箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ14号 KHR 標的231『充電』

2009-02-28 03:30:44 | 雑誌[J]
今週は、左手に牛乳瓶を持ち、右手に持ったおにぎりを
嬉しそうにモグモグと頬張るバジルからスタート。
机の上には既に、たくさんの空の食器が積み重ねられています。
和洋折衷、様々な料理が並んでいたらしいことが窺えますが、
とりあえず彼は、綺麗に食べるのは苦手なのかな?
それとも余程お腹が空いていたために、がっついているだけなのでしょうか。

ところで、おにぎりと牛乳って合うんですか?(←聞くな)

あまりの食欲に、呆気に取られるツナたち。
獄寺と了平はガン見しています。

ツナ:『バジル君…よく食べる』
獄寺:『いつからマンプクキャラに…?』
了平:『見ていたら極限にオレも腹へってきたぞ』
山本:『食ったばっかじゃないっスか!!』

笑いながら普通にツッコむ山本は大物だと思います。

そんな中。たくさん食べて満足したのでしょうか、フーッと息を吐き
パンっと手を合わせて『ごちそうさまでした』と言うバジル。

バジル:『とてもおいしかったと 京子殿とハル殿にお伝えください』
ツナ:『きっとよろこぶよ!』

お互いに笑顔で言葉を交わす二人は可愛いです。

バジル:『それにしても驚きました』
    『本当に 並盛の地下に こんな立派なアジトができていたなんて!』

その言葉に、『お前 10年前から来たのに このアジトのこと知ってんのか?』と
表情を険しくする獄寺に、バジルは『はい!』と答えます。

バジル:『全てはボンゴレの勅命である死炎印のついた
     この「助太刀の書」に記してありましたから』

そう言って取り出したのは、昔の帳簿のような表装の冊子でした。
表紙に「助太刀の書」と書かれ、死炎印が灯っています。
そこには、このアジトへのルートとこの時代での戦い方が記されていて、
いざという時は燃えてなくなる極秘文書なのだそうです。
スパイ映画のようなアイテムですね。

バジル:『拙者 この時代に来たのは10日前で場所はスペインだったのですが…
     その時 パスポートと匣兵器と共に置いてありました…』

ということは、10年後のバジルも、自分が入れ替わることを知っていたのでしょうか。
だとすれば、何故スペインに居たのかというのも気になります。
バジルに関しては、ある程度単独で鍛えてから、ツナたちと合流させるべきとの
誰かの判断があったのでしょうか。

そして、パスポートを使用するという真っ当な手段で日本への移動を促すのであれば、
ついでにお金も置いてあげてくれたらよかったのにと思います。
旅費とか食費とか、苦労したのではないかと;

バジルの匣兵器を手にした獄寺が、そこに刻まれている文字を読みます。

獄寺:『CEDEF(チェデフ)…たしか 門外顧問組織のことです』
ツナ:『父さんやラルと同じ組織の!』

バジル:『残念ながら ここに来るまで 仲間には誰にも会う事はできませんでしたが
     この書と匣兵器のおかげで 途中で出くわした ミルフィオーレファミリーを
     何とか撃退できたんです』

紙に書かれた指示だけで、この時代の闘い方をマスターしたバジルは
流石門外顧問組織の一員といったところでしょうか。
バジルが既にミルフィオーレと戦っていることに驚くツナですが、
彼は6回ほど戦闘をこなしたそうです。

ビアンキ:『つまり 何者かの指示で バジルはツナ達とは別のルートで鍛えられ
      ここに合流したと考えられるわね』
ツナ:『鍛えられるって…メローネ基地でのオレ達みたいに?
    でも…何のために…?』
ビアンキ:『にぶいわね CEDEFは普段は外部だけど いざとなればボンゴレを支える機関よ』

何気にビアンキがボンゴレについて詳しいことが、嬉しいです。
ダイニングキッチンの入り口に、腕組みして立ったままのビアンキの言葉に
『そのとおりです』と頷くバジル。

バジル:『「助太刀の書」は こう締めくくられていました』
    『若きボンゴレ達と共に 白蘭を砕けと!!』

力強い眼差しで前を見据えるバジルに、妥当白蘭の心強い仲間が増えたと
盛り上がるツナたち。

ツナ:『でも一体 誰がこんな手のこんだこと…』
獄寺:『そりゃ この時代の10代目に決まってますよ!!』
ツナ:『またオレー?』 (うれしくないんだけど…)

自分で「若きボンゴレ達」と記述するのは、ちょっとした羞恥プレイではないかとか
言ってませんよ言ってません。
しかし結局、バジルが空から降ってきた理由は分からないままですね;

ビアンキ:『ツナ さっきからハルと京子がおまちかねよ』
     『そろそろ 地上へ行きましょ』
ツナ:『あ…そうだね』 『よかったらバジル君も一緒に…』

ビアンキの方を向いていたツナが、そう言いながら振り返った瞬間ドッと音が響きます。
驚くツナの目に飛び込んできたのは、音を立てて机に突っ伏した後、スピーという寝息を
立てながら寝ているバジルの姿でした。鼻ちょうちんが見事です(笑)。

『あ…』と呆気に取られるツナ。

獄寺:『………電池切れたみてーに』
了平:『よほど疲れていたのだな…』
山本:『ああ…』

他の3人も、やれやれ顔です。

場面変わり、平穏な並盛の町。
10年後の京子とハルの家の様子を知るために地上に出たツナたちは、
4方向へと別れます。

ツナとビアンキとハル、了平と京子、山本とランボとイーピンが行動を共にし、
獄寺は単独で動くようです。

ハルの家に向かったツナたちですが、予想どおり、三浦家には誰もいなかったようです。
近所の家の人の話だと、少し前にハルの両親は 家をあけるといって出ていったとのこと。
『きっと身の危険を感じて避難したんだ』と推察するツナ。

雨戸で固く閉ざされた家。ビアンキの溶解さくらもちで鍵を開け、3人は中へ入ります。
家の中を一通りチェックするツナとビアンキ。
やがてツナは、自分の部屋で正座して座っているハルの後姿を見つけます。

