くろねこの散歩道

日々のつれづれを…違った視点で、のんびり書いていきます。

うつ病と付き合う

2007-07-03 23:56:17 | うつ病対処法
こんばんは、くろねこです。

 うつ病は、医学的には一生完治しません。
 こんな事書くと嘘つきだとか言われそうですが・・・
 また再発する可能性があるからです。

 完治する!と書かないと、落ち込みますからね・・・このまま、うつ状態が一生続くと思い込んでしまいますから。
 うつ状態は、休息と服薬で脱出可能です。「待つこと」です。

 ビビリました?

 これでビビらないようならば・・・
 再発リスクも抑えられるのではと思います。

 絶対に完治ではなく・・・症状をやわらげようです。
 アメリカ的な強引な思考をやめ、日本的マイルドな思考にすることです。

 頭を柔らかくしましょう。

 発症した当時と同じような環境にならないこと(危機回避能力)。
 自分の思考パターンを発症当時と変えること(発想の転換)。
 森をみること(全体を見ること・長期スパンで見る事)。
 ひずみを上手に放出する事(ストレスを溜めない)。

 この4つが出来れば、大丈夫です。裏を返せばこれが上手に出来ないと再発リスクが高くなります。
 嫌でも自分自身を振り変えることが必要になります。

おまけ
 早まって行動しない。
 電池は早めに切れる事を忘れずに(省エネ)。

 日常生活でも応用できますし。変化を読み取る力が自然に備わります。

 差別だ!偏見だ!と騒ぐ前に・・・
 案外得なこともあるんですよ。

上手に自分自身をリニューアルできます。
自分の良い部分も見つかると思いますよ。


励ましてもいい。

2007-04-04 23:43:08 | うつ病対処法
こんばんは、くろねこです。

 うつ病患者には・・・励ましは絶対ダメとかになっています。

 でもそれは違うと自分は思います。無責任な励ましは絶対にダメ。

 しかし、本気で関わるつもりでの励ましならば・・・良いと思います。
ポイントは、励ましとセットで、具体案を提示する事。
 100点答案でなくても良いんです。一人一人が自分なりに考えて、ベストな答案を出す事。

 自分なりに一生懸命考えて、うつの友人に出来る事はないか?
考えてくれたら本当に嬉しいです。テクニックや専門知識ではなく・・・気持ちが嬉しいんです。

 せっかく考えて行動しても・・・時として差別だ!偏見だ!裏切られた!・・・うつうつさんからひどい事を言われるかもしれません。
 1回だけチャンスをお願いします。1回だけは見逃してください。2回目もなんとか・・・しかし、3回やった場合は、容赦なく切り捨ててください。

 冷たいですが・・・そうしないと当事者自身が分かりません。
それも優しさです。辛いと思いますが・・・

 当事者が、どうでも良い事まで、言葉狩りをして・・・
差別された!偏見だ!とわーわー騒いで・・福祉も似ているような気がします。
単にそれに酔っている場合があります。

 何でもテキストどおりだと、マイナス効果になります。あれは原則であり、非常時の対応と考えてください。
 あれもダメ!これもダメ!では・・・腫れ物に触るようになり・・・
本人が、余計に「うつ」と「単なる我侭」がごちゃ混ぜになり・・・
 余計にストレス処理の免疫能力が落ちます。本人は余計に苦しみます。

 周囲の人間も段々訳が分からなくなり・・・もう、うつや精神疾患の人間とは関わりたくない・・・になってしまいます。

 これが自分の一番怖い事です。

 でも、もし当事者が単なる自己中の考えを改めたら、また以前のようにお願いします。

 自分がうつ当事者なので・・・社会に対するメッセージです。



うつ病患者への対応

2007-02-12 18:48:58 | うつ病対処法
こんばんは、くろねこです。

よく、うつ病患者にどう接していいか?

