⭐️⭐️浅野まことのここだけの話⭐️⭐️

浅野まことがここだだけの話をブログで大公開!!

日立がIoTで街づくりに乗り出すー

2016年11月28日 | 企業研究
日立、IoTで街づくり 駅の混雑緩和や店舗開発支援
2016/11/28 1:30 日経

 日立製作所はあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を使い、便利で安全な街づくりを支援するサービスに乗り出す。国内企業でほぼ唯一、カメラやセンサー、人工知能(AI)、ネットワーク技術など必要な技術を全て自前でそろえる強みを生かし、駅の混雑緩和などのサービスを提供する。専門部署を設け、2020年度に年1千億円の受注獲得を目指す。

 不動産開発会社や鉄道会社向けに売り出す。画像解析技術などで集めた年齢と性別、同行者の有無といったデータ以外はすべて匿名にしてプライバシー保護を徹底する。

 日立は通常の監視カメラから熱や音を検知するセンサー、AI、ネットワーク監視技術まで自前で手がける。世界でも一気通貫でこれらの事業を本格的に手がけるのは独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリック(GE)など大手に限られる。日立は陣容を整え、先行する両社を追撃する。

 例えば、鉄道駅の開発では、駅構内に物体の大きさや距離、速度を測定できるレーザーセンサーなどを増設する。監視カメラによる画像解析と組み合わせ、構内を行き交う人の数や通行ルートを分析。頻繁に通行人が滞留する場所を割り出した上で、構内設備の再配置や運行ダイヤの見直しなどを助言する。

 駅ナカなどの店舗開発にも役立てる。通行人の年齢や性別、同行者の有無を解析し、効果的なテナント配置を模擬実験して集客策を指南する。店舗や設備の稼働情報から省エネや機器の故障予兆診断も可能になる。

 交通改善や電力安定、住宅街の保安などにも応用が可能で海外市場の開拓にも注力する。日立はサービス利用企業のコスト削減分や増収分の一部を収入として、継続的に受け取る。

 日立は今年5月、IoTのサービス基盤「ルマーダ」を立ち上げた。ビッグデータ解析やAIを使って顧客企業の課題を浮き彫りにし、具体的な業務改善を指南する事業の育成を急ぐ。

 米調査会社のガートナーによると、世界のIoT市場は20年に3兆100億ドル(約330兆円)と15年の3倍に拡大する見通しだ。カメラやセンサー、データ管理システムなど関連機器の需要が増える。

NTTデータ、買収矢先のトランプショック

2016年11月28日 | 企業研究
NTTデータ、買収矢先のトランプショック
証券部 花田幸典 
2016/11/28 5:30 日経
 米大統領選でのドナルド・トランプ氏の劇的な勝利は、NTTデータにはさぞショックだっただろう。約30億ドル(約3400億円)を投じた大型買収の手続きをほぼ完了したのが今月3日。そのわずか6日後に、事業戦略を狂わせかねない事態になったのだから。トランプ米次期大統領は医療保険制度改革法(オバマケア)の見直しを訴えており、米国で病院や在宅介護といったヘルスケア関連業界向けのビジネス拡大をもくろむ同社の戦略にも暗雲が垂れ込めてしまった。

 「オバマケアなどで米国のヘルスケア市場は拡大していく」。NTTデータの岩本敏男社長は4日に開いた2016年4~9月期の決算会見で、米デル・テクノロジーズのIT(情報技術)サービス部門買収について、こう力説した。
 同部門は北米の医療機関向けITサービスで市場シェアトップ。米病院チェーンなどの優良顧客を多く持つ。米国では電子カルテの導入拡大や遠隔地医療を可能にするアプリの普及などで、医療機関のシステム需要は急増している。オバマ政権が国民皆保険を目指して導入したオバマケアも、確実に追い風になっていた。

 買収金額の約3400億円は「やや割高」(国内証券)との指摘はあるものの、ヘルスケア市場の高い成長性を織り込んでのこと。買収の結果、NTTデータの海外売上高比率は約4割に達し、連結売上高2兆円超としてきた長期目標にも大きく近づける。北米事業でヘルスケア業界向けビジネスが占める割合は買収前の13%から33%に高まった。

