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続・年次改革要望書2005はまだか?!

2005年11月22日 22時25分27秒 | □年次改革要望書
netjapanさんの方より、経済産業省のサイトにも「年次改革要望書」関連のページがあるとの連絡をいただきましたので、参考資料として紹介しておきたい。外務省のサイトにも掲示されているが、たいへんわかりにくいのでこちらの方が便利だろう。


http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/n_america/us/html/regulatory_reform.html

「年次改革要望書」というのは、建前上、相互交換ということになっているので、日本が米国に出す要望書も存在する。「対米要望」とあるのがそれだ。これは外務省のHPへリンクされている。
その下の、「対日要望 和文(仮訳)」とあるのが、いわゆる「年次改革要望書」だ。これ在日はアメリカ大使館のHPにリンクされている。

「年次改革要望書」は、アメリカの望む日本のあり方を描いた、いわば内政干渉的な文書だが、おさらいのために、多岐にわたる要求の目次だけを掲載しておきたい。

日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書(これが「年次改革要望書」の正式名称)
目次
提言の概要
電気通信
情報技術(IT)
エネルギー
医療機器・医薬品
金融サービス
競争政策
透明性およびその他の政府慣行
民営化
法務制度改革
商法
流通


「年次改革要望書」は強制力のある外交文書ではない。単なる「要望」にすぎない。「要望」には本来強制力はない。しかし、もし外国の要望を、忠実に実行する為政者が存在したら、これはけっこう大変なことになる。そして、けっこうたいへんなことになっているのではないだろうか。

上掲の経済産業省のサイトの下の方に、
日米間の「規制改革及び競争政策イニシアティブ」に関する日米両国首脳への第4回報告書(2005年11月2日)http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/n_america/us/data/report_Japanese4.pdf
というものがある。
こちらも、たいへん重要な文書だ。
「年次改革要望書」が、「日本改造計画書」なら、こちらは、「改造努力報告書」なのだ。つまり、改造の進捗状況と、今後の努力目標を提示している。これの目次は、「年次改革要望書」に完ぺきに順じて記載されている。この文書は、例年6月に発行されているのだが、今年は11月にずれ込んでいる。

ただ、ざっと読んだだけでは、なにがどうなっているのか、専門外の人間にはよくわからない。漠然と、物事がよくなっているという印象を受けるように書かれている。これは、一般向けの文書ではなく、あくまで米国政府向けに書かれている文書であり、独特の符牒とも言える表現もある。言葉を額面通りには受け取れない文書なのだ。各分野の専門家の分析が必要であり、安易にここでコメントはできない。

まず、この二つの文書が存在することを知っておいてもらいたい。
日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書=「年次改革要望書」=「日本改造計画書」
と、
日米間の「規制改革及び競争政策イニシアティブ」に関する日米両国首脳への報告書=「改造努力報告書」
だ。




経済産業省
対外経済政策総合サイト
規制改革及び競争政策イニシアティブ
http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/n_america/us/html/regulatory_reform.html

日米間の「規制改革及び競争政策イニシアティブ」に関する日米両国首脳への第4回報告書(2005年11月2日)
http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/n_america/us/data/report_Japanese4.pdf

外務省
「成長のための日米経済パートナーシップ」の現状
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai/pship_g.html#03