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月のmailbox

詩或いは雑記等/小林貞秋発信。

詩-Space  他の誰でもない

2010-12-14 23:46:52 | 


         浮いて
         走っているのは
         他の誰でもないのである
         浮くので
         突き抜けも鋭い
         ということに
         説明は
         詩のするところではない
         ので
         他の誰でもないそのひとが          
         yesと言えば
         M・Fもひれ伏すという
         軒先に垂れ下がる
         事実
         見える今朝の向きは
         なんと
         まあ


                            13 December 2010
 
         

  

詩-Space  唄

2010-11-02 22:50:13 | 


        定まりのないこと
        たえずその伸びる処変える
        気流に似て
        その浮く影泳ぐ影
        淡くも見えて
        あたしかなしいのおおおお
        歌うのである
        暦をめくり
        ぽおおおおんと
        カラカラに渇く日の只中
        浮き出して
        あたしかなしいのおおおお
        それに始まり
        それに終わる
        単調で
        メロディアスな一行
        なぞるだけではない
        思いこめて新たに
        何故に飛び出してしまうのか
        十八番
        飛ばしてしまうのか
        遠回しの愛こめて
        あたしうれしいのおおおお
        取り替えても
        変わらない
        あのバス停のそば
        あのドラッグストア前である
        あの底なしの海の上
        あのせり上がる高峰の頂で
        あの尾をひく哀愁
        帯びる波
        震わせるのである
        その至近の
        喉

                       from Six Poems No.11 2006         
 

        

詩-Space  宝

2010-10-03 22:16:07 | 


         あちらには
         どのような景色が
           あたりにあるのか
         なにをなにを
         頭のへりに置いているのか
         そんなところにゃ
         なんにも置いてない
         そうであろうとなかろうと
         そちらを向いているので
         景色の中で
         なにを見ているのか
         一足す一の数みたいに
           分かるところもあると
         言わせてもらいたい
         それはむにゃむにゃの中
         むにゃむにゃの中
         言葉ではきこえない
         霞のなか
         ではありながら
         紛れもなく
         あのかたちそのものと
           見える見える
         あたりのことなんだが
         はこばれている
         その意味あり霞に
         はこばれている日々の
         空気の変化に
         気づかぬわけはない
         日が過ぎ日が過ぎながら
         どこかで弾けては割れ
           弾けては割れながら
         生みだされてひろがる
         もののようである
         誰かがいろを塗る
         それに震える声を合わせる
         秘密の宝をかかえる
         空に達する
           空間のような宝

                      from Six Poems No.1 2000

詩-Space  追われない

2010-09-08 23:11:11 | 


         貯蔵場に
         無いものなのに光る玉
         かつて
         持ち込んだから
         消えずにあるものと思いこむ
         願いびと

         玉の輝き
         消し去りたいもの
         覆い尽くして無きものにする
         力秘めていると
         見る心

               *

         過去には
         追われない


                   5 September 2010    

詩Space  九月

2010-09-05 21:49:55 | 


         虹が見える
         とか見えないという予報と
         外出が重なる
         九月
         この年
         という印つきの九月である
         と思う時には
         再び
         この年がやってくること
         どれほどに年をくりかえそうと
         再びは無い
         もう無い
         根拠は不明のような
         縁に浮かぶ謎
         動き出して見上げている
         というワタシなる
         誰かは
         いつの世にいたひとであるのか
         遠く読んでいる
         なにも見せない神はじつに
         ずるい
         と持ち出しはするが
         ここは神などいない場所で
         時のながれ
         途絶えないものか
         それ
         先にしか進まないものか
         消防署前
         赤の並列

                          from Six Poems No.12 2007 


詩-Space  ある夜明け

2010-01-07 22:48:17 | 

           地中より
           この室内へと
           旅のように辿り着いて
           光受け  
           膨らみの先に艶やかな白
           寄せている
           傍には
           暴かれるように
           切りおろされた内部
           その断面に
           瑞々しさにじませ
           動かぬかたちに
           閉じこめられている
           そのめくれた端に
           しどけない脱ぎかけの
           衣のような
           薄茶の外皮
           置かれた
           玉葱
           ひとつ
           ある夜明け
           この世最後の時に
           瞬時
           映じた眺めのように
           見入る  

                               2005
           

詩-Space  真ん丸のかなたで受ける

2010-01-04 22:47:20 | 
           あるひとが
           美しいもののこと
           語るので
           それはその国のお話
           で木星辺りでは
           どう?
           ふいとそちらに
           流れる

           それは
           この国の
           話でなければならない
           疑い抱く
           あなた
           論外の間違い種
           ではないかと
           切れ味鋭い冷徹の
           眼
           こちらに放つ
           あるひと

           なんだが
           今宵見上げる
           満月
           横になびく雲かかり
           こちらのことに
           構うな
           などの文字真ん丸に
           浮かべる