 保険料の高騰を招いたとし、オバマケアの廃止を訴えてきたトランプ氏の勝利は、NTTデータには青天のへきれき。「オバマケアは完全な失敗」「オバマケアは米国とビジネスを破壊している」といった過激発言は選挙後には聞かれなくなり、制度修正にとどめる可能性も示唆している。だが、米ヘルスケア市場に何らかの影響が出るのは間違いなさそうだ。

 株式市場はもともと、今回の買収劇を必ずしも歓迎しているわけではなかった。3月に買収検討が明らかになってから米大統領選直前まで、日経平均株価が2%上昇したのに対しNTTデータ株の騰落率は0%だった。買収によって営業利益は約200億円上乗せになる計算だが、のれん代などの償却も約200億円増える。少なくても短期的には業績への貢献が見込めないのがその要因だ。

 そこに「トランプリスク」が加わり、風当たりはさらに強まった。大統領選直前から25日までのNTTデータ株の上昇率はわずか2%。日経平均が同期間に7%上昇したことを鑑みれば、芳しい評価とは言い難い。市場は「新政権の政策を含め、デルIT部門買収の成果を見定めている」(野村証券の田中誓アナリスト)という。

 もっとも、悪いことばかりでもないかもしれない。トランプ次期大統領は財政拡大による景気刺激策を掲げている。景気拡大で企業のIT投資が拡大すれば、NTTデータは少なからず恩恵を受けるからだ。今回の買収によって、年間売上高が5千万ドル(約57億円)を超える米国内の顧客数は5社から16社に増えた。米国のIT投資が拡大した場合の受け皿が整ったともいえる。

 トランプ氏の政策の具体像が見えにくく、今のところ具体的な影響は出ていないという。トランプ次期大統領は吉か凶か。それを決めるのは追い風でも逆風でもなく、NTTデータの自助努力なのかもしれない。

トランプ相場いつまで 「過剰な円安」に警告も

2016年11月28日 | 金融
トランプ相場いつまで 「過剰な円安」に警告も
編集委員 田村正之
2016/11/28 5:30 日経

 日経平均株価が高値圏で推移している。ドナルド・トランプ米次期大統領による減税やインフラ投資を見越した米金利の上昇が起点だ。ただし米金利上昇→ドル高・円安→日本株の上昇というプラスの循環がこのまま続くかどうか、懸念の声も増えている。

■米ドルは歴史的な高値



 不安要因の一つ目は金利差とドル高の関係だ。長期的に日米長期金利差(10年物国債金利の米国マイナス日本)とドル円相場は連動性が高い(グラフ)。確かに大統領戦後に長期金利差が拡大しているが、ドル高・円安ピッチがあまりに急だ。
 2001年以降の長期金利差とドル円相場の水準から回帰分析の手法で妥当レートを計算してみると、25日時点の長期金利差(2.33%)が示すドル円相場は105.5円だ。つまり長期金利差が示す水準以上に、足元ではやや過剰な円安になっている可能性がある。先週末には一時113円台だった。

 JPモルガン・チェース銀行の佐々木融市場調査本部長も「14年にドル円相場が長期金利から大きく乖離(かいり)する前、01年から13年のより長期金利差との連動性が高かった時期のデータで計算すれば、足元の適正レートは102円程度」とみる。また前年の経常収支と長期金利差で総合的に計算したモデルでは、17年の適正レートも103円だという。

 急ピッチな円安の要因として佐々木氏は「トランプ次期大統領の政策だけでなく、2つの損切りがあった」と指摘する。一つは大統領選の前に投機的な円買いポジションが積み上がっていた点。それが大統領選後の円安で損切りを余儀なくされ、円安をさらに加速させた。

 もう一つは世界の投資家の債券の買い持ちポジションが大きかったこと。トランプ氏の勝利による長期金利上昇(債券価格低下)で慌てて損切りの売りを余儀なくされ、それが長期金利上昇をさらに加速させた。