 こんな事で悩んでおられる方が多いと思います。
 周囲の方はサポート大変でしょうね。

 で、このような発想になってくださる方は第一段階クリアなんです。
 理解しようと考えてくれている大切な人たちです。

 しかし、このような人を平気で潰してしまう、一部当事者・一部医療福祉スタッフがいる事も悲しい現実です。

 周囲の人間は、患者に対して・・・
  励ましもダメ・・・
  距離を離すのもダメ・・・
  わがままは聞け・・・
  自分達は弱者だ、弱者はいたわれ・・・

このような、無茶苦茶なこと言う人も一部にいます。
 じゃ~季節の挨拶しか言えないじゃないか!になってしまいますよね。

 一部医療福祉スタッフや、権利ばかり言う一部患者の言う事を真面目に聞いて実行するほど、周囲の人間が先に潰れます。
 理解しようと思って頑張ったら、逆の結果になってしまった。これが一番しんどい事です。
 もう二度と関わらない!になってしまいますよね。
 マイナスイメージを刷り込んでしまいます。

じゃ~周囲の人間はどう接するの?
自分の考えです。
 
 普段どうりで構わないと思います。
 以上(笑)

もちろん、ポイントがありますが・・・
  
 周囲の人間がするポイントは
  ①本人が脳を休ませられる環境整備。
  ②たまにイベント(自分は独りではないと確認のため。緊張感が強いものや、ドンちゃん騒ぎなどはかえってマイナス)。

これだけです。
 細かい方法は、人によって十人十色なんですよ。人によってケースが違いますからね。
 上記①②をベースにアレンジしてみてください。

あれもダメ、これもダメと言われて・・・細かく実行するよりも・・・
出来る範囲で出来る事をするです。
即効性はありませんが、長期的には良い結果になりますよ。



認知療法③

2006-09-16 00:33:40 | うつ病対処法
こんばんは、くろねこです。

 うつ病の認知療法の中で大切な事は、まだあります。

 後で見直す事です。簡単に言えば振り返りの作業です。反省会です。

愚痴や後悔の反省会ではダメなんです。冷静に分析するんです。
簡単そうで難しいです。

マイナス思考になっている時の生活状況を整理します。
共通点を探してみてください。何か見えてくると思います。

それが、あなたにとってのストレス負荷が大きくかかる要因です。
これを上手に避けるようにすれば良い訳です。

自分の認知パターンを変えつつ(心を頑丈にする)、危険が迫ってきたら逃げる。
ぜひこれを実行して欲しいと思います。

人間か絡む場合・・・
「傷つけられた~!」「裏切られた~!」では単なる愚痴。

どうしてそうなったのか?
途中経過の中で、自分自身どこかでか間違いはなかったか?
そして、途中でどのような対策を打てたのか?

検証する事が大切です。自分を分析してみてください。

でも自分が上手く出来ないからと言って悲観する必要ありません。
これが完全に出来たら立派な社長さんです。事業やって成功しています。

自分も上手く出来ません。でも頭の隅に入れてあります。
少しでも考えるクセつけましょう。
次、同じミスをしなければ良いんです。

○○が悪いと大騒ぎして、お祭り騒ぎして、人のせいにばかりしていると、また同じ事繰り返します。苦しむのは自分です。祭りの後は空しいだけです。

 勘違いして欲しくないのが・・・
認知療法は性格を変えるものではありません。
また性格を変える必要もないんです。一番重要なことです。

うつ病対策で性格を変える必要は一切ないんです。どうして?
性格はプラス面もあればマイナス面もあるんですから。
人間には、良い性格、悪い性格はないんです。

どんな性格でも長所もあれば短所もあります。
言葉の表現で、どうにでも解釈できるんですよ。

「真面目」と「融通が利かない」は、性格的には同じです。
「いい加減」と「融通が利く」は性格的には同じです。

無理やり性格を変えようとすると、泥舟になり辛くなります。

どうして?無理やり、自分を否定しなくてはいけないからです。
最初は何とか持つと思いますが、途中で、ばてると思います。

自分の性格を変えるのではなく、自分自身を受け入れ、考え方や見方を変える。
これだけで良い訳です。
同じ物でも、自分の位置を変えれば、違って見えます。
山がいい例ですよね。見る場所によって見える形が異なっています。
でも同じ山ですよね。

 後は自分なりの見方を変えるオリジナルの方法を見つける事。
 人の真似しても上手く行きません。

人間は一人一人みんな違いますからね。
マニュアル本みたくはいかない、だからこそ面白いのかも知れませんね。



認知療法②

2006-09-15 07:54:57 | うつ病対処法
おはようございます。くろねこです。

うつ病の認知療法の続きです。
さてさて、具体的に行きましょう。

①立ち止まって考えるクセをつける。
②物事を色々な角度で見る。
③最初の考えがマイナス思考の時は、②の中で出てきた案の中でベストな物に差し替え

以上おしまい。


おいおい!前回引っ張って、詐欺じゃないか~!と突っ込まれそうですが・・・

簡単、便利、安上がり、3度の飯のように随時やる。
この条件を満たす為には・・・これしか残らなかったんですよ。
うつ病の人はマイナス思考になりがちなんです。
でもいつもマイナス思考とは限らない。

