箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ50号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的217『超爆発』

2008-11-08 01:54:07 | 雑誌[J]
諸事情により、2週間ぶりとなりました。
前回(標的216)の感想は、後日追記したいと思います。

表紙は、仲間に首を絞められ焦っているツナを中心として、
仲間達のそれぞれの表情が描かれています。
ランボやイーピンは大泣きしていますが、お子さまは可愛いです。
ラルとクロームは涙目ですね。獄寺は動揺しているように見えますし、
山本・了平は切なそうです。了平はちゃんと居ましたね。
ヒバリと草壁は、あまり変化は見られませんが、
幻覚でここまで再現できることに少なからず驚いてみたり。

幻騎士の使用している幻覚が、「自らの脳内イメージを相手に見せる」ものなのか
「相手の脳に対し、イメージを作り出す命令を出す」ものなのかは不明ですが、
今までの経緯からすれば前者でしょう。
となると、余程ボンゴレ側の人間関係に詳しくないと
このレベルの再現性は無理じゃないかと思います。
逆に、では何故彼らの戦闘技ではなく地味に首絞め攻撃なのかという
疑問が新たに湧きますが、敢えてスルーします。蛇足でした。

さて本編。

ツナの「許さない」発言を受け、激高した幻騎士は、
ヘルリングに精神を喰われたせいで人格が変わっています。

幻騎士:『はぁ?何と言った!?』 『死んでも許さないと言ったのか!?』
    『己の状況を見てからほざけ!!』 『ボケがぁ!!』
ツナ:『ぐっ』

口調がチンピラになっているのがなかなかに泣けます。
仲間達に群がられているツナを見下ろし、罵詈雑言を浴びせていますが、
ツナの背後に大きな炎が噴射されているように見えます。
しかし、幻騎士の言葉どおり、仲間達に手を出せないツナ。
幻覚の成せる業ではありますが、人間がこんなにふわふわ浮いているのが
少し笑えます。

幻騎士:『許すも許さぬもあるか!!』 『貴様は仲間(ファミリー)の手によって もがき苦しみながら死ぬのだ!!』

「ファミリーの手で」ということに拘り、自身が直接手を下さないのは、
彼の過去に因るのでしょうか?

スパナ:『……このままではやられるぞ』
リボーン:『だが これでは手も足もでねえ…………』

冷静です。この二人は完全に蚊帳の外ですね。

幻騎士のツナを嘲り笑うかのような『ハハハ!!死ねぇ!!!』という
言葉とリンクし、より一層激しく泣くランボとイーピン。
しかし、次の瞬間。彼らにスっと差し出されたのはツナの手でした。

ツナ:『イーピン…ランボ…』 『いつまでも泣いてないでどいてくれよ』

目を細め少し苦しそうな表情のまま、静かに二人に告げるツナ。
その言葉を聞き、ピタッと泣き止むランボとイーピン。
そして、ツナの『なっ』という言葉に、コクンと頷き、ツナから手を離します。
驚いたのは、リボーン、スパナ、幻騎士、そしてモニターで見ていた入江でした。

そんな彼らを他所に、ツナは続けます。

ツナ:『みんなも手をはなしてくれ…』

その言葉に従い、静かに離れていく仲間達。
気が付けば全員が、ツナを囲み、ただ浮いているだけの状態になっています。

幻騎士:『バ…バカな!!』
    『霧の炎で練られた幻覚がオレの意思に背くなど!!』

驚愕する幻騎士。
『どうなってるんだ?』と疑問符を浮かべるスパナに、リボーンが
『みんなの手をよーく見てみろ』と注意を促します。
幻騎士に作られた幻覚である仲間達の手は、すべて凍らされていました。

入江:『あれは…』 『初代ボンゴレがあみだしたという伝説の…』

そう、ツナが彼らに仕掛けたのは、死ぬ気の零地点突破 初代(ファースト)エディションでした。

久々に初代の登場です。
今回の衣装は、白いシャツと黒ネクタイ、それに黒地のストライプのベストと
いつものマントです。やはり初代が出てくれると嬉しいです。
氷のイメージが、ちょっとだけバリネズミを思わせたなんて言っていません。

スパナ:『そうか!! 死ぬ気の炎でできた幻覚なら凍らせることができる!!』
リボーン:『手を凍らせちまえば首をしめることができねーってわけだ』

確かに首を絞めることは出来ないかもしれませんが、それと
ツナの言葉に従うということは別問題な気がします。

そして、ツナがギャラリーに気付かれないようにこの技を仕掛けた背景には
時間稼ぎの意味もあったようです。

ツナの周囲に形作った巨大な炎の波形。
『ライトバーナー炎圧再上昇』の声がツナの耳に響き、
幻騎士も、ツナが炎を逆噴射していることに気付きます。
入江も警戒を強める中、炎圧はどんどん上昇し、レッドゾーンへと突入します。

