Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

KINGS OF THE DANCE (Sun, Feb 21, 2010)

2010-02-21 | バレエ
オペラに関しては、好きな歌手ですら、つい重箱の隅をつつくようなことを書いて、
まるで息子の嫁には決して満足しないうるさい姑のようになってしまう私ですが、
バレエについては、なぜだかなんの心置きなく、爆ミーハーです。

今日は、私のダックス王子、マルセロ・ゴメスと久々の再会を果たすため、
『Kings of the Dance』というイベントを鑑賞して来ました。
この『Kings of the Dance』は2006年にアンヘル・コレーラ、イーサン・スティーフェル、
ヨハン・コッボルク、ニコライ・ツィスカリーゼの4人の”キング”に、
アリーナ・コジョカルとグドラン・ボイエセンというゲストを招いて、
セルゲイ・ダニリアンのもとにプロデュースされたのが最初で、
以後、キングの顔ぶれが代わりながらも、継続して開催されている人気企画です。

このプロジェクトが人気なのは、まず、男性ダンサーにフォーカスするという視点の面白さ、
現代の著名な振付家のそれを含む色々な作品を見れること、
そして、それを踊るキングたちの顔ぶれ、に理由があると思います。
ダックス王子はもちろんなんですが、普段、なかなか見ることのできない、
名前しか聞いたことのないABT以外のダンサーを見れるのも、私にはとっても楽しみです。

今年のキングたちは、下の写真左から順(カッコ内は出身国)に、
ホセ・マヌエル・カレーニョ(キューバ)、デイヴィッド・ホールバーグ(アメリカ)、ニコライ・ツィスカリーゼ(ロシア)、
マルセロ・ゴメス(ブラジル)、ギヨーム・コテ(カナダ)、ホアキン・デ・ルス(スペイン)、
デニス・マトヴィエンコ(ウクライナ)、そして写真にはいませんが、デズモンド・リチャードソン(アメリカ)という顔ぶれです。



(この企画は複数の公演日があり、ソロの作品以外は、日によってダンサーが組み替えられます。
よって、ここから下の写真は、私が見たダンサーとは違ったキングによって踊られているものもある点、ご了承ください。)

● 第一幕 ●

最初に短い映像の上映があって、リハーサル中の各キングたちの表情や言葉が紹介されます。
キングといっても自分達がそうだ、と言っているわけではなくて、
そこを目指していくメンタリティを現わしたプロジェクト名であること、
このプロジェクトを通して、キャリアで同じような試練にぶち当たっているダンサーと、
その悩みを共有し、いろいろ考えられることは、非常に意義がある、といった意見が披露されて、
こういうイベントには、つい、”俺が、俺が”というメンタリティがついてまわりがちだと思うのですが、
これが全く正反対で、このキングたちは誰もとっても謙虚で、それが実際の公演内容にもあらわれている感じです。
NYタイムズのマコーレー氏の批評は、逆にそこがエキサイティングさを殺いでいる、と感じたそうで、
むしろ、若干そこからはみ出ているダンサーたちの方への評価が高かったですが、
私は和を感じるパフォーマンスって、嫌いではないですけど。

最後に4人のダンサーが向こうに歩いて行くモノクロの映像に重なるように、舞台の上に4人のダンサーが登場!!!

★ FOR 4

ウィールドン振付の作品で、音楽はシューベルトの”死と乙女”。
ウィールドンといえば、メトの新『カルメン』のコリオグラファーですが、
あの『カルメン』の幕前にダンサーたちによって踊られたパッション溢れるダンスと違い、
今回のこの作品では、すごく構築的といってもいいような振付だったのが意外でした。
パッションを生み出すというよりは、4人が視覚的に生み出す美を追求した作品というか、、。
その分、目には美しいのですが、あまり心に訴えかけて来ない部分があり、私の座席の周りでも、かなり不評でした。



今日この作品を踊ったのは、マトヴィエンコ、カレーニョ、ゴメス、コテというメンバーで、
彼らがどんなに合わせようとしても、踊りのスタイルの違いが微妙にクラッシュしているのも、
そのスタイルの違いを面白い方向に転化することも出来ると思うのですが、
この作品に限っていうと、なぜかあまり成功していません。

