Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

CARMEN (Thurs, Dec 31, 2009) 前編

2009-12-31 | メトロポリタン・オペラ
オペラの超スタンダード・レパートリーで、メトではゼッフィレッリに代わる新演出となる。

今年、ボンディの『トスカ』と並んで、このクライテリアに当てはまっているのが、
2009年の大晦日である今日、初日を迎えるリチャード・エア演出の『カルメン』です。
そもそもゲオルギューを念頭において企画され、進行していた演出のはずが、
夏に彼女とアラーニャの間で離婚問題が深刻化し、アラーニャとの共演を嫌がったゲオルギューが、
少なくとも彼と共演する公演からは完全撤退することになってしまいました。
これだけでも、うんざりさせられるに十分なのに、あろうことか、
その後、ゲオルギューが、とりあえず今のところはアラーニャとは離婚しない、
という決断をした、という話も伝わっており(金の問題か?)、
普通なら、エアが憤死してもおかしくないところでしょう。
しかし、そうなっていないのは、ゲオルギューの代わりに
ガランチャがカルメン役に転がり込んで来るという、この幸運にあったに違いありません。

ドレス・リハーサルでは、風邪のため、全部の幕を歌わなかったアラーニャ。
今日の公演もアラーニャのカバーでかつ数公演を歌う予定になっているジョヴァノヴィッチが
代わりをつとめる可能性もあったようですが
、本人の意志によるものか、ゲルブ氏の脅迫によるものか、
歌手交代を知らせる紙片もプレイビルにはなく、また、幕前に彼が風邪である旨の説明すらありませんでした。

開演前の舞台には、真っ黒の幕に、赤色の切り裂き傷のようなものが
上から下まで貫いている様子が描かれているんですが、
”『エレクトラ』の幕の使いまわしか?”という声がヘッズからあがってました。確かに似てますね、そういえば。

今回、振付に、元NYCB(ニューヨーク・シティ・バレエ)のレジデント・コリオグラファーで、
モルフォーセスというカンパニーを率いているクリストファー・ウィールドンが起用されているのも話題になっていて、
二幕の幕中のキャストを含めたダンスはもちろん、前奏曲の終わりの部分や第二幕の後の間奏曲では、
NYCBのプリンシパルであるマリア・コウロスキと元ロイヤル・バレエのファースト・ソリストだった
マーティン・ハーヴェイを投入するという力の入れようです。
一応メト付きのバレエ・ダンサーもいるんですけど、あたかも存在しないかのように。

私は実は正直に言うと、『アイーダ』や『ジョコンダ』のバレエ・シーンのような、完全に幕中に存在しているものや、
以前の記事で触れた、フェニーチェ歌劇場の『タイース』(メイ、ペルトゥージ)で見られた、
タイースが聖なるものに目覚める変身をバレエで表現したもの(ジュリアーニが素晴らしいソロを披露しています。)、
というような、オペラの中で”今の瞬間を表現する”バレエやダンスはとても好きなのですが、
今回のように幕前や間奏曲にダンサーが出てきて、これから先の物語を先取りして見せてしまうようなのは、
あまり好きではありません。
ミンゲラ演出の『蝶々夫人』も最後の幕の前に舞がありましたが、全く同じ理由で好きになれませんでした。
今回の二人のダンサーの踊りそのものは非常にクオリティが高くて、
これがもし独立したバレエの作品だったなら、素晴らしい内容だと思いましたが、
これから歌を通して舞台で体験しようとしていることを、ダンスで暗示されてしまうと、
”どうして、まっさらな気分で物語を体験しようとしているところを
そうやってデュプろうとするのか?”と聞きたくなってしまいます。
しかも、この気持ち、踊りの内容が良ければ良いほど、強くなってしまうというジレンマがあるのです。