ツナ:『……ハル』 『…大丈夫か?』
ハル:『不思議です…』

心配そうに声をかけたツナに、何故か少し笑みを浮かべて静かに答えるハル。

ハル::『ハル…自分の家に戻ったら もっと泣いちゃうと思ったんです』

言いながら見つめるテーブルの上、ハルの視線の先には「ハルへ」と宛名が書かれた
封筒が置いてありました。

ハル:『でも…10年経ったハルの家は…』
   『カーテンも お布団の柄も 家具の位置も』 『ぬいぐるみも 本棚の本も変わっていて…』

本棚には、イタリア語で書かれた本やイタリア料理の作り方など、
イタリア関係の本が多数並んでいます。
10年後のハルも、頑張ってツナを追いかけ続けているのでしょうか。

ハル:『この時代の両親が この時代のハルに置いていってくれた手紙も…』
   『なんかよそよそしいっていうか…』

その言葉に、少なからず動揺するツナ。
この時代のハルが入れ替わった後に、ハルの両親は家を空けたのでしょうか。

ハル:『見てはいけないものをのぞいてる感じです!』

グスっと鼻をすすりながら振り返ったハルは、笑ってこそいましたが
涙を拭いきれてはいませんでした。
その様子にツナはドキっとし、思わず赤くなりますが

ハル:『でも 気持ちがスッと楽になりました!』
   『ハルが帰る場所はここじゃなくて 10年前の両親の所だってわかったんです』
   『それに ここに来て わかったんです』 『この時代のハルも すごく元気に生きてたって!』
   『負けられないってファイトがわいてきました!!』

満面の笑みを浮かべるハルに対し、赤面したツナを右腕で抱え込みながら
左手で親指を立てて見せるビアンキの笑顔がよいです。

ツナにとっては、意外だったハルの反応。
ですが、京子も同じことを感じたようです。

笹川家での京子は、編みかけの作品を見つけ、やはり微笑んでいました。
どうやら10年後の自分が編み物の途中だったらしいことが、彼女にとっての
エネルギーになったのでしょう。

しかし、どうやら了平だけは、ちょっと違うようです。

自分の部屋に入り、数々のトロフィーやカップが並んでいるのを見た了平は
次の瞬間、その合間に飾られてあった写真を見て驚きます。
そこには、女性の肩を抱いて立っている自分の姿。
女性の方はシルエットしか見えませんが…どう見ても、花の部屋に飾られていたのと
同じ写真です。黒川花のお相手は、どうやら了平のようです。

…ビックリしました;
真っ赤になり、写真を指差したまま腰を抜かし、プルプル震えている了平以上に驚きました。
そして、そんな素振りを微塵も見せず、10年前からやってきた京子と接した花にも驚きました。
一体彼女はどこまで知っているのでしょう。

やがて、全員がよいタイミングで、別れた場所へと戻ってきました。
合流した獄寺と山本に、ツナが声をかけます。

ツナ:『獄寺君と山本は 自分家いったの?』
山本:『オレはチビ達と遊んでた』
獄寺:『自分はどうせ 引っ越してると思ったんでブラブラと…』
了平:『いいか お前ら!!極限に打倒白蘭だ!!!』

真っ赤な顔で、拳を握り締め唐突にそう叫ぶ了平に戸惑うツナたち。

獄寺:『んだ?急に』
京子:『お兄ちゃん 家に戻ってから ずっとこうで…』
了平:『極ゲーン!!!』

困ったように笑いながら説明する京子を他所にガオオッと吼える了平は、
何故か思いっきり気合が入っています。

了平:『輝かしいこの未来のため!!!』 『愛するかもしれぬ者のため!!!』

目が激しい炎と化しています。背景も燃え盛っています。
どうやら、自分に彼女がいるらしいことが、彼の一層の起爆剤になったようですね。
笑うとこかもしれませんが、彼のこういう部分は本当にかっこよいと思います。

獄寺:『10代目…よく考えたら いつも大体こんなんです』
ツナ:『そ…そお?』

この二人の淡白さも好きです(笑)。

『次はどこへ行くのだー!?』と叫ぶ了平の言葉に、ビアンキが静かに告げます。

ビアンキ:『あなた達 他に行きたい所はないの?』

その言葉に、ふと思い立つツナと獄寺と山本。
そしてやってきたのは…並盛中学でした。

10年間、増築も改築もされず、変わらぬ校舎の姿に感嘆の声を上げるツナたちは
ランボたちをハルにまかせ、2-Aの教室へ向かいます。

山本:『オレの席はここだったな』
京子:『なつかしー!』

それぞれ自分の席に座った面々。
いきなり10年後の世界に飛ばされ、それから今まで、決して長くはなかったと思います。
かといって短くもなく、更にはあまりに過酷な環境に身を置く事態になってしまった彼らにとっては
「いつもの学校の風景」すら懐かしく感じてしまうということが切ないです。

『この角度だと 寝てても気づかれねーんだよな』

国語の教科書を顔の前に広げたまま立てて、悪戯っぽい顔でそんなことを言う山本

『オレは そんなことしなくても』 『教師に一発 ガンくれてやりゃ寝れたけどな』

頭の後ろで手を組み、机に左足を乗せながら、しかめ面で応える獄寺。
そんな二人のやり取りを見ながら、面白そうに、本当に楽しそうに笑いあうツナと京子。

『オレ 今まで…学校のことを 好きだなんて思ったことなかった…』
『でも学校は 10年経っても 昔と何も変わらずに迎えてくれて…』
『忘れていた思い出をたくさん蘇らせてくれた』

ハルとランボ、イーピンと合流し、屋上へ移動したツナたち。
山本は、屋上に吹く風に『この風 この風』目を細めています。

ランボ:『…ツナ』
ツナ:『気持ちいいな』

イーピンとランボを両手で抱きかかえたツナも、山本と同じように
目を閉じて風を感じます。
ハルや獄寺、京子もそれに倣います。了平だけは片目のみですが。

『こんなに楽しかったんだ!!』
『また あの時に戻ったら 絶対もっと かみしめよう』
『そう誓ったら なんだか気力が回復していくのを感じたんだ』

ランボ:『ねえねえツナ~』
ツナ:『ちょっとは大人しくしろよ~』

想いに浸っているところを邪魔され、困ったような顔でランボを嗜めるツナですが
そのランボもまた困ったような顔をしています。
そして、

ランボ:『しっこでちゃった~』
ツナ:『んなー!!?』

号泣しながらそう告げたランボに、思いっきり衝撃を受けるツナと
慌てたような表情のイーピン。驚いたような京子とハル。
獄寺は苦い顔ですし、山本は笑っています。遠くからその様子を見る了平。