 その結果、米ドルの水準は極めて高くなり、企業業績や経済に悪影響を与えかねない水準になっている。これを端的に示すのが実質実効レート。インフレ率の差を考慮したうえで複数国との為替レートを反映させた最も総合的な為替レートで、資本移動が自由な国では、長期的には平均水準に回帰することで知られる。



 グラフでわかるように米ドルの実質実効レートは利上げを先取りする形で14年半ばから急な上昇に転じていた。米製造業の業績への圧迫などが指摘されて米国内でドル高への批判が高まり、今年になっていったんドル高修正が進んでいた。
 それがトランプ・ショックで再び急速なドル高に転換した。現在のドルの実質実効レートは十数年来の歴史的な高値圏にある。実質実効レートが平均値に回帰する時期はもともと予測できないが、いずれは必ず起きるというのが過去の経験則だ。

 今年のドル高修正で一息ついていた米製造業の業績は、足元のドル高で再び圧迫されている。米連邦準備理事会(FRB)のラエル・ブレイナード理事は講演で「14年から16年のドル高(のもたらす引き締め効果)は、米政策金利にして2%もの利上げに相当する」と述べている。

 トランプ氏は、当選後も米製造業の国外移転阻止などにたびたび言及している。さらなる長期金利の上昇やドル高を容認するかについては疑念も多い。

 大統領戦前に積み上がっていた投機筋などの円買いポジションはすでにかなり解消されていて、ドル買い方向への巻き戻しのエネルギーは一服している。今後、トランプ氏のドル高抑制発言などがあれば、円高への修正リスクも現実味を帯びる。

■米国外からの修正リスクも

 もちろん、もともとがトランプ氏の政策の「いいとこ取り」相場ともいえるだけに、来年1月の就任まで具体的な政策評価は難しく、トランプ相場は少なくともそこまで続くとの見方もある。

 為替アナリストの間でドル高・円安は行きすぎとの懸念表明が多い一方、「経済成長率にダイレクトに影響する減税政策などを考えればドル高が進むのは自然。円高シナリオにこだわるといつまでも間違う」(アライアンス・バーンスタインの村上尚己マーケット・ストラテジスト)との指摘も根強い。

 ただし国外から不透明材料が出れば別。例えば欧州の政治情勢だ。まず12月初旬にはイタリアで憲法改正への是非を問う国民投票が実施される。否決されて現政権の求心力が下がる可能性も指摘されている。その場合、反欧州連合(EU)政党である五つ星運動に追い風だ。

 来年に入っても3月にはオランダ総選挙、4~5月のフランスの大統領・議会選挙、9月のドイツ総選挙でそれぞれ反EU勢力が躍進するリスクを抱える。危機感が高まれば事前に円買いが起きる可能性もある。

 ドル高が新興国経済に与える影響にも今後より関心は高まるだろう。トルコが通貨防衛のために24日利上げに踏み切るなど、各国経済への打撃も鮮明になりつつある。

 みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは「目先円安がさらに進む可能性は否定できない。しかしドル相場がすでに歴史的な高値圏にあることを考えると、トレンド転換リスクを警告せざるを得ない」と話している。

権力は茶化されてこそ

2016年11月27日 | 日記
権力は茶化されてこそ
日本経済新聞 朝刊 総合・政治
2016/11/27 3:30


 「大統領専用機が名前を変えることになったの知ってる? その名も……ヘアフォース・ワン」




 米国にいて暇な夜ができると、寄席のような場所に行く。冒頭のセリフは、有名なお笑い芸人のビッキ・ローレンスさんの最新ジョークだ。次期大統領の独特の髪形をからかったネタなのは説明するまでもない。場内は爆笑に包まれた。

 ドナルド・トランプ氏ほど話題にしやすい人物はいない。寄席のあと、深夜にテレビでスポーツ番組を見ていたら、なりきり姿の観客が大写しになった。決めぜりふの「米国を再び偉大に」をもじったメッセージを掲げて応援していた。