ウィールドンはあるインタビューで、今回の『カルメン』の制作に関わることで、
”ダンスという側面で、歌手には何が出来て、何が出来ないか、
また、彼らが出来ると思っていることと実際に出来ることのギャップを知れて勉強になった。”と語っていますが、
男性陣はかろうじてエスカミーリョ以外、いわゆる振付らしい振付はないし、
女性陣で踊るシーンがあるのは、メインのキャストだと、カルメン、フラスキータ、メルセデスだけなんですけど、
ってことは、ガランチャが踊りが下手だ、ということが言いたいんでしょうか、、?
まあ、バレエ・ダンサーのようなものを求められてもねえ、、困るんですけれども。



ドレス・リハーサルを鑑賞した人の中には、今回のエアの新演出のセットが、
マクヴィカー演出の『イル・トロヴァトーレ』にそっくりな回転式のものでなんの独創性もない、
と言っている人がいましたが、回転式のセットをもって独創性を云々するのは無理があるような気がします。
むしろ、私が面白いと感じたのは意図的にメトの舞台の奥行きを放棄し、
敢えてドラマのテンションが上がるシーンのバックグラウンドに使用していた点です。特に第一幕。
もしかするとセットが大きすぎてやむを得ずそうなったのかもしれませんが、
組まれた舞台の周の先はオケピの上にまでせり出していて、
回転する部分の外周に上の写真のような金網が設置されているのですが、これはもう舞台のかなり手前きわに近い場所です。
そして、一幕のホセとミカエラの対話のシーンや、仲間の顔を切りつけて取り押さえられたカルメンが、
ホセを誘惑する場面などはすべてこの金網のこちらで歌い演じられます。
金網のむこうは広場という設定になっていて、舞台が回転することによって、
煙草工場の女達が登場してくる場面やカルメンがハバネラを歌うシーンなどは
舞台の奥行きを全て使いますが、本当にドラマの中で大事な、上であげたような場面では、
キャストが舞台のかなり前で歌うように巧みに計算されています。
その間、金網の向こう、つまり舞台の大部分の空間は合唱やエキストラがたむろっている状態です。
あと、そういえば煙草工場の女が登場してくる口は舞台の中心にあって、
つまり地下から彼女達が昇って舞台の床から登場してくる感じなんですが、
これがまた全然違和感がなく、良く出来ているな、と思います。

このセットや歌手達の歌う立ち位置による効果も一部にはあって、
今回のエアの演出はゼッフィレッリの前演出に比べて、ずっと心理的にテンションが高くかつ凝縮したものになっていて、
ゼッフィレッリの演出ほど豪華な感じはないかもしれませんが、
ゼッフィレッリ演出がそのグランドさ故に、よほど力のある歌手が主役に入らない限り、
(そして、そんなことは滅多に起こらなかった。)
ピントの甘い、あらすじを追っているだけのようなものになっていたのに比べ、
エアの演出は、今日は主役陣に力がある、または役にマッチした歌手が入っているおかげもありますが、
旧演出より登場人物の心理的な駆け引きが良く練られていて、密で、生々しく、
話の筋そのものにもう一度引き込まれた『カルメン』の公演というのは、本当に久しぶりな気がします。
こういうことが成し遂げられてはじめて、旧演出をスクラップして新演出を張る意味があるというものでしょう。



ウィールドンにダンスはいまいちなことを暴露された(でも二幕で見た限り、
オペラ的基準では全く問題がない。)ガランチャですが、この役には全力投球でしっかり準備をしてきたことが伺えます。
実際、技術の話だけをすれば、声楽的にはかなり質の高いカルメンで、
彼女がこれまで主に歌って来たベル・カント系のレパートリーから考えて、
カルメンにはちょっと声が細く感じるんじゃないかと危惧していたんですが、
それは、全くといっていいほど問題ではありませんでした。
ただ、ヘッズの中には彼女のカルメンはいまいち、と感じた人も少なからずいて、
それはやはりカルメンという役に求められる特異な性質によるものだと思います。