立ち止まって、少し考える生活スタイルにすればいいかなと自分は思います。そして、故意に色々な方向から見てみるんです。で、もう一度判断する。


認知療法の基本的な考え方・・・自己流です。

 自分の自動思考(ふと思う思考)を検証して、客観的に合理的かどうか確認する。 そして思考のマイナスが大きい時は補正をかける。

これがベースです。

 立ち止まって考える→自動思考(ふと思う思考)を検証する
 物事を色々な角度で見る→客観的に合理的かどうか確認する
 思考の差し替え→マイナス思考が大きい時は補正をかける

 ポイントは無理やりプラス思考にする必要はありません。
自動思考(ふと思った思考)は全て悪い思考ではありません。良い思考もたくさんあります。
 この2点は大切です。

 良い部分しか見ない(プラス思考)、悪い部分しか見ない(マイナス思考)、これはどっちもダメです。精神的にしんどくなります。


 周囲の人間に使い物にならないと、こき下ろされていませんか?あなたは自分はダメだと思い込んでいませんか?
 周囲の思い込みや自分の思い込みに振り回されているだけです。

 みんなの前でこき下ろしたり、人格攻撃している人は、今は良くても最後は惨めになりますからね。

 認知療法、次回にまた続きます。


認知療法①

2006-09-14 21:58:43 | うつ病対処法
こんばんは、くろねこです。

認知療法は、うつ病対策では、かなり有名な方法です。

自分の考え方のクセを補正する。
試験ではありませんが、うつ病克服の「一番の山場」です。

自分の思考回路をどう変化させるか?
ここがうつ病対策の核心です。ここをしっかりさせないと再発リスクが非常に高くなります。
今、治ったと、はしゃいでいる人が、実は一番危ないんです。
元気なうちに対策を施さないと、必ずまた来ます。

薬は対処療法です。環境から避難する事も対処療法です。

薬飲んで休んで、うつの原因から逃げても、また条件さえそろえば「うつ」は再発してしまうんです。
認知療法は、十分な休息と薬物療法の効果を確認して、安定してからすることです。状態が悪い時は避けてください。

まずテキストです。この2冊を購入してください。

「いやな気分よさようなら」 星和書店 D.バーンズ
「うつを生かす」 星和書店 大野裕

 うつうつさんで、このタイトルの本持っている人は勉強しています。これ持っている人、かなり多いですよね。
 後はぜひ、スタッフにも読んで欲しいと思っています。ストレスが沢山かかる職場の人には読んで欲しい本です。
 かなり予防効果あります。

余力がなければ「うつを生かす」の方だけでも良いと思います。

で、大体考える事はみんな同じで・・・
分厚い「いやな気分よさようなら」を買ってきて・・・
わらをもすがる思いで・・・
訳分からん小難しい文章を一生懸命読んで・・・
もちろん、ろくに理解も出来ず・・・
消化不良のまま、いよいよ実行・・・
しかし3日で根負けしてダウン。
そして・・・

①こんな簡単な事も出来ない自分は情けない
→②この方法もダメだった
→③これからどうしよう
→④自分なんか生きている価値がない
→⑤死んだほうがいい

はい!こんな、とんでもない思考パターンになるんですよ。
皆さんも経験ありますよね(苦笑)。

元気な人が見れば、何訳の分からん事を・・・なんですよ。
うつうつさんの場合は、冗談抜きで、①→⑤の思考パターンになってしまうんですよ。

後で冷静に考えてみたら・・・あんなもん何ヶ月もできませんよ~
いちいち80点だ50点だ・・・やってられっか~~~!
方法としては、筋が通っていて綺麗なんですが・・・手間がかかるんです。
持続可能には少々程遠いんです。自分ならば耐えられません。

細かい事は本買って読んでください。ノウハウとしては無駄にはなりません。
再発防止のためには必須です。

でポイントは?
 「いやな気分よさようなら」に書いてある事を、真面目に実行してはいけないんです。
真面目に実行すると①~⑤のようなパターンにはまります。
 自己流にアレンジして適当に実行するんです。