 米国で政界ネタがもてはやされるのは随分と久しぶりだ。オバマ氏をバカにすると黒人差別といわれかねない。その前のブッシュ時代はイラク戦争の反戦集会で大統領人形をよく見かけたが、生卵をぶつけるための標的だった。ビル・クリントン氏の不倫騒ぎは口にするには生々しすぎた。

 ヒラリー・クリントン氏のお尻が大きいという話はロッカールーム・トークでは何度も聞いた。だが、人前ではいわない。セクハラと受け取られるからだ。

 トランプ氏は本人が暴言の人なので、ファンもアンチも心置きなくおちょくれる安心感がある。これほどの盛り上がりは、ポテトのスペルを間違えて小学生以下と笑われたクエール副大統領(在任1989~93年)以来かもしれない。お笑い業界には救世主だ。

 米国ではポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)が重視される。移民国家を束ねるため、人種、宗教などにかかわる差別発言を公の場でしてはいけないという意味だが、黒人を露骨にニガーと呼ぶ人はいまではほぼ絶無だ。では、何を取り締まっているのか。

 右下の写真は米国の小売店で撮影したものだ。この風景にトランプ支持層がいらつく理由がおわかりだろうか。日本の年末商戦を思い起こすとヒントになる。そう、どこにもクリスマスの文字がないのだ。

 クリスマスはキリスト教の行事なので、ユダヤ教徒もイスラム教徒もヒンズー教徒も祝わない。宗教差別を回避するため、オバマ政権は全ての宗教の祭日を等しくハッピー・ホリデーと呼ぶことを推奨している。

 減ったとはいえ米国民の4人に3人はキリスト教徒だ。教会や我が家以外でクリスマスといえないのは何となく重苦しい。トランプ氏の破天荒さが貧富を問わず白人を結束させた背景にこんな事情もあったのだ。

 どこの国でも権力者をおちょくるのは庶民のささやかな楽しみのひとつだ。だみ声で「まあ、その」といえば田中角栄。気が抜けた声で「ほう、ほう、ほう」ならば福田赳夫。「あ~う~」は大平正芳。日本にも政治家が頻繁にネタにされていた時代があった。

 日経ホールで毎年秋に公演するコントグループ「ザ・ニュースペーパー」の安倍晋三首相の物まねはなかなか強烈だが、テレビやラジオで安倍氏が(批判されるのではなく)からかわれているのを見聞きした記憶はあまりない。ふだん与党の人々を取材していて少し辛口なことをいうと、よく返ってくる言葉がある。

 「安倍総理ほど国を愛している人はいないんだ」

 愛国者はおちょくってはいけないのか。政治的立場はともかく、小池百合子都知事に昔仕込まれた妙な手の振り方はヒップホップ風にパロディーにすると結構面白そうだ。権力は茶化(ちゃか)されてなんぼである。政治を重苦しくすると鬱屈が澱(おり)のようにたまる。これもトランプ旋風の教訓のひとつだ。

(編集委員 大石格)




福島廃炉・賠償費、20兆円に 想定の2倍 経産省推計 国民負担が増大、東電へ融資拡大

2016年11月27日 | 原発
福島廃炉・賠償費、20兆円に 想定の2倍
経産省推計 国民負担が増大、東電へ融資拡大
日本経済新聞 朝刊 1面 2016/11/27

 経済産業省が東京電力福島第1原子力発電所で起きた事故の賠償や廃炉費用の合計が20兆円を超えると推計していることがわかった。11兆円としてきたこれまでの想定の約2倍に膨らむ。東電の財務を支えるため、無利子融資枠を9兆円から広げる方向で財務省などと協議する。原発の事故処理費用(総合・経済面きょうのことば)の一部はほかの電力会社も含めて電気料金に上乗せするため、国民負担の増大が避けられない。(関連記事経済面に)



