先日、「ブラックジャックによろしく」というドラマを見ました。もともとはかなり前にやっていたドラマのようですが、たまたま深夜の再放送を見て夜がふけるのも忘れて見入ってしまいました。
この物語は妻夫木聡が演じる研修医・斉藤英二郎が自分の理想を持ちながらも、現実という名の壁に阻まれ、挫折しそうになりながらも成長して行く姿を描いています。この物語の中では鹿賀丈史が演じる一見冷徹に見える指導医・安富良之が、実は誰よりも患者のことを考えていたりする場面もあり、主人公はそういった人たちの中でもまれ成長していきます。
その中で指導医の安富先生が研修医の主人公に言ったセリフの1つがとても印象に残りました。それは、「理想を語りたければ技術を身につけろ」というものでした。
私たちは時に何かがうまくいかないときに「自分の理想どおりになったら」と思うことが良くあります。でもどんなに理想を語っても「実力のない人がいう理想は実は虚しいものでしかない」そんなことをこの物語から学んだ気がします。
確かに、理想は言っていても現実に行動しない人は私たちの心を捉えないような気がします。しかし、現実の壁にぶつかりながらも、挫折しそうになりながらも、自分に負けそうになりながらも、それでも理想を語る人を私たちは素敵だと思う、そんな気が確かにするような気がします。
どんな素晴らしい理想であっても行動が伴わなければ何も変わることはありません。理想を述べるだけで理想の世界が実現できる、そんなことが無いことを私たちは知っているのだと思います。だからこそ、現実の壁にぶつかりながらも前に進んでいこうとする人に憧れ、また尊敬するのだと思います。
このドラマの中で主人公は若さゆえにさまざまな理想を指導医にぶつけていきます。そんな若い研修医を相手に怒るわけでもなく、だからといって見放すわけでもなく、何気なく言った言葉が「理想を語りたければ技術を身につけろ」という言葉でした。
翻って、今の私にも理想があります。理想を追い求めてきて、そしてこれからも追い求めていくことと思います。そんな私に投げかけられたようなこの「理想を語りたければ技術を身につけろ」という言葉は、私にとってとっても印象に残る言葉となりました。
私も「理想を語るだけの努力をしているだろうか」「理想を語るだけの行動をしているだろうか」と考えさせられました。そう考えると、私が自分の理想の実現のためにできることはまだまだあるような気がしてないません。人一倍理想を語るなら、人一倍の努力をしなければならない、そう強く改めて感じました。
これから私は皆さんにも理想を語れる、もっと言うならば、理想を語る資格のある人間でありたい、そう心から深く思いました。