Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

DVD鑑賞記 ~『メゾン・ド・ヒミコ』~

2006-05-06 23:41:58 | Cinema な時間
(Image source: amazon)
個人的には結構好きな作品。見終わって、気づいた。この作品は、『ジョゼ虎』の犬童一心監督と渡辺あや脚本のタッグ、第二弾作品だったのね。どうりで同じ空気が流れていると思った。私って、何も知らずに見てた

特に好きな俳優がいるわけでもないけど、キャスティングが完璧 。ゲイの父親を持ち父親を憎む娘に、柴崎コウ。父親の恋人でゲイの男に、オダギリ・ジョー。そして、そのゲイの父親卑弥呼には、田中泯。

この3人を軸に話が進むのだけど、老人ホーム兼ラブホテル「メゾン・ド・ヒミコ」を取り巻く人々も、それぞれに味のある存在感があって、やりとりを見ていると楽しい。

ゲイに対する偏見がどうこうとか、そんな社会性を語る話ではなくて、深く、寛容な人間関係を描いた作品。何かを考えさせられるようなおしつけがましさもなくて、ただただ、ちょっと風変わりな登場人物たちの日常を受け入れるだけで、ほっこり  させられる。

親と子、男と女、生と死、若さと老い、愛と憎しみ、偏見と理解、社会と個人、欲望と抑制、希望と諦め。そんな対立エレメントが、縦糸、横糸にちりばめられているのに、重苦しくなくて、うざったくもなく、舞台となる海辺の風の吹くまま、物語が流れていく感じがした