ツナ:『何やってんだランボ!!』
ランボ:『ウンコもでる…』
ツナ:『ちょっ まてー!!』

一人っ子だというのに、ツナは大変に面倒見のよいお兄さんだと思います。
騒々しい日常の一幕がそこにありました。

そんな賑やかな屋上の、隣の建物の屋上。
そこには、一人で匣を片手に寝そべるヒバリの姿がありました。
面白くもなさそうに、匣を眺めていますが、リングの嵌めこみ部分は
どうやらツナのものと同じようですね。
組んだ足のつま先に乗って、毛繕いしてるらしいヒバードが可愛いです。

ところで、草壁はどこに行ったのでしょう;

と、不意に声がします。

『あいつら いい顔してんな………』 『しばらくほっといても大丈夫そうだ』

頭上から聞こえてきた声と、突如現れた人影に気付き、バッと身を起こし
トンファーを構えるヒバリに、『まあ待て 恭弥』と応えた
跳ね馬のエンブレムの匣を持つその人物は

ディーノ:『そう あわてなくても』 『みっちり 鍛えてやっから』

右手中指にリングを嵌め、左手には跳ね馬のムチを携えた、
少し大人びたとはいえまだまだ若さ溢れるディーノが登場したところで以下次号!!

とうとう登場しました、10年後のディーノ。
それにしても、数コマ前まで無人だった場所に、唐突に出現されたので驚きました。
子供達を鍛えてくれるのは嬉しいのですが、今回はディーノが戦う姿も見たいです。
10年後のボンゴレ同盟ファミリーの勢力図がどのようになっているか分かりませんが、
おそらくキャバッローネはNo.1、2を争う位置にいるでしょう。
現在、ボンゴレ対ミルフィオーレは総力戦の様相を呈していますから、
是非ともディーノにも参戦して欲しいです。

ヒバリの家庭教師はやはりディーノなのでしょうか。
10年後ディーノの属性も実力も未知数ですが、別のキャラとの師弟関係を
見てみたい気もします。
また、彼が相変わらず、部下がいないところでは半人前なのかも気になります。
ぱっと見たところロマーリオは一緒ではないようですが、大丈夫かな?

普通に並盛中にいるヒバリには、「やっぱり」という想いと「何故に」という
想いが半々です。彼は、風紀財団に身を寄せている訳ではないのでしょうか。

それよりも、ディーノが並盛中に現れたということは、ヒバリがここにいると
あたりを付けていたのでしょうか?それとも、ツナたちが並中に向かったと
誰かから聞いたのでしょうか。
てっきり、真っ先にボンゴレアジトに向かうものと思っていたのですが…。
ツナよりもヒバリと先に合流したのは、偶然なのか、それともそれを狙っていたのかも
分かりかねます。

最近は温かい雰囲気のお話が続いていますが、今話もとても面白かったです。
了平と花が付き合っているらしいことには驚きましたが、京子やハルのフォローもできたし、
ツナたちも再度気合が入ったようですし、これからが一段と楽しみになりました。
この後、ディーノとヒバリとツナたちは合流するのでしょうか。
入江たちへの差し入れの話はどうなるのでしょうか。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ13号 KHR 標的230『休息』

2009-02-21 03:42:42 | 雑誌[J]
並盛の街並、その地下にあるボンゴレアジトからスタートの今号。
大きな机を挟んで了平、そして山本・ツナ・獄寺が向かい合って座っています。
お菓子が散乱していますが、アジトに備蓄されていたのでしょうか。
了平の目の前にはスケッチブックとたくさんのペンが置いてあります。

了平:『つまり…』『お前達が この10年後の未来に来てみたら』
   『とんでもなくひどく荒んだ世界になっていた…』

キュッキュッとマジックでスケッチブックに絵を描きながら話す了平。

『そこで過去に帰ろうとカギになる男入江を倒しにいったら』と言いつつ、
パッとこちらに見せたスケッチブックには、メチャクチャ嫌そうな顔をした入江の顔。
『実は入江はいい奴で』とスケッチブックを捲ると、太陽のような笑顔の入江が
描かれていました。何故か思いっきり顔の輪郭まで変わっています。

『極限に悪い奴はミルフィオーレファミリーのボス白蘭と判明!!』
どいーんという効果音と共に現れたのは、白蘭らしき似顔絵。
『しかも奴には真6弔花という恐ろしい部下までいた!!』
更に捲ると、でんっと、了平お手製の白蘭と真6弔花の人相書きが出てきます。
『10日後には奴らを倒さねば過去には帰れぬ!!』

まるで紙芝居のようで楽しいです。
パッと見、子供の落書き状態で、絵は決して上手ではないですが、
結構特徴を捉えています。
了平は、白蘭のホログラムが消えた直後にこの時代にやってきたので、
直接的にはミルフィオーレファミリーのトップの顔は知らないのですよね。
実際に会っている入江のものより、白蘭の似顔絵の方が分かりやすいのは
何故でしょう(笑)。

了平:『打倒白蘭!! 打倒真6弔花!!』

スケッチブックを放り投げ、拳を握りガオオオと吼える了平。
ハァ…ハァ…ハァと荒い息をつきながら着席しなおす彼を、
山本はいつもどおりに、ツナは呆気に取られて、獄寺はうんざり顔で見やります。

了平:『…というわけだな』
ツナ:『え…ええ…』 『そんな感じです!』
獄寺:『甘やかすことないっスよ』
ツナ:『え?』

了平の言葉を、ちょっと引きつった笑顔で肯定するツナに、獄寺がそう声をかけます。

獄寺:『てめー たったこんだけ理解すんのに5時間もかけてんじゃねえ!』
了平:『何だと!?』

どうやら了平が把握しているのは、過去に戻るためにこれから何をしなければいけないか
ということのみのようです;
匣だとかリングだとか、闘い方についての話は全然進んでいないのですね。

