AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

大須骨董市

2008年11月18日 | 研究
研修日をいただいて、名古屋市内の書店や、大須観音で開催されている骨董市を回りました。
こちらに引っ越してきてもう半年以上になりますが、いつも行きたい行きたいと思いながらいけていなかったのですよ、いろんなことが重なって。それで、今日は朝から思い切って出かけました。

境内の中にはたくさんの店が並んでいます。
古着、古道具などは当然ですが、古い貨幣や紙幣を扱っているお店や、旧日本陸軍の制服、帽子などを扱っているお店もありました。

数多いお店の中で、膝を突いてじっくり探したのは、SPレコードを置いているお店と、戦前の写真アルバム、絵葉書帳、さまざまな書籍を扱っているお店でした。

SPレコードでは、戦前の日本語教育用のレコードを探し続けておりまして、何枚かは持っているのですが、今回は初めてということで期待して探しました。
東京にある富士レコードさんなんかに良く行くのですが、骨董市にもあるはず、と遅まきながら気づいたわけです。

結論から言いますと、国民学校時代の「ウタノホン」(音楽ですな)所収の歌のレコードが見つかりました。ちょっとうれしい。

戦前の写真アルバムでは、基本的には個人のアルバムなので、キャプションが無いものが多く、今回見た範囲では購入を諦めました。人も多かったので、落ち着かないということもありましたが、また次の会を楽しみにして。

書籍としては、3点。

一つ目は、『教育手帳』というもの。通知表のようなものです。
多治見第一尋常小学校に昭和11年入学した方のものです。
先生からのコメントに、「算数モマダマダヨクナリマス。努力シナサイ。モット自分カラドンドンヤルヤウニナッテゴラン」と書いてあります。昭和16年の記述です。先生からもらったこのコメントを見て、この少年は何を思ったのかと。昭和16年で12歳と考えると、終戦時には16歳。

二つ目は、『満州は移民の楽土』というパンフレット上のものです。南満州鉄道株式会社の発行です。満州移民状況の説明、問合せ先などが掲載されています。朝鮮半島への移民を進めたパンフレットも持っていますので、比較できるかなと。

三つ目は、『国勢調査申告書(練習用紙)』です。大正9年といいますから、第一回目の国勢調査になります。「練習用紙」とありますが、本調査用紙と何が違うのだろうと考えているところです。朝鮮半島での国勢調査では、日本語能力を調べたという記事がありましたので、気にしてみているのですが、内地と外地とでは調査項目に違いがあって、調査用紙も異なっていたのでしょうね。「国勢調査員必携」という資料も持っていますが、それにも日本語能力についての記述は無かったので。


そんなこんなで、研修をいただいて、資料をゆっくりと調べることができました。書店でも、忙しさにかまけているうちに、たくさんの関連書籍が出版されているのがわかりました。明日、早速発注しなければなりません。

そんな一日でした。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« spuntino ~ ランチがお勧め | トップ | AOTS中部研修センター見学 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

研究」カテゴリの最新記事