箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ31号 KHR 標的247『リベンジ』

2009-06-28 22:51:28 | 雑誌[J]
諸事情により、簡易感想で参ります。
生活リズムの変化と、最近の超展開に思考が追いついていないため、
更新のタイミングがずれていて申し訳ないです。

さて、幻騎士の一人劇場っぷりに涙が出そうになりました今号は、
次郎と山本、そして小次郎が表紙です。
時雨金時を構えているときの山本は、侍の雰囲気を纏っていますね。

山本と幻騎士の戦いは、雨燕と変則四刀を構えた山本を
幻騎士が『以前の山本武ではない』と認識したところから始まります。

山本:『準備はできたぜ』 『幻騎士』
幻騎士:『……』 『よかろう』 『貴様を全力で葬るに値する剣士と認めてやる…』 『だが 後悔するな』
    『これでオレに』 『情けはなくなる』

そう言って、ヘルリングを使用する幻騎士ですが、以前ツナと戦ったときに
「頭に血がのぼっていては恐くない」と言われたのを忘れたのでしょうか;
幻騎士の強みは「研ぎ澄まされた感覚のキレ」そして「冷静で抑制のきいた判断力」。
いくら戦闘力がアップしたところで、それらが失われていては、力は最大限に
発揮されないと忠告されていたのに何故また使用するのかと、ちょっと切なくなりました。

ヘルリングの力を発動させ、鎧を纏った骸骨のような姿に変貌した幻騎士を見た山本は

山本:『おでましだな』

と余裕の表情です。
どうやら、幻騎士のこの形態の情報を得ていたようですね。
そして、ここから幻騎士の一人舞台が幕を開けます。

幻騎士:『ハアァアア』 『フルパワーだ』 『ヌウウ 力が何倍にも増幅する…!!』
    『だが なぜだ…なぜ これほどの力をもつオレを』 『認めてくれぬのだ…』
    『なぜオレの方が優れているのに トリカブトが 霧の真6弔花なのだ!!』
    『神を!!白蘭様を守る霧の守護者は!!!』 『誰よりオレが適任だというのにいい!!!』

了平すら『何だ奴は?』 『急にペラペラ話しだしたぞ!!』 と戸惑う程
理性を失っている幻騎士。
『なぜオレが奴らの部下なのだー!!』と叫ぶ彼の声を、白蘭とブルーベルが
観覧席でお菓子を食べながら聞いていました。
なんといいますか、お酒の席で酔っ払って、普段絶対言えないことを思いっきりぶちまけちゃったというのと
似た状況ですね。

ブルーベル:『びゃくらーん あんなこと言ってるよ』
白蘭:『だから 幻ちゃん好きなんだよ』
   『人としての器の小ささがいいんだよな~』 『小さい器は 僕の手のひらにすっぽり入る♪』

人としての器が小さいと評されてしまいました;
優れた剣士は、精神力も強いものだと思い込んでおりましたが、それと
人としての器とはまた別物ということでしょうか。
どんな形にせよ、白蘭に好かれていることを知ったら、幻騎士は喜ぶのかな?

幻騎士:『オレは今 虫のいどころが悪い!!』 『ギッタギタにぶっ殺してやる!!!』
    『ハアァア』 『いいことを教えてやる』
    『沢田綱吉に敗けたのは オレの実力ではない!!』
    『あの時は 奴の瞳に惑わされ 力の半分も出していないのだからな!!』

聞かれてもいないことを話し出す幻騎士。

リボーン:『まんざら ウソじゃねーぞ』 『あん時の幻騎士は 明らかに動きがおかしかったからな』

動きどころの話ではありません。
今の幻騎士は、明らかに言動が可笑しいです。

つまりは、今の幻騎士はツナが戦った時よりもレベルが上ということですが、
山本はあくまでマイペース。余裕を見せます。

山本:『そうこなくっちゃ』 『面白くねーって』
幻騎士:『グヌウゥ』 『減らず口の青二才が!!』
    『剣撃と 幻海牛(スペッドロ・ヌディブランキ)の二重攻撃を喰らえ!!』

幻騎士は、へらず口という言葉がお気に入りのようです。
いくら理性が吹っ飛んでいるからといって、攻撃の手の内を明かしてはダメでしょうなんて
言ってませんよ、言ってません。

『次郎は隠れてろ』といい、次郎を匣に戻した山本に浴びせられる
幻騎士の猛攻。それは、激しい剣撃と幻覚のミサイルでした。

幻騎士:『幻剣舞(ダンツァ・スペットロ・スパダ)!!!』

それを冷静にみやる山本は、左手に持った三本の小刀に炎を灯します。

時雨蒼燕流 守式四の型 五風十雨(ごふうじゅうう)

小刀から噴出される炎の推進力を使い、剣撃とミサイルとを超高速でかわす山本。

スクアーロ:『五風十雨は 敵の呼吸に合わせて剣をかわす回避奥義だ』
      『それにボンゴレ匣の推進力が足されてんだ 当たるものかぁ』

時雨蒼燕流の奥義が、スクアーロにだだ漏れです。
彼は、一度見た技に対しては二度目を喰らわないと豪語していましたから、
スクアーロと対峙する際には山本は常に新技を考えないといけませんね。
時雨蒼燕流は、山本の代でいくつの型ができるのでしょうか(←聞くな)。

幻騎士:『甘いわ!!』 『更に10倍だ!!!』

今度は、自らの分身を作り出し、それぞれが再度同じ攻撃を仕掛けます。

幻騎士:『ドリャリャリャリャリャリャ!!』
    究極幻剣舞(エクストラ・ダンツァ・スペットロ・スパダ)!!!

