萌えてばかりもいられない!

そんなに色々なことにやたらと深い造詣などいだけないから適当に綴っていこうかしらん

電力会社が赤字が続く理由

2012-06-22 06:37:36 | 日々の疑問
以前震災が起きた後、私は原子力発電が豊富な電力を齎すことで、国民がしっかりと繁栄を築ける”素”が出来ると考えていた。単純にではないが「安全をどのようにかして確保して、運転できないものか?」という風に発想は伸びていったような気がする。
その高効率と思われている熱量の確保が、それ以外を寄せ付けないほどのコストが安いものと考えていたからだ。

当時書いた記事

今頭を廻らすと、それは「資源の少ないこの国で石油資源に頼らない」ものを求めた結果だったのだろうと感じた。
原子力発電はコストが安い・追加の燃料費代が嵩むのではなくて、人件費を賄えないというのが正確な事情なのではないか?と今では思えてきた。
(どうも融通し合えないはずの電力会社間の購入電力をそのままで試算していたというお粗末なものだったらしいけど)

安全の確保にはおそらく莫大な投資が必要で、核廃棄物を100,000年後まで貯めておけるオンキロと同じ深度の場所で操業する以外方法がないと思えてきた。地震・津波の影響を普段受けにくく、いざという時に確実に安全裡に停止する装置を込みで持つ発電所の構想と着工と運転。かなり電力は今後、その安全と引き換えでないと納得した値段への反映が覚束無い。

100,000年後の安全の感想

地表上での発電ではどうしても様々な災害の憂き目に遭う。だからこそというあの主張であれば操業も地下だ。ただ、排水などの面でそうもできないと思うが。。。安全には代え難い。

その分操業コストも建設費用も莫大なものに及ぶ。
安全の確保とはそれほど果てしないものだ。

そして、現施設の減価償却費、そして代替物の値段、そして余剰になってしまった、停止中の施設で働いていたであろう人件費。
他にもあるかな?

現施設の償却には、莫大な年数の利用がないと賄えないだけの過去投資が存在する。
それを使っていないという部分の不経済試算が電力会社の赤字のシュミレーションだろう。

でも安全操業のコストは原子力では賄いきれないものになるはずだが、そこをお座なりにすることで操業再開でないとおそらく採算は合わないであろうと勘繰れる。

となれば、誰が見ても再開反対なのだが、政府は地方の自治、税収、失業者(これも減収プラス拠出増要因)が溢れ返る辺りを懼れているものとしか思えてならない。


誰もが認めない、その真相というのは何なのだろう。

地震が起きないとはいえないし、自分達が政権の時にはたまたま起きなかったというレベル(もう一度起きたし今後は数年は起きないのでは?という考え)で済まそうでは、政府は政府で有り得ない。

暫定的な安全宣言の意味が、電力不足という部分と不採算を国民に転嫁するという辺りが、他の産業の成り立ちと随分と違うような気がしてならない。

本来なら、まずはリストラからスタートする話が、それはないようにしたい部分を全て国民負担とするから、事態は進展した感じを受けないのではないか?と感じるようになった。

火力で済ますと燃料以外に、多くの依存を続けてきた原子力発電に関わっていた(る)人員コストを何の見返りもなく賄い続ける国民ありきで話が成立しようとしているからおかしくなったのではないだろうか?

これでオール電化という発想も少しずつ自家発電、蓄電をベースにした社会になってしまったのも誤算だろう。
節電が身につき、売上も下がったことだろう。社会的なベースが電力会社にとっての悪循環とも呼べるものを全て招きよせてしまった結果だとしか思えない。

売上は上がらない、不採算な設備は残る、追加の燃料費がかかる(これはウランから得られる熱量と化石燃料の価格が、どこでマッチするのか分からないけど)、余剰人員はそのまま、年金は維持、ボーナスそのまま。。。。


組織の目標や理念が、組織の維持にすり替わっていくとしたあの件と同じであろうなぁ。

昨日、朝ズバに細野大臣が出てきて、大飯原発再開の最終的な判断はどこだったのか?という問いに対し、「まず経済はどうでもいいと思った。それよりも大規模停電を引き起こした時に失われる命、人工呼吸器を付けている患者さんを考えた。」と話された。

みのさんは、それは嘘だ!と噛み付く。それよりも考えなくちゃいけないことがあるはずだ。だったら今振り返れば、あの時に行った輪番停電は一体なんだったんだ!!!
電力の不足をブラフのようにして始まったあの停電演習のような、あれは何で行ったんだ!国民はあれで目覚めている。
もう一度、「最終的な判断の拠り所は何か」と細野大臣に聞くと、「やはり最後には経済のことを考えざるを得なかった」と白状した。

あぁ・・・。安全の値段はかなり高くつく。

もし大飯原発の傍で地震と津波が起きた場合、福島で失った国土と同等の国土と住んでいる住民の生活と、この国に暮らす国民の安心に大きな傷を残す。

だからこのレベルでの再開はギャンブルなのだ。判断ではなく、起きてしまったらその時考えるという形の、決断というものにも程遠い「結論ありきの決定行為」に変えていってしまったのだろう。

