戦略コンサルティングの本質

戦略コンサルの本質 What's Strategic Consulting?  一戦略コンサルの個人的見解・徒然日記

digital appliance

2006-02-10 | case
トリノオリンピック、6月のサッカーWCを控え、デジタル家電、中でも
薄型テレビ(液晶、プラズマ)の販売が好調らしい。

中でもAQUOSのSHARP、VIERAのPanasonicが二強という感じだ。
Sonyはプラズマを捨て、液晶、Re-brandingしてBRAVIAを立ち上げた。
東芝も液晶に特化、こちらもRegzaというブランドにて頑張っている。
一方、Pioneerは業績を悪化させている。

二強のCore Competencyは何処にあるのか?

SHARPは技術力か。
デジタル家電の要素技術であり、多種多様に活用される液晶における強み。
既に廃れてしまったが、PDAでは、Zaurusというヒット商品を生んだ。
技術力は、デジタル家電ばかりではない。
最近では、ヘルシオという電子レンジをヒットさせている。
成熟したとされた白物家電の領域において、健康にやさしいというニッチを
生み出した。
Panasonicの、斜めドラム洗濯機しかりである。
AVはソニーというイメージもあるが、
中々どうして、特に関西でのPanasonicのブランド力は強大である。
思い起こしてみれば、ブラウン管フラットテレビにおいても、
「画王」とうブランドをヒットさせた。
何よりも、日産のゴーンによる再生と並んで、瀕死の状態から松下を回復させた
中村社長の経営手腕もすごい。創業以来の概念を捨てるというドラスティックなことにも着手した。例えば、事業部制の解体、松下電工との経営統合など。
家電で赤字を垂れ流すソニーとは対象的だ。

製品のキャッチコピーも的を捉えていてわかりやすい。
「映画を見るなら、プラズマです」、「スポーツ見るならプラズマです」と。
更に、プラズマ=VIERAを
「黄金の一夜城作戦」によりトップシェアを掌握することで定着させてしまった
感もある。
一時期、VIERAの日本国内おけるシェアは7割を占めたという。

SHARP、Panasonic、それらに追随する家電メーカーは、
プラズマパネルの生産工場に積極的な設備投資を進めている。
世界規模での「規模の経済」、すなわち、パネル1インチ当たりの
価格競争力を出すために、推進している。
これによって勝負はついてしまうのだろうか。