まず、一点としては、他の(特にベル・カントなどの)レパートリーでは
本当に際立った良い声に聴こえる彼女の声が、なぜか、このカルメンではやや平凡に聴こえます。
さらに、欲を言えば、彼女の歌はこれまで歌って来たレパートリーに見られるような
きっちりかっちりした型には高性能で対応できるのですが、
カルメンを彼女らしいカルメンとして印象づけるための、ちょっとした歌い崩し、
例えば心持ち音をためて入るとか、次の音に移行するときの音のとり方とか、
楽譜に表示されていないことの中に、かえって硬さやぎこちなさを感じる部分があったり、
また何箇所か旋律のとり方に若干心もとない部分もあったりして、
ガランチャのカルメンとして完成した感じを観客に与えるにはこのあたりが
もうちょっと練れるともっと良くなるかな、と思います。
カルメンはきちんと歌うだけでなくて、個性というか、プラスαが多く求められる役なので、
そのあたりで、彼女の歌に不足を感じる人がいるのではないかと推測します。

ただ、私個人は、これまでメトでどちらかという主流だったまったり系のカルメンと違って、
彼女のようなクールでドライなカルメンは大歓迎です。
私は以前このブログにも書いたと思うのですが、
べたべたした色気ばばあのようなカルメンは、間違っている、とすら思っているので。
その際に、カラスがインタビューを受けた時の映像から、”カルメンは非常に男性っぽい人間だと思う。”
という趣旨の発言をしていたのを引用したと思うのですが、全くその通りで、
今日の公演の前に発売されたOpera Newsにガランチャも似た趣旨の発言をしていたのを見つけた時は嬉しくなりました。

ガランチャのアプローチを、かつてメトの日本公演の『カルメン』でも歌ったことのある、
ワルトラウト・マイヤーのそれと共通している、と感じたヘッズもいたようですが、
私はそのマイヤーの全幕も見ていますが、この二人もまた全然違うタイプのカルメンだと思います。
べたべたしていない、という点では共通しているかもしれませんが。

フリットリのミカエラは、登場した瞬間にばば臭く、
ゼッフィレッリの演出で登場するような可憐な女性としてのミカエラに慣れていると最初は違和感があるんですが、
彼女自身の歌唱と演技力のせいもあって、段々とこれが正しく思えてくるのがすごいです。
エアはミカエラを純粋で可憐な幼馴染として捉えてはおらず、
むしろ、”ホセの母”そのものをミカエラを通して描いているような気がします。
フリットリはここ最近高音が少し厳しくなっているのと、
ある音域での声のコントロールが自由自在ではなくなっているように感じるのですが、
彼女の場合は常に真摯な役作りが根っこにあるので、歌唱が完璧でなくても、
何か役の大事なエッセンスを見せてもらった、と感じることが多く、まさに今日もその例に漏れません。

アラーニャは登場した瞬間から声のコンディションがあまりに悪く、
それはもう去年の『つばめ』のHDの比ではないほどで、”よくこんな状態で出てきたな、、”と思うほどでした。
何よりも一番残念なのはおそらく声や歌唱のことがあまりに気になりすぎて(心なしか、顔色もすぐれない、、。)、
特に一幕と二幕で演技に集中出来ない様子だった点です。
普段はまったくアラーニャに冷たいこの私ですら、帰宅した時に、”今日の公演、どうだった?”と尋ねる連れに、
”アラーニャがちょっと可哀想だったかな。
私が支配人だったら、あのコンディションでは絶対に歌わせないと思う。
『つばめ』のHDの時よりも悪かったくらいだから、、。”と言ったほどです。
なのに普段は私よりずっと温和な連れが、
”そんなに不調な日がたくさんあるのか、アラーニャは。
それなら自覚して、もっと生活を省み、節制してもらわないと。”
ひーっ!、、、我が家でアラーニャが優しくされる日は永遠に来ないということなのでしょう。

