# 2008.11.16:追記
# タイトルソートの関係上、編集日時をずらしています。
前回のラストで凶悪な騎士へと変貌を遂げた幻騎士と、
空中で対峙するツナの姿でスタートの今話。
リボーン:『あれも幻覚か…?』
スパナ:『………そう願うけど』
呆気に取られたような表情で見上げ、成り行きを見守るリボーンとスパナの
部外者っぽさが堪りません。
この状況を説明してくれたのは入江でした。
入江:『幻覚などではない』 『あれは ヘルリングによる戦力倍加だ…』
ヘルリングは、「死ぬ気の炎が発見される以前より、使用者との契約により
強大な力を享受するとされてきた、この世に6つしかない、霧属性の呪いのリング」
だそうです。
その力を受けた者は凶悪な力を授けられ、戦闘力が何倍にもなる反面、
力をひきだすために地獄との契約が必要となるとのこと。
それこそが、ヘルリングに、己の精神を喰わせることだそうです。
「死ぬ気の炎が発見された」というのが、一体何時頃に定義されているのかは
わかりませんが、死ぬ気の炎がなくても使用可能という結論でよいのでしょうか。
以前コメントで指摘を戴きましたが、骸が白蘭に挑んだ際この貴重な6つのうち
2つを準備していました。ただし、実際にヘルリングに精神を喰わせ、
その力を引き出したかは定かではありません。
ついでに、骸の所持していたヘルリングが破壊されていないかが心配です。
ヘルリングが呪いのリングと呼ばれる所以は、己の精神を喰わせることの代償。
理性を失い、人格が変わってしまう者もいるそうです。
温厚だった人物が凶悪な独裁者になった裏には、このリングが関係していたという
噂もあるとのこと。
こういう設定は、まあよくある話ですのでスルーしておきます(ぉ。
チェロベッロ:『しかし 幻騎士はなぜそこまで………』
入江:『………………』
チェルベッロ:『そこまでさせるものが 沢田綱吉にはあるということでしょうか』
入江:『!』 『バカを言うな』
『沢田綱吉は ただの子供さ』
入江がツナをただの子供扱いしているのは複雑です。
ちょっと自在に滑空したり、強大な炎を放って部屋を消滅させてしまうだけの
ただの子供…そんな子供がいたら恐ろしいと思うのですが;
反面、普段はそういう凄さを感じさせないのがツナだという想いもあるので、
ここは素直に、正当な評価と受け止めるべきかもしれません。
描写は、入江サイドからツナ VS 幻騎士へと移ります。
幻騎士:『ハァアア』 『オレにもう弱点はない』 『さあ その目玉をえぐってやるぞ』
ツナ:『…………』 『お前には無理だ 化物』
にらみ合う両者ですが、幻騎士のチンピラ口調がなんだか泣けます。
精神を喰われた状態であっても、ツナの目はある意味脅威なのですね。
剣士としての礼を尽くすようなことを言っておきながら幻覚を多用するような
キャラですが、ストイックさは持ち続けていて欲しかったのが正直なところです。
幻騎士:『へらず口の童め…』『そう言っていられるのも』
『今のうちだ!!』
一気に間合いを詰め、攻撃を仕掛ける幻騎士と、それを受け止めるツナ。
ツナが、背後から繰り出した蹴りが幻騎士を直撃しますが、
それを残像骨で避けていたらしい幻騎士は、すぐさま反撃に転じます。
切りつけてくる剣を、Xグローブの炎の噴射による超高速移動でかわしつつ
翻弄するツナですが、流石は幻騎士。
その動きを読み、互いにクロスカウンターを浴びせます。
双方吹き飛ばされますが、ツナは炎の逆噴射により身を留まらせ、
幻騎士は壁に激突。
目の前で繰り広げられる凄まじい戦いに、スパナも『なんて戦闘だ………』と
呆然と呟いています。
ツナと幻騎士は、双方そのまま間合いを取った状態で静止していますが、
やがてツナが静かに口を開きます。
ツナ:『やはり たいして強くなってないな…』
幻騎士:『何!!』
ツナと幻騎士が邂逅した直後、仲間の状況を仄めかされ
