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ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

ハニーと風小次

2007-10-18 22:00:21 | 特撮
今年の秋の新番組で、チェックを入れてるのが「キューティハニー The LIVE」と「風魔の小次郎」という辺り我ながら終わってます。
しかも第2話まで見た段階での結論として、圧倒的に風小次の方に軍配が上がっております。

■キューティハニー The LIVE
深夜のエロ番組とは言え、スタッフは特撮界の錚々たるメンバーが揃ってるということで、内心期する所もあった訳ですが。
脚本・構成を担当する井上俊樹という人に関して私の評価は「呆れる」と「見直す」の間を行き来している訳なんですが、今回に関しては「呆れる」の方になりそうです。
いやね、時間帯が時間帯だからエロでもグロでもセクハラでも好きにやってくれればいいんだけどさ。
見てて話がさっぱり掴めないのはどうよ、と思います。思わせぶりに謎をひっぱる、アギトの時の悪いクセが出てる感じ。
「謎」を引っ張るのはいいとしても、話の背景というか基本的設定が全然分からないのは要領が悪過ぎると思いました。なんか、話がバラバラして散漫な印象。2話終わっているのに、ハニーが何者なのか、何故変身できるのか、何故早見に協力しているのか、その辺が全く説明されてないので、話に全然入り込めないのです。これがライダーなら「まだまだ1年あるからなあ…」と思えるけど、これ、1クールしかないんですよね。その内見るのやめるかも。

■風魔の小次郎
それに対して風魔の小次郎。1話目で風魔と夜叉、白鳳学院と誠士館の対立など、基本的な設定が押さえられ、2話目には主要キャラがほぼ出そろい、ストーリーの軸となる風魔と夜叉の対決がはっきりと明示されるというテンポの良い展開。
原作は読んでないんですが、見た感じかなり原作に忠実っぽいですね。古きよき少年マンガの乗りそのままで、ベタな分王道で安心して見られるものがあります。
分かりやすく主人公な小次郎、分かりやすくヒロインな姫子(名前も分かりやすい)、お約束なお姉様キャラの蘭子に分かりやすい悪役の夜叉姫。エリナも可愛いし(その分、この先にある武蔵と小次郎の戦いを思うと胸が痛みますが、その辺の狙い所がまた王道な訳で)。
そしてそんな、よくも悪くも古くさい話に対して、アクションシーンはCG使いまくりです。これも大げさな演出が少年マンガっぽくて良い感じ。
それに思った以上に、スタイリッシュでテンポの良い演出です。剣殺陣(木刀だけど)もかなり頑張ってるし、昔の時代劇を思わせる心憎いシーン演出もかっこいい。
2話では野球の得点ボードの裏に、歩いて行く複数の人影がチラチラ見える所が思わせぶりで良かったですね。
正直、サンテレビでやるのは勿体ないと思いました。こういうのこそ全国ネットでやって欲しいのに。

実はこの番組、最初に知った時に、「これは特撮出身の役者さんが出そうだな」と思ってチェックしたのでした。でもセイザーXのアドこと進藤くんと、後は悪役でボウケンブラックの齋藤くんくらいしかいませんでした。意外と少なかった。
で、進藤くんが気になってチェックしたんですが、竜魔役、いいですね。もともと古風な美形というか、若い割にどっしりおちついた雰囲気の方なので、こういう頼りになるリーダーの役はハマってます。長髪(こういう場合は、ロン毛と言ってはいけない)も眼帯もよくお似合いです。

それにしても、こうして改めて見ると本当に、山田風太郎っぽいですね。
ネットで調べた所では、山田風太郎が「甲賀忍法帖」で初めてチームバトルという形式を取り入れたのが、漫画やアニメで広まって行ったとあったのですが、これを見ると本当にそうかも。と思いました。
「甲賀忍法帖」→「風魔の小次郎」→「聖闘士星矢」と来て、星矢のヒット以降、特にアニメの世界でチームバトルが定番化したような気がするので。
そうして見ると、山田風太郎は偉大ですね。でも「甲賀忍法帖」って元ネタは「ロミオとジュリエット」だったはずなのに。どこでどうしてこうなったのか(笑)。