スパナ:『に…20万オーバー?』 『…ウソだろ?…想定した最大出力を超えてる!!』

構わずレフトバーナーの出力を開始するツナは、幻騎士に対し真っ向勝負を挑みます。

ツナ:『おまえも全力で来い 幻騎士!!』
幻騎士:『おのれ!!』 『青二才が生意気な!!』

レフトバーナーの炎圧も24万を超えレッドゾーンへと突入。

リボーン:『コンタクトは大丈夫なのか!!』
スパナ:『それよりボンゴレの体が………』 『あの炎圧にもつのか…』

リボーンが語気をこんなに荒げるのは珍しいですね。
スパナの方が、ツナの体の心配をしてくれています;
まずコンタクトに意識が行ったらしい家庭教師の台詞は、
自分が鍛えてきたツナへの信頼と受け取ってよいものか悩むところです。

そして、ゲージがシンメトリーとなり、発射準備の整ったツナに対し、
幻騎士も『今度こそ 真っ二つにしてくれる!!!』と応じます。
リングの力を引き出し、残像骨5体と共に受けて立つようです。

そして、ツナが放つ渾身の一撃。

X BURNER 超爆発(ハイパー イクスプロージョン)!!

スパナの想定値を超えた炎は、一直線に幻騎士の元へと迸ります。
それを真正面から受け止める幻騎士。
互いの力がしめき合ったのも刹那。

残像骨の1体にヒビが入り、粉々にかき消されてしまいました。
それを皮切りに、次々に破壊されていく残像骨。
やがて、その激しい炎は、元気氏自身に襲い掛かります。
堪らず『ギャア゛ア゛』と悲鳴をあげた幻騎士ですが、この攻撃で
纏っていた鎧が剥がれ、自分自身を取り戻します。

幻騎士:『おのれえぇえ!!!』

目と眉は元々の幻騎士のものなのですが、顔の他のパーツは
ヘルリングのもの…なのでしょうか。
まだ微妙に乗っ取られている感じがします。

幻騎士:『図に…乗るなよ…』
    『所詮 貴様らなど…白蘭様…の…掌の上で…踊ってるに過ぎぬの…』
    『ドワァアア!!!』

X BURNER の強大な炎に包まれ、その姿を焼き尽くされる幻騎士。
最後の台詞が、過ぎぬのどわぁああ!!?
姿が消える瞬間まで、ヘルリングに精神喰われたままだったということに
しておいて欲しいと思いました。切に。

やがて、幻騎士によって作られた幻覚である仲間達の姿も霧散し、
攻撃の相手を飲み込んだX BURNER は、そのまま向こうの壁を破壊します。
大規模な爆発が起こると共に、降ってきたのは幻騎士の匣兵器である海牛。
そんな状況を冷静に分析していたスパナの元に、爆発で崩れた壁が迫ります。

スパナ:『!』 『これは…』 『…ウチ…』 『死亡…』

端末を抱きかかえ、それを守るように身を丸くし地面に伏せるスパナ。
どこか淡々としていますが、そんな彼の元に駆けつけた一つの影。
ツナが、スパナの上に落下しようとしていたものから、
炎のバリアにより助けます。

やがて、爆発が収まり、立ち込める煙にゴホッと咽ながら
『ありがとボンゴレ』と礼を告げるスパナがよいです。
バトルの状況下で仕方なかったとはいえ、壁が大爆発起こして壊れた原因は
ツナなんてことは問題ではないです。
リボーンも『よくやったなツナ』と労いの言葉をかけます。

リボーン:『もっとも 最後の力を使ってこの場から離脱した 幻騎士を見逃したのは気にくわねーがな』

ツナは無言ですが、幻騎士を殺さずにすんでよかったと思います。

と、ふと何かに気付き『あ』と声を上げるスパナ。
続けてリボーンも『お』と声を上げます。
そんな二人の視線の先にあるものを見やり、はっとするツナ。
そこには、幾重にも連なった壁に空いた大穴の向こうに姿を現した白く丸い装置が!
というところで以下次号!

とりあえず、とうとう白い装置に到達されてしまいそうな入江のお腹が心配です。
ミルフィオーレは、人材に恵まれているのだか恵まれていないのだかが
本当に微妙ですね。

スパナの口元に、ずっと血の跡がついているのが気になりました。
ボンゴレの奥義が入江に筒抜けというのもビックリしました。
マフィア界において、ボンゴレの存在は別格のようですから、
創始者であるI世もまた特別な存在ということなら燃えます。

それにしても、X BURNER を撃つツナはかっこよいです。
できれば幻騎士もクールなまま応戦して欲しかったのが本音ですね。
前回・今回の彼の言葉使いや態度は、軽く泣けます。
また、リング争奪戦でのマーモン(決着着く前に戦線離脱し逃亡)と
XANXUS(呪い殺すの台詞)とを彷彿とさせる終わり方が少し残念ですが、
またリベンジの機会があるのを期待したいと思います。
結局、幻覚の仲間達と彼らの命が直結していたのかも謎のままですし。

そろそろ、ヒバリサイドの描写も欲しいところです。
γやアイリスの再登場も待たれます。
ツナサイドも、このまま白い装置にまで一気に進むのか、
スパナが心配していたようにツナの体への負担が大きく一時休憩となるのか、
それとも入江が動くのか、どんな展開になるのでしょう。

なにはともあれ、次回も楽しみです!


