあなた。ぢみに練習続けるよりは、鏡の前に立って、さあ、踊ろう。

音楽心理学を半分

2009-03-13 | 演奏や練習に関して
先日の日記で、ベートーベンが嫌いな理由を書いたあと、そのテスト方法が気になったので、そのままアマゾンで人名で検索して書籍を買った。谷口高士氏の「音は心の中で音楽になる」という音楽心理学の入門書。

題名からして、何かとても親しみやすく読みやすそうな気がしないでもないが、中身はいわゆる専門書。これまでの論文のあらすじ紹介みたいな感じ。

一応私は自称エンジニアの時代もあったので、抵抗はなく読める。
仕事してるみたいではあるけれど・・・

現在、この本の半分弱ぐらいまで読み進めてきた。(4/9章)

ここまで内容は、音楽心理学の実験方法概要、音の高さの感じ方、音の並びをかたまりとして感じるいるか、調性感をどう感じているか、どういう時に拍子を感じるか、和音として感じる条件・・・など。


目次をみると、おお、そこだよそこ、そこが何故だかを知りたかった、と思ったのではあるが、実際の中身は今までレッスン等で教えられてきたようなことを、単純化した条件で実験し、確かに現象として確認できました、というレベルでしかなかった。

結局疑問は何も解けないまま。
うーん、やっぱり人間の音と感情の処理ってなんだか複雑なのね。

これからの五章以降では、いよいよ音楽作品の違い、芸術とか演奏技能とかに触れられていくようだ。期待を捨てずに頑張って読み進めようと思う。

久しぶりの招待状

2009-03-07 | 演奏や練習に関して
音は心の中で音楽になる、のだそうだ。

これは前回の、ベートーベンが私が好きでない理由を指摘してくれた?音楽心理学の谷口氏の著作の題名。

いたく音楽の感情価測定尺度項目に感心した私は、思わずamazonにアクセスして氏の本を買ってしまったのだった。

まだうちに到着したばかりで、まだ読んでいないが面白そう。「音律と音階の科学」とよりももっと紙面が論文風の理科系だが・・・そりゃそうだ、音楽心理学の入門書という位置づけだから。

まあ、この手のやつは、読んだから、理解したからと言って楽器が上手くなるわけではなさそうだけれど、最後はうんちくで勝つ、という向きにはいいのかもしれない。

目次をみると、音楽療法というのもある。

そうか、音楽をやっていれば少なくとも精神的な病気にはならないのかしら?と思った。 (本の内容とは関係なし)

そこで、私の周りを思い出してみた。

実は、私の周りには、その心の病の人が多い。

会社で、同期と、前の職場と、前の前の職場で一人ずつ。

音楽関係にはいない・・・と言いたいところだが、実は私のオケでも最近それで休みになった人が一人だけではなくて・・・いろいろな意味でかなりショックがでかい。

もう一つのオケでも、私と過去にアンサンブルしていたお友達が、後で聞いたら実はそれで会社を長く休んでいた・・・と聞いてびっくり。それでも辞めたら次がないいと、オーケストラだけは苦しいながらも続けていたんだ、という話を聞いて二度びっくり。


そんな折り、その前の職場の、その病気の関係で薬をいつもたくさん飲んでいる後輩が、私の所に相変わらずとってもくら~い顔をしてやってきた。珍しい。

ちょっとあっちで・・・と隅の方へいってヒソヒソ話をしてみると、実は彼は結婚するのだと静かに暗く密かに打ち明けた。彼の病気のことを知っていたので、よしよしおめでとう、これから「ガンバレよ」(←ウツの人には禁句と聞いている)、と言っていいものかわからず、どうしたものかと思っていると、暗い顔をしながら、準備でいろいろ大変なんだとか、こんなことあまりしたくないけど親戚が・・とか、うちの課長がどうにもならないから替えてくれとか、親がここにきてなんだかんだと言い出したとか、ながながと暗い顔をして話し、実は出席してほしいんだけど、と言い、じゃあ今度招待状持ってくるから、と言って暗く去っていった。


私も実は、ベートーベンの7とか9番は、その「断固」さというか、厳密さにやられて練習のあとはかなり頭痛でウツになる。一日ではすまない。
これで仕事で何かちょっとしたきっかけで自分も発症しないとは限らないと不安になる。


お、そーいえば、私の吹奏楽の方にはそういう病の人がいないなぁ。

ここに、「吹奏楽は心の病にならない仮説」誕生か!?
でもコンクールとか、病気になりそうな要素は多いような・・・

ベートーベンが好きでない理由を発見

2009-03-04 | 演奏や練習に関して
今日仕事でとある学会誌を読んでいたら、記事の中に面白いことを発見したので思わず読み入ってしまった。

音楽作品の感情価測定尺度項目というのがあるらしい。(谷口高士氏による)

それは・・・


高揚因子
(高揚傾向)
 明るい、楽しい、陽気な、嬉しい
(抑鬱傾向)
 沈んだ、哀れな、悲しい、暗い

親和因子
 恋しい、愛しい、優しい、おだやかな

強さ因子
 強烈な、刺激的な、強い、断固とした

軽さ因子
 落ち着きのない、浮かれてた、きまぐれな、軽い

荘重因子
 崇高な、厳粛な、気高い、おごそかな


要は、これらの言葉の当てはまりで、概ね楽曲の印象が評価できると言うこと。
85%はあたっている感じで、とても感心した。
最近のヒットだ。

ふと、思った。

ベートーベンの曲って、明るかろうと、優しかろうと、軽かろうと、なんだろうと、この中の「強い」「断固とした」というのが頑として通っている(と少なくとも私はそう強く感じる)。

私の好きなモーツァルトは「強い」くも「断固とした」ところはなく、「愛し」くかつ「崇高」に聞こえる。ブラームスは「強い」けれども「断固と」はしていなく、意外にも「愛しい」と感じる・・・・

どうやら、私の曲の好き嫌いは、「愛しい」因子が好き方向に働き、「断固」因子が逆方向に働くらしい。確かに、バッハは結構苦痛・・・(笑)

フランスものも、印象としてはふわふわしていても、結構頑固なところもあることがあって、これは楽しいに決まってるでしょ、みたいな押しつけ?みたいな。そこから「頑固」因子を感じる場合があるのかもしれない。


なんだかひょんなところから、自己分析をしてみた今日であった。
音楽仲間が集まって、楽曲や作曲者の評価を見せ合うと結構楽しそう。血液型と同じかもね。