大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

家出と林住期

2014年05月16日 | 日記
父親を亡くしたことも影響したのか女房の更年期障害(?)がぶり返した。
テレビを見なくなった私の就寝前の楽しみは読書。
女房の相手するのは疲れるから、一挙両得とばかり床に就く11時半頃からは音読に切り替える。
体のいい子守唄替わりでもあるが、読む本には気をつけねばならない。
間違えてエロ本など読んではならないから、今週は「寂聴」を選んでいる。
ところが1章ずつ読み進めているが、実に不倫の話が多くて参ってしまう。
なかにはいい話もあるがそういう時は眠っているらしくて、翌朝「いい話だったね」と振ってもほとんど覚えていない(覚えていない振りかもしれないが…)。
夕べの章で彼女が覚えていたのは「出家と家出」の話で、私が得心したのは「四住期」の話だった。

寂聴は若いころに夫と子どもを捨てて家出した。
作家として成功してからは出家した。
逆から読めばどちらも同じ、捨てる(執着心)ということも同じである…という下りだ。

四住期とはインドの人生論の話だ。
人生を「学生期(がくしょうき)」「家住期(かじゅうき)」「林住期(りんじゅうき)」「遊行期(ゆぎょうき)」という四つの時期に考えている。
「学生期」は文字どおり学びの期間。
「家住期」は働いて家族を養い育てる期間。
「林住期」は仕事以外のライフワークを見つけ、内面に目を向ける期間。
「遊行期」は執着心を捨て去り社会のために天命を捧げる期間。
いままさに私は「林住期」、そうだよなーこのままの生き方でいいんだよなと得心した。

でもちょっと子守唄には真面目すぎかな。
さて来週はどうしよう?