laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

尻上がり

2008-09-18 | kabuki a Tokio

初日の悪印象が嘘のように、どんどんどちらも良くなってます。

 

どちらもって、どちらの芝居も、って意味じゃないよ(まあそれもあるけど)。

赤坂歌舞伎に関しては、ただのミーハー。狐狸狐狸は段治郎、棒しばりは勘太郎しかみてませーーん。

 

段治郎

基本は二度目の観劇と変わってない。もっと自由奔放にやってもいいんじゃないかな、とはまだ思う。アドリブでも出しちゃえばいいのに。そこまで望むのは無理か。

とりあえずあの座組みで、重要な役を、さほど見劣りすることなくやっていてくれるだけで今月は満足といたしましょう。

二度目の引っ込みの弁慶ばりの六方、本舞台の勘三郎と扇雀を見ている人が多いのが残念。とても綺麗でダイナミックな引っ込みなのに。できればロビーでお出迎えしたいくらい(ストーカー登録されるとやばいのでしない)。

もうひとつの見所は、毒を飲まされたと思って手のひら返すところ。この二箇所、段ちゃんファンは必見です。

 

そして勘太郎

 

これがよかった!

ようやく勘太郎本来の伸び伸びした大きい踊りが見られた!

そして勘太郎本来の、心から踊ることを楽しんでいる表情が見られた!

聞けば数日前に一度棒を折ってしまい、そのままの状態で踊り続けたことがあったそうな。

それで、何かふっ切れたのかな。

巧く踊ろう、客を笑わせよう、そういう邪念みたいなものが今日の踊りからはほとんど見受けられず、本当に久しぶりに「踊りの神の愛したもうた子」の面影を観ることが出来た。

 

こういうとき、バカみたいに通ってよかったと思うのですよ。

初日一回でうんざりしてやめていたら、この幸せは味わえなかったわけですから。