まるで巨大な鳥の巣のように、密集した剣撃の軌道とミサイルは
周囲のビルをも破壊しています。
それを見切った山本は、どうやらツナや獄寺がしていたのと同じ
コンタクトをしているように見受けられます。
そして、時雨金時と一体化した小次郎の翼が羽ばき、彼が繰り出したのは
時雨蒼燕流 総集奥義『時雨之化(じうのか)』
その技を仕掛けた次の瞬間、今まで幻騎士が放っていた剣撃やミサイルの動きを止めました。

どうでもよいですが、山本の技名を聞いたときの
クロームとリボーンのやりとりが、意味不明でした。

クローム:『総集?』
リボーン:『すべての…まとめだな』

そのまんまとか言っちゃダメですか、そうですか。

時雨之化の効果は、相手の攻撃の動きを完全に停止した訳ではなく、
正しくはスローモーションのように限りなく動きが抑制されている状態だそうです。
雨の"鎮静"の炎を、剣撃と幻覚すべてにぶつけて、攻撃そのものの動きを停止に近づけたとのこと。

ジャンニーニ:『ですが いくら匣兵器が優れていても すべてに当てるなど…』
ヒバリ:『何 言ってんの?』
ジャンニーニ:『!?』
ヒバリ:『あれが 山本武だよ』

冷静に山本の戦いを見ながら、そう告げるヒバリは、何気に山本のことを認めていたのですね。

幻騎士:『おのれ小癪な!!』 『あのガキ どこへ消えやがった!!』

叫びながら剣を振り回し、自分が放った剣撃をなぎ払い、山本の姿を探す幻騎士。

幻騎士:『くっ 己の剣撃が邪魔になるとは!!』 『分裂していてはパワーが足りぬ!!』
    『どこだ!!』

分身を解く幻騎士の元に、山本の声が届きます。

山本:『たしかに オレはあんたに一回敗けた』
   『だがそれは オレの未熟さのせいで』 『親父のくれた時雨蒼燕流はいつだって』
    完全無欠 最強無敵だ!!!

小刀三本に炎が灯り、長刀のエンブレムの[Ⅰ]の紋様が光を増します。
そして、動きの止まっている剣撃の間を縫うように、幻騎士へと突進する山本。
その動きを捉え、迎え撃とうとする幻騎士。

幻騎士:『真正面か!!』 『愚かな!!』
    『速い!!』 『!?』 『いや ちがう』
    『奴が速いのではなく…』 『オレの動きが遅いのだ!!』
    『!!』 『しまった!!』 『剣撃をつたって オレにも雨の炎が!!』
    『ゲゲェッ!!』

この短時間の内に、「見下す」「ビックリする」「驚く」「何かに気付く」
「悲鳴をあげる」と一人で色々な表情を見せてくれました幻騎士ですが、
そんな彼との間合いを詰めた山本は、容赦ない一太刀を浴びせます。

山本:時雨蒼燕流 攻式八の型 篠突く雨

これ以上はないくらい、見事に幻騎士を撃破したところで以下次号!!

とりあえず今回は、山本の幻騎士へのリベンジがテーマだった訳ですが、
それにしても反則的とも言える山本の強さと幻騎士の扱いとに
少々消化不良を覚えています。

結局のところ、変則四刀が一体何なのかというのが、
拙管理人には分からず仕舞です。
「変則」とは、同じ刀を四本使うのではないということなのでしょうか。

それに山本は、三本の刀の柄から出る炎の推進力を利用して移動し、
攻撃は長剣一本で行なっていますね。
幻騎士は四刀流と言ってもよい戦い方でしたが、山本の場合は
彼自身が言ったとおり、炎の刃の出る小刀三本と長刀一本の
合計四本を『使う』だけという感じがします。

また、幻騎士には、この時代最強の剣士としての闘いを
もっと見せて欲しかったと思います。
もちろん、匣兵器が台頭し、幻術が発達している時代ですから、
幻術と剣技とを併せ持つ戦い方もありでしょう。

ただ、ヒバリとの闘いで幻騎士は、幻術抜きにしても最強の剣士であると
自ら告げています。自己申告に過ぎないと言ってしまえばそれまでですが、
せめて山本とは、純粋な剣士同士の闘いを繰り広げて欲しかったです。
幻騎士には、常に冷静な「剣の達人」でいて欲しかったと思います。
今回はそう思う反面、あまりの幻騎士の人格崩壊っぷりに
つい笑ってしまいましたが(笑)。

まだ頭が整理できておりませんので、また後程まとめたいと思います。

なにはともあれ、次回も楽しみです!


WJ30号 KHR 標的246『山本のボンゴレ匣』

2009-06-21 22:10:55 | 雑誌[J]
今号は、巨大な炎の刃を持つ刀を両手に構えた山本と、同じ形状の刀1本を咥えたボンゴレ匣兵器の犬、
彼らを見下ろす形で対峙する幻騎士、そして戦いを見守るギャラリーの描写からスタートです。
余談ですが、一時期が嘘のように白蘭の右目が描写されていることに、若干違和感を覚えます。

さて本編。

山本と犬とをじっと見つめる幻騎士。

幻騎士:『その刀をしょった犬が 貴様のボンゴレ匣か』

幻騎士もボンゴレ匣の存在を知っているのですね。
ミルフィオーレ側で知っているのは入江と白蘭くらいだと思っていました。

山本:『まあ そんなところだ』 『秋田犬で次郎ってんだ』 『オレの小刀3本の面倒をみてくれてる』

ナッツと異なり、リアルな動物のフォルムの次郎ですが、まさか秋田犬と種類まで限定されるとは思っていませんでした。、
山本もよく秋田犬と分かりましたね。
ワンッと鳴いて山本にじゃれつき、頭をハグハグと甘噛みしている様が可愛いです。
そんな次郎の胴を、「ハハハッ」と笑いながらもの凄い笑顔で擦ってやっている山本との仲のよさが堪りません。

ところで、3本の小刀は「小刀」というレベルの長さではないとか言ってはダメですか、そうですか。

京子:『わぁ かわいいワンちゃん!』
ハル:『すごい甘えっぷりです』

京子とハルも、その可愛らしさに顔を輝かせている一方で
右手で顔を覆い、お怒りマークを頭に浮かべている人物が一人いました。

スクアーロ:(あのカスガキ…… くだらねぇ より道してんじゃねぇ!!)