私の隣の座席のおばあ様は、ロシア出身で、NYに来る前は長らくパリにいらっしゃったという、
真性のバレトマンヌですが、この演目が終わるなり、私の方にやおら体を向け、
”あなた、どうお感じになった?”。
”え?いや、美しいダンスだと思いましたよ。”
すると、”でも、あなた、このダンスを見て、心を動かされた?私は全然よ。
でも、ダンスで一番大切なのはそこでしょ?”と火を吹く、火を吹く、、、。
まるでこりゃオペラを語っている時の私だ、、と思いながら、はあ、、と答えるのが精一杯のMadokakipなのでした。

● 第二幕 ●

★ Small Steps

今回ゴメスのために創作された、アダム・フグランド振付による作品。曲はマイケル・ナイマン。
いつぞやのABT秋シーズンの公演で踊られた”C. to C."をちょっと連想させるような、
気持ち悪い神経症的な動きが最初にあるのですが、ゴメスの素晴らしさはそんな中からも美を抽出できる力というか、
実際、彼の手にかかったら、道端で座ってうんちしているポーズでも、美しいダンス作品になってしまいそうな気がします。



前半のそういった自らと葛藤し、鬱屈している雰囲気から、後半の自己の解放を感じさせる場面まで、
彼の動きには全く無駄がなく、それでいて、表現への激しい意志を感じるのは、
これが好きな理由なんだよー!と、そもそも彼を好きになった原点に立ち返らせてくれます。
ただ、フグランドの振付がゴメスの持つそういった力とちゃんと拮抗し、彼の良さを引き出すものか、といえば、
私は疑問を呈します。こんなに情熱的なエグゼキューションをもってしても、
観客の心に訴えるものが少ないとしたら、それは振付家の責任以外のなにものでもないでしょう。

★ Vestris

レオニド・ヤコプソンが、ミハイル・バリシニコフのために振付けた作品で、音楽はバンシーコフ。
オーガスト・ヴェストリという18世紀後半のフランス人ダンサーを題材にした作品と思われ、
ピリオド・コスチュームを身につけたマトヴィエンコがくるくると色んな架空の場を、
時には威厳をもったスタイルで、また時にはコミカルなスタイルで演じます。
この作品は、まるでどこかの貴族の召使が色んな作品に登場するヴェストリを真似しているように思わせるような、
大きな通奏低音的なおかしみがあるその上に、
シリアスに威張ってみたり、コミカルにお茶らけてみたり、劇的に死んでみたり、という、
言ってみれば劇中劇的な表現力も求められるという、一見楽しい作品ながら、
踊り手に色々なスタイルをこなせる懐の広さと、それを大きいレベルでおかしみにかえられる
絶対的なコメディックなセンスが求められる、非常に難易度の高い作品だと思いました。



マトヴィエンコは、新国立劇場に頻繁に登場していた(る?)イメージがあって、ぜひ、一度観てみたかったダンサーです。
まず、彼の華奢な体のつくりにびっくり!!!まるで蚊とんぼみたいなんですけど、、。
それを生かした軽やかで丁寧なダンスが持ち味ではないかと推測するのですが、
残念ながら、コメディックなセンスには全く欠けるダンサーだと感じました。
振付に備わった、形から生まれるおかしみ、それからタイミングから生まれるおかしみ、
その両方でポイントを見失っていたように感じました。



また、どこか動きが堅くて、例えばこの写真だけ見ても、
ひょうきんな動きの中からでも滲み出てこなければならない、美しさとか鋭さが十分には出ていないことがわかると思います。
彼を再び見ることがあるなら、シリアス、もしくは爽やかな王子様系の役での表現力を見てみたいな、と思います。

★ Dance of the Blessed Spirits

逆に圧倒的な視覚美で、これまで私が彼に対して持っていたイメージを大幅アップさせたのは、ホールバーグ。
この作品はグルックの『オルフェオとエウリディーチェ』にアシュトンが振付した作品。
舞台には数段のステップがおかれ、この上に立ったホールバーグがスポットライトに浮かび上がるところから、
作品が始まるのですが、私が”首男”と呼んでいた過去があったのが嘘のような、完璧な肉体美です。