了平:『オレは二転三転する話は二転目までが限界なのだぁ!!』
獄寺:『自慢することか!! っバーカ!!』

バァンと大きな音を立てて、机を吹っ飛ばす了平に、口で応戦する獄寺。
ひ~と言いながら逃げるツナは、つくづく苦労性だと思います。

了平:『バカと言った奴がバカなのだ!!』
獄寺:『いいや!バカな奴がバカだね!!』

ガッシャーンという派手な音がしていますが、この二人ときたら
思いっきり子供のケンカです(笑)。小学生レベルのように思えますが、
彼らもまだ中学生ですから、こういうのもありですね。
そこに、山本が『まーまー』と割って入ります。

山本:『やっと再会できたんじゃねーか! 仲良くいこーぜ』
獄寺:『おめーは安静なんだろうーが』 『すっこんでろ野球バカ!!』

笑いながら了平と獄寺の肩をガシっとホールドする山本ですが、
安静にしろと言われているのですね。

ところで獄寺は、並盛神社でγと闘ったときの山本の言葉を覚えているのでしょうか。
即ち、「右腕というのは、ボスが一番頼りにする守護者のリーダー」であり
「守護者をまとめてひっぱっていかなければいけない」存在なのですが…;
でも、これが了平と獄寺のいつもの感じな気もしますし、この後の10年で
自他共に認める右腕に成長するようなので、今はこのやり取りを楽しんでおこうと思います。

了平は、ツナ達が次々と行方不明になったのを心配して、日本を5周も捜索していたそうです。
『身も心も極限にたくましくなってしまったぞ!!』と言いながらムキッとした力瘤を
見せる了平。意志の強さが重要になるこの時代のバトルにおいて、ある程度は
10年後の世界で修行をしていたツナたちに追いついていると見てよいのでしょうか。

獄寺:『なーに言ってやがる! 妹見つけたとたん』 『京子ぉ~っ!!京子ぉ~っ!!』

獄寺が、にやにや顔で了平にツッコミを入れます。
顔真似までしていますが、了平はこんな顔「(*>ε<*)」をしてたようです。
赤面しながらも『当然だ!!宇宙に一人しかいない かけがえのない妹だ!!』と叫ぶ了平の
兄としての愛情を感じられてとても嬉しいです。妹想いの、よい兄ですね。

そんな了平の言葉を聞き、身のひきしまる話だなと感じるツナ。

ツナ:(でも10年前のお兄さんが来てみんな明るくなったな…
    オレが言うのも変だけど…若さってスゴイな)

10代前半の若者に言われてしまいました;
えぇ、若さってスゴイですね!
それにしても、こうしてみると了平はムードメーカーですね。

ギャーギャー騒ぐ外野を制す仕草をしながらツナは、メローネ基地から帰還して
今までのことに思いを馳せます。

メローネ基地から地下アジトに帰ってから1日が経過。
ラルは体調を崩しベッドの住人と化しているようですが、命には別状ないそうです。
獄寺と山本は、普段どおりにじゃれあっていますので、見る限りは元気そうですね。

ヒバリは一人でどこかへ消えてしまったそうです。草壁が探しに行ったけれど
その後のことはツナも把握していない模様。
街中をふらりと抜けていくヒバリを、ヒバードがゆったりと追いかけているのが
微笑ましいです。10年前のヒバリに必死に追いすがろうとする草壁も微笑ましいです。

ボンゴレ匣は、戦いで気力を使い果たしたらしく、リングの炎が弱く開匣できなかったとのこと。
それもあって、2日間しっかり休むことにしたそうです。

場面変わり、ダイニングキッチン。
ここでは、クロームと京子・ハルが向かい合わせに座り、ビアンキとイーピンが並んで
お誕生日席に陣取っています。

ハル:『…はひ?クロームちゃん おなか すいてないんですか?』
クローム:『…………』

ハルの言葉に、少し戸惑ったような、困惑したような表情を浮かべるクローム。
目の前にあるご飯には手をつけず、テーブルの下で、両手で箸を弄ぶように手をモジモジ動かしています。

京子:『今 食べる気がしないなら ムリしなくていいよ』
   『ゴハンは お腹すいてる時に食べるのが 一番おいしいもんね』

にっこり笑って言った京子の言葉に、驚いたようなクロームは、次の瞬間には赤面し
俯いたかと思うと、箸をテーブルの上に置き席を立ちます。

クローム:『…私… …部屋に…』
ハル:『だったら お茶のんでいきません?おいしい紅茶が…』

ハルの言葉が終わらないうちに、スッと身を引いたクロームは
走って部屋へと行ってしまいました。

京子:『帰ってから 何も食べてないけど大丈夫かな…』
ハル:『というか大人しくて変わった子です…』

心配しつつも戸惑う二人に、ビアンキが答えをくれます。

ビアンキ:『やさしくされて どうしていいのか わからないのよ』

リボーンから聞いたと前置きしてビアンキが語ったのは、
クロームが最近までずっと自分が一人ぼっちだと思って生きてきたということ。
自分が無条件に受け入れられるなんて、考えたこともないだろうから、
京子やハルが自然にしてあげてることも、彼女にとってはカルチャーショックなのだと。

ビアンキ:『でも優しい子よ』 『変わらず接してあげて』

ビアンキのその言葉に『はい!』と大きな笑顔で応える京子・ハル・イーピン。
守護者の中では紅一点で、女の子の友人の影が見えないクロームが
彼女たちと仲良くなってくれればよいなと思います。

と、そこに『極限にメシだ!!』『メシメシ!!』と言いながら
ガヤガヤと男性陣が乱入してきます。
ツナがランボを両手でしっかり抱えているのが微笑ましいです。
今のツナは、まだランボの保育係なのですね。

不意にビアンキが『この後のことで相談があるんだけど』と話しかけると、
たちまち獄寺が『ふげっ』と倒れてしまいます。

ツナ:『獄寺君! ビアンキ ゴーグルつけて!!』
ビアンキ:『ごめんあそばせ』

この掛け合いは、軽快で好きです。

ビアンキが相談したいこと、それは、食後に京子やハルを地上散策に
連れて行きたいというものでした。
『危ないよ…!!』と渋るツナですが、ビアンキは引き下がりません。

ビアンキ:『メローネ基地が消えてから 敵は1人もレーダーに映ってないわ』
     『大丈夫 10日後までは 何もしてこないつもりよ』
ツナ:『でも…』
山本:『だったら オレ達も一緒に行こうぜ 護衛っつーかさ』
ツナ:『…それなら』