じゃ~適当って?
 簡単・便利・安上がり
  持続可能にするための鉄則です。そして随時やるんです。3度の飯と一緒。

では具体的にどうするのか?
    それは次回に(笑) 


うつ病患者は真面目とは限らない

2006-08-29 05:08:23 | うつ病対処法
おはようございます。くろねこです。

 実は恥ずかしい限り、昨日も本日も朝3時に早朝覚醒でした。寝つきは良かったのですが・・・まだ試験モードから切り替わっておりません。睡眠不足でも寝られないんです。

 単に悔しくて朝早く目が覚めているのかもしれませんが・・・早朝覚醒は追い討ちをかけるようにショックです(苦笑)。やば・・・
 自分だけではありません。科目の基準点足切りで泣いた人、沢山いると思います。どうしても、余計な事考えてしまいます。

 これが2週間以上続くと、医者に行って眠剤オーダーします(笑)。
サイレースあたりがちょうど良いかな?って感じです。

 今の自分の状態は、ギアが上手く変えられない状態です。車で言えば、MT車で5速から3速に落とそうとしているが、上手くいかない状態です。
 うつ病の患者さんはシフトチェンジが上手く行かない人が多いです。

「真面目」とかよりも、「シフトチェンジが下手」と言う方が現実的に当たっていると思います。

 こんな事、どの本にも書いてありませんが・・・テキストにも載っていないと思います。腫れ物に触るようで、どこも突っ込んで書いていませんね。

 患者側がすべき事は、ギアがスムーズに入れ替えられるようにトレーニングする事。後は、5速に入れたい時もあえて4速に抑えておくことです。周囲の人間の中には無理やり5速に入れろと要求する人いると思います。5速に無理やり入れて壊れても、体調管理が出来ない人間が悪いと言われて、おしまいです。

 逆に、周囲の人間はどうするか?
「共感」「受容」「理解」と言う言葉に強迫されて負けてはダメです。
 どうしても、受容しなくてはならない、共感しなくてはならない、理解しなくてはならない。このような思考に陥ってしまう人もいると思います。

 理解してくれないと元気に騒ぐ一部患者の言う事や、正義の味方気取りの一部医療福祉スタッフの言う事は適当にスルーしましょう。医療と福祉は聖なる職だと勘違いしている人もいます。まともに実行すると潰れます。長期戦ですからね。

自分が人としてされたい事をしてあげて下さい。
これだけで十分です。

 本には色々ゴチャゴチャ書いてありますが、あまり気にしない方がいいと思います。
 




ヤブ精神科医の見分け方

2006-08-23 07:25:15 | うつ病対処法
おはようございます。くろねこです。朝から掃除をすると気分がよくなりますね。

 今日は薬物療法のポイントを書きます。これが出来ていない医者は非常に勉強不足です。薬物療法は進化しています。勉強していない医者は置いていかれます。
 そんな医者は世間話したければ結構ですが、処方には期待しない方がいいでしょう。

 うつ病学会公開講座より~自分と考え方はほぼ一致しています。

①標準アルゴリズムを知っている(状況に応じて+BZ系抗不安薬、+眠剤が基本)
 医師でも知らない人も多いんですね。怖いですね。基本中の基本です。精神科スタッフならば当然誰でも知っているはずなんですが・・・PSWだって当然知っているはずだ。多分・・・(自信がない)。
 
②副作用対策が適切
 症状か副作用なのかの検討ができる。副作用止めが多すぎて、症状が悪化して、また薬を増やす悪循環もある。

③薬の種類を極力少なくする
 薬間の相互作用を抑える為。薬の種類が多いと効果と副作用が分かりにくくなります。 

④複数の薬を使う時は理由を説明
 当然ですね。意味もなく薬を出す医者は製薬メーカーから何か・・・・
夕方診察時間終了後の病院は面白いですよ。これ以上は書けません(笑)

⑤薬のチョコ出しをしない
 少量で種類ばかり増やすのは、効果を半減させるどころか、かえって悪化させます。  


 適切な治療と休息をしていれば2年で80%は回復します(再発は除く)。
標準アルゴリズムでダメな場合は、薬の組み合わせです。これは医師の腕の見せ所です。

 大切なのは、薬の飲み心地です。ですから今は、患者主体で薬のオーダー出します(選べる範囲内で)。
 内科と違って精神科は血液検査などの数値データを元に処方するわけではありません。患者さんの訴えなんです。同じ訴えでも、人によって意味は全く異なる場合が多いです。それを上手く整理して、患者に有効な薬を処方出来る医者が良い医者なんでしょうね。

