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ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

キバからディケイドへ

2009-02-13 23:56:29 | 特撮
日曜朝の特撮ヒーロー交代特集(?)第二弾は既に交代を終えて新番組が走り出している仮面ライダーから。…って言っても、私キバは最初の三話くらいで脱落してそれっきりですが。

とりあえずディケイド見て、白倉Pはやっぱりタダ者じゃないなと思いました(ていうかこの人栄転したんじゃなかったのか)。
第一話冒頭から、惜しげも無く過去ライダー一挙投入でいきなり掴まれます。白いお姫様ドレスをボロボロにしながら戦場に立つ少女も意味深で気になるじゃないですか。夢だったけど。でもあの夢を見てることからして、夏海もただ偶然に巻き込まれたという訳ではないんでしょうね。

主人公の士が、世界に取って異質な存在であることをマトモに映らない写真で分かり易く表現。
この番組では「カメラ」が象徴的に使われていますが、これはカメラのファインダーを通すことで世界をどこか外側から見ているような士の視点そのものを表現しているのかも知れないと思ったり。
士自身、基本的に正義感はあるものの、どこか一歩引いて遠い所から物事を見ているような印象を敢えて作っているみたいだし。

・士が自分自身の過去と正体を知らないこと。
・しかしディケイドに変身し、その武器や能力を使いこなすことはできること。
・9つの異なる世界(それぞれに別の仮面ライダーがいる世界)を旅し、世界の滅亡を防がなければならないこと。

などの基本設定が、1話できっちり説明されています。
戦隊の方にも書いたけど、話の基本的な設定はやっぱり2話以内に見る方が把握できるようにして欲しい。仮に謎で引っ張るにしても、主人公が何を知ってて何を知らないか位は教えて貰わないと話に付いて行けません。
キバはその点がさっぱりダメでした。
この世アレルギーとか、ストーリー上何の意味があるのか分からない。ビルから恐竜の首と手足が生えたヤツとか、突然何の説明もなく出て来るから変な幻覚でも見たのかと思ったし。
主人公が何で変身してるのか、何で敵と戦ってるのかとかいつまで経っても説明されないし。
個人的な好みの点で色々と不快な部分も多かったけど、それ以前に話に全然付いて行けなかったので見るのやめました。

ディケイドに話を戻します。士の口グセ「大体わかった」は、自分の過去も知らず、突然放り込まれた世界で、少ない情報の中でも何となくカンを働かせて行動できるキャラクターである事も表現しているかなと思いました。何せ2話毎に違う世界へ行くみたいなので、テンポよく話を進めて行かないと大変です。

2話と3話はクウガの世界。過去の作品を見て来た人も、一条刑事ポジションに女性刑事が出て来た時点で、「これは自分の知っている『クウガ』とは違うんだ」と分かりますね。
個人的にクウガは苦手というか、高寺Pの作る世界が私はダメなんですが、新しい『クウガ』ではその苦手だった部分が解消されていて良かったです(しかもクウガに変身するのは、『風魔の小次郎』で主役の小次郎を演じた村井良大くん。風小次ファンとしては、また会えて嬉しいです)。
人間として未熟な、成長するユウスケ。自分に自信がなくて、誰かに認めて貰いたくて、憧れのきれいなお姉さんである八代刑事に誉めて貰えるのが嬉しくて、危険な戦いに身を投じる。
一方八代刑事は、警官として人々を守るために、ユウスケのそんな気持ちを利用していることに罪悪感を抱いている…。
ディケイドが介入した事件を経て、ユウスケは八代の意志を受け継ぎ、人々のために戦う事を決意する。

士がグロンギに襲われてる所、なんかゾンビ映画みたいでしたが、あの絶対絶命のピンチに階段をウイリーで降りて駆けつけるクウガは正に燃えの王道って感じでかっこ良かったですね。クワガタに変形したのはちょっと笑ったけど。ユウスケなんか楽しそうだったよね。
あと、何か音楽が好きですディケイド。フラメンコ調でかっこいいし、どこか軽妙さもあるのが番組のカラーに合ってる感じ。しばらく楽しませて貰えそうだと思ってます。

ゴーオンジャーからシンケンジャーへ

2009-02-13 23:55:36 | 特撮
日曜朝の特撮ヒーロー番組、毎年恒例の交代の時期が来ておりますので、去るヒーロー&来るヒーローについてここらでざっくりと語っておこうかと思います。

まずは戦隊ヒーローの方から。

■ゴーオンジャー
最近悟った私の持論。
「特撮ヒーロー番組が物語として成功するかどうかは、2話見れば大体分かる」
特撮ヒーロー番組ってある程度パターンが決まっているから、物語として成功するかどうかはその話の構造が見えると大体予想が付くんですよね。そして成功する話は、大体2話くらいでその構造が見えて来る。というか、2話で話の基本構造が説明できてないと大抵失敗する。