山本の助け舟もあり、ツナがようやく肯定的になったのを見て、
控えめながらも嬉しさをにじませる京子とハル。

フゥ太:『ついでに入江正一さんに 差し入れ持ってったら?』

とびきりの笑顔でそう告げるフゥ太。
どうやら、メローネ基地跡地に残った入江とスパナは、昨日から不眠不休で働いてるようです。

場面変わり、入江サイド。
音楽の流れているヘッドホンを首にかけ、汗をぬぐう入江に、スパナが声をかけます。

スパナ:『装置を隠す掘削ルートのメドがたった』 『あとは嵐モグラで掘るだけだ』
入江:『いいね! 助かるよスパナ』

スパナは、しっかり入江の要求に応えているようですね
流石は入江が信頼していた技術者だけあります。

嵐モグラというのは、スパナの匣なのでしょうか?
と言うことは、スパナの属性が嵐でよいのかな。
入江が複数の波動の持ち主ということも考えられますが、どちらにせよ
嵐モグラを見てみたいです。

装置自体も問題なく稼動しているようですし、
『綱吉君達と 同時期に入れ替わった彼もそろそろここへ来るはず』なのだそうです。
今ボンゴレアジトに集結しているメンバーとヒバリ以外にも、
入れ替わっている人物がいるのですね。

髪をクシャクシャしながら、『とはいっても 白蘭サンとの戦い 問題山積みだな…』と
呻く入江に、『一体何で勝負するんだ?』と問いかける声が響きます。

スパナ:『ボンゴレが コレを置いてった』

差し出したスパナの手のひらにあったのは、ツナが着用していたヘッドセットでした。
そこから投影されるリボーンのホログラム。

リボーン:『ちゃおっス』
入江:『リボーンさんか ちゃ…ちゃおっス…!』

リボーンの挨拶に、律儀に付き合う入江が可愛いですが、ちょっと待てと。
前回ラストで、リボーンのホログラムが結構自由な場所に映し出されているなとは
思っていましたが、ツナが京子たちと再会するときにも、しっかり投影されていましたよね。
よくよく見直してみれば、確かにツナはメローネ基地を出た時点でヘッドセットを
していません。
ということは、あのリボーンのホログラムは、一体どこから投影されたのでしょう。

リボーンの関心は1つ。"チョイス"とはなにか?

入江:『学生の頃…僕らの間ではやってた 自作のゲームのことなんだ…』
リボーン:『ゲーム?』
入江:『戦争のね』

少し厳しい表情の入江。
ゲームということは、ある程度ルールが決まっているものだと思います。
どのようなゲームなのかが気になります。

場面変わり、ボンゴレアジトのエレベータ。
外出着に着替えた京子・ハル・ビアンキ、そしてツナ・獄寺・山本・了平。
このメンバーで、地上に出るようですね。

ワクワクするハル。楽しそうにケーキ屋の話に花を咲かせる京子とハルの後ろで
ツナは1人ずーんと重い空気を纏っています。
そんな様をチラ見するビアンキの視線に気付いたツナは、彼女との会話を思い出します。

ビアンキ:『ちょっとツナいい?』
ツナ:『なーに?ビアンキ呼び出したりして』

今話は、この2人の会話が妙に好きです。

ビアンキ:『あの子達が本当に地上に出たい理由わかる?』
ツナ:『へ?』
ビアンキ:『自分の家に行きたいのよ』
ツナ:『え!? 自分家に? で…でも今行っても…』
ビアンキ:『ええ…恐ろしい現実が待ってるかもしれないわ…』
     『でももうひきとめる理由がないのよ!』

若干辛そうなビアンキ。
地上にでることで、もしかしたら京子やハルが傷付くかもしれないことを
心配しているのでしょうか。

ビアンキ:『しっかりフォローしてあげてね』『特にハル!京子もあれで意外と…』
ツナ:『い゛っ!? オ…オレが!?』

ガシッとツナの肩を掴んで、そう訴えてくるビアンキに戸惑うツナに
ビアンキが『あなた ボスでしょ!!』とトドメの一言を浴びせます。
ツナは気が重くなったようですが、彼女もツナをボスと認めているのが嬉しいです。
それにしても、彼女は本当によいお姉さんですね。

(調子の悪いこと全部ボスで片付けて…)と苦い顔のツナですが、
自分の家に戻りたい気持ち、家族に会いたい気持ちはわかるので、
彼女達が地上に出るのを止めなかったようです。

ふと自分自身も(…母さん …父さん)と奈々と家光の顔を思い浮かべたその瞬間、
ヴーッという警告音が鳴り響き、エレベータ内が暗転します。
ジャンニーニとフゥ太からの通信によると、Aハッチにリング反応が出た模様。
『ミルフィオーレの可能性もあります!!』と言う言葉に、表情を硬くする獄寺。

獄寺:『10代目!!』
山本:『見に行くべきじゃねーか?』
ツナ:『え!? あ…そうだね…』

山本とツナは妙に落ち着いていますね。
山本の方が、右腕っぽいなんて言ってませんよ言ってません。

『ちょっと行ってくるね!』と言いつつ、エレベータから降りるツナですが、
不安からか泣きそうな表情の京子とハルに気付き、足を止めます。

ツナ:『だ…大丈夫だよ すぐに終わると思う…』 『そしたら行きたい場所へ行こう!』

笑顔で告げたその言葉に、少し安心したような2人の顔を見ると
彼女達も必死に闘っているのだなと思います。

場面変わり、Aハッチ付近。どうやら森のようです。

ツナ:『この辺りだね』
獄寺:『まちがいありません』

周囲を探索するツナ、獄寺、山本、了平の4人。ふとガサッという音がし、ツナが視線を
上へやると、ひゅ~っと落ちてきたのは、なんと頭を下にした状態の人影でした。

ツナ:『ちょ どーしよ』

避けるか受け止めるか判断できぬまま、わたわたしていると
ゴチンという派手な音と共に、頭同士がぶつかってしまいます。
『で』『ぐっ』と思わず呻く2人。

次の瞬間には、ツナは『あだ―――!!』と声を上げて地面に倒れ伏し、
ふってきた人物もドサッと倒れこんでしまいます。

了平:『沢田!!』
山本:『大丈夫かツナ!!』

駆け寄る3人。あんな高いところから降ってきたものが頭にぶつかるなんて、
一歩間違えば大惨事ですが、とりあえずは無事でよかったです。

ダイナマイトを構えた獄寺の『てめー何モンだ!!』という誰何の声に
『申し訳…ありません…』と答える人影。
頭を抱えたまま、その声を聴くツナに、更にその人影は『沢田…殿…』と言葉を紡ぎます。