どこに居ても心労が絶えないらしいスクアーロですが、
口に出して愚痴を言うのは堪えたようです。

山本:『でもオレ この前のあんたみたいに』 『本当は刀4本使うんだ』

ふと真面目な顔になり、そう告げた山本の言葉に目を見張る幻騎士。
リボーンも、なにか思うところがあるようですね。

山本:『ってことで 4本目とりに行っていいか?』
   『さっき はじかれちまってさ』

右手を頭の後ろにやりながら次郎と共に幻騎士を見上げ、笑顔でそう言った山本は
自分の遥か後方、地面に突き刺さっている時雨金時に視線をやります。

幻騎士:『確かに多少成長はしたようだが』 『一度攻撃を凌いだ程度で…』 『図にのるな』

蔓を背に静かに言葉を紡いでいた幻騎士の目がカッと光り、直後ビュッという音が響きます。

リボーン:(目に見えねぇ幻ウミウシのミサイルがくるぞ!)

リボーンがそう危惧する中、笑みすら浮かべ余裕の表情の山本は
1つの小刀の柄を弾き、ヒュルルルルと回転させた後、チャッと握りこみました。
次の瞬間、ボンゴレリングが光り、ボッと音を立てて柄から炎が飛び出します。
その推進力を利用し時雨金時の方へ飛んだ山本が、直前まで居た場所でドォンという音を立てて大爆発が起きます。

時雨金時を掴んだ山本は、左手に2つ目の小刀の柄を握り、再びそこから迸る炎により身を翻します。
華麗に宙返りを決めた山本は次に、時雨金時を真剣へと変えつつ幻騎士に向かい一直線に切り込みます。
その勢いに驚きながらも、山本の攻撃を大剣で受け止める幻騎士。しかし、刃を完全に止めたのにも関わらず
ブシャという音を立てて幻騎士の顔に傷が入ります。

幻騎士:(この男…!!)

危機感を感じたらしい幻騎士は、一旦山本を弾き返すと、地面に着地した山本を囲むように
幻覚の蔓を這わせます。それに紛れて幻騎士の姿が消えますが、山本は慌てた様子はありません。

ヒュヒュと音がした次の瞬間、山本が居た場所で爆発がおきますが、山本は既に
その場を飛び退り爆発を避けています。

リボーン:『山本の奴 飛んで戦えるようになっただけでなく』
     『リングの炎で 幻ウミウシの位置を察知できるようになってるな』

飛んで戦うのは必須能力なのですね;他の守護者がどうなっているのかが気になります。
それにしても、ツナや山本は「手」の推進力を利用しますが、ミルフィオーレサイドは
主に「足」を利用しています。どちらがより利便性が高いのでしょうか。

ビアンキ:『でも 相手が見えなければ 攻撃を与えられないわ!!』

心配するビアンキの尤もな言葉に、スクアーロは目を閉じたまま笑みを浮かべています。

ドドウという音を立てての大爆発。その爆煙から躍り出た山本は、『そこだっ』といいつつ
小刀を投げます。
それは、蔓の一部と同化していた幻騎士の顔の両脇に1本ずつ刺さりました。

幻騎士:『バカな!!!』

驚愕する幻騎士。ブンっと次郎が口を使って投げた小刀は、綺麗に山本の手へと渡り
それを使用して山本は幻騎士へと追撃をかけます。
鎧の一部に一撃を喰らい、胸の中心から左腕にかけた部分で血が噴出した幻騎士は、驚きの表情を隠せません。
フゥ太が『すごい!!』と感嘆の声をあげていますが、ヒバリもその戦いをみて驚いているようです。

シュタッと地面に着地した山本と、『ぐっ』という苦悶の声と共に地面に打ち付けられた幻騎士。
右手で、左手の傷口を押さえつつ身を起こした幻騎士は、山本を見ながら言います。

幻騎士:『……ありえん!』 『完全に幻ウミウシと同調した オレの幻覚を見破るなど!』
山本:『へへっ 作戦成功だなっ』 『次郎に気をとられて 上の方には気がいってなかったみてーだもんな』

嬉しそうな山本と、そんな山本を嬉しそうに見る次郎がよいです。
今は、次郎の胴にくくりつけられた鞘に、3本の小刀の柄が納まっていますし、
時雨金時も竹刀に戻っています。

山本の言葉に、上を見上げる幻騎士。遥か上空に居たのは

幻騎士:『雨燕!!(ローンディネ・ディ・ピオッジャ)』

どうやら、雨燕が雨属性の炎を放出していたようです。

山本:『あーやって 幻ウミウシが作った巨木に雨属性の炎をまいてたんだ』
   『そんで 雨属性の炎の特徴は"鎮静"だぜ』

雨を浴びた幻ウミウシの動きは"鎮静"の作用でどんどん鈍って遅くなっていくが
幻騎士のスピードはかわらない。従って、同調しているつもりがズレていくとのこと。
つまり、幻覚の動きの合ってないところが幻騎士の位置ということのようです。
10年後のヒバリが用いたレーダーと、作用的には同じと考えてよいと思います。

悔しそうに口元を歪める幻騎士ですが、あくまで山本はマイペースです。

山本:『あっ ちなみにこいつは』 『小次郎ってんだ』

上空から降下し、自分の手に止まった燕を紹介する山本からは、
本当に彼らを信頼し、可愛がっている様子が伺えます。

京子:『次郎と小次郎だって!おもしろーい!!』
ハル:『すごいネーミングセンスですね…』

京子やハルの反応を見る限り、山本が名付けたようですね。

山本:『さてとっ』 『言っとっけどこれからだぜ』 『オレ達の本気は』

前回の敗北が余程悔しかったのだなという印象を受ける台詞です。
山本の下を飛び去る雨燕。そして、左手に小刀の柄を3つ握り、
右手で時雨金時を構える山本の威風堂々とした姿に、幻騎士は焦りを感じているのでしょうか。
戸惑っているようにも見えます。

幻騎士:(…どうなっている…この男……)(以前の山本武ではない!!)