こんなことを言ってしまうと元も子もないんですが、むしろ、動いていない時の方が美しい感じがするくらい、、。
けれども、誤解なきよう付け加えると、動きも本当に本当に綺麗。
彼は足の先、手の先を含めた細かい動きにすごく神経が通っていて綺麗なので、
ばたばたとしたドラマティックな作品より、こういう無駄のない研ぎ澄まされた振付でこそ、
本領を発揮できるんじゃないかと思います。



とにかく一つ一つの動きが完全にぴたっと収まり、調和していて、
どの瞬間を見ても動きに美を感じるのは素晴らしい。



最後の、祈るように手を合わせて空を見るポーズの神聖さすら感じる美しさまで、
きちんと物語を感じさせる振付も見事。
振付家、踊り手両方の力が揃ったこの演目は、今日のソロの作品のうち、私が最も良いと感じた一本でした。

★ Five Variations on a Theme

デイヴィッド・フェルナンデス振付。曲はバッハ。
このホアキン・デ・ルスというダンサーも初めて観ます。
今日のメンバーの中では一番小柄で、視覚的な意味での体格には決して恵まれていないのですが、
動きから卓越した運動能力を感じます。
実際、この演目にも大技が入っていて、客席は大歓声。おばあ様と逆隣のおじさまは大興奮してましたが、
決してバレエの技に精通しているわけではない私にとっては、豚に真珠状態。自分を呪う!!
よくバレエの技術を理解している人にこそ違いがわかってもらえるダンサーなんだと思います。
逆にあまり細かいところの表現力に長けた人ではないので、私のようなノヴィスなバレエ鑑賞者には、
今ひとつありがたみが理解されないかわいそうな人、、。
ま、そのように色々な個性のダンサーがいるということで、地球は回っていくのです。

★ Ave Maria

おなじみのシューベルトの曲にイガル・ペリーが振付けた作品。
体格に恵まれていない、という点では前のデ・ルスと全く同じハンデを持っているカレーニョですが、
私がカレーニョの方を好きなのは、彼の踊りに作品への愛情をより強く感じるから。
振付自体そんなに魅力のある作品とは私には感じられないのですが、
そんな限られた状況のなかでも、カレーニョが作品を慈しみながら大事に踊っているのが良く伝わってきます。
体力的なピークを越えているとはいえ、彼の踊りから常に温かみを感じるのはこの姿勢のせいなんだな、と思います。

★ Lament

チャールズ・ヴィール・ジュニアとキャロライン・ワーシントンの曲に、ドワイト・ローデンが振付けた作品。
デズモンド・リチャードソンというダンサーによって踊られたこの演目は、
今日、観客からの受けが一番良かった演目のように感じるんですが、すみません、、、私、すっごく苦手です、、。
なんか私、この人、怖い、、。



”音楽”と同様、”ダンス”にも色々な種類のものがあって、それをまとめて語るのは不毛です。
クラシック・バレエのような、型を重視したアプローチがある一方で、
もっと直接的でダイナミックなアプローチも存在して、それもまたダンスの一側面であることには間違いがないのですが、
私は今回この演目に接して、ことダンスに関しては、自分が直接的なアプローチは非常に苦手であることに気付きました。
同じ情熱的なダンスでも、ある程度構築されて枠がある方がしっくり来るというのか、、。



このリチャードソンというダンサーについていうと、それはもうすごい身体能力だし、
暑苦しいまでのパッションといい、優れたダンサーであることは間違いありません。
けれど、よく訓練されたクラシカル・バレエのダンサーなら絶対にとらない足の角度とか開き方、
その何でもありな感じが、私にはなんだか居心地悪く感じます。
”表現のために、あるもの何でも使って何が悪い?”という意見は当然あるでしょうが、
その一方で、”なぜ何もかも使わないと、表現が出来ない?”と言う意見も妥当ではないでしょうか?
先ほどのダンサーのタイプと同じで、ただ、単に違ったフォーマットなんだ、と受け入れるべきなのでしょうが。