獄寺:『あ』
ツナ:『ああ!!』 『き 君は…』

そうそこに居たのは

バジル:『助太刀に参りました!!』
ツナ:『バジル君!!!』

10年前のバジルでした。
しかし、直ぐに『うっ…』と呻いて再び倒れてしまったバジルに
山本が『おい 大丈夫か!?』と声をかけます。

バジル:『情けない話ですが…体に力が…』

その言葉に慌てるツナ。

ツナ:『何が欲しいの!?』 『水!?』
バジル:『できれば…』 『おむ…すび…を…』

バジルの方へ両手を伸ばしてオロオロするツナと、
そんなツナの方へヨロヨロと手を伸ばすバジル。
そんな2人を「ぐるるるる」と盛大に鳴るバジルの腹の音をBGMに
獄寺、山本、了平が取り囲んで眺めているところで以下次号!!

前々回のカラー表紙で登場したときから期待はしていましたが、
まさかこんなに早く出てきてくれるとは思っていませんでした。
彼も好きなキャラなので、素直に嬉しいです。
ということは、ツナの修行の相手は、また彼でしょうか。

ツナと初めて出会ったときと同じように空から降ってきたバジルですが、
今回は一体どこから降ってきたのでしょう。しかも空腹状態というのが不思議です。
また、リングの反応が不意に現れたことも気になります。
入江が「ここへ来るはず」と言っていたので、メローネ基地に行くつもりだったのかな?
なんにせよ、彼を連れて一旦ボンゴレアジトへ戻ることになりそうですね。

バジルは、10年後に来てから今まで、門外顧問チームのアジトにでも
身を寄せていたのでしょうか。彼とラル・ミルチとの再会も楽しみです。

それにしても、まさかバジルまで入れ替わっていたとは思いませんでした。
白く丸い装置で、正体不明だったシルエットは2人。
ツナとリボーンかと思っていましたが、どうやら違うようですね。
もう1人、誰かが入れ替わっているのでしょうか。
それとも、残りの1つはツナなのでしょうか。

何故バジルを入れ替えたのか分かりませんが、
10年後のツナと入江とヒバリには、何らかの意図があったのでしょう。
その辺りも、解き明かされることを期待します。
もちろん、地上へ出ることを望んでいる京子やハルへのフォローも忘れないで欲しいです。
そして出来れば、ツナたちが入江に差し入れをもっていく様子も見てみたいです。

今話は、最初から最後まで、とても面白かったです。
前回よりもほのぼの度が増していた気がします。最後のバジルには、癒された感すらあります(笑)。
こういった、日常的な描写はほっとしますね。
お陰で、またもや長文になってしまい、申し訳ないです。

ヒバリと草壁が今どうしているのか、入江とスパナはいつ合流するのか、
ディーノやヴァリアー、門外顧問チームの動向なども気になります。

なにはともあれ、次回も楽しみです!


WJ12号 KHR 標的229『帰還』

2009-02-14 04:51:22 | 雑誌[J]
改めて見直すと、前回の感想などあまりに見難くて申し訳ないです。
もう少しざっくりと、簡潔にまとめたいと思います。

壁にもたれかかるツナと、竹刀を持ち座り込んでいる山本、そして
1番手前に立っている獄寺の、2年生トリオが表紙の今号。
3人ともそれぞれに傷を負い、服が汚れていますが
1つの戦いを終えた姿がそこにあります。
ところで、獄寺の煙草は、結局なかったことにされたんでしょうか?(←聞くな)

さて本編。

前回のラストで、それぞれが受け取った新たな匣。
入江曰く、それは『この時代のボンゴレ10代目』より託された
"ボンゴレ匣"なのだそうです。
前回のラストでは、入江は「この時代のボンゴレのボス」と言っていましたので、
10年の間にツナがボンゴレを正式に継いだとみてよいのでしょう。
現代のディーノと同じく、20代の若いボスということですね。
『サイコロ!!』というランボに『……ちがう』とツッコむクロームがよいです。

ツナにとっては初めて手にする、自分用の匣兵器。
それをまじまじと見るツナの通信機に『う゛お゛ぉい!!』という声が響きます。
思わず耳を押さえたツナの通信機から、次に聞こえてきたのはジャンニーニの声。
とりあえず、通信機から大音量が聞こえてきたときに耳を塞ぐのは、逆効果だと思います。

ジャンニーニによると、ヴァリアーから通信をつなげとの要請がきているそうです。
ミルフィオーレに盗聴される恐れがありますからと渋るジャンニーニに対し
スクアーロから『いいからつなげぇ!!』と再三のお達しが届きます。

ジャンニーニ:『恐いからつなぎますよ!ヘッドホンの音量に気をつけてください』

耳を押さえて悶絶しているツナと、それをきょとんとした顔で
見ている獄寺が可愛いです。

スクアーロ:『てめーらぁ 生きてんだろーなぁ!!!』
山本:『スクアーロ!!』
獄寺:『っるせーぞ!!』

嬉しそうな山本と、迷惑そうな獄寺。
ジャンニーニが通信を繋いだことで、この二人にも声が届いたようですが、
この内容は了平や入江、スパナにはまったく聞こえていないのでしょうか。

場面変わり、イタリアのヴァリアーサイド。

スクアーロ:『いいかぁ!! こうなっちまった以上ボンゴレは一蓮托生だ
       てめーらがガキだろーと…………』

スクアーロが話を続けようとしますが、その背後でXANXUSが岩をすっと持ち上げ
ぶん投げます。それはドガスッという音を立て、見事にスクアーロの後頭部に命中しました。
『てめっ』と言いながら思わず振り返るスクアーロ。
まともに喰らっているのに昏倒しないあたり、流石です。

XANXUS:『沢田綱吉』

スクアーロを華麗に無視して、ツナに話しかけるXANXUS。
そしてツナも、この声の主がXANXUSであることに、はっとします。

XANXUS:『乳臭さはぬけたか』
ツナ:『!!』

リング争奪戦から日も浅い9年10ヶ月前からやってきたツナに
この質問をしますか!
それとも、10年後の世界に来て、いくつかの戦いを経たことで
「少しは成長したか」という意味なのかな?
肉喰いたくて暴れた男の台詞だということは、敢えて黙っておきます。