そう感じているのは、相対している幻騎士だけではありませんでした。

ディーノ:『匣兵器にも驚くが それを使いこなす山本の成長がハンパねぇぜ』
リボーン:『ああ 今までにねえ気迫が 奴の剣をこれまでとは別次元の強さにしてんな』 『一体何があったんだ?』
スクアーロ:『剣への覚悟だぁ』

二人の疑問に答えたのはスクアーロでした。

スクアーロ:『あのカスは 超一流剣士に必要な素質を十二分に備えているが』 『一つだけ弱点があった』
      『剣士になりきれねぇ甘さだぁ』

思いを馳せるのは、山本の修行中のこと。
焚き火を挟んで向かい合って座り、話をするスクアーロと山本。
真ん中の焚き火には、大きなマグロが丸々串刺しにされて地面に突き刺さっていますが、
マグロ漁船から少なくとも2本はお土産を貰ってきたようです。
…1回の食事で全部食べるのかな?

山本:『剣士になり切れない甘さ?』
スクアーロ:『この時代のお前も同じだった』
      『オレは気にくわなかったが』 『それもてめーの一部と思い黙っていた』
山本:『なっ…何だよ一体?』
スクアーロ:『本当に強くなりてぇなら やるこたぁ一つだぁ!!』
      『野球か剣か』 『どちらかを選べぇ』

真剣な顔でそう告げるスクアーロに、流石の山本も直ぐには返事ができません。

山本:『………』 『いきなり進路指導かよ……』
スクアーロ:『てめーには両方を同時にこなす才能がある!!』 『だが剣はこなすもんじゃねぇ 賭けるもんだぁ!!』

スクアーロは山本を本当に買っているのですね。誰よりも彼の才能を信じている感があります。
だからこその真っ直ぐな言葉なのでしょう。
そんなスクアーロを、傷だらけの顔でじっと見上げた山本は暫く無言でしたが、
笑みを浮かべこう告げます。

山本:『それならもう決まってる』
   『剣一本でいく』

時雨金時を手にそう宣言した山本に、スクアーロの方が若干驚いたようですね。

山本:『幻騎士戦はさ』 『ぶっちゃけ 勝つ自信はあって あの後みんなで過去に帰るつもりだったんだ…』
   『でも 力の差を嫌ってほど みせつけられて ボロ負けして』
   『意識が飛んでく中でオレ…すんげー後悔したんだ…』 『剣へのつっこみが甘いから 親父の時雨蒼燕流を汚しちまったって… ……それによぉ』
   『仲間(ダチ)のために全力をつくせてなかったんじゃないのかって…』

飄々とした態度の裏で、山本がここまで考えていたのは、正直意外だったかもしれません。
ですので、ボロ負けした原因が剣技ではなく、幻覚に翻弄されて壁に自ら激突したからだということは
敢えて無視しておきます。10年後の戦いは、それをも含めて勝敗が決すということなのでしょう。
そして、「すんげー後悔」という言葉で、今は懐かしい死ぬ気弾を思い出しました。
意識が飛んでいくときにリボーンがそれを撃っていたら、一気に初期のノリに戻ったかもなんて
言ってませんよ言ってません。

淡々と独白する山本をじっと見つめるスクアーロと
『あんな思いは もうゴメンだぜ』といいつつ顔を歪める山本。

山本:『でも 不思議なもんでさ 剣だけでいくって決めたら 気がスッてらくになってさ』
スクアーロ:『それで 負けたのにヘラついてやがったのか…』

ゴロンと横になった山本を、手を腰に当て仁王立ちのまま眺めていたスクアーロですが、
次の山本の言葉に驚愕します。

山本:『ま さみしさもあんだけどな』 『期間限定とはいえ 野球をスッパリ忘れんのは』
スクアーロ:『!?』 『期間限定!?』
山本:『ああ 過去に帰るまでだぜ』
スクアーロ:『う゛お゛ぉい!! 何か納得できねぇぞ!!』

清々しい笑顔できっぱりとそう告げる山本に振り回されているスクアーロがなんだか楽しいです。
それにしても、ここでは二人とも私服ですね。スクアーロも隊服以外にちゃんと着替えを
持ってきてたらしいのに驚きました。そして、山本も普通の格好なのですが、
並盛神社に現れたときは、何故和服だったのでしょうね?(←聞くな)

場面変わり、観覧席。

スクアーロ:『動機と期間が気にいらねぇが』 『全てを剣に捧げるその覚悟が 奴を本物の剣士にした』
リボーン:『2択を迫られ 剣を選ぶってのは』 『初代 雨の守護者そのものだな』
バジル:『!』 『初代ボンゴレファミリーのですか?』

リボーン:『ああ 奴の剣は世紀無双と言われ その才能は誰もが認めるところだったが』
     『本人は 何より音楽を愛し 自分の剣を一本も持たなかったという』

どうやらボンゴレの初代雨の守護者は、烏帽子を被り、横笛を吹く男性のようです。


『だがある時 異国の友であったボンゴレ一世のピンチを聞きつけた奴は
 なんの躊躇もなく 命より大事な楽器を売り 武器と旅費にかえて助けに向かった』
『友のために 全てを捨てることを いとわなかったんだ』
『楽器とひきかえに作った奴の武器は 3本の小刀と1本の長刀だったという』

美談なのですが、初代がピンチに陥り、その知らせが日本に届いてから、
旅費を作って助けに向かったとして、ちゃんと間に合ったのかが心配です;
初代と、初代の雨の守護者がどうやって知り合ったのかということや、
初代が引退後日本に渡った際には彼を頼ったのかもしれないということが
気になります。

