大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

啓発という言葉

2014年06月26日 | 読書
人材育成論入門 (キャリアデザイン選書)
クリエーター情報なし
法政大学出版局


「この宇宙には、あなたが必ず改善できるところが一つだけある、それはあなた自身だ」
by オルダス・ハックスレイ

人材育成は、組織の仕事であると同時に、組織に生きようとする者の自己啓発の成果でもある

啓発の語源も孔子の言葉にある。
「憤せずば啓せず、非せずんば発せず」。
すなわち、弟子が悩んで胸が張り裂けそうになるまではその蒙(暗いこと、無知)を啓(ひら)くこと(明るくすること、知識を与えること)はしない。
本人が言いたいことをどう言っていいのかわからず、悩んで苦しみぬくまでは、その言葉を発して(言って)やらない、という意味である。
簡単には教えない、ということである。
教わる前に自分で考えなさい、考え抜きなさい、勉強しなさい、勉強し抜くことを前提に教わりに行きなさい、と諭したのである。
啓発される前に、自己啓発をしなさい、という含意がもともとあることがわかる。


これは「人材育成論入門」のひとコマです。
人を育てることはほんとうに難しい、というより、まずは自分を育てることから始めなければならないと気づかされます。
考えて考え抜いて迷った挙句に聞きに行くと、学ぶものが多きことにも気づきました。
どうかすると「もう何でも知っている」と慢心している人たちもいますが、経験上そういう人は育ちませんね。