 複数の関係者によると、経産省は新たな推計を東京電力の経営改革や資金確保策を話し合う同省の有識者会議の委員らに伝えた。

 福島第1原発事故では、賠償や除染、汚染土を保管する中間貯蔵施設の整備、廃炉に費用がかかる。これまでの見積もりは賠償が5.4兆円、除染は2.5兆円、中間貯蔵施設は1.1兆円。廃炉は不明確だったが、東電が確保のめどをつけたのは2兆円だった。

 新たな見積もりは賠償が8兆円、除染が4兆~5兆円。作業が最低30~40年続く廃炉はこれまで年800億円だった費用が年数千億円に膨らむとみており、総額も数兆円単位で上振れする。中間貯蔵施設の費用も合わせて20兆円を超える。

 費用の大幅な上振れは、前回見積もった2013年末には想定しなかった賠償対象件数の増加や、除染作業の難しさが主な理由だ。廃炉は溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しが始まる20年代前半を控え、原発内部の状況が徐々に明らかになるにつれて2兆円では到底収まらないことが確実になった。

 廃炉費以外は原子力損害賠償・廃炉等支援機構が政府から交付国債を受け、必要なときに現金化して東電に無利子で貸し付けている。当初5兆円だった国債の発行枠を13年度に9兆円に広げており、再び拡大する。

 廃炉費は東電が利益を積み立てて負担する。原賠機構と東電は費用の膨張も踏まえて年明けに再建計画を改定し、政府が認定する。東電や他社の電気料金への上乗せをなるべく抑えるには東電が収益力を高め資金を捻出する必要がある。

 すでに火力発電・燃料調達事業は中部電と全面統合を視野に提携しているが、今回の改定で送配電や原子力事業でも再編・統合の方針を盛り込む。他社から広く提案を受け、収益力の向上につながる統合相手を選ぶ。


ドローン活用、食の生産・漁獲現場で飛躍 魚群探査や作柄分析

2016年11月26日 | 新技術
ドローン活用、食の生産・漁獲現場で飛躍
魚群探査や作柄分析
2016/11/26 12:15 日経

 小型無人機(ドローン)が食の生産・漁獲現場で活躍の場を広げている。これまで農薬や肥料の散布が中心だったが、魚群探査や天敵の駆除、作柄分析への活用が始まった。農業や水産業は後継者難や不安定な収入が原因で就労人口が減り続けている。ドローンの活用で労力やコスト削減を進め、働き手の所得の安定につなげながら、日本の食の競争力を高める。


 日本の農水産業は高コスト体質で、輸出市場での国際競争力も低いと指摘されている。就業人口の減少も懸案だ。農林水産省によると、農業就業者は2015年で209万7千人で5年前と比べて約50万人減った。漁業も3万6千人減って16万7千人になった。
 就業人口の減少に歯止めをかけ、農産物や水産物の輸出を増やす攻めの農業や水産業を実現するためには、業務効率の改善が欠かせない。建設業や配送業で取り組みが進むドローンの活用は1次産業の分野でも広がりそうだ。

 漁業技術の開発と全国への普及を担う海洋水産システム協会(東京・中央)はドローンを使ったカツオの魚群探査システムの開発に着手した。広範な海域を長時間飛行しながら魚群を撮影。映像を同時に漁船で確認できる。ドローンを使った魚群探査システムを取り入れる漁業者には効率の良い精密で的確な出漁判断を下せるメリットがある。



 全国の淡水魚の漁業者が参加する全国内水面漁業協同組合連合会(東京・港)は今夏、全国18県にドローンを配備した。アユやマスなど川魚を食べる天敵のカワウは渓谷の河川周辺の樹木に巣を作る。天敵の巣作りを防ぐために周辺の樹木に張り巡らせるビニールひもの取り付け作業をドローンが担う。
 農業分野でも活用法は進化している。北海道旭川市で稲の生育状況をドローンで把握する実証実験が今年から始まった。ドローンの安全活用を促進する民間団体、セキュアドローン協議会(東京・港)が実施。近赤外線カメラを使い地上30~40メートルから水田を撮影。画像データが送られたパソコン画面には稲の生育状況が色分けされて映し出される。5~9月の実験では病害虫の発生状況も判別できたという。

