箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

問題:「テディベア+アルパカ = ?」

2007-08-30 00:00:00 | その他
Teddytaur Alpaca

ドイツの人形メーカー、steiff(シュタイフ)の2007年冬の作品。
って、怖いですひぃっ!商品化する前に誰からもツッコミは入らなかったんでしょうか;
きっと上半身が人で下半身が馬であるケンタウロスを意識して作っ…なんで??
コンセプトが全然分からない…!

そして何故アルパカ…


Violation of the rules : HAL

2007-08-29 00:38:21 | 音楽
■『Violation of the rules』

 2001年リリースの1st albumの2番目に収録されている曲。
ちなみに、1番目はIntroductionなのだか、これがとてもかっこよい。
そしてIntroductionの終わりからこの曲へと繋がっていくのもまたよい。

曲調はメリハリが効いていてノリやすい。ただしメロディラインは少し暗め。
歌声は安定していると思う。音域がそんなに広くはないのでとても歌いやすいのが
お気に入りの理由の一つかな。
雰囲気的には、浜崎あゆみの『Maria』に似ていると思うのだがどうかな?
あそこまで曲調に変化はなく、寧ろきっちりAパートBパートを組み合わせてきてるけど
曲の持つ空気というか、通じるものがあるんじゃないかな。

実を言えば、HALのアルバムはこれしか持っていないので他の曲を知らないのだが、
ふとした時に聞きたくなるほどお気に入りの1枚なので十分かな。

===============================================================
 それぞれの価値観の違いを痛切に感じながら
 否定さえ続けていく事で諦めを憶えていった

 何処かで泣いていた人と自分が重なり合う

 僕等が今生きている場所は綺麗じゃなく
 いい人のふりをした 裏切り者もいる
 だから時に傷ついて...確かにそうだけど
 たったひとり君だけが解ってくれればいい.....

 争いに巻き込まれる事をどんなに拒んだって
 イヤなモノほどきっと不思議に避けて通れないんだね

 君がもしたくさんの傷を負っているなら
 君だけに見せてきた優しさで守るよ
===============================================================

魔人探偵 脳噛ネウロ「世界の果てには蝶が舞う」 : 松井優征/東山彰良

2007-08-23 00:20:24 | 小説
■魔人探偵 脳噛ネウロ:週刊少年ジャンプ連載中

ジャンプに連載中の漫画のノベライズ(小説化)。
「D.Gray-man」のノベライズから、ジャンプの小説はすべて単行本サイズになったため、
書店で見ると漫画の新刊なのか小説なのか少し悩む。

今回の主人公は、連載当初から登場し弥子と深い関わりを持つ刑事、笹塚衛士。
能力の高さとテンションの低さが持ち味。
# ちなみに、彼とアヤ・エイジアがこの作品ではお気に入り。

国家公務員試験を控えたある日。
笹塚は家族全員を何者かに殺害され、失った。
切り刻まれた父母の遺体、見開かれた妹の目は、笹塚の精神に異常をきたすに十分だった。
逃げるように日本を飛び出したものの、自分が何をすればよいのか分からず
ただ闇雲にもがく日々。

復讐の二文字を掲げた彼の元に、南米のある町で羽に記号を描かれた蝶が導かれるようにやってくる。
その記号の意味を探ろうと立ち寄った町で、エマという日系人の少女に出会う。
祖父の影響で「~である!」という言葉遣いなのが可愛い。

エマの祖父はマフィアのボス。一般的に言われている、スラムのヒーローの姿がそこにはあった。
…まぁ、笹塚に「メシを食っていけ」と笑顔で銃を突きつける人物ではあるが;
家族を殺される痛みを知っているマフィアに囲まれ、痛みが薄れ憎しみを忘れることを恐れつつも
以前のような精神状態からは脱した笹塚。
しかし、笹塚が滞在する間に、このファミリア内で殺人事件が起こる。
警察の手を借りずに事件解決に乗り出すが、しかし更なる事件が彼らを襲う。

