最近、職場の同期や先輩から、
彼らの部下についての愚痴をよく聞きます。
「どうしてあいつは、ああなのか」とか、
「なぜあいつは、こうなんだ」と言った、ありきたりな愚痴です。
しかし、よく聞いてみると、
彼らは自分の部下に対して、いろいろと求めているだけで、
上司として何も与えていないことがわかります。
すなわち、指揮官としての役割を果たしていないのです。
管理職の使命は、部下に能書をたれることでもなければ、
部下の働きぶりを監視して評価することでもありません。
あぐらをかいて手柄(成果)を待つだけの上司なら必要ありません。
上司の役割は一人ひとりの部下の個性を見極めて、
それぞれに合った役割を与え、個々人が持つ能力を引き出して、
組織としての最大の成果を上げることにあります。
命令には絶対服従のはずである軍隊を率いた、
あの山本五十六でさえ言っています。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動かじ」 と。
人を動かして成果を出すためには、
指揮官はそれほどまでの配慮が必要だということでしょう。
管理職たるもの、ゆめゆめ忘れてはならないのは、
「部下は自分を映す鏡である」 というこではないでしょうか。