★ Fallen Angel

ジア・カンチェリの曲とバーバーの曲(『弦楽のためのアダージョ』)をつないだトラックに、
エイフマンが振付けた作品を、唯一残っているオリジナルのキング、ツィスカリーゼが踊りました。
布を小道具に使いながら劇的なライティングを多用した作品で、最初の数分はそのインパクトでもっているのですが、
段々、バレエ版ヴィラゾンとでも呼びたくなるような暑苦しい造作(彼の方は、ヴィラゾンが
オペラ界のツィスカリーゼなのだ!と主張するかもしれませんが)に負けないくらい、
一生懸命熱く踊っているツィスカリーゼと作品の間に溝が生まれて、
しまいには、その熱い演技が上滑りしているかのように感じられて来てしまう不思議な演目でした。
最も観客からの拍手も少なく、オリジナル・キングの、”ダンサーとしての良さ”が全く発揮されていなかったと思います。

★ "Morel et Saint-Loup" from the ballet Proust ou les Intermittances du Coeur

プティ振付のバレエ作品『プルースト~心の間歇』から、モレルとサン・ルーのパ・ドゥ・ドゥで、
この場面の音楽はフォーレ(チェロとピアノのためのエレジー Op.24) です。
もちろんどの作品でもそうですが、特にこの作品はダンサーによって、すごく醸しだされる雰囲気が違って来そう。
私は、なぜか、バレエの鑑賞では、とてもキャストの星巡りに恵まれているように思うのですが、
今日もその例に漏れず、サン・ルーがコテ、モレルがゴメスでした。きゃん!



この作品はプルーストの『失われたときを求めて』の中から印象的な場面を2幕13景にまとめたもので、
”モレルとサン・ルー”は、プルースト的地獄としてまとめられた第二幕の中で、
天使たちの闘いというサブ・タイトルがついています。
最初にサン・ルー役のコテによるかなり長いソロがあって、その後に、モレル役のゴメスとのデュエットになります。

ああ、それにしてもこの2人の美しさは!もう、私、クラクラしてしまいました。
これをホモ・セクシュアリティにやられた『モーリス』系リアクションと思いたければ思え。
ここには、ホモ・セクシュアリティと、もっと普遍的な、愛するからこそ生まれる
出会い、熱情、怒り、嫉妬、そして信頼という感情がすべてミックスして表現されているのです。
実際、既述のNYタイムズの評には、”これは実存主義の姿を借りたホモ・セクシュアリティか、
もしくは、その逆か、その判断は他者に任せるが、いずれにせよ、どうしようもなく退屈な例だった。”
とあるんですが、私に言わせりゃどっちがどっちなんてなんの関係があるんだろう?って感じです。
どうして、ホモ・セクシュアリティと実存主義をわけなきゃならないんでしょう?
これは、たまたまホモ・セクシュアリティを感じる2人が主人公である、という設定なだけで、
それは、なぜ、2人の名前がサン・ルーとモレルなの?と聴くのと同じ位すっとぼけた質問だと思います。



もちろん、ホモ・セクシュアルという設定でなければ生まれ得ない、特有の美はあるでしょう。
でも、それはヘテロ・セクシュアルという設定上でなければ生まれ得ない美もあるのと、あくまでパラレルです。
むしろ、この作品の良さは、そのホモ・セクシュアル的な設定と、
その実、描かれている内容が人間存在についての性を越えた普遍的な面を取り扱っている、という、
この絶妙なバランスにあるともいえ、マコーレー氏をして、”どちらが先に来るのかわからん。”と言わしめたこと自体、
コテとゴメスが巧みにこの作品を踊ったと言えるのでは?



ソロの部分のコテは少しフェミニンな感じで、この作品を良く知らなかった私は、
これが彼のダンサーとしての持ち味なのかな、でもちょっと他の作品でこのスタイルで踊られるときつい、、と思っていたのですが、
ゴメスが登場して、彼のマスキュランな部分との調和がすごく上手く行っているのを見ると、
あれは意図的なものなんだろうな、と思います。
とても、見応えがあって、これまでのプログラムの中では一番好き!