物語的には、原作と差異なく読み進められた。
ただ、漫画で読むとさらに面白いだろうなとも思う。
笛吹と笹塚の厳しくも深い関わりも窺えたのが印象深い。
また笹塚が、ファミリアに身を寄せている元軍人のトガシから、銃の扱いや射撃の腕、
体術などを数ヶ月かけて習得したことも語られている。
爆弾魔ヒストリアの事件で披露した射撃の腕前には、こういう背景があったらしい。

エマとトガシ、笹塚のやりとり(といっても喋るのは主にエマとトガシだが)がとても楽しい。
200ページちょっとの作品だが、さくさくと一気に読めた。

にしても、表紙裏カバーの3Dは必須なんだなぁ。

...Reloaded : Sound Horizon

2007-08-16 01:38:59 | 音楽
ここのところ暫くPCの電源を入れずに過ごしていましたが、その間にも沢山の方が
覗いてくださったようでありがとうございます。更新少なくてすみません;
今週は、金曜日から日曜日まで旅に出ますので、それまでとそれ以後は
老体に鞭打って 頑張りたいと思います。

というわけで、今回の感想に参ります。


2nd Pleasure CD「Pico Magic Reloaded」収録

とあるきっかけで、かなり久々に聴いた曲。
メロディの美しさとあらまり嬢の歌声に魅せられる。

曲としては『Baroque』程でないとしてもかなり異質で、
アルバム「Pico Magic Reloaded」に収録されている主たる6曲
(屋根裏の少女/檻の中の遊戯/檻の中の花/Ark/輪廻の砂時計/澪音の世界)を
『物語』『幻想』『狂気』というキーワードと共に紹介する曲となっている。

曲紹介部分は完全に語りであり、メロディはなし。
けれど、語りに挟まれた形で繰り返し歌われるメロディの
「Lu Lu Li La La Lu Lu Li La La Lu Lu Li La La
 They just said "reloaded"... 」
という部分は嫌でも耳に残る。
かっこよい。

このアルバムは今は入手困難らしいのが残念。
おまけにあらまり嬢が今のサンホラに関わっていないのも残念。
それくらい、彼女の存在感を思い知らされる1曲だと思う。

======================================================================
 「もう一度やり直せるなら、もっと上手に生きられますように・・・」

 窮地に瀕して読み込まれる魔法 新たなる地平線に描かれる物語
 逃避できない運命を孕む物語 終わらない狂気
 『檻の中の花』

 楽園を望みながら堕ちてゆく 第四の地平線に埋もれた物語
 限りなく同一に近づけると言う幻想 信仰を賛美する狂気
 『Ark』

 何時か見た 美しい 幻想に 翼もがれ
 緋に抱かれ 火に灼かれ 最期まで・・・

 空を往く あの鳥も 生きたまま 翼もがれ
 地に堕ちて 血に濡れて 最期まで・・・

 残酷な詩でさえ 君の為 僕は歌う
 この声が この闇が 最期まで・・・
======================================================================

Q.E.D. [27] : 加藤元浩

2007-08-05 23:59:59 | 漫画[少年]
マガジンGREATにて連載中

リボーン感想が 興奮しすぎて まとまっていないので先にこちらを。

今回は、1件の放火事件を巡り、双子の姉妹が容疑者として挙がる『鏡像』と
2011年から開始される裁判員制度を取り扱った『立証責任』の2編。

まずは『鏡像』。
空家の2階から出火した火災。警察は放火事件とみて捜査を進める。
現場で証拠を集めるのは、定年を間際に控えた鑑識課のエキスパート佐久間。
散らばったさまざまな欠片から当時の現場の状況を組み立てていく彼は、
床に油の形跡があったことから放火と断定した。

容疑者は、空家を管理していた管理人、不動産屋、そして空き家の持ち主であった人物の双子の姉妹。彼女達は顔はそっくりだったが、ちょうど鏡に映したように、ほくろの位置だけが逆だった。
それが事件を解く鍵となるのだが。

