2015年2月28日(土) 開演18:30 東京文化会館
本日はジャン=クリストフ・マイヨーのプレトークが開演前にありました。
自分眠かったのと、音がちょっと聞き取りにくかったのとで、内容があやふやですが、
なんでもストーリー重視なので、会場から拍手が起きようが、ブラボーかかろうが
途中で止まることなくガンガン踊る。それはダンサーだけでなく、
オケにも間を作らずに先に進むと指示しているというようなことを言っていたようなw
純然たるクラシック・バレエをやってるわけではないので、まあそうだろうなと。
逆によくある超絶技を繰り出した後、
ストーリーぶった切って前に出てご挨拶ってのが、あんまり好きじゃないので、
いいんじゃないですか~と思って聞いてました。
モンテカルロ・バレエ団の看板ダンサー、ベルニス・コピエテルスって
去年の12月で現役を引退してたんですね。
NHKで放送した時の「LAC~白鳥の湖~」の夜の女王は彼女でした。
さて今回の公演、なかなか楽しめました。
王子と少女が幼い頃出会っていて、その時、夜の女王が横やりを入れ
自分の娘と王子を仲良しにしようと少女を捕らえてしまいます。
(この部分シュールな映像)
その後、成長した王子の嫁取り舞踏会に夜の女王が自分の娘、黒鳥を送り込み~と
この先のストーリーは従来の白鳥の湖とだいたい一緒ですが、
この「白鳥の湖」のメインは白鳥でも王子でもなく、やはり夜の女王。
ロットバルトの立ち位置を女性が踊るわけです。
両脇にゴスチックな男性ダンサー(闇の大天使)を引き連れ、禍々しいオーラを発しながら、
その頭の羽飾りがまるで己が両腕(両羽)のように見えるという演出。
王子には娘を宛がい自分は王を誘惑する。
場面場面で常に三角関係が見えます。
王と王妃と夜の女王、王子と白鳥と黒鳥。
そして、王、王妃、王子も最初からスタイリッシュな振付でガンガン踊ります。
白鳥群舞(キマイラたち)は、たおやかという印象とは違い、かなり鋭角的、切れ味鋭そうです。
4羽の白鳥は無しです。
曲はチャイコフスキーの白鳥の湖ですが、演出に合わせて順番を入れ替えてました。
そして曲のテンポが速い、速い!、速い!!
(今回、生オケではなく録音テープでしたが、これ日本のバレエオケじゃ無理かとww)
夜の女王と黒鳥に自分の息子(王子)が騙されたと知った王妃は
なんと黒鳥を絞め殺してしまいます(壮絶な展開)。
嘆き悲しむ白鳥は闇の大天使に連れ去られ、王子とともに死んでしまいます。
最後は娘を失った夜の女王と白鳥と王子の亡骸を
布を使った大胆な演出ですべては無に帰すといったところかな。
ここのシーンの布の質感が決め手です。
4幕までありますが、20分休憩入れて2時間作品。
余計な部分をそぎ落とし、アップテンポで駆け抜ける白鳥でした。
〈キャスト〉
王:アルヴァロ・プリート
王妃:ミー・デン
夜の女王:モード・サボラン
王子:ステファン・ボルゴン
白鳥:アニヤ・ベーレント
黒鳥:エイプリル・バール
王子の友人(相談役):アシエル・エデソ
闇の大天使:クリスティアン・ツヴァルジャンスキー、エディス・エルグク
[欺くものたち]
虚栄心の強い女:リイサ・ハマライネン
偽りの無関心を装う女:ノエラニ・パンタスティコ
放埓な女たち:アンハラ・バルステロス、アンヌ=ラウラ・セイラン
貪欲な女:ガエル・リウ
狩人たち:
ルーカス・スリーフット、レアルト・デュラク、コーエン・ハヴェニス、ジュリアン・ゲラン、
アレクシス・オリヴェイラ、ジョルジュ・オリヴェイラ、
ダニエレ・デルヴェッキオ、エドガル・カスティロ、ステファノ・デ・アンジェリス
その友人たち:
シヴァン・ブリツォワ、クイン・ペンドルトン、フランチェスカ・ドルチ、
アレッサンドラ・トノローニ、田島香緒理
キマイラたち(白鳥):
シヴァン・ブリツォワ、サラ・クラーク、ティファニー・パチェコ、エレーナ・マルザーノ、
フランセス・マーフィ、アレッサンドラ・トノローニ、クイン・ペンドルトン、ガエル・リウ、
リイサ・ハマライネン、アンヌ=ラウラ・セイラン、田島香緒理、ベアトリス・ウァルテ、
アンナ・ブラックウェル
宮廷:
アンヌ=ラウラ・セイラン、ガエル・リウ、アンナ・ブラックウェル、フランチェスカ・ドルチ、
フランセス・マーフィ、アンハラ・バルステロス、シヴァン・ブリツォワ、
リイサ・ハマライネン、ベアトリス・ウァルテ
ジョルジュ・オリヴェイラ、アレクシス・オリヴェイラ、ルーカス・スリーフット、
ステファノ・デ・アンジェリス、ジュリアン・ゲラン、エドガル・カスティロ、
ダニエレ・デルヴェッキオ、コーエン・ハヴェニス、レアルト・デュラク