クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

羽生市下新郷に“古墳”があった?

2018年09月01日 | 考古の部屋
名前もない古墳がある。
「古墳」と言っても姿形はない。
埋没古墳というわけではなく、
かつて古墳があったところと言う方が適切だろう。

羽生の以西にそんな古墳がある。
場所は羽生市下新郷。
現在は田んぼになっており、
近くに漆原医院が建っている。
この医院は、「はしか門」があることでよく知られている。

下新郷の田んぼから出土したという埴輪。
規模は不明だが、形は円墳と推測されている。
詳しいことは全くわからず、出土した埴輪がどんなもので、
それが古墳に立てられたものなのか、
それとも大水か何かでたまたま流れ着いたものなのかも不明。

その場所は、だだっ広い田んぼがずっと向こうまで続いている。
冬になると富士山がよく見える。
そこから目にする富士山が好きだ。
惹かれるのは、夕焼けの中に佇む富士山。

ところで、古墳は単独で造られない。
複数存在するのが一般的だ。
だから、そこには消滅してしまった古墳群の記憶が眠っているのかもしれない。
埴輪や石室の一部など、まだ眠っている遺物もあるだろうか。

あまりにもマニアックで、
「古墳」と言うには気が引ける羽生市下新郷の古墳。
何もないから面白い。
何もない場所に突如現れるから心を鷲掴みにされる。
羽生の古墳はお隣の行田に比べて知名度は下がるかもしれないが、
その魅力は引けを取っていない。

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