XANXUS:『10日後にボンゴレが最強だと 証明してみせろ』
ツナ:『えっ…』

直後に切られる通信。
なんだか、XANXUSがツナへの信頼を見せた感じがします。
ちょっと素直になれない兄からの、激励の言葉のように思えました。

一方イタリアでは、『話をつける!!』と暴れるスクアーロをルッスーリアが
『落ち着きなさいって』と羽交い絞めにしています。
ベルはそれを見て笑っていますし、フランは『無線機コワしちゃいましたよー』と
マイペースです。
レヴィは、一人血まみれで倒れていますが大丈夫なのでしょうか;
そして、XANXUSは何故かまだ、椅子から立ち上がったら負けという
ゲームを続行しているように見えます。

リボーン:『まあ どっちにしろ 奴ら今回は味方みてーだな』
ツナ:『う…うん…』

リボーンの言葉に、(ちょっと前までリング争奪戦で戦ってた相手なのに…)と
戸惑いを感じつつも嬉しそうなツナ。
先程のXANXUSとのやりとり、そしてヴァリアーが味方であることを不思議に
感じているようですが、ヴァリアーとツナが、10年の間に何らかの絆を
築いていてくれたらよいなと思います。

クローム:『…あの』『骸様は…六道骸は 今…どうなっているんですか…?』

不意に声を発したのはクローム。
心配そうな顔で、入江に問いかけます。
その言葉に、『え』と一瞬言葉を失う入江。
それを、ヒバリは無表情に、ツナはなにかを耐えるような顔で見やります。

入江:『………………白蘭サンの話では』
  『骸はミルフィオーレの兵士に憑依していた所を白蘭サンの手で殺されたらしい』

その言葉に衝撃を受けるクロームとツナ。
ですが。

入江:『だが僕はそう思っていない』
   『なぜなら 復讐者の牢獄の死亡者リストに 彼の名前はあがってこなかったからね』
ツナ:『……ってことは…』
入江:『生きてるよ それは間違いない…』

喜ぶツナ、そして同じく嬉しそうな入江。
その言葉を聞いたクロームはバタッと倒れてしまいます。
皆が駆け寄る中、ほっとした表情で『…よかった……………』と呟く彼女が
いじらしいです。
現在の状況は不明ですが、生きているというだけでこんなにも安心するとは、
骸のことが余程心配だったのですね。

草壁:『ところで一つ気になっていたのですが入江さん』
入江:『はい?』
草壁:『あの装置の中にいるこの時代のボンゴレファミリーを出すことは
    できないのですか? 彼らが加わればすごい戦力になるはずです!』
入江:『ああ…』 『残念だけど それは絶対にあってはならないんだ』

入江の説明によると、過去から来たツナたちと、この時代のツナたちが
同時に出現すれば、時空が壊れて世界が消えてしまう可能性があるのだそうです。
ということは、1つの時間において、存在する同一個人は、1人でなければならないのですね。
分子レベルで存在するのは、許容範囲ということでしょうか。

入江:『だからこそ僕らは君達にかけたんだ
    ボンゴレリングの正式な保持者である君達に がんばってもらうしかない』
ツナ:(オレ達に…かけた…)

ボンゴレ匣を見ながら、改めて責任の重さを認識するツナ。
と、ここでリボーンが声をかけます。

リボーン:『ツナ 正一にはまだ大事なこと聞いてねーぞ』
ツナ:『え?』
リボーン:『入江正一 おまえオレ達のファミリーになるのか?』

その言葉に虚を突かれたようなツナと山本、そして反発心の隠しきれない獄寺ですが

入江:『へ?』 『ダメかい?』

何を今更と言わんばかり、至極当然のように答える入江に、
『あっさり…っつーかヌケヌケとー!!』とガクッとくる獄寺。

スパナ:『ウチも行くところがない』 『雇ってくれボンゴレ』
ツナ:『…スパナ!!』

ボスであるツナに判断しろと迫るリボーン。

獄寺:『心のままに言ってやってください!!イヤならイヤと 10代目!!』
ツナ:『えっ…あ…だからオレ マフィアとかのつもりないし…』
   『それに…正直入江さんには いろいろされたから…迷うんだよな…』

獄寺の言葉どおり、心のままに喋るツナが可愛いです。
ツナのその言葉に緊張する入江。

ツナ:『でも すごく大変なことをしてきてくれたと思うんだ』
    だから これからも力を貸してください!』

上目遣いで、逆に頼み込むような顔でそう告げたツナに、ほっとした笑みを浮かべる入江。
『スパナも頼むよ』という言葉に、『ん』と答えるスパナの笑顔も、なんだかほのぼの
しててよいです。

ツナに駆け寄り、『こちらこそヨロシク!!』と握手をする入江。
彼の手の大きさとツナの手の大きさを見ると、10年の歳月の差を感じると共に、
今後の世界の命運がこの少年の肩にかかっているのだということを、今更ながらに認識します。

10年以上前に、図らずもマフィアと接触し、その後自らもその身を投じた入江ですが、
『そうと決まれば僕にはやらなきゃならないことが山程ある!』と、今後のことを語り出します。

入江:『君達とも もっと話さなくちゃいけないが 先にこの装置を隠して
    保護する方法を考えないと…』
スパナ:『正一 技術的な話なら手伝う』
入江:『ありがとうスパナ!さあ 忙しい10日間になるぞ!!』

なんだか入江が妙に張り切っています。テンション高いです。
了平が完全に蚊帳の外ですが、とりあえず状況を静観しているようですね。

ツナ:『あの…僕らも手伝いましょうか?』
入江:『ん?無理するなよ綱吉君!』
ツナ:『え?』
入江:『本当は一刻も早くアジトの仲間の元へ帰りたいだろ?
    一時解散しよう 後で僕らもお邪魔していいかい?』
ツナ:『え…あ…もちろんです!』

大人な気遣いのできる入江の対応に感服しました。流石です。
後で合流するということですので、白蘭の能力や"チョイス"についても
この10日のうちに語られる可能性が高いですね。
ただその内容が、読者に開示されるかは定かではありませんが;

ところで、今までのやり取りを見る限り、入江はツナのことをずっと「綱吉君」と
呼んでいたように思えますが、10年後のツナは入江のことを何と呼んでいたのでしょうね。

そして、ミルフィオーレのアジトを後にするツナたち。
ミルフィオーレが本当に襲ってこないか心配するツナですが、リボーンによると
並盛に敵の影もリングの炎の反応も全くなくなっているため大丈夫とのこと。
入江やスパナのことも放置しているところを見ると、
白蘭は10日後までは、本当に手を出さないつもりなのですね。
それとも、ボンゴレリングの結界のお陰で、彼らがテレポーテーション
しなかったことに気付いていないだけかな?