激高して向かっていたツナとそれに冷静に対処した幻騎士でしたが、
今回はまったく真逆の立場・行動となっています。
ツナ:『お前の強さは 研ぎ澄まされた感覚のキレと』
『それを無駄のない動きに変える 冷静で抑制のきいた判断力にある』
『頭に血がのぼっていては』 『恐くない』
冷静沈着に相手の力と状況を分析し、伝えるツナ。
要約すると「まぁ落ち着け」と言うことか(違)。
幻騎士:『…ク』 『ハァハハハ!!!』
ツナの言葉を受けて大笑いする幻騎士。
幻騎士:『こんなものがヘルリングで倍加したオレの力だと思ったか!!』
『真の力はこれからだ!!』
あああ言ってしまいました;
この台詞は、なんというか、最後の悪足掻きをする敵キャラが
やられる一歩手前で発するヤツです。
そしてやられちゃうんです;
一旦口を閉じた幻騎士の咥内が光り輝き、やがて「オ゛エ゛」状態で開いた口の中、
顔のようなものが浮かび上がっています。
その光景に驚き、凝視し続けるツナに向かい、『ギョエッ』という声と共に
骸骨を吐き出す幻騎士。やたげその骸骨が、少しずつ姿を変えます。
ツナ:『分身か!?』
警戒し構えるツナの目の前で、肉が付いていき最終的に骸骨が取った形は、
山本の姿でした。
山本:『…ツナ』
ツナ:『!!』
辛そうな表情でツナを見つめ話しかけてくる山本に思わず動きの止まるツナですが、
そんなツナに山本は左手を伸ばし、ガッと首を掴みます。
ツナ:『ぐっ』
目を見開き、苦悶の声を上げるツナ。
そしてそれを驚きの表情で見つめるリボーンと入江。
ツナと真正面から向き合う山本の背後では、次々と幻騎士が骸骨を生み出し続けています。
そしてそれは、涙目のクローム、必死の形相をした獄寺へと姿を変えました。
クローム:『…ボス』
獄寺:『10代目!!』
骸骨から人の姿へ変化する初期段階では、全員素っ裸なのがなんとも言えません。
クロームのお尻は許容範囲のようでよかったです(ぇ。
ツナ:『!!』
次々に現れる仲間の姿に、ただ驚くしか出来ないツナの元へ、空を漂いながら
近付いてきたクロームと獄寺は、先程の山本と同じようにそれぞれの片腕を伸ばし
ツナの首を締め上げます。
ツナ:『がはっ』
グギッという音がし、潰れかけた喉から少量の血を吐くツナを見かねたのか、
リボーンが生徒に対して言葉をかけます。
リボーン:『しっかりしやがれツナ!』 『そいつらは幻覚だぞ!』
ツナ:『わかってる!!』
リボーンのこの激励の言葉と、それに答えるツナはよいですね。
なんだかんだいって先生であるリボーンと、生徒であるツナが好きです。
苦しそうな表情ながらも、言葉を発すると共にXグローブに炎を点すツナですが
幻騎士の言葉に再び動きが止まります。
幻騎士:『おーっと 消していいのかな?』
『その幻覚達と 貴様の本物の守護者の命はつながっているのだぞ!!』
ツナ:『何!?』
更に幻騎士に吐き出されたランボとイーピンの幻覚がツナを襲います。
リボーン:『奴の言ってることはハッタリだ…と言いてえが』
『守護者達との連絡が絶たれた今 違うという確証もねえ…。手が出せねえ…』
ツナ:『くっ』 『やめろっ』 『はなすんだ!!』
全員にグギュウと首を絞められながらも、なんとか彼らを傷付けずにすむよう
制止の言葉をかけながらもがくツナですが、
幻騎士:『ハハハ!!悟しても無駄だぞ!!奴らの意思とは関係なく
身体が勝手に貴様を怪力でしめつける!!』
『奴らを殺さぬ限り ふりほどくことは不可能!!貴様に仲間(ファミリー)を殺せるのか!?』
ツナとの距離をとったまま、幻覚たちに任せ一歩引いた状態の幻騎士が見つめる先で、
『ぐっ』と呻き声を上げたツナの体が、バランスを崩し、ガクンと落ちかけます。
入江:『…ここまで卑劣な手を あの幻騎士が使うとは…』 『ヘルリング恐るべし…』
『もしくは あれが幻騎士の本性か…』
「恐るべし」という台詞に吹き出しそうになったとか言っていませんよ?
