箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ15号 KHR 標的281『残されたもの』

2010-03-14 11:12:00 | 雑誌[J]
取り急ぎ、簡易感想にて参ります。

ふんわりとしたワンピースに身を包み、柔らかい笑みを浮かべたユニが表紙の今号。
ツナが人を消すことはやってほしくないと綴りましたが、
どうやら見事に白蘭を消滅させてしまったようです。
歓声を上げるボンゴレの面々の中、ふらついたツナを両脇から支える獄寺と山本が印象的です。

一人残った桔梗から語られたのは、世が世なら各分野で天下を取った人間であるにも係わらず
不運によりそれが叶わなかったそうです。その憤りを力に変えてくれたのが白蘭だったと。
そんな桔梗の側頭部を撃ち抜くXANXUS。命はルッスーリアが繋ぐそうですが、XANXUS自身フラストレーションが
溜まっていたのでしょうか、容赦ないですね。

あまりに多くの犠牲が払われたこの戦いでの勝利に、果たして意味があったのかと呟くツナに応えたのは、
「大ありに決まってんだろコラ!!!」というコロネロの言葉。
5人の赤ん坊、アルコバレーノの姿がそこにありました。
彼らは、炎を通じてユニから事情を教えられていたそうです。

風:『白蘭が倒れ マーレリングの力が無効化されることにより』
  『白蘭がマーレリングによって引き起こした形跡は 全パラレルワールドの過去に遡り 全て抹消されます』
コロネロ:『つまり白蘭のやった悪事は』 『過去から跡形もなくなるんだぜコラ!!』

ミルフィオーレに殺された人たちも、恐らく死んだこと自体がなかったことになるだろうと
言うコロネロの言葉に大喜びするツナたち。
その方法でいくと、ユニやγもまた、死んだこと自体なかったことになるのでしょう。

となると、白蘭がパラレルワールドで入手したワクチンで助かった幻騎士は、
この世界では命を落とすことになるのかと思うと少し複雑です。
白蘭がいたからこそ、ツナは成長することもできたし、得がたいものをも得たと思っています。
過去に戻っても、ボンゴレⅠ世が解放した真のボンゴレリングや、この時代で得た知識や経験が
引き継がれるのか否か、まだ分かりませんね。

入江:『ちょっ…ちょっとゴメンよ水をさすつもりはないんだが…』
   『そんな時空の法則を無視したことが起こりうるのかな…計算があうのかな?なんて…』

アハハハハと乾いた笑いを浮かべる入江は、ある意味読者の気持ちを代弁してくれていますが、

ヴェルデ:『愚か者め 7^3の起こす現象は人知を遥かに超えているのだ』
     『人間がコンピューターでピコピコ計算している内は 答え合わせなど無意味なのだよ』
     『7^3を語るに限っては 現在の我々の持ち合わせる言葉では』 『「奇跡」か「何者かの意思」が いまだ適当なのだ』

ヴェルデに一蹴されました。
なるほど、なんでも自分たちの物差しで計れると思うなということのようです(←そうか?)。

しかし、白蘭の悪事が消えてもマーレリングがある限り、第2、第3の白蘭の登場を危惧するツナに
風がそれを防ぐためにユニは命をかけたのだと告げます。
ユニは、10年前のツナたちの時代のマーレリングを封印させるための奥義を
アルコバレーノに託したのだそうです。

命がけで永遠の平和をつくろうとしたユニの想いに応えるべく、
「過去へ帰ろう!!」と力強く宣言するツナで以下次号!!

ツナの頭にリボーンが乗っているのが、可笑しくもあり嬉しくもあります。

結局、守護者たの活躍が見れないまま収束しそうですね。
折角真の姿を取り戻したボンゴレリングの力やフランの匣を使っての戦いが見れず仕舞いなのは本当に残念です。
新たに「何者かの意思」というキーワードが登場した未来編の謎の解明は、
新章へと引き継がれることを期待します。

それにしても、封印はそれを守ることが重要となります。
アルコバレーノがどのような封印を施すのかは分かりませんが、それが破られないことと
仮に7^3の力が必要になったときにちゃんと封印が解けるのかが気になります。

ツナたちがどのような手段で過去に戻るのか、その前日はこの世界で集結した仲間たちとどのように過ごすのか、
色々と置き去りにされてる感は否めませんが、駆け足でエンディングを迎えそうな未来編のラストが
待ち遠しいです。

なにはともあれ、次回も楽しみです!


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご苦労様です! (ブラゾナートファミリー団員)
2010-03-14 20:59:44
こんばんは、管理人様!
今日もご苦労さまです!!

