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春トリップ1 玉島編

2009-04-03 05:36:39 | Travel 国内外猫の目紀行
ハワイ島の溶岩にも似た広大な黒い迷路。これは瀬戸内にある夕暮れの玉島ハーバーランド。

先週末からちょっと西へトリップ。倉敷から直島、犬島、京都あたりをディープに。
長くなりそうなので何回かに分けて更新します。まずは、倉敷郊外の玉島から――


3月27日、弟のりゅうちゃん&はーちゃん夫妻が赴任している倉敷へ。
以前、母と大原美術館周辺の倉敷美観地区は十二分に堪能したのでスルーし、
今回は倉敷郊外にある玉島へ。ここは江戸時代から繁栄しつつ、1980年代末にはすっかり寂れ、
そのままそこだけ時計がフリーズしてしまったように残っている町。

とはいえ、その朽ち方には奇妙にそそられるものがあり。。
1960~70年代には大勢の買い物客で賑わったというアーケード街の入口には、
すべてを暗示するように浮かび上がる色褪せた「思ひ出」。


マックとかドトールとかスタバとかグローバルチェーン系の看板も一切なく、
閑散たるシャッター通りと化したアーケードを、猫が悠々と横切っていく。
たまに開いている店があっても、置いてあるものは相当年季が入っており、
かつては繁盛したらしい映画館跡も、つわものどもが夢のあと。


右を向いても左を向いても、あらゆるものが見事なまでに終わっている。

<町民ではなく、りゅうちゃん


所々にある街角コピーもナイス。隅々まで、昭和のドラマのロケセットみたい。


北前舟で賑わったという問屋街には、黒い板塀やなまこ壁の土蔵、老舗の造り酒屋などが並び、
これまたロケセットのような風情。土蔵の影からひょいと日傘の若尾文子とか現れたりしそうな。


これは「三丁目の夕日」のロケにも使われたという運河の側にあった港排水機場。
錆び朽ちた扉は、さながらヨゼフ・ボイスの作品の如し。


帰りに、瀬戸内海を埋め立てて作ったという玉島ハーバーランドへ。
遠くに臨めるのは水島コンビナート。なんだか、ヴェンダースの「パリ・テキサス」とか
ミケランジェロ・アントニオーニの「赤い砂漠」を彷彿する茫洋たる風景。。


かと思えば、タルコフスキー映画の世界のようでもあり。。


埋立地なので、方々に貝殻がみっしり。


膨大な埋立地にうねり吹きまく海風の冷たさにぶるぶるたそがれる私。。
それにしても、倉敷に居ながら、このマニアックな訪問地の選択はいったい…(笑)


この日の夜は、はーちゃん手製の絶品サムゲタンなど美味な手料理の数々を堪能し、久々に早寝。
そして翌朝には瀬戸大橋を渡って香川へびゅーん。イサム ノグチ庭園美術館から直島へ――(続く)


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