大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

由らしむべし知らしむべからず

2014年06月12日 | 労働者福祉
論語にこういう訓えがあります。
「民は由らしむべし、知らしむべからず」
民を為政者に従わせることはできるが、その道理を理解させることは難しい。
だから道理を理解させることを怠ってはならない。

それを転ずるとこうなります。
為政者は民を従わせればよいのであって、その道理を民に解らせなくともよい。
愚かな為政者は、民に正しい情報を与えず馬鹿にしておけば政治がやりやすい、と考えました。
結果それで国を滅ぼしてしまいました。


いろんなことが動き始めています。
お上任せや、無関心は「知らしむべからず」から生まれてきた体質です。
これだけのネット社会にあっても関心が無ければ、情報は遮断されていると同じであるし、下手をすると権力者やマスコミによる情報操作に誘導されてしまいます。

「民は知らしむべし、由らしむべからず」
難しい課題を正しくこなすためには、自らが積極的に情報を取りにいかなければいけません。
情報という文字は「情け」に「報いる」と書きます。
ほんとうに重要な情報というものは、信頼のおける良好な人間関係の間でのみ伝わります。
そういう情報をいかに多く集めることができるかは、ひとえにその人の「人間力」にかかってきます。

昔、単組の委員長時代にはよく現場を回りました。
どこの職場にもうるさ型のボスがいます。
ボスといっても役職者ではなく、仲間の面倒見がいいヒラのボスです。
そのボスの顔を見て回ることを心がけましたが、どこのボスも口が悪くて閉口しました。
でも彼のもとには真実の情報が山盛りに寄せられています。
そのおかげでどんなに私が助けられたか…それは回り回ってその職場を良くしていきました。


“知らしむべし、由らしむべからず”
リーダーはあらゆることに関心を持ちましょう。
自らの考えで道筋を立ててみましょう。
お上(権力者・上層部)の言うことが正しいかどうかを自らがチェックしてみましょう。
誰かを頼らず自らの意志で行動してみましょう。
(そんなリーダーが大勢育ち、水滸伝の「梁山泊」のように集まれば面白いだろうな…と妄想が始まってしまいました)


「梁山泊」ならぬ「1万歩クラブ」の6月定例会が近づいています。
6月14日「歴史のまち掛川を訪ねて」です。
参加者は午前10時JR掛川駅北口に集合してください。