阪神淡路大震災、その日のことを覚えているかい!
早朝だった。このあたりでも相当の揺れだった。
寒くても飛び起きたのを覚えてる。その惨状を知ったのは
会社に行ってからのこと、テレビの映像は街が燃え、黒い煙が
立ち込めるヘリコプターからのそれだった。
あれから17年が過ぎたのか。僕はこの日がくるたびに
彼のことを想う。
「スコット・ネス君」
あいつは20年以上前、この町に来て英語の先生をしていた。
この町と姉妹都市であるオーストラリアのケアンズ市から
英語教師として来ておった。
詳しくは覚えていないが、PTA関係で友達になったと思う。
20代前半の若さ、金髪、明るい性格、子供たちに慕われ
父兄にも、そして町の誰もが知っていた外人さん
今思えば、ハリウッド俳優の誰かに似とったな!
僕はあいつと腕相撲したり、酒を酌み交わしたり
外人友達1号としておおいに友好を深めた。
ある年、彼はその任務を終えてこの町を離れた。
この写真はその時のかも知れない(送別会)!??
あの大震災が起きて何日後、ある人から彼が亡くなったというのを
聞いた。
神戸に住んでたらしい。
本国に帰ると言ってたが、勉強家の彼は日本語を極めるため
アパート暮らしをして滞在しておったのだ。
倒壊した家屋の下で圧死してたとも聞いた。
国に帰ってたら助かっていたのに・・・・・
残念だった。
生きていたら50歳前後、かっこいいオジさんになってただろうに!
スコット・ネス、あいつはがっしりした体に似合わず
腕相撲は僕に負けてばかり、でも、顔を真っ赤にして
耐えてる彼の顔を今でも忘れない。