そういう訳でゴーオンジャー。
いやすごい安定感でした。
公式サイトに日笠プロデューサーの手記がありますが。
http://www.toei.co.jp/tv/goonger/story/1188116_1188.html
ここにある通り、意図的にシンプルで分かり易い構造にしたことがまず一番の勝因でしょうね。
基本構造をシンプルにした事で余裕が生まれ、遊びの要素を詰め込んだり、メカや武器がどんどん追加されてもそれほど無理なく消化できたのかなと思います。
相棒パロディだのG3プリンセスだの無茶なお遊びをやっても、次の回には又何事も無かったようにいつものゴーオンジャーに戻るんだろうなあという妙な安心感があったので、バカネタも安心して笑って見ていられたというか(唯一見てて辛かったのがウイングス登場の頃ですね…あれはもうちょっと早く和解して欲しかった)。
敵の三大臣が予想外に魅力的なキャラになってしまったのが一番の誤算だったみたいですね。
そのために、実は言うほど単純な「勧善懲悪」ではなくなりかけてました。
三大臣が目指したのは、「蛮機族みんなが楽しく暮らせる理想のゴミ世界」。蛮機族の立場から見れば、彼らは国民がよりよく暮らせるために力を尽くす立派な政治家だったのです。残念な事に、蛮機族の理想の世界は私たちにとってのそれとは真逆だった訳ですが。一見悪逆非道な行いも、立場が違うだけで相手に取っては実は正義だったりすることもある。
…そういう難しいテーマにもうちょっとで行きそうだったんですが、「これはそういう話じゃないから!」という訳で分かり易い絶対悪・ヨゴシマクリタイン登場。「その物語にどんな役割を持つのか」「そのためにどんなキャラクターであることが必要か」をきちんと計算して投入されてたキャラだったと思います。「デウス・ハグル・マギア」という、「デウス・エクス・マキナ(機械じかけの神)」をもじったガジェットが最後に登場しましたが、実はヨゴシマクリタイン自身がデウス・エクス・マキナとして機能していたと言えないこともないような。

最後まで、肩の力を抜いて笑ったり燃えたりできました。
玩具もすごく売れたみたいですが、これは「炎神ソウル」というガジェットのアイデアが出た時点で勝ちだったかも知れないですね…。ハードウェアとソフトウェアを分離して様々な組み合わせで楽しめる。
炎神たちとも、メカに搭乗するだけでなく、武器に入れて攻撃したり変身グッズに入れて会話したりすることで、コミュニケーションの量が増やせますしね。
前年の電王の成功に上手く学んだのは、実はキバではなくてこっちだったかなあとも思います。
電王のイマジンたちは、それぞれの口癖で各自の個性を分かり易く表現していたのも成功の一因だと思うんですが(小林さんは、こういうキャッチフレーズ的なキメ台詞を考えるのが本当に上手いと思う)。
ゴーオンでは、「ドルドル」「オンオン」と言った口癖に加えて、べらんめえ調、関西弁、歌舞伎口調などの特徴的な話し方で、数の多い炎神キャラクターを小さい子供にも分かりやすく書き分けることが出来てたかなと思います。キャリゲーターとか出番少なかったけど、あの喋り方が強烈で忘れられなかった…。
あと、ロボットの合体バリエーションが豊富だったのが印象的でした。全員一カ所に揃うことが意外に少なかったような気がするんですが、その場にいるメンバーだけでも結構色んな合体ができるのが面白かった。

個人的には、各所に鏤められたレースネタが面白かったです。
基本的に私は寒色系のキャラを好きになることが多いんですが、今回は珍しく走輔がイチ押しだったかも。職業:レーシングドライバーって所でもうかなり(笑)。
タイムレンジャーのアヤセは、きっとセナやミカみたいなナイーヴな天才肌ドライバーなんだろうなあと妄想してましたが、走輔は絶対和製マンセルだと思います…。
和製マンちゃんであるが故に、何にも考えずにガンガン押しの一手で突き進んでも、きっと走輔ならなんとかしてくれるんだろうなあ…と妙に納得していました。
スピードルとのコンビも良かったですしね。ていうか、スピードルが錆びた話とか、ゴローダーに入ったスピードルが走輔をぶん殴る話とか、走輔のためにスピードルが古代炎神を説得する話とか、この2人(?)の友情話はどれを見てもスピードルが健気過ぎる。走輔がヨゴシュタインにやられた時とか、大きな目をウルウルさせて今にも泣きそうになりながら走輔への想いを語るスピードルが余りにも可愛くてどうしようかと思いました。

■シンケンジャー
侍戦隊って割と最近見たような気がするんだけどなあ…と思ったらジャスティライザーだった。
東映だから時代劇は得意そう、と思ってたんですが、カクレンジャーもハリケンジャーも忍者であって、侍ではなかったんですね。
スーツのデザインは圧倒的にジャスティライザーの方がかっこいいですが(カゲリスーツは戦隊枠では絶対無理だと思いますが)。メイン脚本が小林さんみたいなのでストーリーには期待してます。
久々の小林戦隊。楽しみー♪