今この役を歌えるテノールの中で、役に合った雰囲気と歌唱に必要なものを
トータルで最もバランスのよい形で持っているのがアラーニャであるという風に私は思っているので、
それだからこそ、このコンディションの悪さで演技の足を引っ張られたのが残念なのです。
それでも、一幕の最後でカルメンの誘惑に落ちるところから最後までの演技なんかは本当に説得力があったと思います。
ここ数年のゼッフィレッリの演出による公演では、ここの流れが何が何やらわかりにくく、
もちろん二幕の内容から推察は出来ますが、
ドン・ホセがカルメンを逃がしてやったことすら何だかはっきりしなくて、
観ようによってはカルメンが巧みにホセが助けたとわからせずに逃げたような印象を持つほどなんですが、
エアの演出では、カルメンが逃げた後、ホセがまんまとカルメンの手中に落ちた自分に腹を立て、
スニガの目の前で、手元に残った、それまでカルメンの手首を縛っていた縄を金網に叩き捨てる演技があり、
その様子から全てを察知したスニガが”お前は何やってんじゃあ、このあほんだら!”という表情をして幕となります。
このスニガを演じたキース・ミラーは最近メトで高い頻度で大事な公演の脇役を演じている若手のバス・バリトンですが、
彼がまたいい味を出していて、すごく存在感のあるスニガになっています。
写真では、全はげしているように見えるので年寄りなのかと思うかもしれませんが、
実はスキン・ヘッドなだけで、全然若手です。
以前書いたと思いますが、彼は日本人の血が入っているので、少しエキゾチックな容貌です。
このスニガと、それからカルメンの仲間である密輸業者のダンカイロなど、
脇の役の作りこみがこの演出はすごく丁寧で、こういう脇が生きているかどうかというのは
いい演出のバロメーターの一つではないかと私は思っています。



二幕の頭、リーリャス・パスティアの酒場でのダンスのシーン。
これがウィールドンが頭を抱えたシーンなのだな。
そんな風には見えないんですけどね。オペラ歌手がこれだけダンスで頑張ったらまずはよしとしなければ。

『カルメン』を観るたび、二幕で、私が、そしておそらく他の多くの人も、一番楽しみにするのは、
エスカミーリョの闘牛士の歌(”Votre toast”) です。
メトの公演のDVD(バルツァとカレーラスが共演したもの)でレイミーが歌っているような、
ああいうエスカミーリョに出会えるのでは、、と期待しながら。
そして、毎回、ことごとくがっかりさせられるという。
この役は舞台に登場している実質的な時間が短いからか、
どうもオペラハウス側に経費の節約のしどころと思われている節があって、
メトでも大抵の公演では、この役にぱっとしない歌手を入れてくることが多いのですが、
今回は新演出ということで少しは頑張ったのか、マリウス・クウィーチェンという、
観客が興味と期待を持てる歌手をキャスティングしてくれたのは良かったのですが、
残念ながら、彼が歌うというのでこちらが期待していたほどには良い出来ではなかったです。



彼の割と軽めな声と、低音がそんなに響かないのもあって、この曲が随分ライト級に聴こえてしまいました。
それを埋め合わせようと躍起になって、彼本来の発声の美しさまで損なわれている印象も受けました。
それでも途中まではまあまあだったんですが、セカンド・ヴァースの、
En entraînant un picadorの歌詞を歌いながら、そのかつてのレイミーと全く同じように、
指で地面に向かって突き刺すようなポーズをしてくれたので、密かにきゃんと盛り上がったのですが、
それも束の間、クウィーチェンはその振付に気をとられすぎたか、
ほんの少し間があって次のフレーズに入る部分ですっかりタイミングを失い、オケの演奏から軽い脱線状態に。
これで気が動転してしまったようで、その後はファースト・ヴァースではきちんと歌えていたところまで
浮ついてしまう結果となりました。
マリウスも、まだ若いところがあるんだなー、と実感。
本番での失敗はさっさと後ろに放って歩き続けることが出来る図太さがこれからは必要です。
いずれにせよ、この役は彼の声にはあまり向いていないように思えるので、
ずっと続けて歌って行くとはちょっと考えにくいですが。