 基本は、患者主体、飲み心地重視、簡単処方(薬の種類を極力抑える)、臨床データを勉強している、です。
 これが出来ない医者は少し避けたほうがいいかもしれません。

 ただ地方の精神科単科病院では・・・あまりにもひどい処方もあります。自分が見ても???ですからね。薬の種類と量ばかりが多く薬害も多いです。実習に行ってびっくり仰天でした。これでは、まともでいられるはずがない。どうして服薬が中断するのか良く考えて欲しいです。医師とPSWカルテに書いてある薬全部飲んでみろと言いたくなりましたが・・・薬づけにして調子が悪くなり、そのリハビリの為デイケアで金儲け?農作業して作業療法でボッタクリ?
 やっている事メチャクチャです。

 地方の単科精神科病院では、高い事は望みません。「まともな治療」をしてください。それだけです。「まともな治療」をするだけでも数字的によくなると自分は思います。



薬物療法③上手な睡眠薬の減らし方

2006-08-08 18:04:24 | うつ病対処法
前回は、眠剤のことを書きました。
 睡眠障害は精神疾患の回復の上での大きな山場です。睡眠障害の状態に応じてきめ細かく眠剤は処方するんだ。と言う事でした。

 薬をある程度の期間飲んで、症状も安定してきた。睡眠状態も良好。
 まず何を減らすか?睡眠薬です。

 睡眠薬は減らし方が難しいです。
 半減期が短い物はストップしにくいです。使い勝手が良いですが、止めた時に一時的に不眠になるリスクが高いです。
 
大まかには
 ①血中濃度半減期の短い種類で、弱いものへとシフトする方法。
量も落としていきます。違う薬でのmgの比較は意味がありません。
ハルシオンの0.25mgとマイスリー5mgではハルシオンの方が強いです。

自分は、こちらのやり方でした。
 ハルシオン→アモバン→マイスリー
             →ストップでした。

 この方法はリスクがあります。ストップして1週間~2週間程度は、反跳性不眠になる事を覚悟してください。反動で眠れなくなります。効果が強い薬ほどきつくなります。ハルシオンでストップするよりは、マイスリーでストップした方がリスクは低いです。
 2週間以上も不眠が続くようであれば、まだ睡眠薬を止めるのは時期として早いということです。

 ②血中濃度半減期の短い物から半減期の長い物へ変えていく方法。
 量も落としていく。その後、1日おきに落としてストップ。こちらは手間がかかります。昼間ぼ~としてしまう欠点もあります。
 半減期の長い薬は、すぐに眠る為よりも、寝やすくする効果があります。昼間もぼ~としているんです。常に睡眠薬が入っている状態です。このため評判はよくないんですが、効果があいまいな分、止め易いんです。2日に1回をしばらくしていれば、徐々に血中濃度が落ちてきます。だから止めやすいんです。

 こちらも減薬して眠れないようであれば、減らすタイミングが早かったということになります。

 これ以外にも、睡眠薬を抗不安薬に変えてみるとか、色々な方法があります。
抗不安薬の副作用で眠気があります。他にも薬を飲むタイミングの工夫など色々な方法があります。かなりケースバイケースになると思います。

 今日のポイントは、睡眠導入剤(超短時間作用タイプ)は、急に薬をストップすると反跳性不眠が出るリスクが非常に高いと言う事です。特に、効果が強い物ほどです。

 主治医と相談して、皆さんもいい方法見つけてみてくださいね。積極的に自らが主体で治療に関わる事が一番の薬です。

 もちろん並行して、日常生活の改善により、睡眠をとりやすい環境にする事は言うまでもありません。これが一番大切です。



薬物療法② 睡眠薬

2006-08-07 19:08:46 | うつ病対処法
前回は、うつ病には標準アルゴリズムがあるんだよ。と言う事を書きました。
 しかし、原則があれば例外があります。

