般若心経

写経
四国八十八ヶ所

四国八十八ヶ所

2016-08-21 | Weblog
8月21日

由岐橋本屋旅館~第23番薬王寺~JR牟岐

当初、21日は鯖江の鯖大師会館に泊まり、22日に鉄道の終着駅甲浦《かんのうら》まで行き打ち止めにしたいと思っていたが、会館は当日行事が入り宿泊ができないとのこと。
では薬王寺で打ち止めにして、日和佐から帰ろうと思っていると宿の女将さんがそれでは時間がもったいないから牟岐まで行けば次回の都合がよいという。それではそうしようと牟岐駅までの行程にした。

大浜海岸

瀬戸内の海とは全く違う
海がめの産卵場所として有名、 うみがめ博物館がある。

薬王寺


ただいまの気温『38℃』


徳島県の国道の歩道のないところはおへんろさんのために”グリーンライン”が設けられている。


牟岐駅手前の山頭火の歌碑


以下 「四国遍路日記」牟岐 長尾屋の箇所 より(青空文庫 抜粋)
 十一月三日 晴、行程八里、牟岐、長尾屋。
老同行と同道して、いつもより早く出発した。
峠三里、平地みたいになだらかだったけれど、ずいぶん長い坂であった、話相手があるので退屈しなかった、老同行とは日和佐町の入口で別れた(おじいさん、どうぞお大切に)。
第二十三番薬王寺拝登、仏殿庫裡もがっちりしている、円山らしい、その山上からの眺望がよろしい、相生の樟の下で休憩した、日和佐という港街はよさそうな場所である。
途中、どこかで手拭をおとして、そしてそのために一句ひろった、ふかしいもを買って食べ食べ歩いた、飯ばかりの飯も食べた、自分で自分の胃袋のでかいのに呆れる。
途中、すこし行乞、いそいだけれど牟岐へ辿り着いたのは夕方だった。よい宿が見つかってうれしかった、おじいさんは好々爺、おばあさんはしんせつでこまめで、好きな人柄で、夜具も賄もよかった、部屋は古びてむさくるしかったが、風呂に入れて貰ったのもうれしかった、三日ぶりのつかれを流すことが出来た。
御飯前、一杯ひっかけずにはいられないので、数町も遠い酒店まで出かけた、酒好き酒飲みの心裡は酒好き酒飲みでないと、とうてい解るまい、おそくなって、おばあさんへんろが二人ころげこんできた、あまりしゃべるので、同宿の不動老人がぶつくさいっていた。
(十一月三日)
山家ひそかにもひたき
明治節
山の学校けふはよき日の旗をあげ
もみづる山の家あれば旗日の旗
こんなに草の実どこの草の実
しぐるるあしあとをたどりゆく
トンネル吹きぬける風の葉がちる
しぐれてぬれて旅ごろもしぼつてはゆく
しぐれてぬれてまつかな柿もろた

このとき、山頭火は鶴林寺、太龍寺、平等寺には寄っていない。立江寺から阿波福井を経由して現在の55号線を通り薬王寺へ向かっており、11月2日は55号線阿南市と美波町境界の星越峠の下で宿泊している。
山頭火に「分け入っても分け入っても青い山」という句がある。
これは春の句らしいが「分け入っても分け入っても青い空」と詠んでもでもいいような3日間の夏の空だった。







今日の歩行距離 24.2km
今日の歩数 46846