地上を旅する教会

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冒涜【米最大の福音派新リーダー、 政治や文化戦争からの後退を説教】

2013-10-25 10:30:07 | 今日の御言葉


だから、言っておく。
人が犯す罪や冒涜は、どんなものでも赦されるが、
“霊”に対する冒涜は赦されない。

「マタイによる福音書」 / 12章 31節
新約聖書 新共同訳



思い起こすと、
一九七一年のアメリカは、
フリーセックスの嵐が吹き荒れて、
社会が言葉にならないほど混乱していました。
道端には、髪を伸ばし麻薬に酔って
ぐったりしているヒッピーがあふれていました。

立派な教育を
受けたはずの健康な青年が、
そうやって
一人、二人と駄目になっていきました。

性的な堕落が甚だしく、
一年に八百万人の性病患者が出たそうです。

ところが、真に深刻な問題は、政治家や学者、牧師ら
社会のリーダーとなるべき人たちが、
その事実を知っていながら、
見て見ぬふりをして
問題を覆い隠そうとあくせくしていたことです。
彼らが現実から
目を背けようとしたのは、
自分たちが純潔ではなかったからです。
自分たちが純潔を守れないのに、
子供たちにそれを守れと教育することはできません。






米最大の福音派新リーダー、
政治や文化戦争からの後退を説教
- WSJ.com

◆ウォールストリートジャーナル日本語版 2013年10月23日



Melissa Golden for The Wall Street Journal
▲プロテスタント系福音派として米国最大規模の南部バプテスト連盟のトップ唱道者、ラッセル・ムーア氏(42)

プロテスタント系福音派として米国最大規模の南部バプテスト連盟で一番の唱道者だったリチャード・ランド氏は長年、「過激な同性愛議論」を警告し、同性婚を連邦法で禁じるよう訴えてきた。

だが、ランド氏の後継者であるラッセル・ムーア氏(42)は米連邦最高裁が6月に結婚擁護法を違憲だとする判決を下した際、ランド氏とは異なる言動を示した。ムーア氏は「教会はどう反応すべきか」と題したビラに「ゲイやレズビアンの隣人を愛せよ」と書き、推定4万5000軒の連盟の教会宛てに送付した。ムーア氏は「彼らは悪魔の陰謀の一部ではない」とした上で、結婚は男女間の絆だが、「『文化戦争』という政治問題」としてとらえるべきではないと続けた。

1970年代後半にキリスト教保守派による政治運動が生まれてから、南部バプテスト連盟とその1600万人近いメンバーほどより強い打撃を米国の文化戦争に浴びせてきた福音派の団体はない。南部バプテストは中絶の根絶、公立学校への礼拝堂の設置、反家族的だと判断されるウォルトディズニーの映画のボイコットを訴えてきた。パット・ロバートソンやジェリー・ファルウェルといったキリスト教右派の有名人も数多く名を連ねている。

30年超にわたる活動を経た今、宗教右派に属する多くが第一線から退きつつある。支持政党を持たず、連盟の倫理と宗教の自由についての委員会の長を務める神学者のムーア氏は、福音派の若年層の中にある文化戦争への「本能的な尻込み」を考えると、南部バプテストは言辞を弱め、政治論争から後退する時期だと話す。

ワシントンの議会から徒歩圏内にあるムーア氏の事務所で行われたインタビューで、「私たちは政治プロセスに関わっているが、それに吸収されないよう常に慎重でなければならない」と述べ、「キリスト教は外の文化との違いが最も明確であるときに栄える」とムーア氏は語った。

多くの宗教右派と同様、南部バプテストも世代交代中であり、ムーア氏と彼の盟友たちは手段と目的を再調整している。この30年間、福音派の指導者たちが社会的問題を最優先事項に掲げ続け、共和党が全国規模の選挙で勝利する一助となったことを考えると、これは米国の信仰生活のみならず、政治にとっても重要な節目である。

自らを福音派と称する人々は依然として多くが共和党へ投票している。12年の大統領選挙の出口調査では、10人のうち8人近くがミット・ロムニー氏を支持したことが分かった。同じ有権者層の中では、それ以前の2人の共和党候補よりも支持の割合が大きかった。



▲南部バプテスト連盟メンバー数の毎年の増減比率
(5年移動平均)

だが、福音派の運動とつながりのある共和党の活動員は、多くが変わりつつあると指摘する。毎年、特に若年層を中心とする数万人の福音派の信者が南部バプテストを離れ、より緩い組織の団体に流れている。こういった団体は中絶に反対しているものの、共和党の他の主義主張を守る可能性は低い。