GWヒーローまつり

2007-04-29 23:51:15 | 特撮
スーパーヒーロータイム(戦隊&ライダー)の中間報告+αです。

■ゲキレンジャー
正直、苦しくなって来ました。企画段階では結構練ってあるなと感じるんですが(でもモチーフを全員ネコ科にしちゃったのは失敗かもね。差別化できないし)、やっぱり問題は脚本かなーと……。脚本家の名前でどうこう言うのはやめよう、と思って、なるべくそこは考えずに見てたんですが……。
当初の心配が的中。レツとランの影が薄い(それどころかジャンも怪しい)。レツには折角謎の兄とか芸術家とか美味しい設定があるのに、キャラに活きていない。「設定をキャラに活かす」というのはその設定があるがためにこういう性格で考え方で、故にこういう言動になる、という風に脚本に反映させることだと思うんですが、それができていないために、よくいるクールキャラになってませんか。ランはまとも過ぎ。どこか突出したり欠けていたりすることでキャラのエッジが立つと思うんですが。
それに加えて、この人はなんていうか……マジレンの頃から気になってたんですが、恋愛ネタ好きですよね。それも小学生レベルの。例えば超星神シリーズなんかだと、本編のストーリーは無茶にすっとばしてる割に恋愛描写はリアルで、二人の気持ちが近づいて行く過程を無理無く描いていた印象があるんですが、こっちの恋愛はその過程をすっとばかしていきなりラブ×2イチャ×2に突入する印象。まるで恋愛経験のない人が願望で書いているものを読んでいるようなこっ恥ずかしさを感じます。ソリサとマガとかどうでもいいです。ゲキレン3人より明らかにメレを書く方が楽しそうなのも正直どうかと思います。

■電王
寧ろこっちの方が戦隊の王道を行っているような。赤=単純熱血。青=知的クール。黄=気は優しくて力持ち。紫=子供。……わかりやすい。外見によるキャラのかき分けが明確な上、声優さんの演技も加わってるので余計にそうなのかも知れませんが。CGビシバシの戦う電車なんかも含めて、なんかもう、アニメ的。
ドラマの主体は主人公ではなく、ゲストキャラである契約者に置かれているので、ストーリー的にあんまりずどーんとのめり込むような感じではありませんが、それなりに肩の力を抜いて楽しんでます。
……とか言いつつ、意外な路線でお姉さんが鍵になってたりして、主人公周りの話も少しずつ動き出して来ましたので、決して油断はできませんが。

***

GWに実家に帰って来てみれば、地元ではこんなことやってました。

JC戦士タマシマン公式ブログ2007

JC戦士タマシマン ストリーミングサイト

〈かいせつ〉
玉島テレビ。通称玉テレ。倉敷市の西の端、玉島地域限定のローカルなケーブルテレビ局である。
衛星放送やインターネットに無縁な時代から地道に活動を繰り広げ、独自の番組制作にはこだわりがあるのかなんなのか、昔から手作り感覚あふれまくる、地域住民の役に立たなそうな番組を幾つも送り出して来た。
そんな玉テレが「ケーブルテレビ局の独自企画によるオリジナルドラマ制作」という暴挙に出たのが、かの伝説的作品「演歌唄男」である。ドラマと呼ぶには色んな意味でアレな作品でありながら、ネタとしてそれなりにウケたことに手応えを感じたのか、玉テレは次なる作品「古畑玉三郎」を生み出す。
そして第三作。玉テレがついにローカルヒーローに手を出した。JC戦士タマシマンの誕生である……。

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「演歌唄男」は2回くらい見ました。ある意味、衝撃の作品です。こんな企画を通して実際に撮影して放送してしまったという、その事実に腹を抱えて笑いました。「古畑玉三郎」は見たことないです。タイトルからするとアレのパロディっぽいですが、玉テレなので油断はできない。「タマシマン」も実は見た事ありません。帰省中は回線が細いので動画は落とせないのであります。

今週のSHTっていうか

2007-03-04 11:52:10 | 特撮
■今週のゲキレンジャー
あのー、次回予告に八木沼純子さんが出てるんですが。
ご本人の役だそうです。プリンスアイスチームの方も大活躍するんだそうです。
詳細はこちら
この先、TV朝日系でフィギュアの番組ってありましたっけ? 番宣じゃないの? 単に流行に乗っただけ?

えーと、本題のゲキレンの方ですが、テーマは「修行して勝つ」だそうです。
今ドキの子供たちに、修行=努力の大切さを教えるのが狙いなんでしょうか。教育的だ。
なにげに変身時のキメゼリフに説明が付いたのを初めてみました。あれ、猫師匠が考えたらしいです。いつの間に。
メレはいいなあ。顔立ち自体は優しそうな感じであんまり悪役っぽくないのに、喋り方は(ここ最近ではめずらしいくらい)悪役っぽいのが良い。
平の(?)怪人は2体で終わらせて、早い段階で「○人衆」を出して来るのはマジレン辺りからでしょうか。実質戦うのは一体ずつだからやることは一緒なんだけど、危機感を煽って話に緊張感を出せるという、中々便利な手法でございます。

■今週の電王
子供に「怖い」と言われて微妙に凹むハナちゃんが可愛かった……。
冒頭のオトコ前っぷりとの対比が絶妙。

***

ちなみにスケート本メモも地味にマイナーチェンジを重ねてます。

今年のSHT

2007-02-25 12:16:20 | 特撮
日曜朝のよい子たちのお楽しみスーパーヒーロータイム、略してSHT。最初のジャンクションで入るコールが、今までより更にテンションが上がって大変なことになってます。