入江の中でも、幻騎士はストイックなイメージだったのでしょうか。
確かに幻騎士が今まで取ってきた手段は、卑劣というよりも姑息といった感じの方が
強かったですが(←それもどうかと)、それでもこの台詞に何か違和感を感じるのは、
入江がこの行為を、ちゃんと「卑劣」と認識しているからかもしれません。
普通の一般市民だった入江が、マフィアの新興勢力であるミルフィオーレの
事実上の幹部になった経緯はわかりません。しかし、ボンゴレの突入部隊に対し
抹殺命令すら出した彼が、仲間の命を盾に取った幻騎士の行為を
「卑劣」だと評したことが、安心したようなおかしいような感じがします。
幻覚は更に増え続けます。
無言のヒバリ、切なそうに『…沢田』と呟くラル、辛そうな表情で『沢田さん』と
呼ぶ草壁。その全員が、ツナの首を締め付けます。
ツナ:『うわああ!!』
叫ぶツナ。ところで、クロームの鉄壁のスカート以上に気になることが一つ。
了平はどこですか?
スパナ:『ボンゴレ!!』
幻騎士:『ハァハハハ!!いい眺めだ!!』
『どうだ?自分の信じた仲間(ファミリー)に殺される気分は!!』
『オレも殺(や)りたかった!!!あの時 殺(や)ってみたかった!!!』
叫ぶ幻騎士。
「殺ってみたかった」ということは、結局は「殺らなかった」ということですね。
彼の言う「あの時」とは、白蘭の命を受け、リッジョネロファミリーを
全滅させようと画策した時のことでしょうか。
入江も、『奴は 何を言ってるんだ…?』と言っていることから、
この発言の真意はわからないようです。
幻騎士:『さあ落ちろ!!』 『死ねボンゴレ!!』
「落ちろ」の後に「そして巡れ」と言われたらどうしようかと思ったことは秘密です。
ご満悦の幻騎士の視線の先。
若干青褪め歯を食いしばり耐えるツナの霞む視界に映っていたのは
自分の首を締め上げつつ「ツナアアア」「わああああん」と声を上げながら
大泣きしているイーピンとランボの顔でした。
ポタポタとツナの頬に落ちる二人の涙。
それを無言のまま甘んじて受けるツナ。そして。
ツナ:『………幻騎士』 『おまえだけは………』
『死んでも……許さねえ!!』
強靭な意志を湛えたツナの眼差し。光り輝くXグローブ Ver.V.R。
それにハッとする幻騎士の顔で、以下次号!!
最後の展開は、若干黒曜編のフゥ太を思わせますね。
ツナにとって子供達は被保護対象であることと、彼らが闘いに巻き込まれることを
潔しとしない姿勢とが一貫していて嬉しいです。
初めて「死んでも許さない」という言葉を発したツナですが、
骸の前例を見る限り、永遠の敵とするのは難しそうです。
再び幻騎士と相対したときが楽しみに思えました。
それにしても、守護者が守護者の役割を果たしてないのが残念です;
10年後のツナが棺桶の中に居たときも守護者は散らばっている状態でしたし。
なにか問題が起こった後に行動していたのでは間に合わないのですよ。
問題が起こる前に防ぐ、守る存在が「守護者」ではないのかな。
とはいえ、ツナが守護者の人生を束縛することを望まなかった結果という
可能性もありますので、あまり突かないことにします。
そして変なところに拘りますが、「死ぬ気の炎の発見」というのは、
10年後現在のように「人間が点すことができ、リングの力を引き出すために
必要となる力の存在が明らかになった」ということと考えてよいのかな?
死ぬ気の炎に関しては、ボンゴレが本家本元となりますが、
ボンゴレの秘弾である死ぬ気弾も、この時代ではあまり意味のないものなのでしょうか。
なにはともあれ、次回も楽しみです!