ファルウェル氏の元参謀長で、昨年はロムニー氏の選挙顧問を務めたマーク・デモス氏は「共和党員は福音主義者を政治目的で引き留めておくことがますます困難になっていることを自覚しつつある。その理由は単に、活動が相当ばらばらで、非常に分散化していることだ。それに政治を単純に不快なことととらえる福音主義者が増えている」と話す。

ムーア氏はこの流れに応えている。同氏は「いかなる政治派閥のマスコット」にならないよう福音主義者に警告する。ムーア氏はいかに千年至福説の信奉者を教会につなぎとめておくかに焦点を当てている。教会の指導者に対しては、「魅力的で寛大かつ親身」になれと忠告する。

ムーア氏の忠告は、雇用創出や教育といったテーマに強い力点をおくため、政治的に激しい議論を巻き起こす文化的な問題から手を引きたいと望む共和党の意向とかみあう。共和党の指導者らは今年、これまでより寛容で、居心地の良い、受け入れる雰囲気をもった共和党になると訴えたマニフェストを公表した。こうした変化と時を同じくして、共和党では保守系の草の根運動「ティーパーティー(茶会)」系と、より伝統的な派閥との間に生じた亀裂の拡大に直面している。

ムーア氏や他の有名なキリスト教保守主義者は、性革命を押し戻そうとした長年の活動が失敗したことを率直に認めている。闘いは内部の分裂を誘発し、若い信者を遠ざけることになった、と彼らは言う。

起こりつつある変化にリスクがないわけではない。また、すべての福音派の団体や教会で起こっているわけでもない。ケンタッキー州ルイビルにある南部バプテスト神学校の校長として教会トップの唱道者に君臨し、ムーア氏の助言者でもあるアルバート・モーラ氏は、あまり対立的ではないアプローチへ移行することは、教会のメンバーをその指導者から遠ざける可能性があると話す。

南部バプテストは全米のプロテスタント系福音派の3分の1超でいまだ構成されている。福音派は単一宗派としては突出して大きな規模であり、米国の人口の4分の1超がこの宗派に属している。だが、その優位性は衰退しつつある。

独立系の世論調査会社ピューリサーチが収集した統計によると、バプテスト派は他のどのプロテスタント系の団体よりも速く、子供の頃に経験する宗教的な伝統の洗礼に別れを告げつつある。南部バプテストとつながりのある世論調査会社ライフウエイ・リサーチによると、バプテスト教会での大人の洗礼はこの10年で20%減少した。同社は2050年までに教会のメンバーは半減し、850万人程度になると予測している。これは1950年代中盤の頃の水準だ。

最近の世論調査でも、より若い福音主義者は親世代や祖父母世代の保守的な考えから離れつつあることが分かった。無党派の世論調査会社パブリック・レリジョン・リサーチ・インスティテュートが1000人近くの白人の福音主義者を対象に実施した調査では、35歳未満の半数が同性婚を支持していることが分かった。一方、65歳より上の世代ではわずか15%しか支持しなかった。より若い世代の福音主義者は共和党に属さない傾向にあり、年配者とは反対だ。

エモリー大学のカンドラー神学校でバプテスト研究のディレクターを務めるデービッド・キー氏は「宗教右派は量的拡大の神学に基づいて生まれてきた。つまり、リベラル派が絶えれば保守派の教会が増えるという考えだ。だが、その慢心は今や消え去った」と話す。

ムーア氏が6月にトップの唱道者としての地位を引き継いだ際、イエス・キリストと米国の宣伝を混ぜ合わせた影響力あるバイブル・ベルト(キリスト教篤信地帯)というコンセプトは丸ごと死んだと宣言し、教会を驚かせた。6月に行われた宗派の年次集会で数千人の信者に向かってムーア氏は「いい厄介払いだ」と言った。「よみがえらせるようなどと思わないでおこう」。

ムーア氏は、自身と教会との間に教義上の隔たりはなく、南部バプテストが政治を完全に避けていた昔に戻ることを求めているわけではないと主張する。

だが、ムーア氏のアプローチは、四半世紀にわたって一番の唱道者を務めた前任のランド氏のそれとは著しく異なる。

ムーア氏は9月中旬に就任の演説を行い、集まった議員や牧師、教会の指導者に向かって米国文化の救済を試みる以外のことにも目を向けようと訴えた。いつの日かワシントンに散らばる「米国の力の記念碑」は廃虚となる、とムーア氏は言った。賛同の声が響く中、ムーア氏はさらに、正義のために戦い続ける一方、「私たちはまず米国人であるわけではないことを覚えておかなければならない。私たちは別の王国に属している」と語った。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304523904579152720835554910.html
(ウォールストリートジャーナル日本語版 2013年10月23日)


【今日の御言葉】


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