くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

貧すれば鈍する

2012-01-30 23:03:55 | 総務のお仕事(いろいろ)
わが社の社員証の有効期限が近づきました。

そこで出てきたのが、「社員証は必要か否か」の議論。
「費用をかけてまで作る意味があるのか」 ということでした。

建物への入退館管理やOA機器の使用管理に使えるよう、
ICチップを入れたものを作ろうとすると、
初期費用だけで500万円以上の費用がかかります。

一方、台紙に写真を貼ってラミネートするだけの簡単なものなら、
費用はほとんどかかりませんが、公的証明書にもならない社員証を、
そこまで労力をかけて作る意味はあるのか、いう意見もあります。

もちろん、社員証を持つことによるメンタル面での意義、
「会社への帰属意識」や「会社への愛着」といったことも論じられました。

社員証にこだわったのは、意外にも若手や中堅の社員でした。

むしろ部長級や役員クラスのほうが、
「社員証があるからといって、愛社精神を持つかなあ・・・」
「帰属意識を持ったからって、業績が伸びるとも思えないし・・・」
などと、ドライな意見です。

彼らはバブルが崩壊したあと、
徹底した経費削減による合理化やリストラを推進してきた世代です。
良くも悪くも、「リストラ慣れ」「合理化慣れ」しているともいえます。

もしかしたら、
社員証にこだわった若手や中堅社員のほうが、
頭が固く、古い考え方なのかもしれません。
これからの時代は、もっとドライに、合理的に考えなければ
会社は生き残って行けないのかもしれません。

しかし、私はふと思ったのです。
これこそ、まさに「貧すれば鈍する」ではないか、と。