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5 コメント

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Unknown (ラン)
2008-11-08 16:04:48
お久しぶりです。
少し状況がよく飲み込めませんが…
とりあえずジャンプを読んでみようと思います。
私はどちらかというとコミックス派ですが、結構ジャンプも読んでいるので、中途半端なコミックス派…という所ですかね。
事情があって読めない時などは、感想が凄く有り難いです。
仲間に首を絞められる…って、凄いですね。
幻騎士、ツナの良心につけてこのような行動を?過去に戻るのは、時間の問題…かな?
コミックス22巻買いました。
あのボスとの日々のγの回想シーンはいつ見ても笑えます…
では。
返信する
お久しぶりです。 (アリス)
2008-11-08 18:45:00
こんにちは、お久しぶりです。
ジャンプ本誌のリボーンはだいぶ進んだみたいですね。
ヘルリングによる戦力倍加時の幻騎士はD.Gray-manに登場してくる、レベル3みたいでした・・・。

そしてツナVS幻騎士の戦い!決着がつきましたね。
ツナのX BURNER超爆発。
きっと素晴らしい技だったに違いありません。
早く見てみたいです。
白い装置も出てきたことですし、これからの展開がもっと気になってきました。
イタリアの白蘭さんも出てくるのでしょうか?

それではこの辺で・・・長文失礼致しました。
返信する
ありがとうございます (書庫の管理人)
2008-11-09 19:45:07
ランさん>

お久し振りです。
標的216は、まだご覧になってなかったのですね。
思ったことを書き散らしているだけの拙文ですが、抜けた分も
後程追記しますので、それで少しでも繋がればよいなと思います。

目標である装置が目の前にありますが、白蘭との邂逅も果たしていない状況で
過去に帰れるのかというのは疑問なので、どう話が進むのかが楽しみです。

コミックス22巻もゲットされたのですね、おめでとうございます。。
ざっと見たところ今回は追加ページはなさそうでしたが、
やはり台詞の修正がありましたし、実際ご覧になって
印象が変わられたかもですね。

明らかにおしゃぶりをぶら下げてるだけなのに、それをネックレスと言い切るγに
男気を感じるγの回想シーンが、ランさんのツボだったのですね。
コミックスは、オマケページも楽しいですね。


アリスさん>

こんにちは、お久し振りです。
コミックス2巻分くらい頑張った幻騎士が、一時退場するくらいには
本誌は進んでいます。
D.Gray-manのレベル3ですか、なるほど。確かにあの幻騎士ならば
「アクマ」と称されてもおかしくないですしね!(違)

ツナの新技はかっこよいですよ。是非実際にご覧ください。
白い装置に辿り着いたのはよいのですが、白蘭・ユニ・アルコバレーノ、
そして、そもそもの発端など謎が盛りだくさんです。
これらがどう明かされていくのか、目が放せませんね。
ご丁寧なコメントをありがとうございました。
返信する
敵のミスにも助けられたが勝ちは勝ちだ (K・K)
2008-11-14 19:16:38
 今までで最大の出力を誇るⅩ-BURNERを威力で劣る霧属性で真正面から受け止めて「白い装置」は無事だったのが、ヘルリングと幻騎士の力の凄さを感じさせました。

 何気にご都合主義が(幻騎士のトラウマ)少なく、知恵と根性で勝っているのがREBORN世界だよな。
 ホントに便利な零地点突破・初代エディッション、予備動作なしで発動出来る上、死ぬ気の炎に強いなんて、チートじゃん(特に空間に炎を使う幻術使いに対しては)。
返信する
こんにちはK・Kさん (書庫の管理人)
2008-11-15 21:22:15
ツナと幻騎士が闘っていた場所から白い装置までは
何層かの壁があったとはいえ、白い装置が無傷なこと、そして
その場から逃げ果せたことは幻騎士の力を充分に感じさせますね。
# もしかしたら、X BURNER の軌道から外れていた可能性も
  あるかもしれませんが。

K・Kさん仰るとおり、過去回想の扱いがあっさりしている世界ですよね。
幻騎士の過去については、今後出てくるかな?
知恵と根性は、初期のツナにはなかったものですね(笑)。
零地点突破・初代エディションは、ボンゴレ最強と名高い初代の編み出した
奥義だからこそ、チート級の技なのかもしれません(ぇ。
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