● 第三幕 ●

★ Remanso

ところがもっと好きになってしまったのが、グラナドスの音楽にのせてデゥアトが振付けたこの『レマンゾ』という作品。



舞台に設置された壁と、小道具のばらの使い方がすごく効いていて、
観た後に独特の温かさが心に残る作品です。
なんだろう、、、ロマンスという意味での愛ではなくて、もっと広い意味での人間同士の愛とか絆を感じるというか、。



特に具体的なストーリーがあるようには、少なくとも私には見えないのですが、
抽象的な感覚を、これほどびしっと観客の心の中に生み出せる振付って、すごいと思います。
もちろん、それを実行しているダンサーあってのことですが。



今回は、ホールバーグ、リチャードソン、カレーニョという顔ぶれで、
この多国籍軍のような、ナショナリティも、肌の色も、ダンスのスタイルも全く違う三人が上手く溶け合って、
いや、むしろ、違うからこそ一層味が出ているような感じがするのは、FOR 4 とは全く対照的で、
これこそ、振付家の力が大きいのでしょう。

★ The Grand Finale

最後に全てのダンサーが舞台に一人ずつ大技を見せながら登場し大団円。
蚊とんぼのマトヴィエンコが、クラシックのレパートリーでは絶対に見せられない、
横からひねりこむようなジャンプをしながら、片膝で着地し、ポーズを決めたのには大歓声が沸き起こりました。
ただの蚊とんぼじゃなかったのか、、、。

(最初の写真は『レマンゾ』から。)

KINGS OF THE DANCE

Jose Manuel Carreno (Cuba)
Guillaume Cote (Canada)
Marcelo Gomes (Brazil)
David Hallberg (USA)
Joaquin De Luz (Spain)
Denis Matvienko (Ukraine)
Desmond Richardson (USA)
Nikolay Tsiskaridze (Russia)

New York City Center
GTRC B Odd

*** キングス・オブ・ザ・ダンス Kings of the Dance ***

最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なぜか日本には来ない・・・ (娑羅)
2010-03-01 14:26:00
この企画、ロシアで始まったんでしたっけ?
日本でも受けそうなのに、なぜか日本公演は実現してないんですよ~。
女性ファンが大勢押しかけそうなのに。

Davidがお気に召したようで良かったです♪
私は友達が彼の大ファンなので、話を聞いているうちにすごく観たくなり、ABTの来日公演でちょろっと踊っただけの彼のダンスに魅了されました(笑)
2月初めには、再びルグリやギエムとのガラ公演で彼を観ることができ、やっぱり本物だ~!と確信。
足先の美しさが格別で、生ピアノに合わせた「アザー・ダンス」での音楽性の高さにも感心しました。
パートナーはパリ・オペラ座のスター、オーレリ・デュポンでしたから、彼にとってもいい経験になったのではないでしょうか。
その公演では「失われた時を求めて」のモレルとサン・ルーのパ・ド・ドゥもあったのですが、(コテとDavid!)勉強不足の私にはいまいちよくわかりませんでした

ゴメス、昨日まで日本で「シルヴィア」を踊っていました。
これ↓はもうご覧になりましたか?
http://www.thetokyoballet.com/blog/index.php?id=293
返信する
超多忙 (Madokakip)
2010-03-03 09:32:03
 娑羅さん、

>この企画、ロシアで始まったんでしたっけ

プレイビルではこの企画そのものはNYが初演、とありました。
今シーズンのツアーはロシアからスタートしています。

そうなんですよね。絶対受けると思うんですけどね。
プロモーターがNYにマリインスキーなどを招聘しているのと同じ会社なので、
日本の招聘元が入り込みにくいのかもしれないですね。
どちらかというと、マネジメント的な理由なのかもしれないです。
どのキングも日本で人気のあるダンサーですし、。

