laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
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いつやるの?今でしょ!

2013-09-29 | spectacles

そろそろクリシェから死語になりつつあるタイトルですんません。

ロミオとジュリエット@シアターオーブ見てきました。話題の松也くん目当て?ですが話題は関係ないです。3月にチケットとってますから。

本日のキャストはこんな感じ。

直接私をご存知の方あるいは当ブログを長く深く読んでいる方(いない)ならお分かりだろうと思うけれど、タモリかlavieかというくらいのミュージカルアレルギーであります。
オペラはいいんだけど、ミュージカルのしゃべってて突然歌いだす感がどうにも恥ずかしくていけねえや。

このミュージカル、割とオペラでいうところのレチタティーボがなくて台詞パートとアリア?パートが分かれてて、木っ恥ずかしさはあまりなかったのが救い。
それでも、やはり「なんでわざわざ歌うの?」という根源的な疑問は付きまとってw
オペラみたいな圧倒的な歌唱力を見せ付けてくれれば、こりゃ歌うのもしょうがないな、と納得できるんですがねぇ。ミュージカル、特に日本のミュージカルではほとんどの場合「これなら普通のせりふのほうが伝わるんじゃないの?」みたいな出来のことが多いもんで。ダンスもまたしかり。
役者さんたちが身体を動かして楽しむため?とか思っちゃうんですわ。

なもんで、ミュージカルは贔屓の役者が出てるか、よほど興味を引かれるものしか見ません。今回はそれがダブルであったというわけで。
フランスで大当たりを取ったミュージカル(ブロードウエイじゃないところがいいw)で先日フランスヴァージョンが来日公演したときもちょっとだけ興味を持ったんだけどやはりミュージカルということで二の足を踏んだんですが、そこに松也が加わるってことで、スイッチオンになっちゃった。

結果。

いいお歌が多いのねぇ。メインテーマのエメなんて帰り道口ずさんじゃったもん。もう忘れたけど。
ただ・・・キャストが・・・芝居が出来るとダンスが駄目、歌が巧いと顔がいまいち。
うーん。三拍子揃ったミュージカル役者ってまだ日本では育ちきってないのか。ミュージカルが人気になってから相当長年たつよねぇ。四季とか目の肥えた客も多そうだよねぇ。
んな中でロミオをやった城田優がなかなかの芝居・歌・ダンス・外見の総合点でちょっとびっくり感心した。
いわゆるイケメン役者のカテゴリでドラマに出てるのしか知らなかったけど、こんなに実力のある人だったんだね。
他の若手と一線を画してたな。
残念だったのがジュリエット。このミュージカル自体、ジュリエットの役割はそれほど大きくはないのだが、いや、だからこそ、清純な存在感が命だと思うんですが・・・
フランク莉奈さん?初めて拝見しましたが、歌もいまいち。芝居も・・・何より声がキンキンして、お顔も高見恭子(古い)みたいで少なくともジュリエットではない。こんなジュリエットじゃロミオも死ぬほどほれないでしょう、と思ってしまう。
ティボルトの加藤和樹はまあまあだったかな。
今回城田優がティボルトもやるらしく、ロミオを見ながらこの人本当はティボルトのほうが似合うんじゃ?と思っただけにちょっと見てみたくなった。もちろん見ないけどw

一番期待していた「死」の宮尾俊太郎。
冒頭から最後まで、要所要所で現れて無言のまま死の踊りを踊り続ける。
最大限の存在感とテクニックが要求されると思うんだけど、ダンサーとしてのテクニックは相当感じたけれど、「死」の圧倒的な存在感が最後まで感じられなかったのが残念。
これ、フランス版とかだとすげーよかったんじゃないのかな、という予感。フランス人得意そうだもん。


そして肝心の松也。

2.3日前に例のAKBスキャンダルwが出たばかりで会場のお嬢さん、昔のお嬢さんたちの中でも「ほら、あっちゃんの・・・」とあちこちでささやきが聞こえ、注目度は抜群だったのですがw
歌は巧いよねぇ。ロック四谷怪談でも思ったけど、ちゃんとしたミュージカルwでもまったく聞き劣りwしない迫力の声量。
ダンスはまあ・・・日舞っぽいというより体操みたいだったw。
芝居がなんだかとても不自然だったのは歌舞伎っぽさを消そうとして棒になりすぎてたのか?
もともとそれこそ「ワトソン」的な見せ場はさしてない役なのだけれど、普通の役を普通じゃなく、一味ちがってきらりと光るものを、ってことが松也ならできるかと思ったんだけど、いや~まったく普通のままでした。
せっかく客が注目してくれてる今だからこそ、もう少しやりようがあったんじゃないの?と思ってしまうのは歌舞伎ファンとしての身びいきかしらん?
外見のこと。歌舞伎では長身でスタイルよく見えますが、若手ミュージカルスターwの中に入ると背も普通、顔はでかい。
面白いなあこういうのって。

歌舞伎からミュージカルスターに転進するのはちょっと無理そうですw

(そのスタイルよろしいミュージカルスターたちも、宮尾俊太郎と並ぶと顔がでかく手足が短いwのにまた笑ってしまった。きっと宮尾はオペラ座バレエ団あたりと並ぶと顔が(以下同文)なんだろうな)。

そして私は今後決してミュージカルファンになることはないだろうなあ、とミュージカルを見るたびに確信の度を強めるのでした。
いや面白かったけどね。