2月からこれまでチューターを務めていた上田聡子が、講師になるための研修を始めました。
今までチューターとして生徒の皆さんに分からないところの解説などをやっていたことと思いますが、やはり授業となるとまた違うようで、今週から始まった実際の授業での実地研修では、「まだまだ課題がたくさんある」と本人は反省しきりでした。
実地研修には私も立ち会ったのですが、確かに見ていると「まだまだぎこちないなぁ」というところもありました。生徒さんには迷惑をかけないよう、私も何回かフォローに入る場面もありました。でも、生徒さんの勉強も同じだと思いますが、最初からうまくできる人はいないわけで、一緒に授業を担当しながら、「たくさんの経験をして、成長していって欲しいなぁ」と心から強く思いました。
そんな研修をしている姿を見ながら思い出したことがあります。それは今から18年前、私が始めて授業を担当したときのことです。最初に担当したのは中3に理科と小4の算数でした。自分なりに一生懸命やっているのですが、緊張のあまり何を言っているのか自分でも分からなくなり、当時の生徒さんには本当に迷惑をかけたことと思います。いまでもそのときのことを覚えていますが、その緊張たるやすさまじかったことを覚えています。夏でもないのに汗をかき、終わったときの疲れは全力疾走でマラソンをしたような、そんな感じでした。
それから早18年、今では教えることに多少の自信はもてるようになりました。ベテランの諸先輩方に比べればまだまだですが、自分なりに少しずつ工夫したりもできるようになってきたように思います。そんな私が実地研修で頑張っている上田の姿を見て感じたことがあります。それは、やはり「頑張る姿は素晴らしい」ということです。
確かに教える技術はまだまだかもしれません。でも、生徒さんに理解してもらおうと頑張る姿は、とても素晴らしかったと思います。だからといって、生徒の皆さんにご迷惑をかけるわけにいいかないので、研修期間中は先輩の講師などがフォローに入り、説明が分かりにくかった点や足りない場合はきちんと補足説明をしていきますが、その補足説明を聞いているときの姿は、「早く講師として一人前になりたい」そんな姿にも見えました。
車の運転もそうですが、はじめは緊張していても慣れてくると運転が雑になったりして、それが元で違反や事故につながってしまうことがあると思います。教えることも同じで、何年かたつと、教えることになれてしまい、授業の内容を工夫しなくなったり、毎年の同じことを繰り返したりするだけになってしまう、そんな話を聞いたことがあります。自分ではそんなことがないよう私も気をつけているつもりですが、今回の上田の研修に立ち会って、改めて「初心に帰ることの大切さ」も学んだ気がします。
当塾も今年の3月1日で7周年を迎えます。この7年間、たくさんの方に出会い、たくさんの方から多くのことを学んできました。塾もそして私個人も、初心を忘れることなく皆様のお役に立つ塾作りを目指していきたい、上田から今回そのことを学び、改めて強く心にそう誓いました。
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<当塾の講師研修について>
研修期間は約1ヶ月。その間に、授業の展開の仕方や分からないところの解説の仕方の工夫、宿題の出し方などを座学で学ぶほか、実際の授業を先輩講師と共に担当しながら、実際の授業の方法や展開のしかたなどについて学んでゆきます。
また、私が新人だったときの経験から、当塾では実際に独り立ちするまでの実地研修では先輩講師を付け、1ヶ月という期間をかけて実地研修をするようにしました。最初のあの緊張感を誰にも頼れずにやったら…と思うと、研修中の講師も教わる生徒さんも大変だと思い、今の形にすることにしました。
この1ヶ月間、上田が新人講師として研修をさせていただきます。皆様の授業を担当することもあるかと思いますが、その際は、どうぞよろしくお願いいたします。