# タイトルソートの関係上、編集日時をずらしています。
前回のラストで凶悪な騎士へと変貌を遂げた幻騎士と、
空中で対峙するツナの姿でスタートの今話。
リボーン:『あれも幻覚か…?』
スパナ:『………そう願うけど』
呆気に取られたような表情で見上げ、成り行きを見守るリボーンとスパナの
部外者っぽさが堪りません。
この状況を説明してくれたのは入江でした。
入江:『幻覚などではない』 『あれは ヘルリングによる戦力倍加だ…』
ヘルリングは、「死ぬ気の炎が発見される以前より、使用者との契約により
強大な力を享受するとされてきた、この世に6つしかない、霧属性の呪いのリング」
だそうです。
その力を受けた者は凶悪な力を授けられ、戦闘力が何倍にもなる反面、
力をひきだすために地獄との契約が必要となるとのこと。
それこそが、ヘルリングに、己の精神を喰わせることだそうです。
「死ぬ気の炎が発見された」というのが、一体何時頃に定義されているのかは
わかりませんが、死ぬ気の炎がなくても使用可能という結論でよいのでしょうか。
以前コメントで指摘を戴きましたが、骸が白蘭に挑んだ際この貴重な6つのうち
2つを準備していました。ただし、実際にヘルリングに精神を喰わせ、
その力を引き出したかは定かではありません。
ついでに、骸の所持していたヘルリングが破壊されていないかが心配です。
ヘルリングが呪いのリングと呼ばれる所以は、己の精神を喰わせることの代償。
理性を失い、人格が変わってしまう者もいるそうです。
温厚だった人物が凶悪な独裁者になった裏には、このリングが関係していたという
噂もあるとのこと。
こういう設定は、まあよくある話ですのでスルーしておきます(ぉ。
チェロベッロ:『しかし 幻騎士はなぜそこまで………』
入江:『………………』
チェルベッロ:『そこまでさせるものが 沢田綱吉にはあるということでしょうか』
入江:『!』 『バカを言うな』
『沢田綱吉は ただの子供さ』
入江がツナをただの子供扱いしているのは複雑です。
ちょっと自在に滑空したり、強大な炎を放って部屋を消滅させてしまうだけの
ただの子供…そんな子供がいたら恐ろしいと思うのですが;
反面、普段はそういう凄さを感じさせないのがツナだという想いもあるので、
ここは素直に、正当な評価と受け止めるべきかもしれません。
描写は、入江サイドからツナ VS 幻騎士へと移ります。
幻騎士:『ハァアア』 『オレにもう弱点はない』 『さあ その目玉をえぐってやるぞ』
ツナ:『…………』 『お前には無理だ 化物』
にらみ合う両者ですが、幻騎士のチンピラ口調がなんだか泣けます。
精神を喰われた状態であっても、ツナの目はある意味脅威なのですね。
剣士としての礼を尽くすようなことを言っておきながら幻覚を多用するような
キャラですが、ストイックさは持ち続けていて欲しかったのが正直なところです。
幻騎士:『へらず口の童め…』『そう言っていられるのも』
『今のうちだ!!』
一気に間合いを詰め、攻撃を仕掛ける幻騎士と、それを受け止めるツナ。
ツナが、背後から繰り出した蹴りが幻騎士を直撃しますが、
それを残像骨で避けていたらしい幻騎士は、すぐさま反撃に転じます。
切りつけてくる剣を、Xグローブの炎の噴射による超高速移動でかわしつつ
翻弄するツナですが、流石は幻騎士。
その動きを読み、互いにクロスカウンターを浴びせます。
双方吹き飛ばされますが、ツナは炎の逆噴射により身を留まらせ、
幻騎士は壁に激突。
目の前で繰り広げられる凄まじい戦いに、スパナも『なんて戦闘だ………』と
呆然と呟いています。
ツナと幻騎士は、双方そのまま間合いを取った状態で静止していますが、
やがてツナが静かに口を開きます。
ツナ:『やはり たいして強くなってないな…』
幻騎士:『何!!』
ツナと幻騎士が邂逅した直後、仲間の状況を仄めかされ
激高して向かっていたツナとそれに冷静に対処した幻騎士でしたが、
今回はまったく真逆の立場・行動となっています。
ツナ:『お前の強さは 研ぎ澄まされた感覚のキレと』
『それを無駄のない動きに変える 冷静で抑制のきいた判断力にある』
『頭に血がのぼっていては』 『恐くない』
冷静沈着に相手の力と状況を分析し、伝えるツナ。
要約すると「まぁ落ち着け」と言うことか(違)。
幻騎士:『…ク』 『ハァハハハ!!!』
ツナの言葉を受けて大笑いする幻騎士。