 一般的にはベースの薬のほかに、状況に応じて、睡眠薬と抗不安薬を併用します。今回から少し睡眠薬について書きます。

 うつ病には、多くのケースが睡眠障害が生じます。睡眠は精神疾患では切っても切れないものです。しかも客観的です。安定している人も、睡眠が荒れ始めたら要注意です。

 うつ病になったら、まず睡眠の安定です。最初は思考パターンのトレーニングとか余計な事やる必要はありません。泥沼にはまります。安定した睡眠が回復の大きなカギです。

 睡眠薬と言うと、飲んでコロッと眠れるイメージがありますが・・・違います。
あんなに効いたら苦労しません。

睡眠薬は睡眠障害の種類に応じて変わります。
 現在はバルビツール酸系ではなくBZ系の睡眠薬が主流です。

 睡眠薬は、やみくもに処方するわけではありません。薬ごとに作用時間が違います。睡眠障害の状態に合わせて処方されます。なかなか扱いは難しいです。

 薬ごとの血中濃度の最高値(Tmax)、血中濃度半減期(T1/2)、この時間を基準に医師は薬を処方します。家庭用のピルブックには書いてありませんが、医療福祉関係者向けピルブックには書いてあります。

 入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、これにあわせた薬が処方されます。

 処方ミスを防ぐ方法ですが、自分の睡眠障害のパターンが、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒どれに当たっているのか、整理してみましょう。
おおまかには・・・
 眠りにつけないのか?夜中に目が覚めるのか?朝早く目が覚めてしまうのか?

 勉強されている患者さんならば、自分から医師に勝手にオーダーしますよね(笑)。ここまでならば、自分でも出来ます。
これは初級レベルです。

 で睡眠薬だけで寝られれば良いのですが・・・

 そうでない時は、眠剤と併用でメジャーも使ったり、四環系も使います。薬の飲むタイミング。何でもありです。かなり応用編になってきます。少ない種類の薬でいかに効果を出すか?各医師の本当の腕の見せ所です。

 まず、医師に正確な睡眠状態を伝える事が、一番良い処方の手助けになると思います。ここが今日のポイントです。

 次回は睡眠薬の上手な減らし方を書きます。



うつ病の薬物療法①

2006-08-04 21:54:25 | うつ病対処法
まずポイントから行きます。
 これは、一患者かつペーパーPSWである、自分個人の見解や周囲の人間や各種テキストなどを総合して書いたものです。自分の処方に疑問な点や希望があれば、主治医に質問したり、話したりするきっかけになればと思い書いています。

 薬物療法については、必ず主治医の指示に従ってください。
 最近は一部患者の服薬コンプライアンスの低下が著しいです。溜め込むことが目的で医者に通うおかしな患者も残念ながらいます。


 薬に対する自分の考え方から書きます。
 うつは薬で完治するものではありません。薬はあくまでも対処療法です。薬を使えば底支えにはなります。
 薬についてはどのくらいの期間飲むのか?これが難しい問題です。

 軽めのうつの人ならば、症状が落ち着いて6ヶ月~1年飲み続けて、何もなければ、徐々に減薬して止めるという形になります。
 中程度以上の場合、5年程度は覚悟をした方が良いと思います。
再発の人はもっと長くなると思います。

 うつ病は再発するかしないかが本当の勝負どころです。試験ではありませんが山場です。安定しても長期間ダラダラ薬を飲むのは再発防止の為です。

 安定して薬を少量飲んでいる時に何をするのか?
先日も書いた②・③です。

②認知療法(思考パターンの変更)
 ストレス対処能力を上げること
③環境の改善(周囲の対応とストレス源の回避)
 ストレスがかかる状態から上手く回避すること
これを平行して行います。これは後で書きます。

 今回からしばらくの間は、薬について書きます。

抗うつ薬はまず副作用が先に出ます。

1つの薬の効果を確認するまで2週間~1ヶ月間必要になります。
有効率は約60%~70%
同じ薬でも3人中1人は効かないと思ってください。

 標準の薬物療法のパターンを書きます。

 ①SSRI,SNRIの処方
ルボックスorデプロメール、パキシル、ジェイゾロフト(新薬)、トレドミン
この中で医師が状況に合っているものを選択します。これで約1ヶ月試します。

効果がない場合
 ②他のSSRI,SNRIに変更

効果がない場合
 ③SSRI,SNRIでリチウム増強
 例えば、ルボックス+リーマスという形になります。

これでも効果がない場合
 ④TCA(三環形抗うつ薬)

