SakuraとRenのイギリスライフ

美味しいものとお散歩が大好きな二人ののんびりな日常 in イギリス

JSTORは完璧ではなかった

2016年07月17日 | 【イギリス生活】学生生活
大学に在籍していたときにできていて、退学したいまできなくなったことの一つに、「大学の図書館のウェブサイト経由で電子ジャーナルにアクセスすること」があります。
これは本当に素晴らしくて、どこにいてもインターネットをつなぐだけで、読みたいと思った論文はほぼすべてダウンロードすることができました。
最先端の学説にちゃんとついていくために不可欠な論文へのアクセスができなくなることは、研究を続けていく上で大きな障害になります。

でも、実はRenが修士を過ごした大学は、卒業生(alumni)にJSTORのアクセス権を付与してくれていました。
大学の図書館のIDが失効するのを受けて、今日初めてalumniのIDでJSTORにアクセスしてみました。
しかし、、、いままで知らなかったのですが、JSTORはすべての主要なジャーナルをカバーしていないばかりか、アクセスできたものも最新のものが見られないという、完璧とはとても言えないものでした。

最新のものが見られない、とはどういうことかというと、たとえば今日(2016年7月17日)現在のアクセスでは、

American Journal of Political Science:2014年まで
The American Political Science Review:2012年まで
British Journal of Political Science:2010年まで
Comparative Politics:2014年まで
International Organization:2012年まで
Journal of Public Policy:2010年まで

というような状況。
また、Political Studies、The British Journal of Politics and International Studies、West European Politics等々といった 欧州の電子ジャーナルはあまりカバーしていない印象です。

もちろん、完璧ではないといっても、AJPSとかAPSRの数年前までの論文をダウンロード可能なことはとても有難いことです。
これができるのとできないのとでは全然違います。
でも、図書館のIDを持っているということはとてつもない特権だったんだなと気が付きました。
しばらく、この特権が失われたことを寂しく思いそうです。

(投稿者:Ren)

大学を退学することにしました

2016年07月16日 | 【イギリス生活】学生生活
イギリスから日本に帰国してもうすぐ1年になります。
この間、日々の仕事に追われながら、博士課程を続けるかどうか悩んでいました。

仕事は忙しくて、平日はほとんど研究する時間を取れない。
平日忙しいから、休日は体力の回復に努めなければならず、あまり研究できない。
あまり研究できていないので、“研究の勘”が鈍っていく。
この状況はこれからも続いていくのに、このままでは博士号を取るのに必要な研究ができない。
そんなにいっぱい給料も稼いでいないし、資産もない中で、高い学費を何年も払っていくのか。

いろいろ考えた結果、イギリスの大学から退学することに決めました。
もともと研究者になりたいという夢を昔から持っていて、もしかしたら研究者になれるかも!と2年くらい前に期待していたりしたので、少し落ち込んでいます。
ただ、研究者にならなくても、アカデミズムは実務の世界でも活かせるし、活かさなければならないと僕は思っているので、これからも職業研究者としてではなく、アマチュア研究者として勉強は続けていこうと思います。

イギリスの大学から退学しても、イギリスへの愛着が消えるわけではありません。
最近イギリスが国民投票でEUから脱退するという結果を出したとき、イギリスで排他的・閉鎖的な気持ちを持っている人が半分以上もいることにショックを受けました。
でも、イギリスにいる僕たちの友人たちはどうやら「Remain」に投票してくれていたみたいです。
イギリスがこれからどうなっていくかは全く読めませんが、そんな人たちが暮らすイギリスのことはこれからも好きであり続けると思います。

これでイギリスの大学の博士課程の学生ではなくなったので、いかなる意味でも「イギリスライフ」ではなくなったのですが、このブログはもうしばらくこの名前のまま続けようと思います。
友人の皆さまでほとんど更新されないこのブログをまだ読んでくださっている方がどれだけいらっしゃるか分かりませんが、これからもよろしくお願いします。

(投稿者:Ren)