>私は友達が彼の大ファンなので

それを私ってば首男呼ばわり、、。やばい、、。
だから言うのではありませんが、今回の彼はすっごく素敵でした。

>ゴメス、昨日まで日本で「シルヴィア」を踊っていました

ええええええっっ!!!
ってことは、ほとんど、この企画が終了した足でJFKに行ったくらいのタイミングじゃないかと思うのですけど、、。
彼は今やすっかり人気者で超多忙ですね。
つい先日、NYタイムズに彼のインタビューが掲載されたんですが、
私、全然知らなかったんですけど、2007年のシーズンの前に怪我をして大スランプだったみたいなんですね。
でも手術をして見事にカムバック。
シーズン中は一度もキャンセルがなかったそうです。
アーティストの中には怪我で潰れてしまう人もいるけれど、
彼はそれを乗り越えて一回り大きくなった、
みたいなことが書かれていて、
私が彼を見出したのはその後なので、
あの1回1回入魂の舞台は、そういうのを越えたならではのことなのかな、なんて思いました。
また、彼はコール・ドから一歩一歩あがっていったんですよね。
今、白鳥の王子を踊っていても、
ああ、あの時は村人だったな、
ああ、あの時はベンノだったな、と、
自分が登って来た階段を一つ一つ思い出すんだそうです。
素敵ですよね。
オペラで言えば、合唱から、脇役、準主役、と経て、
主役を務めるようなものですものね。
彼が周りといい舞台を作れるのも、
そういのが全部、血となり肉となっているからなんだな、と思います。
返信する
登ってきた階段 (Odette)
2010-03-03 17:18:00
Madokakipさん、こんばんは。
「日本でやろうよ、この公演」~っていうのは、日本在住バレトマーヌ共通の願い
なんですよー。
ABTでは、既に他で活躍しているダンサーを(ゲスト)プリンシパルとすることも多いですが、
ABT育ちの人もいるんですね。
村人からベンノ、トロワ、王子、という階段を登っていくのを見守るのもまた、楽しいです。

ところで、拙ブログにこの辺のことをまとめた記事を書きました。「点ではなく線」という
記事です。よろしければ、Madokakipさんのブログ記事にリンクを張らせていただこうと
思うのですがよろしいでしょうか?
返信する
もちろんです!! (Madokakip)
2010-03-04 16:23:12
 Odetteさん、

>よろしければ、Madokakipさんのブログ記事にリンクを張らせていただこうと

どうぞ、どうぞ!!
(もしも、この先にも万一そのようなことがありましたら、
事後承諾で全く結構ですので、どうぞ、書かれたその場でリンクされてください!)

>村人からベンノ、トロワ、王子、という階段を登っていくのを見守るのもまた、楽しいです

そうです。
ゴメスに関しては私はもうすでに階段の上の方にいるところから見始めた感じなので、
もっともっと最初の頃から彼を見守ってきた方もいらっしゃると思いますけれど、
オペラでも、すごく小さい脇役から歌って、
だんだん大きい役をもらっている人なんかは、
やっぱり応援したくなりますよね。
新国立にしろ、メトにしろ、一つの劇場を見続けるのには、
そういう楽しみもありますよね。
Odetteさんが応援してらっしゃる
新国立の『愛の妙薬』に出演されるYさんも、
これから活躍されますように。
(こうしておけば、私のように、誰だろう、、?と気になってつい調べる方もいらっしゃるかも、と、
作戦継続です!!)
返信する
ありがとうございます! (Odette)
2010-03-04 18:18:00
Madokakipさん、リンク承諾ありがとうございます!常日頃は引用やら出典明示やらにうるさい環境に身を置いておりますので、どうも気にしてしまうのですよ^^;

>すごく小さい脇役から歌って、だんだん大きい役をもらっている人

ほんと、応援したくなっちゃいます。
ベルコーレは端役なんかじゃないですけどね。(作戦継続ありがとうございます・・・汗)
返信する
注意しすぎてし過ぎることなし (Madokakip)
2010-03-05 04:45:05
 Odetteさん、

>どうも気にしてしまうのですよ

いえいえ、色んな方がおられますから、
慎重なほうがよろしいかもしれません。
劇場でもいわれなく頭をぽこっと殴られるようなご時世のようですので、、。

>ベルコーレは端役なんかじゃないですけどね

そうですよ!立派な準主役です!!
返信する

コメントを投稿