それ以上に頭を悩ませたのが次の一文。

『鏡は左右を逆に映しているのではなく、実は前後を逆に映している』

最初見たとき「…はい?ゝ(゜▽゜|||)ノ」という感じだった;
# 実は今でもしっかりと理解できているわけではないが。
ただ私達が、重力に縛られているために、上下は固定されているものという先入観をもっているのだということは素直に認められた。そのせいで、左右が曖昧に感じられるということも。

要は、我々の世界は2次元ではなく3次元であるのだから、鏡も線対称ではなく点対称の像を結んでいるという理解でよいのだろうか…悩みどころである。
そして、前後の重要性を時間軸にまで展開するのは見事だと思う。

+ + +

もう一つの『立証責任』は、生徒達に裁判員制度への理解を深めてもらおうと
学校で企画された模擬裁判の話。
実際に起こった事件について、弁護側・検察側がそれぞれ弁論を繰り広げる。
犯罪の立証責任はすべて検察側にあり、裁判員は「被告は無罪」ということを原則に
双方の言い分を加味し、考え、判決を下さなければならない。

実際に字面でみるとかなり検察側にとっては不利な条件だが、実際に冤罪などが
起こっている現実をみると、その人の一生を左右することだけに
これだけの厳しさが必要なのだなと思う。

評決のとき、自分の推理に基づく判断結果を実際の結論に反映させなかった燈馬に
模擬裁判での裁判長役の人物がその理由を聞くのだが、そのときの言葉がまた印象深い。

『立証責任は全て検察だけにあり裁判員は提示された証拠のみで判断する』
『合理的疑いを越えた証明がなされない限り無罪 裁判の鉄則です』

…これがもうじきわが身にも降りかかってくるのかと思うと恐ろしい気がする;

次巻は『C.M.B』とのコラボ企画のようでこれもまた楽しみ。
といっても、もう27巻とは早いものだ。

聖戦のイベリア : Sound Horizon

2007-08-01 23:55:18 | 音楽
Sound Horizon 公式サイト
Revo氏&Sound Horizon 公式サイト

8月1日発売のマキシシングル。昨日フライングゲットしてリピートで聴いているが、
今回はいつものサンホラと少し毛色が違う気がする。
個々の曲については後に譲るとして、全体像の感想を。

今回の舞台は中世スペイン。
============================================================
 レコンキスタの鐘が鳴り響く戦乱のイベリア半島
 人は何故、憎しみと争いの歴史を繰り返すのだろうか?
============================================================

レコンキスタとは、スペイン語で「再征服/再征服運動」の意味。また同時に
718年から1492年までに行われたキリスト教国によるイベリア半島の再征服活動の総称であある。
ウマイヤ朝による西ゴート王国の征服と、それに続くアストゥリアス王国の建国から始まり、
1492年のグラナダ陥落で終わる。
(@Wikipedia)

聖書を元としたアダムとイブの物語が盛り込まれていたりするのも
ここからきているのだろう。

今まで1曲1曲が短編の物語だったのに対し、今回は3曲まとめて聴いても、
ほんとに物語のほんの1ページといった感じ。
曲調は全体的にアップテンポで、JPop色が強くなったと思う。
歌姫達がそれぞれの美しい声を披露してくれているのは、とてもよい。

1曲目と2曲目で同じメロディが使用されたり、1曲目と3曲目で若干歌詞が変わっただけの
同じメロディが流れたりと、曲に繋がりを持たせるところは流石。
曲間が少ないので『争いの系譜』『石畳の緋き悪魔』『侵略する者される者』で
1曲として聴ける。最後はもの凄い切れっぷりだが。
歌詞も 相変わらず歌詞カードはあまり役に立たないが かっこよいし言葉遊びは見事。

でもなんというか…『リヴァイアサン』と『少女革命ウテナ』を足したような雰囲気が漂っているなと;
何度「♪ああ誰だって殺したい奴はいる」が始まると思ったことか。(@リヴァイアサン)

今回はPVもなかなかによい。三姉妹の衣装は綺麗だし、個々の表情もかっこよい。
ガンダルフにちと笑ったことは秘密でお願いします。

ところで飛田さんの出番はまた「ラミレス将軍に続けー!」と「撃てー!」だけなんだろうか
… _| ̄|○|||