くろねこの散歩道

日々のつれづれを…違った視点で、のんびり書いていきます。

労災死亡事故・「派遣元」・「派遣先」どちらにも責任あり!

2008-02-14 16:15:10 | 社会
こんにちは、くろねこです。

派遣先メーカーにも賠償命令=労災死亡事故訴訟-東京地裁
2月13日21時1分配信 時事通信

 派遣社員だった長男が勤務先で死亡したのは会社が安全対策を怠ったためだとして、両親が人材派遣会社「テクノアシスト相模」(神奈川県)と派遣先の容器メーカー「大和製罐」(東京都)などを相手に計1億9200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であった。山田俊雄裁判長は直接の雇用関係がない派遣先の責任も認め、2社に計約5100万円の支払いを命じた。
 訴えていたのは、死亡した飯窪修平さん=当時(22)=の父慎三さん(58)と母可代美さん(55)=山梨県南アルプス市=。
 山田裁判長は、修平さんが勤務中に意識を失い、作業台から落ちて死亡したと認定。テクノ社について「転落防止の措置を取らなかった」と責任を認めた。
 派遣先の大和製罐については、同社の機械・設備が設置された場所で作業が行われ、管理もしていたと指摘。「派遣社員との間には、実質的に使用者と労働者の関係が生じており、安全配慮義務を負う」と述べた。 

最終更新:2月13日22時0分

引用終了

 労働裁判は採算度外視の「ルール」つくりなんです。
「おかしなルール」を変える戦いなので、会社も必死になって潰そうとする。
単なるカネ目当ての場合は、裁判やらないで「カネ」で解決します。会社側もごねた人間だけカネで解決した方が安上がり。

 この判決は画期的です。
 派遣先・派遣元どちらにも、安全配慮義務の責任を認めたことです。
 今までは「派遣先」がせこく逃げていましたが・・・

 このように安全配慮義務など、法律上うんぬんで書くと分かりにくいので・・・
簡単明瞭に・・・

 高さ約90㎝で40㎝×40㎝の台の上(踏み台)で・・・立ったまま手すりもなく、缶の蓋の点検作業で何時間もまともに仕事できますか?
 皆さんはどうですか?40㎝×40㎝の面積で動けないんですよ。
 こんな状態で転落事故が起きないはずがないんです!
 派遣先の会社、派遣元の会社どちらにも責任があります。

実はこの裁判傍聴させて頂きまして・・・
ブログ上ですから細かい事は書けませんが・・・

 事故直後の状況など生々しいです。事故の後の会社側の対応もひどかったです。
派遣元・派遣先ともどもです。無茶苦茶な労務管理です。

 今回の判決は人間を「ゼニ儲けの機械の部品」としてしか見ていない、今の日本の社会に対する警鐘だと思います。

ついでなんですが…
 今週号(2月16日号)の東洋経済が「雇用漂流」と言うタイトルです。
偽装管理職・偽装雇用(個人請負)・偽装請負など、かなり良くまとまっています。
 ぜひ立ち読みしてみて下さい。特に自分達の世代の人(団塊ジュニア世代)に読んで欲しいです。

 「ゼニの亡者」どもに都合よく利用され、病気になったり死んでからでは遅いですよ。

 今はカネが全ての世の中ですが・・・万が一ハイパーインフレになったら、カネも紙くずになるんです。

 その時に何が残るのか?
 何が残せるのか?って事が大切です。


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