<二幕の続きは後編へ>


Elīna Garanča (Carmen)
Roberto Alagna (Don José)
Mariusz Kwiecien (Escamillo)
Barbara Frittoli (Micaëla)
Keith Miller (Zuniga)
Trevor Scheunemann (Moralès)
Elizabeth Caballero (Frasquita)
Sandra Piques (Mercédès)
Earle Patriarco (Le Dancaïre)
Keith Jameson (Le Remendado)
Conductor: Yannick Nézet-Séguin
Production: Richard Eyre
Set and Costume design: Rob Howell
Lighting design: Peter Mumford
Choreography: Christopher Wheeldon
Associate costume designer: Irene Bohan
Solo dancers: Maria Kowroski, Martin Harvey
Grand Tier Box 37 Front
OFF

*** ビゼー カルメン Bizet Carmen ***

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15 コメント

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クウィーチェン (DHファン)
2010-01-04 17:13:12
私も彼はエスカミリオに向いてないと思います。小澤オペラ塾のカルメンで彼が歌ってたのですが、全く印象に残りませんでした。あとで
友人から「クウィーチェン、評判のバリトンだけど、どうだった?」と聞かれ、「へー、そうなんだ、そんなに有名な人なんだ。でもなんだかなぁ・・・」という感じでした。エスカミリオは低音がよく響くバスが歌ったほうが好きです!サントリーホールオペラのカルメンで初めて聞いたアブドラザコフも新国立でのヴィノグラードフもよかったですよ。
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とうとう始まりましたか (jun)
2010-01-05 00:52:05
期待のガランチャカルメン始まりましたね!
私はばっちりバルツァ&カレーラス刷り込み世代ですので
(ロイヤルオペラの引っ越し公演は忘れられない舞台です)ので興味津々。
ガランチャのことですから多分映像化されるでしょうし、
ミカエラごときでフリットーリが歌ってくれているんだからアラーニャにはどうしても復調してもらわないと!!!
HDのロメジュリやつばめでも思ったんですけど40代にして声の鮮度や体型崩れ速過ぎやしませんか?

ガランチャのクールでドライなカルメン、しかしながら
彼女はもともとの声に女性らしさとか暖かみもあるのでうまくミックスしてこなれてきたらなかなか魅力的になりそうな気がします。
私が生で聞いて何も感じなかったのはフォン・オッターのカルメン。すごく巧いんですが叫びすら計算されつくしているというか予想外がないカルメンはつまんないですよ。
近頃映像で観たチューリッヒのカサロヴァは以外にも素敵でした。DVDご覧になりましたか?
適度な大人の色気があってカレーラス以来の男泣きドン・ホセだったカウフマンとのコンビもよかったです。
クウィーチェン、ルックスはばっちりきまってますね!
今季私のHDデビューになるでしょう。
あっホフマンは行こうか考え中です。

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古き良き (sora)
2010-01-05 02:28:04
新年おめでとうございます。
年末年始とオペラに奔走なさっているようですね。感想を読むのをとても楽しみにしておりますので、続きもどんどんお願いしまーす。kidさんもどうでしたかね。私もMETに行きたいなぁ~、と思いつつ日本で散財してしまう日々ですが。

2枚目の写真、なんだか「古き良きアメリカ映画」な感じですね。写真的には確かにフリットリのミカエラは無理がありそうですね。お母さんですか~、映画館で観るのが楽しみです。

アラーニャ頑張れ!!
女なんて刺し殺せ!!
(みじめったらしいホセをみると面白くて。アラーニャには是非頑張ってもらいです。ジョヴァノヴィッチも観たいですけど、やっぱりここはアラーニャで。)
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雪の中大変では? (ゆみゆみ)
2010-01-05 21:23:59
私が帰った後のNYは色々と騒々しいですね。雪の中お出かけのマドカキップさん大変ですね。でも、毎回のコメントを心待ちにしています(暖かい東京で御免なさい)
何度も聞きました。ガランチャの声が余にも純粋なので、どのように演じたのか?本当に興味しんしんでした。
初日ということもあり堅いのかな?と思いましたが、若いカルメンも魅力的で面白いと聞きました。彼女は自分の出す音に責任を持っていると聞こえます。そういうところ大好きです。ビューイングが楽しみ。
アラーニャは風邪で声が異なっていたのですか。かわいそうに。でも力が抜けて良かったような気もしましたが・・・。
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続いて申し訳ありません。 (ゆみゆみ)
2010-01-06 10:05:10
DHファン様の公演私も見ていました。125のガラでも歌っていたのですね?
「キーちゃん」(略して申し訳ありません)は、ヒョットしてこういう華やかな役に向かないのではないでしょうか?
「エスカミリオでござりまする」「楽しいパーティーを考えておりまして~」
とても真面目なお人柄なのかと思われます。
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ちょっとはずされてしまいました、、 (Madokakip)
2010-01-06 10:16:44
 DHファンさん、

