これは、十年ほど前に南イタリアを列車やバスで旅したときのチケット。
先日、家で『明日へのチケット』(原題『TICKET』)を観て、ふと出してきてみたしだい。
アルベロベッロからバーリへ、バーリからマテーラへ――そんな旅の断片たちだ。
チケットを手にすると、あのときのあの風景の中へ、不意に迷い込んでしまう。
映画『明日へのチケットは』、第1話 エルマンノ・オルミ、第2話 アッバス・キアロスタミ、
第3話 ケン・ローチというカンヌ受賞系の名匠揃い踏みのオムニバス映画。
インスブルックからローマへと向かう列車内を舞台に、各話がさりげなくつながった
秀逸な群像劇となっており、気づくと自分もその列車の乗客のひとりみたいな気分に。
ローマ在住中に列車でヨーロッパを方々旅した経験のある姉が絶賛していた通り、
こういうシニョーラ(おばさま)確かにいるなぁ。。とか、こういうツーリストもいるねぇ。。
といった絶妙なリアリズムに裏打ちされたコメディなのだが、移民、人種、階級などの問題が
そこに巧みに織り込まれており、一筋縄ではいかない各話の滋味深さに感嘆の溜息が出た。
とくにケン・ローチの3話が好きだった。チャンピオンズ・リーグを観に行くと浮かれている
スコットランドの労働者階級の若者たちと、アルバニア系移民家族のチケットを巡る
かなしくも痛快なエゴと良心の応酬劇。
世界と世界の隔たりは、本当のところ、WEBやTVや印刷物だけでは知るよしもないのだ。
それは、ささやかな紙切れであるチケットの先に、生々しく広がっている。
ローマのテルミニ駅に到着するラストシーンを観ながら、そんなことをしみじみ思った。
この時季に発症しがちな“旅に出たいシンドローム”がどうやら今年も発症しつつあるらしい――
☆
そんなことを呟いている間にもときは過ぎ。。さて、例によって先週末からさくっとプレイバック。
木曜はシンシマさんたちと中目黒の聖林館で、マルゲリータをいただきながら打合せ。
食後はスマイリーなカプチーノ。飲み干す直前まで、笑顔は消えず。
お店のエントランスに居た手乗り犬と極小マルゲリータ。か、かわいいぞ!
Che piccolino!!!
その後、キムリエさんとカッシーがいる武蔵小山のチュニジア料理店「イリッサ」へ。
6ヶ国語に堪能なメリティさんにチュニジアの話をあれこれ伺い。また行きたいなぁ、北アフリカ。
☆
土曜は、キムリエさんとクラスカで開催中の塩川いづみ「ドーブツ展」へ。
2月にNEWPORTで観た「ネコ展」に続き、今度はフクロウやゾウやパンダなど
さまざまなドーブツたちが、塩川さん独特の疎にして密な筆致で描かれていた。
どのドーブツもいとをかし、です。(~5/1)。
帰りにキムリエさんと学大前の古本屋さんなどに立ち寄った後、
駅前のお菓子屋さんでスイーツ休憩。
夜は「アダン・オハナ」のケンさんたちが白金に開店したレストラン・バー「Coolie’s Creek」の
オープニングパーティへ。この店は、ケンさんが30年前に店長をしていた伝説の店と同名だそう。
会場には、その当時を匂わせる筋金入りの大人の遊び人たちが続々と。。
3階建ての民家を改装したお店は、渋谷の「アダン・オハナ」に通じるテイスト。
会場では、インドの打楽器ターブラやフラメンコギター、ヴァイオリンなどのライブ演奏も。
ちなみにスパイラルのCayも、元はケンさんたちが立ち上げたお店だそう(今は別物ですが)。
大人の遊びを知っている彼らの試みなので、新しいお店の料理もライブも期待大。
「Coolie’s Creek(クーリーズ・クリーク)」港区白金1-2-6 ℡ 03・6459・3313
その夜はさらに、クーリーズで合流したキムナオさんやカッシー、ライターのドイさんたちと5人で
中目黒の焼肉屋さんへ。にわか肉食女子と化す。
帰りに目黒銀座の寿司店前でキムリエさんがこれを発見!