山本:『小次郎』 『形態変化(カンピオ・フォルマ)』

やはりイタリア語で命令するのですね。
ボンゴレ匣兵器は次郎だけだと思っていたのですが、形態変化するのは
元々使用していたはずの雨燕なのが不思議です。
ボンゴレ匣兵器は、他の匣兵器にも影響を与えるのでしょうか。
獄寺の瓜や了平の漢我流、ヒバリのバリネズミなどを見る限り、
彼らにも同じことが言えそうです。

山本が上空へ声を掛けると、ピイイという声と共に急降下してくる雨燕。
やがて、瞳が3つあるその目が、形態変化したときのナッツと同じように細く鋭くなります。
時雨金時目掛け一直線に降りてきた小次郎は、やがて刀と柄部分へその身を併せます。
目を見張る幻騎士。

バジル:『時雨金時とツバメが合体した!!』
リボーン:『あれは長刀だ やはり 山本のボンゴレ匣は』

すべてを洗い流す恵みの村雨と謳われた
朝利雨月(あさりうげつ)の変則四刀(へんそくよんとう)!!!


3本の小刀と1本の長刀。
完全な日本刀のそれを構える、烏帽子を被った山本そっくりな初代雨の守護者と
小刀の柄こそ日本刀風ですが、炎の刃を持つそれを構えた山本の姿で以下次号!!

雨燕と時雨金時とが合体した刀は、日本刀と呼べる代物ではないですね。
どちらかというと、RPGに出てくる剣にイメージが近いですが、しっかりと「Ⅰ」の
エンブレムが付いています。また、これを長刀と呼んでいますが、他の3本の刀も
長刀と呼んで差し支えない長さに見えます。

山本の個人技としてのバリエーションが増えたと見ていますが、
1本の剣を両手で握り切り込んだときに比べ、片手で握った状態で切り込んだ場合は
一撃の重さが違うと思います。
一打が軽くなった分、技を多用し回数を増やすか、浅くとも確実に攻撃を当てなければ
ならなくなった気がします。
「恵みの村雨」の由来や「朝利」の名の由来、そして、時雨蒼燕流との因果など
まだまだ知りたいことがたくさんありますね。

また、初代ボンゴレファミリーの守護者は、どうやらツナの守護者と瓜二つのようです。
初代の守護者は国王や軍人、ライバルマフィア、宗教家が居たそうですから、
それぞれがどの属性の守護者だったのか、是非明らかになって欲しいと思います。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ29号 KHR 標的245『山本武VS猿』

2009-06-13 10:05:27 | 雑誌[J]
超死ぬ気モードのツナとナッツが表紙を飾った今号。
ナッツは「NUTS」と表記するようです。
上下段に分かれて描かれている彼らの視線が、それでも
互いに相手を見ている感じがよいです。

さて本編。

高層ビル群のど真ん中、トリカブトの放った攻撃を防いだツナが、炎を纏い
浮かぶ周りで、弾かれたウミヘビが落下していきます。

バジル:『ボンゴレI世(プリーモ)のマント!!』
白蘭:『ふーん 匣アニマルが武器にねぇ…』

嬉しそうなバジルと対照的に、笑顔を消してつまらなさそうに呟く白蘭。
当然のことながら、先に戦うということは、戦闘方法が少なからず相手にバレるということですね。
そう考えると、やはり白蘭はラスボスらしく、その能力が明かされるのはまだ先になりそうです。

リボーン:『大空属性の特徴"調和"により ウミヘビをビルと同じコンクリートにして』 『攻撃を無効化したんだぞ』

嬉しそうな家庭教師の表情が嬉しいです。
ところで、周囲のビルも雷属性の炎で強化コーティングされていたはずなのですが、
その程度なら無効化できるということでしょうか?
前回ウミヘビの檻を脱出する際に見せたのは「石化」でしたが、
あれは何と調和させた結果だったのかと今更ながら思います。

ツナ:『サンキュー ナッツ』 『いくぞ』

無数に散っていくトリカブトの攻撃の残骸の狭間に身を置いたツナは、
次の瞬間、左肩にナッツを乗せ、トリカブトへと突進します。

トリカブト:『哀しき者よ』
ツナ:『お前がな』

ツナの切り返しに笑いました。
顔と脊髄だけの状態のトリカブトが、ビチッという音と共に
噛み付こうとツナへと向かいます。それをかわし、ビルの側面に
ダンと音を立て着地したツナはすぐさまトリカブトを追います。

背後から、トリカブトの首を捕らえたツナ。
腕部分で一撃を喰らわせた後、

ツナ:『怪物ならば』 『加減はなしだ』

コンタクトを作動させ、X BURNER を後頭部目掛け撃ちます。
流石に、X BURNER に対する描写は簡潔になっていますね。

ツナは、トリカブトのことを「怪物」と称していましたが、
それは頭部と脊髄だけの姿を見てのことでしょうか。
機械すら欺くほどの幻術を駆使するトリカブトですから、
その姿が本物とは限らないと思ったのですが、
わざわざ幻術でそんな格好をする人物もいないという判断なのか、
超直感に従った判断なのかは分かりません。

X BURNER を浴びてなお、燃え尽きることなく陥没だけで済むトリカブトの頭も
大概強靭だと思います。しかし、衝撃で吹き飛ばされた勢いのまま、ビルを突き抜け
地面へと激突するトリカブト。
その様子を呆気に取られた顔でみる京子とハルとビアンキ。
桔梗も、トリカブトがやられたことを悟ったようです。
そして、笑みを浮かべて弟子と弟弟子の活躍を見届けたリボーンとディーノ。

今回のツナの攻撃のパンチ炎圧は30万FV。新記録だと嬉しそうなスパナも印象的です。

スパナ:『ボンゴレと交戦中の敵の炎反応消滅』
入江:『よくやった綱吉君!』

ということは、ここでトリカブトはリタイアということでよいのですね。
彼の正体が何なのか、本当に人間ではないのかが気になるのですが、
それが明かされるときは来るのでしょうか。

ツナ:『だが 標的を倒さなければ』 『勝利とはならないんだな』
入江:『うん』
チェルベッロ:『その通りです』

インカムで話すツナと入江の間に急に割り込んできたのは、何時の間にかツナの背後に
現れたチェルベッロでした。スカートでも気にせず宙に浮いていますが、どうやって浮いているのでしょう?

