3つ目の試験を受けてきました。
今日受けたのは、「現代正義論」。
英語圏の主要な正義の理論と最近の公共政策における規範的論点が紹介・検討された授業で、もともと規範理論が大好きだった僕にとってのオアシスでした。
取り上げられた理論家は、Rawls、Nozick、Dworkin、G. A. Cohen。
議論された公共政策は、家族政策、教育政策、文化政策、世代間格差、移民政策。
議論好きな学生が集まる授業だったので、毎回の議論が白熱して大変でした。
なんとなくこういう結論しかないんじゃないかと思っていた論点について「実はそうでもない」ということが明らかになって、自分のこれまでの思考の浅さを反省するとともに大変刺激を受けられました。
なお、日本だとこういうときに決まって登場するSandelが出てこないのはなぜだろうと思って一度先生に「日本ではSandelが非常に人気なのですが、なぜこの授業では取り扱われないのでしょうか」と聞いてみたところ、「Sandelが素晴らしい授業をすることは聞いたことがあるけど、彼の理論について説得的に説明することは難しい。だから授業では取り扱わないようにした」とのこと。(納得。たしかに、Communitarianismって、いったい何を言っているのかさっぱりわからない。)
さて、試験は10問から3問を選ぶ形式。
理論についての5問と政策の規範的論点をめぐる5問の2つのセクションの両方から少なくとも1問は回答しなければなりません。
僕が選んだのは(1)格差原理と十分性原理(Sufficiency Principle)の比較、(2)Rawlsの原初状態の批判的検討、(3)Fishkinのトリレンマについて、の3つ。
別にRawlsが大好きなわけではないのですが、答えやすそうな問題を選んだらRawlsが2つになってしまいました。
ドゥオーキニアン(たぶん)な先生に影響されてこの1年でDworkinがかなり好きになったので、一問くらい選択したかったのですが…。
3つ目は冬あたりにこのブログで取り上げた本がまた出てくれたので迷わず選択できました。(書いておいて良かった!)
先生からは試験の分量として、「少なくとも3ページは書かないと十分な議論は展開できいないと思う。目安としては、3.5ページから5ページくらいを書くことをおすすめする」とあらかじめ言われていたのですが、どう頑張っても2.8ページくらいしか書けず。
みんなたくさん書いていたのだけど、この短い時間でどうやってあんなに書けるのだろうか。
この授業の先生は僕の修士論文の指導教授でもあるのであまり変な点数を取るわけにはいきません。
単位はよほどのことがない限り取れるだろうと思っていたのですが、良い成績を取らなければと思ってかなり気合を入れて臨みました。
分量を差し引いたらそれなりの答案は書けたんじゃないかと思うので、あとはエッセイで稼いだ点数がどれだけ効いてくるか。
成績が出るまでドキドキしそうです。
あと、試験は1つだけ。
その試験はTake-home examinationの形式になっていて、実はもう始まっています。
僕の計算では、この試験で10点を取れば単位が取れるはずなんだけど、、、10点を取れるかが問題です。(この科目については、Passを狙うという志の低さ。)
(投稿者:Ren)
今日受けたのは、「現代正義論」。
英語圏の主要な正義の理論と最近の公共政策における規範的論点が紹介・検討された授業で、もともと規範理論が大好きだった僕にとってのオアシスでした。
取り上げられた理論家は、Rawls、Nozick、Dworkin、G. A. Cohen。
議論された公共政策は、家族政策、教育政策、文化政策、世代間格差、移民政策。
議論好きな学生が集まる授業だったので、毎回の議論が白熱して大変でした。
なんとなくこういう結論しかないんじゃないかと思っていた論点について「実はそうでもない」ということが明らかになって、自分のこれまでの思考の浅さを反省するとともに大変刺激を受けられました。
なお、日本だとこういうときに決まって登場するSandelが出てこないのはなぜだろうと思って一度先生に「日本ではSandelが非常に人気なのですが、なぜこの授業では取り扱われないのでしょうか」と聞いてみたところ、「Sandelが素晴らしい授業をすることは聞いたことがあるけど、彼の理論について説得的に説明することは難しい。だから授業では取り扱わないようにした」とのこと。(納得。たしかに、Communitarianismって、いったい何を言っているのかさっぱりわからない。)
さて、試験は10問から3問を選ぶ形式。
理論についての5問と政策の規範的論点をめぐる5問の2つのセクションの両方から少なくとも1問は回答しなければなりません。
僕が選んだのは(1)格差原理と十分性原理(Sufficiency Principle)の比較、(2)Rawlsの原初状態の批判的検討、(3)Fishkinのトリレンマについて、の3つ。
別にRawlsが大好きなわけではないのですが、答えやすそうな問題を選んだらRawlsが2つになってしまいました。
ドゥオーキニアン(たぶん)な先生に影響されてこの1年でDworkinがかなり好きになったので、一問くらい選択したかったのですが…。
3つ目は冬あたりにこのブログで取り上げた本がまた出てくれたので迷わず選択できました。(書いておいて良かった!)
先生からは試験の分量として、「少なくとも3ページは書かないと十分な議論は展開できいないと思う。目安としては、3.5ページから5ページくらいを書くことをおすすめする」とあらかじめ言われていたのですが、どう頑張っても2.8ページくらいしか書けず。
みんなたくさん書いていたのだけど、この短い時間でどうやってあんなに書けるのだろうか。
この授業の先生は僕の修士論文の指導教授でもあるのであまり変な点数を取るわけにはいきません。
単位はよほどのことがない限り取れるだろうと思っていたのですが、良い成績を取らなければと思ってかなり気合を入れて臨みました。
分量を差し引いたらそれなりの答案は書けたんじゃないかと思うので、あとはエッセイで稼いだ点数がどれだけ効いてくるか。
成績が出るまでドキドキしそうです。
あと、試験は1つだけ。
その試験はTake-home examinationの形式になっていて、実はもう始まっています。
僕の計算では、この試験で10点を取れば単位が取れるはずなんだけど、、、10点を取れるかが問題です。(この科目については、Passを狙うという志の低さ。)
(投稿者:Ren)