 収穫好機の判断のほか、含有する水分や糖分などコメの品質までわかる。北海道産のブランド米「ゆめぴりか」は厳しい品質基準を設定する。農家はドローンが集めた情報を基に農作業を進め、基準達成を目指す。

 ドローンは低空で飛行するため農薬の投入場所を局所的に見極めるなど作業も効率化できる。費用も100万円を超えるケースもある衛星画像分析などに比べ20万~30万円と割安という。同協議会は来年にもサービスを提供する方針だ。

トランプを操る男

2016年11月25日 | 国際政治
「トランプを操る」男(真相深層)
米次期政権、キーマンは長女の夫
2016/11/25 2:00 日経

 安倍晋三首相は17日、ニューヨークでトランプ次期米大統領と初めて会談した。米大統領選で民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官に接近してきた日本。主要国のなかで先陣を切ってトランプ氏との会談にこぎつけた背後には「トランプを操る男」とささやかれる1人の若い男性の存在があった。

 「それではトランプタワーにお越しください」。首相との会談場所について日本側に伝えてきたのはトランプ氏の長女イバンカさんの夫、ジャレッド・クシュナー氏(35)だった。17日の会談の数日前のことだ。トランプ氏が8日の大統領選で勝利した直後から、日本側はトランプ氏との早期の会談を探った。

■政治の方が好き

 実現に動き出したのはクシュナー氏が間に入ってからだ。日本側は大統領選のさなかからフロリダ州など首都ワシントンからは離れた場所で、トランプ陣営と水面下の接触を続けてきた。下馬評で優位とされたクリントン陣営に漏れれば、報復されかねないためだ。
 その過程で日本側はクシュナー氏がトランプ陣営で大きな力を持っているとの感触を得た。トランプ家で「親日家」といわれるイバンカさんを通じ、クシュナー氏に秋波を送った。17日の安倍首相との会談に、トランプ氏側からはそのクシュナー氏とイバンカさん、国家安全保障担当の補佐官に内定したマイケル・フリン氏が同席した。

 「正直言ってジャレッドは不動産よりも政治の方が好きなのではないか」。共和党候補の指名を確実にした5月のインディアナ州の予備選勝利後の演説で、トランプ氏はクシュナー氏をこう紹介し「政治においても彼は非常に優れている」と持ち上げた。傍らには笑顔を浮かべたクシュナー氏の姿があった。

 米メディアによると、クシュナー氏は米ハーバード大を卒業し、ニューヨーク大で経営学修士(MBA)を取得した。ユダヤ教徒で、イバンカさんも2009年にクシュナー氏と結婚する前にユダヤ教に改宗した。

■人事にも介入?

 クシュナー氏の実家は不動産業。父の後を継いだ経歴がトランプ氏と重なる。父チャールズ氏は04年に脱税や買収、選挙資金の違法献金などで実刑判決を受けた。訴追した検察官はニュージャージー州知事で政権移行チームの委員長だったクリス・クリスティー氏だ。

 クリスティー氏は元側近がニューヨークと結ぶ橋の車線を不当に閉鎖したとして有罪判決を受け副委員長に降格された。背後にクシュナー氏との確執が噂されている。

 クシュナー氏は26歳の時にマンハッタンの5番街にある高層ビルを18億ドル(約2千億円)で買収した。単独のオフィスビル買収では米史上最高額の取引で、不動産業者として名をとどろかせた。

 昨年6月以降のトランプ氏の選挙運動でクシュナー氏は戦略策定や演説文の起草、資金集めで重責を担った。インディアナ州予備選の勝利後の演説でトランプ氏がクシュナー氏の名前を出したのは、娘婿だからという理由だけではなかった。

 「政権の意思決定に深くかかわる」。首席補佐官に指名されたラインス・プリーバス党全国委員長は14日の米NBCの番組でクシュナー氏がトランプ政権のキーパーソンになると明言した。