幻騎士:『こんなものがヘルリングで倍加したオレの力だと思ったか!!』
『真の力はこれからだ!!』
あああ言ってしまいました;
この台詞は、なんというか、最後の悪足掻きをする敵キャラが
やられる一歩手前で発するヤツです。
一旦口を閉じた幻騎士の咥内が光り輝き、やがて「オ゛エ゛」状態で開いた口の中、
顔のようなものが浮かび上がっています。
その光景に驚き、凝視し続けるツナに向かい、『ギョエッ』という声と共に
骸骨を吐き出す幻騎士。やたげその骸骨が、少しずつ姿を変えます。
ツナ:『分身か!?』
警戒し構えるツナの目の前で、肉が付いていき最終的に骸骨が取った形は、
山本の姿でした。
山本:『…ツナ』
ツナ:『!!』
辛そうな表情でツナを見つめ話しかけてくる山本に思わず動きの止まるツナですが、
そんなツナに山本は左手を伸ばし、ガッと首を掴みます。
ツナ:『ぐっ』
目を見開き、苦悶の声を上げるツナ。
そしてそれを驚きの表情で見つめるリボーンと入江。
ツナと真正面から向き合う山本の背後では、次々と幻騎士が骸骨を生み出し続けています。
そしてそれは、涙目のクローム、必死の形相をした獄寺へと姿を変えました。
クローム:『…ボス』
獄寺:『10代目!!』
骸骨から人の姿へ変化する初期段階では、全員素っ裸なのがなんとも言えません。
クロームのお尻は許容範囲のようでよかったです(ぇ。
ツナ:『!!』
次々に現れる仲間の姿に、ただ驚くしか出来ないツナの元へ、空を漂いながら
近付いてきたクロームと獄寺は、先程の山本と同じようにそれぞれの片腕を伸ばし
ツナの首を締め上げます。
ツナ:『がはっ』
グギッという音がし、潰れかけた喉から少量の血を吐くツナを見かねたのか、
リボーンが生徒に対して言葉をかけます。
リボーン:『しっかりしやがれツナ!』 『そいつらは幻覚だぞ!』
ツナ:『わかってる!!』
リボーンのこの激励の言葉と、それに答えるツナはよいですね。
なんだかんだいって先生であるリボーンと、生徒であるツナが好きです。
苦しそうな表情ながらも、言葉を発すると共にXグローブに炎を点すツナですが
幻騎士の言葉に再び動きが止まります。
幻騎士:『おーっと 消していいのかな?』
『その幻覚達と 貴様の本物の守護者の命はつながっているのだぞ!!』
ツナ:『何!?』
更に幻騎士に吐き出されたランボとイーピンの幻覚がツナを襲います。
リボーン:『奴の言ってることはハッタリだ…と言いてえが』
『守護者達との連絡が絶たれた今 違うという確証もねえ…。手が出せねえ…』
ツナ:『くっ』 『やめろっ』 『はなすんだ!!』
全員にグギュウと首を絞められながらも、なんとか彼らを傷付けずにすむよう
制止の言葉をかけながらもがくツナですが、
幻騎士:『ハハハ!!悟しても無駄だぞ!!奴らの意思とは関係なく
身体が勝手に貴様を怪力でしめつける!!』
『奴らを殺さぬ限り ふりほどくことは不可能!!貴様に仲間(ファミリー)を殺せるのか!?』
ツナとの距離をとったまま、幻覚たちに任せ一歩引いた状態の幻騎士が見つめる先で、
『ぐっ』と呻き声を上げたツナの体が、バランスを崩し、ガクンと落ちかけます。
入江:『…ここまで卑劣な手を あの幻騎士が使うとは…』 『ヘルリング恐るべし…』
『もしくは あれが幻騎士の本性か…』
「恐るべし」という台詞に吹き出しそうになったとか言っていませんよ?
入江の中でも、幻騎士はストイックなイメージだったのでしょうか。
確かに幻騎士が今まで取ってきた手段は、卑劣というよりも姑息といった感じの方が
強かったですが(←それもどうかと)、それでもこの台詞に何か違和感を感じるのは、
入江がこの行為を、ちゃんと「卑劣」と認識しているからかもしれません。
普通の一般市民だった入江が、マフィアの新興勢力であるミルフィオーレの
事実上の幹部になった経緯はわかりません。しかし、ボンゴレの突入部隊に対し
抹殺命令すら出した彼が、仲間の命を盾に取った幻騎士の行為を
「卑劣」だと評したことが、安心したようなおかしいような感じがします。
幻覚は更に増え続けます。
無言のヒバリ、切なそうに『…沢田』と呟くラル、辛そうな表情で『沢田さん』と
呼ぶ草壁。その全員が、ツナの首を締め付けます。
ツナ:『うわああ!!』
叫ぶツナ。ところで、クロームの鉄壁のスカート以上に気になることが一つ。
了平はどこですか?