これが標準パターンです。

 しかし標準(原則)どおりに行かないのが世の常です。
 抗不安薬や眠剤を併用するケースがほとんどです。

それは、次回書きますね。

 今回は、うつ病の投薬には、標準のアルゴリズムがあるんだよ。と言う事だけ理解して頂ければ幸いです。

意味もなく、薬ばかりバンバン出すヤブ医者も多いですからね。
スッキリ処方が基本です。


うつ病の治療の基本

2006-08-01 18:03:31 | うつ病対処法
こんばんは。くろねこです。
 このカテゴリーだけ一つの流れにしています。うつ病の対処についてまとめて行きます。 時として細かい用語とかも入ってきますが、ご了承ください。
 気が向いた時だけ進めます(汗)。

 一応タイトルは、うつ病治療の基本と書きましたが、どの精神疾患にでも応用できます。

 3本柱です。このバランスです。

①薬物療法(投薬)
②認知療法(思考パターンの変更)
③環境の改善(周囲の対応とストレス源の回避)

 簡単に言えば①は薬、②は自分自身のストレス処理能力を向上させる事、③は危険と察知したら逃げる事
 ②、③は予防に必要
 ①、②、③は再発防止に必要です。

 うつ病の真っ只中に入ってしまったときは、心と体の両方の休息と服薬です。理屈抜きです。自分の性格がどうこうなど・・・余計な事は一切考えないで下さい。

 まず一番大切な事、自殺しては駄目です。
 重大な決断はしないで下さい。

 この文章ではさらっと書いていますが、休息すると言う事は、非常にエネルギーが必要ですし、しんどいし、テクニックも必要です。
 100km/hで走っている状態で、急ブレーキをかける事になります。ブレーキのかけ方を間違えば、スピンして事故になります。
周囲の人の力と知恵を借りてください。頼ってください。

 まず、メンツを捨てましょう。職場では、「うつはとんでもない」「気が狂っている」「困るんだよね」「無責任だ」ゴチャゴチャ小姑のように嫌味を言う連中もいます。家では、「家にこんな人間はいない」とか言われるかもしれません。
 馬の耳に念仏です。気になってしまうでしょうが・・・無視しましょう。

 彼ら彼女らは、あなたのうつが悪化しても責任は取ってくれません。

と言う事で、これから細かく見ていきます。
次回から、薬物療法について書きます。



患者一人一人が専門家である

2006-07-31 06:00:31 | うつ病対処法
おはようございます。くろねこです。

先日、うつ病学会の市民公開講座を受講してきました。

 さすがに、皆さんメモ魔が多かったです(笑)。
 自分も人の事ごちゃごちゃ言える立場ではないんですが・・・

 学校とか会社では、メモを取る事が良い事だ。と思い込んでいませんか?
 メモ取れ!メモ取れ!と先生方や上司は言いますよね。
 メモ取れとゴチャゴチャ言っている方は簡単なんですよ。

 必要以上にメモ魔になると、ポイントが分からなくなります。話を聞くことよりもメモすることに一生懸命になってしまいます。
 言っている事も全てが重要ではないんです。言っている方も、1回で分かるなんて普通思っていません。本当に重要な事ならば何回も言います。

 1回言ったからと、何でこれも出来ないんだ~と騒ぐ、先生や上司や先輩は、人を教えたり育てる資格はないですね。意地悪で性格が歪んでいるだけです。単に家での居場所がなく、会社でストレス発散しているだけかも・・・

 こう思うと、何か言われても頭にこなくなりますから。


さて脱線してしまいましたが、先日の公開講座で・・・・
「患者一人一人が専門家である」と大野先生がおっしゃっていました。

 患者一人一人が、しっかりとした知識を入れて、医療福祉スタッフの尻叩いてレベルアップしてもらう事大切だと思います。
 患者の意識が低い分野はスタッフのレベルも当然低くなります。○○してやっているの意識が丸出しになります。

 自分としても、今まであえてうつ病の事は突っ込んで書いていませんでしたが、少しスタンスを変えようかなと思っています。
 自分が分かる範囲で、小難しい事も、たまに書いていきます。

 カテゴリで「うつ病対処法」を新設して、そこに小難しい事は入れていきます。
今までの「うつ病」カテゴリはメンタルヘルス全般に統合しました。


これやると、ブログネタも助かるんですよ(笑)。