標的ルールでは 先に敵の標的(ターゲット)の胸に灯る"標的の炎(ターゲットマーカー)"を
消した方が勝ちであること。
入江もデイジーも健在なので バトルは続行することを告げる彼女の言葉を受け、
視線を遠くへ投げるツナ。

ツナ:『このまま空中から敵の標的に向かう』
入江:『それはダメだ!!』
ツナ:『!』
入江:『敵が二人以上残っている限り はさみうちにされる危険性がある』
   『炎を消して バイクで向かうんだ!』
ツナ:『……わかった』
リボーン:『常に最悪の事態を考えて 手を打つ』 『正一は本当にいい指揮官(キャプテン)だな』

リボーンは今回、自慢げな笑みを浮かべっぱなしです。
と、ここでレーダーを見ていたスパナが声をかけます。

スパナ:『正一 山本武のいる地点に敵が接近 距離50』
入江:『山本君!!』 『そこから 敵は視認できるかい?』

ビルの谷間、バイクに跨り待機している山本。
その視線の先には、複数の囮が飛んでいます。

山本:『今んとこは 見えねーな』
入江:『だが 炎反応はある』 『恐らく幻覚で 姿を隠しているんだ』

敵は囮を撃破してくるはず。山本の刀が届くレンジまで 囮(デコイ)の高度を下げ近づけるから
敵が囮にひきつけられている隙を逃さず、先制攻撃をするよう告げる入江。
その言葉を聞いていた山本ですが、不意に何かに気付きます。

入江:『山本君…?』 『きいてる?』
山本:『何かいるみてーだ』 『わりーな あとで』
入江:『了解!』

言いながら刀を片手にバイクから降り、ビルの陰に身を隠しながら
高度を下げていく囮をじっと見る山本。
と、中の炎が揺れ、山本は囮が攻撃を受けたことを確認します。

山本:(見っけ!!)

鞘に納まったままの時雨金時を持ち、ダッと駆け出す山本ですが、
割れた囮から生えた蔓が、瞬く間に巨大化する様子に動きが止まります。
やがて地面へと根を下ろした蔓が、そんな彼の足を絡め取ります。

山本:『なっ!!』

驚く山本、やがて脚に絡みついた蔓から、新たに生えた蔓が
山本の手から時雨金時を弾き飛ばします。
遥か後方へと飛ばされ、竹刀に戻った時雨金時が地面に突き刺さり、
鞘が転がります。
…竹刀ってアスファルトに刺さるんですね…なんて言ってはダメですか。

山本:『やっべ』

丸腰になってしまった山本ですが、飛ばされた刀に視線をやった隙に
ビュッと音を立て飛んできたのは鋭い槍でした。
気付き、仰向けに倒れこむことでなんとか身をかわした山本ですが、
体の上で交差するようにして地面に突き刺さった4本の槍に、自分が本当に
危なかったと思ったのか、冷汗を流し呼吸が荒くなっています。

『ハァ…ハァ』と息を吐く山も後の視線の先、刀を持ち
『とどめを刺してやる』 と言う言葉と共に現れたのは翁の面をつけた人物でした。

山本:『お前は 猿とかいう…』
猿:『九死に一生を得ながら またしてもオレに葬られるのだな』 『山本 武』
山本:『!?………またしても?』
猿:『これならわかるか』

訝しげな山本の目の前、翁の面をフッと黒い霧が包み、やがて現れたのは切れ長の目。
そして、姿を現したその人物は

山本:『幻騎士!!』

左胸に「幻」という文字の刻まれた鎧に身を包み、大剣を手にした幻騎士。

…刀を4本持っていた時点で、そうではないかと思いながら
白蘭に「猿」と呼ばれ、トリカブトの部下と紹介され、いかにも猿といったポーズで
登場したために「絶対違う」と信じたかったのですが…やはり猿は幻騎士でした;
幻騎士には、あんなポーズして欲しくなかったです。
翁風の話し方も演技だったのでしょうか。今山本の目の前にいるこの幻騎士が、
猿という人物が作り出した幻術だとしても、それはそれでよいと思いました。

しかし、今回登場した彼には顔と体に縫い合わせたような治療痕が見えます。
特に顔は、皮膚移植でもしたのか、色の異なる皮膚を継ぎ合わせたような感じですね。
デイジーの人形を彷彿させます。

思わぬ人物の登場に驚くスクアーロ、ツナ、獄寺。

入江:『そんな…綱吉君が倒したはずでは…』
リボーン:『とんでもねーのが紛れてやがったな』

入江は、ツナとの闘いの最後に、幻騎士が逃げたことを知らないのでしょうか?

巨大な蔓を背後に、宙から山本を見下ろす幻騎士。

幻騎士:『オレとの実力者は知っているな』 『ツキのない男よ…』 『さらばだ』

大きく頭上に振りかぶった大剣から噴出す黒い霧。
ズバッという音と共に幻騎士は、遠方から切りつける攻撃を繰り出した
同タイミングで、山本のボンゴレリングが光ります。

開匣する音がし、ギャキンッと弾かれる幻騎士の攻撃。
それを見やる幻騎士、バジル、ヒバリ、白蘭。
そして、にやりと笑ったのはスクアーロでした。

スクアーロ:『ツイてねえのはてめーだぁ』 『幻騎士』

幻騎士の下方では、開匣し攻撃を防いだ山本の無事な姿がありました。

山本:『へへっ』 『リベンジできるこん時を』 『まってたぜ』

炎の刃を持つ刀を両手に持ち、そう宣言する山本と
その前方にしっかりと立つ、同じく刀身が炎でできた日本刀を口に銜えた
匣兵器の日本犬の姿で以下次号!!

