まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

パイロット調査

2005-09-22 18:54:47 | 学業
9月21日(水)。

朝7時半にドライバーとホテルを出て、80km弱東のジンジャに着いたのが9時前。
さっそく郡選挙事務所に、調査する村を決めるために、村の数と名前を調べに立ち寄る。

選挙事務所に寄る、という方法は、郡事務所の対応の遅さ、情報の不管理で遅れていたときに、たまたま気が付いて発見した方法。郡事務所職員が、選挙区が発表された時の古新聞を持っていて、それに村など行政区の名前が書かれていたのだ。

しかしジンジャはさらに管理が悪く、右往左往していて2時間ほど失ってしまった。結局、郡事務所職員を一人お借りして、都市化度合いの異なる村を案内してもらった。

初めて調査のためにアフリカの村に入った。村役場、と彼らが呼ぶのは、かやぶき屋根に柱が4本立っているだけの小さな集会場だった。しかも周りには土壁の集落が立ち並び、バナナがそこら辺に生えているような場所だった。
村長、庶務、警備、という役職の3人に自己紹介し、インタビューを始める。彼らは、意外と受け入れてくれていた。
第一回目というだけあって、質問には一時間かかり、村人達も後半はあくびしていた。
しかし面白い結果が出た。上述の村落、という景観にも関わらず、ジンジャの中心部に近いこともあって、この村は、全世帯の95%以上が勤務先を持っていて、商業規模の酪農家がいる、都市周辺部の性格を示した。法律に反して、家畜は、獣医師の検査なしにと畜、食用に回されていた。これらも村人は隠すはず、と想定していたので、以外に簡単に聞きだすことが出来た。

二つ目の村は、ジンジャ中心部に近く、高級住宅街だった。当然のことながら、都市部の性格を示す。彼らが殺菌消毒のされていない牛乳を入手し、冷蔵庫で冷やしてあれば安心して飲んでしまうことがあることが分かった。かならず煮沸するよう指導する。

三つ目は村落部の性格を示した。一つ目の村と、中心部からの距離は大して変わらないように思えるのに、村人はほとんどが雇用されておらず、自給自足に近い暮らしをしていた。インタビューもこつが掴め、30分で終了する。ここで夕方4時。

当初計画していた5村以上というノルマは果たせなかったが、質問票の改善点が掴め、最初に職員を確保する戦略、挨拶、アフリカ式握手の仕方など、必要なコツをかなり掴むことが出来た。濃い一日だった。

調査本番は9月23日(金)から。

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3 コメント

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Unknown (TAKAMI)
2005-09-23 07:24:10
へぇ~~

すごく興味深いです。

ホントに道なき荒野を切り開いていくって感じなんだね。

報告レポート、楽しみにしてます♪

身体に気をつけてね。
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Unknown (なおみ)
2005-09-24 06:16:36
小説を読んでいるような、またはNHKのテレビ番組を見ているようです。

続きが読みたい。



インタビューは英語で通じるの?

英語から地元の言語に換えてもらうの?



話は変わりまして。昨日、川越から日高(サイボク・埼玉種畜牧場)に行きました。

川越を通るときに、この街がまきちゃんのような大物を育てたのね~と感心していました。

10月に川越祭りがあるようです。

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Unknown (まっきー)
2005-09-24 17:36:33
公用語は英語なので、都会では通用します。

でも、やっぱり村だと困難だね。そういうときは、自治体職員に通訳してもらってます。



川越、日高かー。懐かしいなー。

川越祭り、是非オススメです。勇壮な山車がたくさん出て、お囃子合戦も見ものだし、楽しいよー。
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