奇しくもこの日は、ニキの11回目の月命日だった。来月18日には一周忌を迎える。
「おまかせにき」、ぜひ注文したい。
先日、家で『明日へのチケット』(原題『TICKET』)を観て、ふと出してきてみたしだい。
アルベロベッロからバーリへ、バーリからマテーラへ――そんな旅の断片たちだ。
チケットを手にすると、あのときのあの風景の中へ、不意に迷い込んでしまう。
映画『明日へのチケットは』、第1話 エルマンノ・オルミ、第2話 アッバス・キアロスタミ、
第3話 ケン・ローチというカンヌ受賞系の名匠揃い踏みのオムニバス映画。
インスブルックからローマへと向かう列車内を舞台に、各話がさりげなくつながった
秀逸な群像劇となっており、気づくと自分もその列車の乗客のひとりみたいな気分に。
ローマ在住中に列車でヨーロッパを方々旅した経験のある姉が絶賛していた通り、
こういうシニョーラ(おばさま)確かにいるなぁ。。とか、こういうツーリストもいるねぇ。。
といった絶妙なリアリズムに裏打ちされたコメディなのだが、移民、人種、階級などの問題が
そこに巧みに織り込まれており、一筋縄ではいかない各話の滋味深さに感嘆の溜息が出た。
とくにケン・ローチの3話が好きだった。チャンピオンズ・リーグを観に行くと浮かれている
スコットランドの労働者階級の若者たちと、アルバニア系移民家族のチケットを巡る
かなしくも痛快なエゴと良心の応酬劇。
世界と世界の隔たりは、本当のところ、WEBやTVや印刷物だけでは知るよしもないのだ。
それは、ささやかな紙切れであるチケットの先に、生々しく広がっている。
ローマのテルミニ駅に到着するラストシーンを観ながら、そんなことをしみじみ思った。
この時季に発症しがちな“旅に出たいシンドローム”がどうやら今年も発症しつつあるらしい――
☆
そんなことを呟いている間にもときは過ぎ。。さて、例によって先週末からさくっとプレイバック。
木曜はシンシマさんたちと中目黒の聖林館で、マルゲリータをいただきながら打合せ。
食後はスマイリーなカプチーノ。飲み干す直前まで、笑顔は消えず。
お店のエントランスに居た手乗り犬と極小マルゲリータ。か、かわいいぞ!
Che piccolino!!!
その後、キムリエさんとカッシーがいる武蔵小山のチュニジア料理店「イリッサ」へ。
6ヶ国語に堪能なメリティさんにチュニジアの話をあれこれ伺い。また行きたいなぁ、北アフリカ。
☆
土曜は、キムリエさんとクラスカで開催中の塩川いづみ「ドーブツ展」へ。
2月にNEWPORTで観た「ネコ展」に続き、今度はフクロウやゾウやパンダなど
さまざまなドーブツたちが、塩川さん独特の疎にして密な筆致で描かれていた。
どのドーブツもいとをかし、です。(~5/1)。
帰りにキムリエさんと学大前の古本屋さんなどに立ち寄った後、
駅前のお菓子屋さんでスイーツ休憩。
夜は「アダン・オハナ」のケンさんたちが白金に開店したレストラン・バー「Coolie’s Creek」の
オープニングパーティへ。この店は、ケンさんが30年前に店長をしていた伝説の店と同名だそう。
会場には、その当時を匂わせる筋金入りの大人の遊び人たちが続々と。。
3階建ての民家を改装したお店は、渋谷の「アダン・オハナ」に通じるテイスト。
会場では、インドの打楽器ターブラやフラメンコギター、ヴァイオリンなどのライブ演奏も。
ちなみにスパイラルのCayも、元はケンさんたちが立ち上げたお店だそう(今は別物ですが)。
大人の遊びを知っている彼らの試みなので、新しいお店の料理もライブも期待大。
「Coolie’s Creek(クーリーズ・クリーク)」港区白金1-2-6 ℡ 03・6459・3313
その夜はさらに、クーリーズで合流したキムナオさんやカッシー、ライターのドイさんたちと5人で
中目黒の焼肉屋さんへ。にわか肉食女子と化す。
帰りに目黒銀座の寿司店前でキムリエさんがこれを発見!
奇しくもこの日は、ニキの11回目の月命日だった。来月18日には一周忌を迎える。
「おまかせにき」、ぜひ注文したい。