雨燕の姿は見えませんが、山本と犬の周囲には黒い羽が舞っています。
胴体に3つの鞘を括り付け、首に装飾品を付け、丸くまるまった尻尾の犬が
とても可愛いです。

それにしても、山本は二刀流になったのでしょうか。
現在は時雨金時がないのでよいのですが、時雨金時を手にしたら三刀流?
ちょっと想像できないです。
犬もこの姿のまま闘うことがあるのか、そして、どんな武器に変化するのかが
楽しみです。名前も早く知りたいですね。

幻騎士も、折角四刀流の凄腕剣士の顔を持っているのに、今回もまた
純粋な剣士としては闘わなさそうなのが勿体無いです。
やはり、四刀流での剣技よりも、ヘルリングを使用した上で大剣を振るう方が
攻撃としてはより強力なのでしょうか。

そして、トリカブトの言葉は気になります。
ツナに対して発したのは「素朴の者」「か弱き者」「哀しき者」。
真実の目が見抜いたツナの本質。それが何を意味しているのかは
今後のツナを見ていけば分かるのでしょうか。
彼の正体や真実の目の詳細、そして発した言葉の謎を残したまま、
あっけなく散ってしまったことには少々驚きました。しかし、展開としては
かなりテンポがよいので、若干の物足りなさは受け流そうと思います。

この流れで行くと、ツナがデイジーのもとへ向かい、
入江を狙う桔梗と獄寺がぶつかることになりそうですね。
あくまで個人戦になってしまうのは惜しい気がします。

ツナの肩に陣取っているナッツはとても可愛いのですが、
現在のところ、ツナの武器はあくまで自身の拳なので
武器を使用する姿も見てみたいと思います。
"標的の炎"の消し方も気になります。
もしかしたら、凍らせるつもりなのかなと考えていますが。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ28号 KHR 標的244『ツナの匣兵器』

2009-06-06 03:47:18 | 雑誌[J]
諸事情により、簡易感想で参ります。

表紙&巻頭カラーの今号。
表紙では、デフォルメキャラがリボーン柄のパズルをしているのですが、
このデフォルメがだんだんと可愛くなっている気がします。
ツナと獄寺と山本の傍に、それぞれの匣兵器アニマルが居るのもよいですね。

そして、今号では第5回キャラクター人気投票開催の告知があります。
今回は「キャラ部門」と「夢の対決部門」。
好きなキャラの名前と、予め提示されている45組のキャラ同士の対決カードから
1つを選んで投票する形式だそうです。
『一人何通出してもOK!!』ということですから、またもの凄い投票数に
なるのではないかと思っています。

対決カードで面白そうだと思ったのは、「リボーン VS 超ツナ」や
「雲雀恭弥 VS 風(イーピン師匠)」、「XANXUS VS ディーノ」でしょうか。
「チェルベッロ機関 VS 沢田奈々」や「ヒバード VS ムクロウ」も
楽しそうですね。
「超ツナ VS ボンゴレⅠ世」は、ゲームで実現していたと思うのですが、
この投票の結果はどこに反映されるのでしょう;

上部にミルフィオーレファミリーが、下部にボンゴレファミリーが描かれている表紙は、
それぞれの紅一点が目立つ配置になっているのですが、クロームのポーズが
なんだかセクシーでビックリしました。
骸もしっかり登場してくれているのが嬉しいです。うっすら描かれている
復讐者の牢獄の中の姿を見る限り、真6弔花の最後の一人とは別人と捉えて
よいのかもしれません。

桔梗のアイシャドウの濃さにも驚きました。
そういえば、前号で「99.99%」と「0.001%」と言っていた彼ですが、
「それぞれの数値はあっていて、0.009%が何か不明なだけでは」という
ご意見を戴きました。なるほど、それも考えられます。
7月3日に25巻、それと同時に小説第3弾『隠し弾3 ミルフィオーレ・パニック』が
発売されるそうです。ですが、パーセンテージ問題は、さらに次の巻になりそうですね。

本編では、ツナ VS トリカブト のバトルがスタートします。
背後から奇襲をかけたツナを見たハルの『はひっ』『飛んでます!!』というリアクションが
何故かとても新鮮に感じられました(笑)。

雷面の高層ビルは、雷属性の"硬化"の炎でコーティングされており、
通常のビルの20倍以上の強度を誇っているとのこと。

トリカブトの匣兵器はウミヘビでした。
そして、彼は機器をも翻弄する強力な幻術を、匣兵器と併用して使用しているとのこと。
スクアーロが彼を「相当できる術士」と評していますが、それは彼自身が
同じく強力な幻術を操る幻騎士と実際に手合わせしたからこそ、分かることなのかもしれません。

そしてトリカブトは、『物事の本質を見抜く"真実の目"』なるものを持っているそうです。
『綱吉クンの本質を分析しはじめたようだね♪』と白蘭が解説をしてくれていますが、
超直感のようなものでしょうか?
一応イメージはできるのですが、やはり名前だけでは、どのような能力か
有効対象はどこまでかといったことが、いまいち分かりにくいです。

更にトリカブトは、雷属性の炎をも操り、硬化状態の高層ビルをたやすく貫く攻撃を繰り出します。
獄寺と同じく、複数の炎を扱うトリカブトにより、棒状と化したウミヘビで作られた
檻の中に閉じ込められてしまうツナ。
徐々に間隔がせばまっていく中、語りかけるように「クンクン」と鼻を鳴らすような
音を出したのはボンゴレ匣でした。

