AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

授業再開

2008年01月08日 | 日本語教育
授業再開です。
どの授業もあと多くて4回です。
初級と違って、上級のクラスでは日本語力がどれだけ伸びたかということを学生自身が実感することは難しいようです。語彙や表現を覚えたという満足度は、ちょうど、私たちが時間の長さを感じるのと同じで、今までと今の比較になるからです。言い換えれば、始めて日本語を勉強した時には、1つの単語を覚えても、自分全体の知識が1なのですから、100の満足があるわけですよ。でも、二つ目であれば、自分全体の知識は2になるから50に、次は33に、次は25に、という感じで減っていって、実感も薄れます。そんな感じで考えると、上級の学生に満足を与えるのは、できないことを実感させたうえで、できるようにするという、意識化させた教育しかないと思うのです。

たいそうなことを書きましたが、実際にやるのは難しいわけですよ。

上級のクラスなんて、学習背景がみんな違って、入っている語彙や表現だってみんな違うんです。一斉授業でどう対応していくかというのは、これがまた偉く悩ましいところ。

前後期を通じて昔話を扱いましたが、これは、学生たちが語彙の位相に気づいていないという共通点を掘り起こしたからある程度気づかせて授業ができたのですが、後期は前期ほどうまくはいきませんでした。理由は簡単です。読み聞かせまで到達させるには、書かせるだけじゃなくて、読ませる指導も必要だからです。言い換えれば、文法的な力を伸ばすだけではなく、発音面での力も伸ばさなければならないという二つの目標があったからです。やってみてわかったのは、一つの授業の目標が二つあっては無理だということ。せめて、前期の学習者だけの履修であれば、発音矯正に力がそそげたのですけどね。でも、そんなんじゃ面白くありませんし。

虻蜂取らずなんてことになってないといいんですが。

今週の土曜日のお話会が心配になってきました。




昨日は最終リハ。Sくん、休んだのは君だけだ!
みんなで一緒に写真を撮ろうと思ったのに。土曜日、遅れないでね。
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