我々にも覚悟が必要だ。電力不足は猛暑の時に起きてしまう。今賄える電力で齎されている暮らしの損失に怯えて暮らすことにはなる。人間には将来を過度に悲嘆して想像してしまう習性とそれに潰されてしまう心という厄介なものがある。

冷房・空調を当てにして作られた建築物は価値が無くなり、原始的な暮らしの模索、日陰の創出・バケツに水に足・風による空気循環で体表の汗で体温の上昇を防ぐなども視野に入れないといけない。(当たり前か・・・)

確かに産業界は、停電というものを想定したコストで決めた物の値段ではない。
作業の非効率、停止と再稼動を日常化されたときの失われる時間に纏わるコスト高を売価に反映したときに国民は納得するだろうか?
国際競争力を失って収支が極端に悪くなる国。税収が見込めず、財政支出も制限される。ある産業はそれで潤っているがそれも期待はできなくなる。体質的に求められるものはかなりの筋肉質な経済と国民の生活である。一言で言うとタフというものかな?

収入が減った後に値上げでは誰も消費活動をしなくなるだろう。。。

それでも『風を止めても儲かる道を考える桶屋』にならねばならない。
売価への反映を極力止めることができるかもしれぬ。
それでも儲かるように道を考え付くかもしれぬ。


他の国では当たり前のようにしてあるという停電。


当たり前のように得られた生活や環境というものをもう一度失って、新しいワークスタイルの創出や、最低限というレベルのものでという考えを中心にした経済活動の船出に乗り出す。

政府自身が研究も構想も出来ないのであるから、言葉を変えると政治の空白は許されないなどという経済界が喰らうものを飲めない政府でも駄目だ。
生命線を限りなく細く保つことを全員が考えなければいけない。それこそ政治の空白を許されないラインの確保を懸命な議論の末に選り出すこと。

一日として同じ日はなく、模索に模索を重ねて作り上げていく世界。
優先順位をはっきりさせることが日常的に行われ続ける社会。

萎縮という言葉でいいのか分からないが、そういうことばかりが目に付く状態だろうが、覚悟した国民があれば出来ないことはない。




成し得たとき、充実した様々な知恵を当たり前のように創出する国民に支えられた、一つステージが上がったタフな国家が出来上がりそうだ。

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2 コメント

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Unknown (セシリア)
2012-06-22 22:58:32
私はmacさんの様に賢くないので、上手く書けないし、経済とかよく分かりませんが、原発が危険だっていうのは分かります。経済を守るとか言っても、地震大国日本、活断層たっぷり日本で、原発と言うシステム自体に無理があると思います。世界の専門家が安全ではないという中、何を基準に安全宣言なのかも分からない。原発以外の発電で、多少高くついても、大抵の人は納得するんじゃないだろうか?この先の安全は、目先のお金で買えないし。もし大飯で福一のような事があったら、日本はどうなるのか怖いです。日本は、世界の専門家の意見を無視して、破滅への道を歩んでいるように思えてなりません。イタリアのように、国民投票出来ないんだろうか?
macさんの提議した事に、合ってないコメントかもしれないけれど。
あと、フランスは原発大国だけれど、先生の話を聞いていると、日本みたいに垂れ流すように電気を使ったりしないようです。NZもそうでした。
日本は無駄に使っているなと、去年の計画停電を経験して実感しました。子供達の未来の為にも、原発はやめてもらいたいです。
とりとめないコメントですみません。
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別に賢い訳でも、何か知っているわけでも・・・ (mac)
2012-06-23 07:08:37
>セシリアさん、

私は単に想像(妄想?)しているだけです。
セシリアさんは地下でも地震における大きな被害に繋がるので、止した方がいいという意見なんですね。それも分かります。設置箇所が完全に地震と無縁の場所という必要があるということですよね。。。確かに日本には難しいかもしれませんね。

制御が出来ないものを使うのは私も止した方がいいと思います。暴走と想定外の事態に対応できないから。

結局、熱量→蒸気機関という発電システムか、風力・水力という力→ダイナモの発電しかないわけですよね。。。
(太陽光発電って、あれって何だろ?光をいきなり電力に変換しちゃうって凄いな)

活火山発電とか、温泉発電、掘り進めてマグマ発電、、、、。
光を集めるといえば、虫眼鏡で太陽の光を集めて髪を焦がしたりしたじゃないですか?レンズと鏡による太陽光発電の増幅・高効率とか、、、、出来ないもんなんですかね。

一旦は作れるけど蓄電できないのも痛いですよね。電池どころじゃなくて電湖くらい作って欲しいものですよ。(電湖ってなんだという突っ込みは禁止です)バッテリーの化け物みたいなやつ。

何のための科学なんだったんだろ?

原子力がとても高い熱を発するのはよくわかりました。もうちょっと制御できそうな再生可能エネルギーをみんなで見つけましょう。
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