                          4 January 2010   
           

詩-Space  こちら側

2010-01-02 23:17:51 | 


        始まりは
        いつだったのか
        ボールを転がしてその
        止まるところが
        始まりの
        点
        と認めようか?
        例えば人類史の
        などと
        声
        頻繁に
        聞こえてくるものだね
        言ってしまう
        こちら側

        それほどに
        違うものではない
        のではない?
        ひとの
        命
        ふいに
        掻き消えて
        もう
        いくら願っても
        戻ってはくれない


                        2 January 2010



詩-Space  全て全てを

2009-12-30 22:33:01 | 




       だあれも
       辺りにひといない場の
       外壁に
       えらんだひとつの
       言葉
       金の点打つように
       並べて
       円形
       それを扉に
       見立てて通り抜ける
        という夢
       内へと入り階段を
       下へと下る
       空間
       移動を企んで
       この世の
       全ての全てを視に
       ひとつの洩れも
       ない
       全ての全て
       知見する
       永劫の一瞬を持つ
       という夢に
       沈む
       或る
       日


                          30 December 2009

詩-Space  ある心のこと

2009-12-29 22:41:49 | 



      謎
     というのを
     数字で言えば
     どのような
     数?
     発想のおかしさ
     認めて
     謎
     の言葉消し
     見つめてみますか
     その
     物
     愛する相手と共有願う
     心
     象徴する
     物
     へと動く
     心 

          

詩-Space  トポス- 3

2009-12-26 22:23:29 | 


音をひとつ出すのである。つづいて、もうひとつ。あの陰翳、それにつづく音にも潜んで、ひとつづきの山脈さながら、外れて別の列に繋がるなどということ、許されないかのように進行は行われるのであります、と伝えられるまでもない、脱げない色だの、打ちつけても壊れ消えない種が、ひとは嘘をつくもの、ひとは裏切るもの、ひとは後悔するもの、それらひとから抜けないもののごとく、叩かれ洩れる音の、モデル通りの動きだけなら許しても良いのだろうが、それの見える位置が手の届かないほどに、はるか悪すぎる。


                           February 2007



詩-Space  トポス- 2

2009-12-25 22:23:14 | 

それは当然のことながら、沸き起こる赤雲を払い除けるための行ないであるわけで、あのようなものはこの辺りから、速やかに地平の彼方、いやいや宇宙の彼方、ブラックホールの淵に呑み込まれていただければ、呼吸もたのしくなろうというものと、放つその口振りの変わらないこと、遡ればあんなにも、あのようにも遠くまで連なるものかと、乾いた空気渦巻く一帯の有様まで写し出されて、去来するのである。至近で見ても遠望しても、あのかたち、あの甘さに溶け、苦さに舌悶えそうな絡みつくものどもときたら。


                           February 2007

詩-Space  トポス- 1

2009-12-23 22:17:33 | 


ああ、その場所はちがう。そこはこちら、声をうまく出せない不都合な場所といことで、それを巡りましてもこちら敬遠したいことのひとつとして、この世で絡んできたものであるので、これをどうしたものか、青い炎がセンター広場の中央でなにものかを閉じ込め消滅させようと、誘い寄せているふうであります。そこです。その場所に深夜、あるいは真昼、好きな楽器など携えて、そこで起きる次第を見届けに行こうではありませんか。言うまでもなく、余計な景色の切り捨てられた景色というものがあるものです。それほど、遠くはない場所に。


                         February 2007

詩-Space  点

2009-12-20 22:12:32 | 




         始まりは
         あたり一面の
         どの一点からもあるもので
         それにつづいて
         繋がり
         重なり
         ひとつの生涯のようにも
         膨らむもので
         時間が過ぎるにまかせ
         遠くの景色を眺めるように
         空間のあるあたり
         現われたしなやかな芦毛など
         泳がせていると
         いつの間にやらそれが
         この世界をめぐりにめぐり
         ついには
         天を飾る絵模様に変じて
         星々をたじろがせたりもする
         遠出に立ち会う
         だから
         どこにお出かけですか
         問いかけたりすることも
         でてきて
         漠とひろがる辺りに
         探しものでもあるように
         眼を凝らしてみたく
         なったりも
         するのです


                      from Six Poems No.9 2004
  
      

詩-Space  垂直の通路もある

2009-12-17 22:34:31 | 



        その
        ことを
        誰にも明かさない
        というのがカウント不能
        なほどの年月
        続いた
        ので
        山の頂上は干からびかけ
        樹の緑
        絶え
        空疎なので鷲でも
        飛ばそうかな
        坊主を
        見る
        好み如何は別にして
        遂には
        明かさないのか
        消え去るまで明かさないのか
        問題とも思えない
        とあそこに立つ
        緑を思えば
        それも流れのひとつで
        もう良いのさ
        良いのさ
        宿命と
        眼


                       17 December 2009