>小澤オペラ塾のカルメンで彼が歌ってたのですが

そうだったんですね!それなのに性懲りもなくメトで!(笑)

私は彼、結構好きなんで、すごく楽しみにしてたんですが、
エスカミーリョは彼の声質、強みにあたる声域に全く合っていないように思いました。

>アブドラザコフ

へー、彼のエスカミーリョですか、面白いですね。
彼はすごく深い声なんで、マリウスとは対照的ですよね。
エスカミーリョは私も低音がしっかりしてる人が好きです。

あと、ルックスが、、、(笑)
junさんへのコメントを読んでくださると嬉しいです。
返信する
バルツァほど怖くないカルメンです (Madokakip)
2010-01-06 10:55:51
 junさん、

始まりましたよー!
私も生カルメンは一番バルツァの印象が強いです。
デニス・グレーヴスもよく観ましたが、バルツァの方が、
本文に書いたような理由で好きでした。
けれども、一つ言うなら、バルツァのカルメンはちょっと強面ですよね。
話しかけた時点で殴られそうな(笑)。

ガランチャはその点、ドライなんですけど、
仰るとおり女性らしさもあって、小粋なおねえちゃんというか、
バルツァよりスタイリッシュな感じがします。
後編にも書こうと思っていたんですが、
ただ、まだ歌いこんでいないからか、
若干、すごくクオリティーの高い精巧な模型を見ているような感じはあるんですね。
これがもっとひどくなると、おっしゃっているフォン・オッターのようなケースになってしまうのかな、と思いました。
歌が上手くて器用な人の泣き所かもしれませんね。
あと初日だからというので慎重になった部分もあったかもしれません。
でも、すごく役として面白いものを持っていますし、
路線としては私はガランチャのカルメンはかなり好きです。

カサロヴァがいいというのは意外ですね。
残念ながら未見です。
カルメンって割とバタ臭く荒々しく、というイメージがありますが、
こうやって伺い、またガランチャのカルメンなんかを観ると、
すっきりした路線のカルメンもありなんだな、と思います。

>男泣きドン・ホセだったカウフマン

 (敢えて言葉はなし!)

それに引き換え、アラーニャの、

>40代にして声の鮮度や体型崩れ速過ぎやしませんか

笑ってしまいました。
そうなんですよね。男性として一番素敵でなくちゃいけない年代なのに(笑)

>クウィーチェン、ルックスはばっちりきまってますね!

それがですね、この写真は上半身で切れているのでラッキーなんですが、
彼はあまり背が高くなくて、かつ恰幅のない、
小柄な人なのに、
衣装のパンツがクロップトだったんですよね。
くるぶしあたりで切れている感じの、、。
それで前髪がちょろん、としているので、
なんだか、漫画っぽかったです。

『ホフマン』も退屈はされないと思うので、
お時間があるようでしたら是非!
返信する
後編を早く! (Madokakip)
2010-01-06 11:12:28
 soraさん、

あけましておめでとうございます!
今年もよろしくおねがいします

奔走してましたよー、年末年始、ここぞとばかりに!
今頃はとっくに後編があがってるはずだったんですが、
そうやって浮かれていたために、初日から仕事にはまってしまいました!
続き、待っててくださいねー。