■ゲキレンジャー
最初の2話終了。悪役が美男美女&衣装もエロエロ(笑)でサービス満点なのは大変結構なことなのですが、この煽りを受けて先々レツとランの影が薄くならないか、そこがちょっと心配です。理央とジャンの絡みが話の軸になった時、物語の中にちゃんとポジションを確立してないと確実に食われそうだ。
第1話では、肝心のアクションにスピード感や迫力が足りない気がして「ん?」と思ったんですが、2話で武器が出て来てからは良い感じになってたのでちょっと安心。
それ以外に関しては、概ね良いんではないでしょうか、という印象です。王道路線に戻して、細部をきっちり詰めて来たという感じ。電王と同じく、こっちも最初の2話ですんなり世界観に馴染めました。猫もハエもなにげに手が込んでるし。
しかし今年はアクションが大変そう。変身前のアクションシーンも多そうだし(レツがいきなりヌンチャク使ったのにびっくり)、スーツアクターさんも例年になく高度な動きを求められそうです。がんばって下さい。あと、伊藤かずえさん雰囲気丸くなりましたね。

■電王
最早完全に軌道に乗ったという感じで、安心して見ていられます。
タイムレンジャーの時はアナログ時計のモチーフが多用されてたのに対して、こっちは砂時計をイメージしているのに最近やっと気が付きました。やたらと砂が出て来るのはそういう意味もあったのか。
公式サイトによると、敢えて「昔のSF」的な音づくりをしているとのこと。よく聞くと確かにレトロっぽいピポパポした音が入ってて面白い。
それとこの番組のキモは、「歴史を変える」こととも「歴史を守る」ことともちょっと違うのが面白いとお思いました。一応建前は歴史を守ることだけど、そう言いながらちょっとだけ変えている。
これが「ラン・ローラ・ラン」とか「バタフライ・エフェクト」ならちょっとだけ変えることで後の運命が大きく変わることがミソなんだけど、電王では変わらないのがミソですね。
過去を変えても、現実は何も変わらない。だけど、過去に付けられなかった「心のけじめ」をきちっと付けて来ることで、前向きに未来へ向かうことができるようになる。そういう話なのかなと思いました。
オーナー役の石丸さんは流石ですねー。「世界の車窓から」にひっかけた配役だと思うんですが(白倉Pこういうの得意ですね)、とぼけてるけど曲者っぽい雰囲気がなんとも言えない。
しかし平成ライダーは、衣装にがしがし流行を取り入れてますね。ハナちゃんの服がいつ見ても可愛い。

どっちも楽しんで見てますが、ここに感想書くのはよっぽど気が向いた時だけになると思います。そしてどっちも、声優さんが良い仕事してますねー。

新型ライダー各駅停車

2007-02-05 22:19:24 | 特撮
仮面ライダー電王2話め。
うーん……。
これは多分この先どうなっても、話を作る上での失敗はないなと思いました。失敗しないための仕組み作りが、2話にしてできあがってる。
今回の話、物語のベースとなる設定が説明されるのと同時に、今後のストーリーの基本的なテンプレートを確立させた話かなと思いました。

イマジン、ゲストキャラに取り憑く

ゲストキャラの望みを叶え、イマジン過去へ飛ぶ

電王、イマジンを追いかけて過去へ。

イマジンを倒して時の運行を守ったぜ!

ゲストキャラの望みと思い入れのある時間の設定でドラマのバリエーションは幾らでも付けられるので、基本ラインはこのテンプレに沿って2話ペースで話を続けていけば、水戸黄門並みにエンドレスな展開が可能。そういった意味でも、今回のライダーは戦隊風味が強いかも。

あとはこのテンプレを横糸に、ハナの過去事情などのネタバラシを縦糸として順次織り込んで行けば、まず失敗はしないでしょう。縦糸のドラマ展開が途切れていても、2話完結のテンプレ話だけでストーリーを展開させることができるので、ゲスト脚本家が入っても(よっぽどのことがない限り)大丈夫。

その上、やたら不幸(=事件に巻き込まれやすい)&人の気持ちがわかる優しい子(=他人の事情に首を突っ込みやすい)という主人公の設定があるので、ゲストと絡むきっかけ作りにも苦労しません。

……成る程、こういう話の作り方をすれば後が楽なんだ。勉強になるなあ。

***

そんでやっぱりモモタロスは面白い。
スーツアクターの高岩さんは、こういうちょっと三枚目入ったキャラクターの動きが本っ当に上手いですねー。関さんの喋りとも息が合ってるし。
ハナのモモタロスに対する情け容赦の無さもツボです。強いよ、ハナ。
あと、電ライナーの発着ベルの音がなんか耳に残って離れません……。

でも今回ある意味一番感動したのは次回予告でした。
浪岡一喜氏、遂に東映スーパーヒーロータイムに登場。ていうか寧ろ獅子丸ちゃん登場。
なんかスゴイ、この人。
超星神とスーパーヒーロータイムと深夜枠特撮と月9を股にかけてるとか、そういうことを超越してなんかスゴイ人だと思いました。