白蘭さんはやはり、大空のマーレリングを残し消滅してしまいましたか…。何だか残念な気持ちです。真6弔花の桔梗達も初めは徹底的な悪役と見ていましたが、どうやら彼らも不運による人生が上手くいかなかったからの憤りが持つという事情を抱えていたようですね。

XANXUSの時のように、やはり彼らの人間としての欲望や憎しみが「ある人物」の目的のために利用されたのだろうかと思います。

アルコバレーノが復活し、コロネロ達の口から出た言葉は、ミルフィオーレに殺された人々も死んだこと自体がなかったことになり、蘇るということには私も驚きました。

さて、いよいよツナ達が平和な10年前の世界に戻り、未来編もエンディングを迎えることになりました。今回の未来編は特に長編となりましたが、管理人様のおっしゃる通り「何者かの意思」というキーワードが今後の新章へと引き継がれるようですね。
ということになれば、今度は平和な10年前の世界で何か不吉な事が起きるのではと思ってます。とにかく、私もそれを大いに期待します。真のボンゴレリングもきっと新章で活躍してくれるはずです。

私も明日ジャンプを買って、今号の中身をじっくり読んでみようと思います。

いつも分かりやすく解説して頂き、感謝しています!
始まりの終わり? (K・K)
2010-03-15 19:55:39
 7^3編の第一章になるかもしれない物語も終局に入ったのかな?

>全ては零となる……
 白蘭の死によって、彼が起こした全ての事象がなかった事になる。
 つまり入江の三回目のタイムトラベルで行った未来は白蘭に滅ぼされていない最初に行った未来に酷似した未来になっている可能性が高く……というか入江のタイムトラベル自体が殆ど白蘭関係してない。
 匣兵器も誕生しないし、今回の戦い自体がなかったことになるからツナ達の成長した経験や力(ひょっとしたら記憶)も失われるのか。

>伏線?
 ボンゴレリングの特性が蓄積した経験の継承である関係で、ツナと守護者達は今回の事件で得た力を失わない可能性もあるかもしれませんね……何と言っても同じ7^3の一角なんですから。
ありがとうございます (書庫の管理人)
2010-03-19 01:28:30
ブラゾナートファミリー団員さん>

こんにちは、ブラゾナートファミリー団員さん。
いつも温かいコメントをありがとうございます。

白蘭が消滅してしまったことは、拙管理人も大変残念でした。
人一人消し去るほどの熱量の中でも、その形を保ったままのマーレリングは
さすがですね!(違)

仰るとおり、真6弔花を含めたミルフィオーレファミリーの幹部たちは、それぞれが
自分の人生に対し憤りを感じていたようです。
その「不運」に反旗を翻すこと自体は悪いことではないのですが、彼らの場合
その手段に問題がありましたね。それすら「何者かの意思」だとしたらと考えると
色々考えさせられます。

また、殺された人々の死がなかったことになるのは嬉しいのですが、白蘭が起こした数々の出来事も
すべてなかったことになるのか、ユニやγも復活するのかなど疑問点が残りますね。
そういうことにも想いを馳せるのが、本作の楽しさでもあるのですが(笑)。

平和な日常へ舞台を移した後の新章で、一体どのような出来事が起こるのか
今から楽しみで仕方ないです。
真の姿へと変貌を遂げたボンゴレリングの活躍も、期待したいところです。

本誌はご覧になりましたか?拙管理人の文章を褒めていただけて嬉しいです。
温かいお言葉を戴き恐縮ですが、やはり実際にご覧になると
受ける印象も違ってきますよね。
今後も、是非本誌をご覧戴ければと思います。
ご丁寧なコメントをありがとうございました。


K・Kさん>

「7^3編の第一章になるかもしれない」というお言葉に、なるほどと納得しておりました。
そういう見方もありますね。

ツナたちが過去に戻る際、記憶を引き継ぐか引き継がないかは、かなり大きなポイントになりますね。
しかし、K・Kさんの仰るとおり、同じ7^3の一角を担うボンゴレリングと、そこに宿る初代ボンゴレファミリーの
魂のことです。彼らにはアルコバレーノの力も及びそうではないですので、何度も継承の儀式をするのは
うんざりしそうという理由から、記憶は引き継がれるのではと予想しています(笑)。

10年前の入江がこれから行なうであろうタイムトラベル、そしてツナと入江の出会いが
どのように変わるのか気になるところですね。
修正された未来に生きるツナたちにも、記憶の変化はあるのでしょうか。
細かい部分が気になる、アルコバレーノによる過去の修正ですが、
人智の及ばない力が働いて、人智の及ばない結果をもたらすと断言されてしまったので
大人しく次の展開を待とうと思います。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。