 かつてのケネディ大統領は弟のロバート・ケネディ氏を司法長官に起用したが、今は「反縁故法」で大統領の家族が政府の要職に就くことは禁じられている。トランプ氏は同法の抜け道を探しているフシがある。クシュナー氏は政府の機密情報に接することができるための手続きを始めた。

 米メディアは首相との会談に同席したイバンカさんを「政治の私物化」と批判し、クシュナー氏にも同様の視線が注がれる。ただし無報酬なら家族でも政府の要職に就いていいとの解釈がある。

 トランプ氏は22日の米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、クシュナー氏をイスラエルとパレスチナの和平に向けた「特使」に起用する可能性を示した。まだ少年の面影を残すクシュナー氏がトランプ政権でどんな役割を担うのか。注目しているのは米国民だけではない。

(ワシントン=吉野直也)

円、見えてきた120円台

2016年11月24日 | 経済
円、見えてきた120円台
日経新聞 経済部 三田敬大
2016/11/24 13:44

 外国為替市場で円安が止まらない。米大統領選後に加速した米金利上昇を手掛かりにしたドル高に伴う円売りが続いている。果たしてどこまで続くのか。仮に海外勢の判断基準が日米金利差の拡大だとすれば1ドル=120円台もありうる。ただ個人は逆張りの円買いを強め、円高反転の警戒感もある。

 24日午前の円相場は112円台後半で推移。23日の海外市場では一時112円98銭と約8カ月ぶりの113円台に迫った。東京市場では輸出企業の円買いが根強く、円安が一気に進みにくいものの、海外市場では短期筋を中心にした円売り・ドル買いの勢いが衰えていない。

 ドル買いの材料は米金利の上昇だ。23日には米長期金利が一時2.41%と1年4カ月ぶりの水準まで上昇した。当時の円相場は1ドル=120円台だった。一方で足元の日本の長期金利は0.1%に満たない低水準。市場では「日米金利差の拡大は続いており、目先の円相場は120円台まで円安が止まらない可能性がある」(国内銀行ディーラー)との声も出始めた。

 ドル高で懸念される新興国の動揺も落ち着きの兆しがあり、円売りを後押しする。24日午前のメキシコペソは1ドル=20ペソ台後半でもみ合う地合い。なお安値圏にはあるものの、一時の21ペソ台よりは高い水準にとどまっている。

 みずほ銀行の唐鎌大輔氏ら多くのエコノミストが「トランプ相場」での円安の持続性について危うさを指摘する。インフラ投資を軸とする財政拡大が本当にできるのかなどの疑問が残る。早晩、ドル高をけん制する口先介入があるとの見方もある。

 とはいえ、トランプ次期政権の政策は1月の就任後にならないと見極めにくい。それまではドル高・円安の流れが続きやすいとの見方が市場関係者の間で根強い。

 当面は12月2日に予定される雇用統計など米経済指標が市場予想を大きく下回ったり、12月4日にイタリアで実施される予定の憲法改正を巡る国民投票が否決されたりして投資家のリスク選好姿勢が急激に後退しないかどうかが留意点になる。

ロシア、北方領土に新型ミサイル配備

2016年11月23日 | 国際政治
ロシア、北方領土に新型ミサイル配備
2016/11/23 0:52 日経

 【モスクワ=古川英治】ロシア通信などは22日、ロシア太平洋艦隊の機関紙の報道として、北方領土の択捉島と国後島に新型の地対艦ミサイル「バスチオン」と「バル」をそれぞれ配備したと伝えた。19日の安倍晋三首相とプーチン大統領の会談直後のタイミングで、日本との平和条約交渉にかかわらず北方領土の軍備強化を進めるロシアの姿勢が鮮明になった。

 ロシアは北方領土での軍備強化をかねて計画しており、ショイグ国防相は3月、「年内にクリール諸島(北方領土と千島列島)にミサイルを配備する」と表明していた。

 ロシアは北方領土を北極圏とアジアを結ぶ航路の防衛の拠点と位置付けている。バスチオンとバルの射程はそれぞれ300キロと130キロ。年末までに日本海の海域で発射演習を行うという。