ね、Kidさん、いかがされたでしょう。
まだこちらかな、と思いますが、帰国された時に
お話を伺うのが楽しみです。

>フリットリのミカエラは無理がありそうですね

フリットリは美人なんですけどね。
ぺったんこの靴にあかぬけないワンピ、
たすきがけにしたかばん、と、とことんださいんです。
でも、それが段々と彼女の体をかりてホセのお母さんが語っているように思えてくるんですよ。
こういう演じ方もあるんだな、と思って面白かったです。
今までメトは、この役は可愛らしく歌う、というのが定石だったんで、、。
(かつてはゲオルギューがこの役を歌ったりしてたんですよね、、。)

>女なんて刺し殺せ!!

(笑)後編で書きますが、この刺殺するシーンは、
この演出良く出来てますよ。

アラーニャはこの役に関しては悪くないんで、
HDまでにぜひ完全復活してもらいたいです、私も。
女々しい男の役をやらせたら、彼は結構いいんですよね。
返信する
寒い。死にます。 (Madokakip)
2010-01-06 11:27:12
ゆみゆみさん、

寒いのが超苦手なMadokakipゆえ、ここ数日の天気はまじで死にそうです。
しかも、このカルメン初日の前日(30日)には、
アパート全体のボイラーがダウンし、水も暖房も全く出なくなりました。
殺す気か、住人を!って感じです。
当然シャワーも使えないので、30日は一度も風呂にもシャワーにも入らず、
このまま31日に突入したらどうしよう、、と思いました。
多分、体からすえた匂いをさせながらでも、
カルメンは観に行ったと思いますが。
おかげさまで、ボイラーはきちんと復活し、当日はすっきりした気分でオペラハウスに向かえました。

アラーニャですが、

>力が抜けて良かったような気もしましたが・

それはあるかもしれないです。
ああいう状態の時には無理な歌い方が出来ないので、
却って丁寧に歌うことになるんですよね。
変にべたべたした思い入れなく歌っているのが放送ではかえって良く聴こえた、というのはあると思います。
ただ、オペラハウスで聴いた声にはやはり不調の様子が感じられました。

>彼女は自分の出す音に責任を持っていると聞こえます

彼女のいいところですよね。
今活躍している女性歌手の中では、ずばぬけてプロフェッショナリズムを感じる人の一人です。

クウィーチェンなんですが、125周年のシャンパンの歌はいまいちな感じもありましたが、
彼のドン・ジョヴァンニはすごくいいという噂を聞きます。
概してモーツァルト作品での彼の歌唱はすごく好評で、
モーツァルトが彼のメインのレパートリーになるべきだ、と言っている人、多いです。

>とても真面目なお人柄なのかと

それが、全然そんなことないんですよ!
彼は英語ネイティブじゃないのに、英語でもすっごく話が面白くて、
かなりお茶目なキャラをしてます。
こちらのヘッズにも、話が面白い!といって、
大人気なんですよ、彼。
私は彼のマルチェッロ(ラ・ボエーム)が大好きなんですが、
それは彼のそんな地が、すごくいい感じでマルチェッロ役に反映されているからなんです。
返信する
お気をつけて・・・。 (ゆみゆみ)
2010-01-07 13:05:45
前回お目にかかった時私は
「マドカキップさんは首周りが開いたお洋服をお召しで寒くない?」と伺ったと思います。「寒がりだ」とも仰った記憶が・・・。総合して判断するに、私などとても過せない位の寒さのようです。12/31には、花火が上がるのだそうですね?またまた見てみたくなりました、その光景を。メトの演目もその時期に良い物が多そうですし。そのうち・・・。
キーちゃんは面白い方なのですね?
頭の隅を「マルチェロ」が横切りましたが、楽しそうに歌えるのかな?と即撤回しました。
キーちゃん!!3度目の正直で次回は好演を期待しております。(今の所予定は有りません
私今回「ガランチャ週間」を作ろうかと考えています。1回我慢して「彼女を見る旅を企画する」というものです。(見たい人を我慢)
その位生で会いたい人です。日本に来ないでしょうか?
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