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ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

フェイジョア

2007-11-27 09:35:00 | 日記

実家から送られて来ました。
食べごろになると実が勝手に落ちて来たり、花びらが食べられたりして色々面白い植物です。
花は白くて肉厚で、食べるとほんのり甘かったりします。
実の方は…普通に美味しいんだけど、皮がぶ厚いので食べる所は意外と少ない。

***

NHKの衛星放送で「ロミオとジュリエット」の映画を録画してたのを、やっと見ました。
「ウエストサイドストーリー」は意外に原作に忠実なのが分かりました。でもWSSは実は結構社会派。

それはともかく、シェイクスピアが、悲劇ではなく喜劇の手法でこの話を書いたっていうの、本当だったんだなあ…としみじみ思いました。
甘く切ないテーマ曲が映画全編を彩ってるからシリアスな悲劇に見えるけど、ストーリー自体はなんか、ドタバタのシュチュエーションコメディみたいだ。最期の悲劇も、二人で心中するんじゃなくて、後追い自殺×2ていう訳のわからないシュチュエーションですしね。
神父の使者(正しい情報)がえっちらおっちらロバ引いて歩いている横を、ロミオの従者(間違った情報)がものすごい勢いで馬で追い越して行く場面は、あれはもしかすると笑う所かも知れないと真剣に思いました。
それでも、オチがどうなるのか分かってても、「ああすればいいのになんでこうするのよー」とジリジリさせられてしまう所は、流石シェイクスピア先生でございます。

○ロミオ:3歩あるけば言ってることが変わる、恐るべきトリ頭。「ジュリエットのために敵とも仲良くしよう!」と誓ったその直後、マキューシオが死んだ瞬間に態度豹変させて、殺す気満々でタイボルトを追いかける切り替えの早さにびっくり。
○ジュリエット:思い込みの激しさと気の短さではロミオといい勝負な弾丸娘。思いついた次の瞬間に即座に実行に移す恐ろしいまでの行動力が悲劇を招いているような。
ヒーロー&ヒロインが揃って「お前ら、一旦落ち着いてよく考えろ!」と言いたくなるような性格をしているため、さくさくとテンポよく話が進みますが、戦闘シーンだけはやたらテンポが悪かったです。
…いや、そういう映画じゃないのはよく分かってるんですが、でものたくたした殺陣が延々続くのはちょっと見ててだるかったので。
○マキューシオ:刺されて致命傷を受けてるのに、中々死なずに延々しゃべり続ける男。原作通りなのかも知れないけど。
それでも彼、結構重要な台詞を言ってるんですよね。「自分は、両家の争いの犠牲になって死ぬんだ」と。タイボルト一人のせいではなく、両家の争い自体が自分を殺したのだと。
しかしロミオは聞いちゃいない。まあ、ロミオが人の話を聞かないのは、この時に限ったことではありませんが。神父なんか、まるで未来を予言しているかのような、ロミオに対する的確なツッコミの台詞をちょくちょく言ってるんですが、もちろんロミオは聞いてません。そして悲劇に向かってまっしぐら。

これ、シナリオはそのままで演出を変えれば、ちょっとブラックなコメディにもできるかも、と思いました。もちろん、この映画自体はあくまでもシリアスな悲劇でしたが。
最後の場面、二人の亡骸が着てる服が、秘密の結婚式の時と同じなんですよね。
やっと夫婦として認めて貰えたのが死んだ後だったのか…と思うと、なんだか切なくなってしまう演出だと思いました。

オリビア・ハッセー可愛かったです。でも余りに可愛過ぎるというか子供過ぎて…うーん、やっぱり子供の恋だったんでしょうね。