スパナ:『ボンゴレ!!』
幻騎士:『ハァハハハ!!いい眺めだ!!』
『どうだ?自分の信じた仲間(ファミリー)に殺される気分は!!』
『オレも殺(や)りたかった!!!あの時 殺(や)ってみたかった!!!』
叫ぶ幻騎士。
「殺ってみたかった」ということは、結局は「殺らなかった」ということですね。
彼の言う「あの時」とは、白蘭の命を受け、リッジョネロファミリーを
全滅させようと画策した時のことでしょうか。
入江も、『奴は 何を言ってるんだ…?』と言っていることから、
この発言の真意はわからないようです。
幻騎士:『さあ落ちろ!!』 『死ねボンゴレ!!』
「落ちろ」の後に「そして巡れ」と言われたらどうしようかと思ったことは秘密です。
ご満悦の幻騎士の視線の先。
若干青褪め歯を食いしばり耐えるツナの霞む視界に映っていたのは
自分の首を締め上げつつ「ツナアアア」「わああああん」と声を上げながら
大泣きしているイーピンとランボの顔でした。
ポタポタとツナの頬に落ちる二人の涙。
それを無言のまま甘んじて受けるツナ。そして。
ツナ:『………幻騎士』 『おまえだけは………』
『死んでも……許さねえ!!』
強靭な意志を湛えたツナの眼差し。光り輝くXグローブ Ver.V.R。
それにハッとする幻騎士の顔で、以下次号!!
最後の展開は、若干黒曜編のフゥ太を思わせますね。
ツナにとって子供達は被保護対象であることと、彼らが闘いに巻き込まれることを
潔しとしない姿勢とが一貫していて嬉しいです。
初めて「死んでも許さない」という言葉を発したツナですが、
骸の前例を見る限り、永遠の敵とするのは難しそうです。
再び幻騎士と相対したときが楽しみに思えました。
それにしても、守護者が守護者の役割を果たしてないのが残念です;
10年後のツナが棺桶の中に居たときも守護者は散らばっている状態でしたし。
なにか問題が起こった後に行動していたのでは間に合わないのですよ。
問題が起こる前に防ぐ、守る存在が「守護者」ではないのかな。
とはいえ、ツナが守護者の人生を束縛することを望まなかった結果という
可能性もありますので、あまり突かないことにします。
そして変なところに拘りますが、「死ぬ気の炎の発見」というのは、
10年後現在のように「人間が点すことができ、リングの力を引き出すために
必要となる力の存在が明らかになった」ということと考えてよいのかな?
死ぬ気の炎に関しては、ボンゴレが本家本元となりますが、
ボンゴレの秘弾である死ぬ気弾も、この時代ではあまり意味のないものなのでしょうか。
なにはともあれ、次回も楽しみです!
詳しい状況が気になっていたので更新してくださってとても嬉しいです。
みんなの首を絞める幻覚・・・これはツナだけでなくみんなの心も傷つけてしまうものだと思います。
幻騎士の言う殺ってみたかった。という言葉は誰に向けられたものなのか・・・幻騎士は本当に謎多き人物です。
>ななしさんへ
標的218『到着』にて私のささない疑問にご丁寧にお答えしてくださり、ありがとうございました。
とても分かりやすかったです。
また何か機会がありましたらよろしくお願い致します。
お礼が遅れてしまい申し訳ありません。
長文失礼致しました。
標的218にて、幻騎士の言葉どおり、この幻覚たちが
本物の守護者と繋がっていることがわかりました。
そのときの獄寺の台詞からも、この技の残虐さが
窺えるかと思います。
幻騎士については、何故白蘭にあそこまでの忠誠を誓うのか、
「殺ってみたかった」という言葉の真意はどこにあるのか、
なんで麿眉なのかなど、まだまだ謎がたくさんあります(←最後は違う)。
あまり実態が暴かれていないキャラなので、これから先
彼の過去に触れる話があることを期待したいと思います。