中国工場売却、従業員の乱 ソニーに補償金要求 撤退の難しさ浮き彫り

2016年11月23日 | 企業研究
中国工場売却、従業員の乱 ソニーに補償金要求 撤退の難しさ浮き彫り
2016/11/23 2:00 日経

 ソニーの中国広東省広州市の工場で、従業員による大規模なストライキが発生していることが22日までに分かった。同工場の売却を発表したことに対して従業員が一斉に反発し、4千人を抱える工場で生産が中止に追い込まれる事態となった。中国では待遇改善だけでなく、撤退に絡んでも日本の大手企業を狙うストが相次ぐ。中国ビジネスの難しさを改めて浮き彫りにした格好だ。



 発端はソニーが7日に発表したリストラ計画だ。計画は広州市にあるカメラ部品の工場を約100億円で中国企業に売却し、同工場から完全に撤退するというものだ。

 工場は2005年に稼働。足元で4千人もの雇用をもたらしているが、中国経済が減速する中で厳しい決断を迫られた。従業員は全て売却先の中国企業に引き継ぐとしており、ソニーに特段の非があるわけではない。

 ところが、この決定に翌日から従業員が一斉に反発した。

 「我々はソニーの社員だ!」「何の説明もなく勝手に中国企業に工場を売るな!」「デモが嫌なら補償金をよこせ!」

 従業員らは口々にこう叫び、工場幹部らに迫った。10日からは工場の出入り口を封鎖して製品の出荷を遅らせる強硬策に出た。15日には納期が迫る製品の出荷に困る状況下、警察がようやく事態収拾に乗り出し、デモを鎮圧。負傷者も出て、デモを主導した11人の従業員らが逮捕される事態にまで発展した。

 しかし、これで収まらなかった。



 「我々従業員は機械ではなく奴隷でもない。我々を(他の企業に)売らないでください。我々にも尊厳と人権があります」

 16日からは従業員らがこうした横断幕を工場の門に掲げ、工場に出勤するものの仕事はせず、工場内の食堂や運動場で思い思いに時を過ごす。それが22日現在まで続いている。周囲は今も万が一に備え、多くの警官隊が見張る異様な状況だ。

 従業員が強硬手段に出るのには訳がある。狙いは「補償金」だと従業員らは口々に認める。26歳の女性従業員は「ソニーが撤退すると聞いて驚いたけど、リーダーの人から、ストに参加したら、ソニーは有名な大きな会社なので多額の補償金がもらえると聞き、よく分からないけど参加した」と明かした。そのうえで「お金がもらえるまで生産ラインには戻らないわ」と言い切った。

 実際、企業側に全く非がなくても「多額の補償金を積むことで早期収拾を優先してきた日本企業は多い」。中国の労務や撤退問題に詳しいIBJコンサルティング(広州市)の前川晃広氏は進出企業の実態をそう指摘する。従業員に騒ぎ続けられるよりも、補償金で解決するなら、それで収拾してしまいたいというのが企業側の考えだ。



 そのことをよく知る従業員らは、交流サイト(SNS)を使って過去の事例などの情報を共有し合う。「どの企業が、何かあった時、どれだけの補償金を出したのかなどをよく把握し、それを交渉の材料に使う」(前川氏)のだという。

 今回のソニーのケースも手続き上、企業側に全く非はない。労働契約法第33条は「雇用単位が名称、法定代表者、主たる責任者又は投資家等の事項を変更することは、労働契約の履行に影響しない」と規定。今回は売却で雇用主が変わるだけであるため、ソニーは従業員に経済的な補償は一切行わなくていい。

 本来支払う必要のない補償金という日本企業が何度も苦汁をなめた問題に対し、ソニーがどう臨み、事態を収拾するかが注目される。

 中国側もこの問題をどう受け止めるのか。「量から質へ」と産業高度化を標榜する以上、海外企業などに公正な事業環境を用意する必要があるが、現実はほど遠い。

 少なくともこうした「ゴネ得」を狙う行為が繰り返されるなら、海外からの投資が今後一段と冷え込むことになるという認識と覚悟が必要だ。