AWA@TELL まいにち

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日本語教育学会2013春季大会

2013年05月28日 | 日本語教育
日本語教育学会、2013年度の春季大会は立教大学でした。

池袋駅から近いのね。

池袋駅の定宿は東横インなのですが、明るい時にうろうろしてみると、スーパーホテルやアパホテルなどもあり、次回は比較してみてもいいかと。

東横インは、朝ごはんがおにぎり(和食)なのがうれしい。


さて、学会。

今回は、宮城教育大学の市瀬先生、東京学芸大学の斎藤先生、学習院大学の金田先生、横浜国立大学の河野先生、橋本先生、京都教育大学の浜田先生、愛教大の川口先生との共同発表でした。

ポスター発表だったのですが、テーマは

 多文化教員養成プログラムの立案を目指して

というもので、様々な背景を持つ子供たちが就学している学校現場に必要な教員を養成するプログラムの立案を目指し、教員養成系大学の教員が集まって調査研究をしているものの報告でした。日本語教育を専門としている教員の集まりです。

文部科学省が「日本語指導が必要な児童生徒を対象とした指導の在り方に関する検討会議」において、「特別の教育課程」で日本語指導を行うということを前提に議論を進めてきていたのですが、2014年度4月から、この新しい制度のもとで教育をスタートさせるということです。

でも。

それを担当する教員の育成はどうなっているのか??

外国人児童生徒のことは、初等中等教育局国際教育課が扱っていると思うのですが、いまひとつ、日本語教育に専門性が必要だということを意識していただいていないような気がします。

百歩譲って、それほどの専門性が必要ない、ということであれば、夏休みの教員免許更新講習などで数時間の研修を行ってもいいような気がします。

現場任せにしていると、意味も分からず、読みも分からない漢字を写経のように1時間書き写し続けるとか、意味も分からない授業にただ座っているだけとか、分からなくて辞書を見ていたら「よそ見をするな」としかられるとか、そういう場面が頻出するのではないかと心配しています。

学校現場の先生方は優秀な方が非常に多く、何がポイントなのかというサジェスチョンと具体的な事例を紹介するだけで、かなりの質の授業が期待できます。
現場の先生に「気づけ」というのは、制度がスタートして最初の一年に担当する子供については、諦めてくれ、というのと同じです。それに、先生方は日々の仕事に追われていて、「気づき」から「教材研究」までの時間がなかなか確保できない状況です。

せめて、今得られている知見を共有する機会は持てないものでしょうか。

今回の発表、文部科学省の科学研究費補助金を頂いて進めています。報告書も出しているのですが、よりよい教育を子供たちに与えるために何が必要なのか、もう一度、関係する方々に考えていただきたいと思います。
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