ツナ:『ナッツ!!』 『…わかった!』 『たのむ!!』

名前はナッツに決定したようです。
ツナだからナッツなのでしょうか?誰が命名したのかが気になります。

現れたのは、天空ライオンVer.V.(レオネ・デイ・チエーリ バージョン ボンゴレ)
ツナの左手にちょこんと乗っている、炎のたてがみを持ちサンバイザーをした
小さなライオンが、『ガオ』と返事するのがとても可愛いです。
力を発動するときには、一人前に『GAOOO』と吼える姿はなんとも微笑ましいです。
そして、そんなことをナッツに言ったら拗ねそうだなと思ったことは秘密です。

ところで、すっかり解説員と化しているスクアーロの反応なのですが、

スクアーロ:(クソボスと同じ大空属性のライオン…だが細部の形状が異なる…)

細部の形状も何も、見た目からなにからすべてが異なると思うのですが;
共通性があるとすれば、属性が大空であることと色が白いということだけではないかと。

調和による石化で檻を脱したツナですが、今度はビルの中から大量の
硬化されたウミヘビが襲い掛かります。自分へ向かって飛んできたその内の1つに
腕を切られるツナですが、更にツナ目掛け、集中的にウミヘビが飛来します。
よけきるのは無理と判断したツナは、左肩に乗ったナッツへ声をかけます。

ツナ:『やるぞ ナッツ』
ナッツ:『ガオッ』

ツナとまったく同じ方向を見るナッツが可愛いです。
元気のよい返事もよいですね。

そんなツナとナッツのコンビをモニターの前で見ていたディーノの肩に
リボーンが座り、話しかけます。

リボーン:『ツナの修行は最後まで見たのか?』
ディーノ:『!』 『いいや忙しくてな……』
リボーン:『んじゃ 見てんのはオレだけか』

リボーンがしっかりツナの修行を見てくれていたのが嬉しいです。
流石、本来の家庭教師ですね。

ツナ:『ナッツ 形態変化(カンビオ・フォルマ) 防衛モード(モード・ディフェーザ)』

ツナがイタリア語で指示しているのに驚きました。
イタリア語の勉強までやっているとは思えませんので、戦いに必要な単語を一所懸命覚えたのでしょうか。
見たところ、ナッツには日本語が通じてそうなのですが、何故わざわざイタリア語で…なんてことは
触れちゃダメですかそうですか。

ツナの言葉を受け、サンバイザー部分の紋章が光り、ナッツの目の形が鋭いものへと変化します。
やがて中央に「Ⅰ」が浮かび上がる、ツナの手の甲から肘くらいまでを覆う
流線型の盾のようなものへと姿を変えるナッツ。
その間にも、容赦なく襲い来るウミヘビ。そして、

ドドドドッと激しい音を立てて、ツナが居た部分に突き刺さる無数のウミヘビ。
それを見て青褪める京子やハル、ジャンニーニやフゥ太。
やがて彼らの目に映ったのは、360度からウミヘビが突き刺さった、
まるでウニのようにも見える黒い塊でした。

バジル:『さ…沢田殿!!』
白蘭:『♪』

思わず叫ぶバジルに、ご機嫌な白蘭。ヒバリは無表情にそれを眺めています。

リボーン:『ボンゴレ匣ってのはな』
ディーノ:『!』

ディーノの肩に乗ったまま、唐突に話し始めるリボーン。

リボーン:『匣アニマルが武器そのものになる』 『ボンゴレが 独自に改造した匣兵器なんだ』
     『しかも その武器は 初代ボンゴレファミリーのものだ』 『ツナの天空ライオンのこの形状は――』

すべてに染まりつつ
すべてを飲み込み
包容する大空
一世のマント!!!(マンテッロ・ディ・ボンゴレ・プリーモ)


自分の身を包むマントをバサァと翻し、突き刺さったと思われていたウミヘビを
なぎ払うツナで以下次号!!

ツナの背後には、同じマントを身に纏ったプリーモが登場しています。
前髪がまた伸びた感がありますが、ちょっと背後霊っぽいなんて言ってませんよ言ってません。

しかし、初代はマントも武器としていたのですね。少し驚きました。
「ボンゴレが独自に改造した匣兵器」という設定は、ボンゴレの技術力をアピールしているようで
嬉しいです。しかも、リボーンの口調からして、まだ他のモードがありそうですね。
一体いくつ武器をもっていたのかといったことも気になります。

他の守護者の匣兵器も、初代ボンゴレファミリーのそれぞれの守護者の武器を継承していると
いうことらしいのがまた楽しみです。
初代ファミリーの守護者の姿が想像できるようなものなのでしょうか。
ボンゴレ匣については、標的240のラストを見る限り、瓜や漢我流など既存の匣兵器に
装着されていたものもあると思うのですが、どう作用するのでしょう。
「ボンゴレ匣は匣アニマルが武器そのものになる」ということはつまり、
「ボンゴレ匣=匣アニマル。それが武器そのものになる」という意味ではなく、
「ボンゴレ匣=匣アニマルを武器そのものにする」という解釈でよいのでしょうか?
ナッツはたまたまアニマルタイプだっただけなのでしょうか。
この辺りの真相の解明は、今後の展開に委ねるしかなさそうです。

今号も大変面白かったです。
それにしても今話のツナは、超死ぬ気モードにも関わらず、今までと違い
超越っぷりがあまり感じられませんでした。もちろん、普段のツナと比べたら格段にクールなのですが、
焦りとかを見せない、常時もっと落ち着いた、冷静なイメージでしたので、違和感を感じました。

そして、トリカブトが持っているという「真実の目」。
それが一体ツナのなにを分析するのか、彼が暴くツナの本質とは何なのかということも気になります。
また真6弔花は、やはり全員がそれぞれ特殊な「何か」の力を持っているのかもしれません。

なにはともあれ、次回も楽しみです!