SakuraとRenのイギリスライフ

美味しいものとお散歩が大好きな二人ののんびりな日常 in イギリス

スピノザさん巡礼記② Spinoza House Rijnsburg

2015年05月03日 | 【イギリス生活】旅行
1661年にはスピノザさんはアムステルダムを離れ、当時のCollegiantたちの拠点の一つだったRijnsburg(ラインスバーグと読むのか?)という街に移住します。
彼はここに1663年まで住み、レンズ磨きで生計を立てつつ、英国のHenri Oldenburgを介してRobert Boyleなどの科学者やアムステルダムにいる友人たちと文通を行います。
また、ここでのちに『デカルトの哲学原理』出版につながる個人指導を、同居人のJohannes Caseariusという学生さんにしています。

ここには2軒残っているスピノザさんが実際に住んでいた家の1つがあって、今回の巡礼の旅の僕にとっての最大のハイライトでした。

<Spinoza House Rijnsburg>
住 所:Spinozalaan 29, Rijunsburg
行き方:Leiden Central Stationで37番のバスに乗る(Katwijk行き)。15分~20分乗って、Spinozalaanで降りる。片道4ユーロ。
開 館:13:00~17:00(火~日)
料 金:3.5ユーロ
http://www.spinozahuis.com/main.php?obj_id=435102236


バスは少し前の北ウェールズ旅行でお世話になったArriva bus。
電光掲示板&アナウンスで次の停留所を教えてくれるので降りる場所が分からないということにはなりませんでした。
(小心者のRenがしたように、バス会社のHPからすべての停留所をメモに転記しておくという方法もあります。http://wiki.ovinnederland.nl/wiki/Lijn_37_Katwijk_Vuurbaak_-_Leiden_Centraal_Station

目的地のSpinozalaanはかなり田舎です。



Spinozalaanという通りをずっと行くと、



Spinoza Houseがありました。



スピノザさんに興味がある人は世界中にたくさんいらっしゃるようで、この博物館には、Max Weberさん、Albert Einsteinさん、Daniel Barenboimさんといった錚々たる方々も訪れてゲストブックに名前を残しています。
博物館の管理人の方に伺ったところ、ここには外国人がたくさん来るものの、地元の人は非常に少ないとのことです。(当時とは違って宗教的に保守的な人が多いようで、近所の教会や保護者がスクールトリップ等でここを訪れることに反対するのだそうです。)

この博物館に何があるかというと、
・スピノザさんの様々な肖像画&銅像
・スピノザさんが書いた手紙(ライプニッツさん宛のも!とても丁寧な字でした。)
・スピノザさんの蔵書(彼が持っていたそのものではないけど、同じ版のものを集めたらしい。スピノザさんは借金を残して死去したので、彼が持っていた本はほとんど売却されたそうです。なお、スピノザさんは本に線を引いて、余白に自分の考えとかをメモしていたそうで、同じことをしているRenは嬉しくて仕方ありませんでした。)
・スピノザさんが使っていたのと同じ型のレンズ磨きの機械(実際に触ることも可能!)
・実際に出版された『神学・政治論』(様々なバージョンがありました。)
・スピノザさんについてのビデオ などなど

すべてというわけにはいかないものの、少なくとも半分くらいの展示物にはオランダ語だけじゃなくて英語の解説もついていました。
また、博物館の中では管理人の方がそれぞれのものを丁寧に説明してくださるので、オランダ語が分からなくても十分に楽しめると思います。

管理人の方はスピノザさんについてすごく詳しくて(英語もものすごくお上手)、スピノザさんの思想や彼の人生について長時間語り合うことができました。
その日はとてもいい天気だったので綺麗な庭にも案内してくださって、そこでご親切にもお茶までいただいてしまいました。

館内は写真撮影可だったものの、SakuraもRenも写っていない良い写真がないので、庭の写真だけ。



結局、このSpinoza Houseには2時間ほど滞在。
スピノザさんについて詳しい人と彼について語れて、スピノザさんゆかりの品もたくさん見れて、ものすごく幸せな時間でした。

(投稿者:Ren)


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