『さ…帰りましょう10代目』と促す獄寺と『……うん』と答えるツナの姿に
色々と感じるところはありますが(笑)。

『帰りは みんな無言で…足取りは重かった…』

キズや痛みや疲れだけでなく。
入江正一に辿り着くことは出来たけれど、すくに過去に帰れそうにない。
不安を拭い去れない状況から、帰りづらさを感じていたツナたち。

ですが。

『でも実際はそんな心配いらなかったんだ…』
『ただ 姿を見るだけで ただ 笑顔を見るだけでオレ達の胸に込み上げてきたのは』
『また会えた 嬉しさだけだったんだ!!』

ミルフィオーレのアジトから帰還したツナたちと、
それを出迎える京子・ハル・ビアンキ・フゥ太・ジャンニーニが
並盛の街中で再会を果たしたところで以下次号!!

とりあえずヒバリの姿がないように見えるんですが、どうしたんでしょう?
描画されてないだけだとは思いますが。

最近、なんだか最終回を思わせるようなラストが多くてドキドキしてしまいます。
思えば、ツナたちは与り知らぬことでしたが、0%に限りなく近い成功率と
予測された作戦を完遂させての帰還なのですね。
ようやく了平と再会した京子や、ツナたちの戦いをサポートしてきたジャンニーニが涙目なのに
じーんとしてしまうのですが、それ以上にフゥ太の背の高さにビックリです。

それにしても、リボーンのホログラムは、結構自由な場所に映し出されていますね。

ギャグ顔やゆるい顔の多かった今話。
ヴァリアーサイドは、白蘭との戦いをツナに完全に任せた感があります。
密かに、ツナたちと合流して欲しいと思っていたのですが、彼らは一旦退場かな?

ディーノはもちろんですが、入江とスパナにも早く合流して欲しいです。
装置を隠すのに10日使う、なんて洒落になりません(笑)。
"チョイス"というゲームが、昔白蘭と入江でやったものならば、
今回の指揮官(というよりも参謀かな?)は入江ですね。
ミルフィオーレにおいてAランクと位置付けられていた、彼の才能に期待です。

蛇足ですが。
あの断崖絶壁に埋め込まれたような部屋から、入江とスパナは抜け出せるんでしょうか;

なにはともあれ、次回も楽しみです!


WJ11号 KHR 標的228『真(リアル)6弔花』

2009-02-07 03:51:01 | 雑誌[J]
センターカラーの今号。
超死ぬ気モードのツナとバジルですが、これがとても美麗です。
背景に浮かび上がる紋章や、額から迸るオレンジと青の炎もさることながら、
二人の見事なまでの相対性が、本当にかっこよいです。

ウォレットチェーンに匣が取り付けられていますが、
ツナのはボンゴレの紋章入りのオレンジの匣、
バジルは、シルバーとボルドーの2色に塗り分けられ、
なにか文字の装飾が施されている匣ですね。
ここまでしっかり描かれていると、本編で出てくる可能性が高いと思うので
楽しみで仕方ありません。
『信じるもののために…死ぬ気の闘士二人!!』というアオリも燃えますね。

さて本編。

先週に引き続き、ホログラムの白蘭と対峙するツナたち。
彼らの『リ…』『真6弔花!?』という驚きの声に、白蘭は笑顔のまま頷きます。

白蘭:『うん』 『彼らこそが僕が新世界を創るために選んだ』
   『真のマーレリング保持者(ホルダー)達だよ』

オルゲルトが7つの属性の特徴を解説したときと同じように、
7つの属性とそれに対応するマーレリングの描写がありますが
白蘭が大空として、真6弔花の属性はこの図と同じと考えてよいのでしょうか。
画面の分割の仕方が、白蘭の後ろに映し出されている真6弔花のコマ割と
丁度重なるのですが…。

ツナ:『そんな…』 『じゃあ今までのは…』

これは、多分ツナだけでなく皆思っていることだと思います。

入江:『だ…誰なんですか!?』
   『知らないぞ!? 僕が知らない人間がミルフィオーレにいるなんて!!』

焦った表情で叫ぶ入江ですが、やはり白蘭に対しては敬語なのですね。
なんだか彼らしくてよいなと思います。

白蘭:『正チャンに心配事増やすとメンドくさいからね』
入江:『……』

笑顔のままの白蘭の言葉に絶句する入江。白蘭は更に続けます。

白蘭:『僕はこう考えたんだ』
   『ただ腕っぷしの強い人間を選んでもたかがしれてる
    なぜならリングの力の要は より強い"覚悟"だからね』
   『そこで 強い上に常人離れした"覚悟"を持った人間を マフィアといわず世界中から探しまわったんだ』
   『しかもその「覚悟」が 僕への「忠誠」になりうる人間をね』
   『世界は広いよねー おかげで彼らと会えたよ』 『例えば彼は…』

言いながら指し示したのは、右上に映し出されていた、無精ひげの男。

白蘭:『ご覧のように 大自然に恵まれた大変美しい故郷の出身なんだけど』

白蘭の背後の映像が切り替わり、大きな山々とその裾野に広がる大地が映し出されます。

白蘭:『「覚悟を見せてくれないか?」って言ったとたん』
   『故郷を捨ててくれたよ』

その言葉と共に次に映し出されたのは、山々が噴火し、あちこちから
黒煙が立ち上る禍々しい景色でした。
大地からもマグマが噴出し、辺り一体はあの美しい風景の名残もありません。

ツナ:『なに これ!?』
リボーン:『何かの悪い夢みてーだな…』
獄寺:『こんなことが………』

あまりの光景に言葉を失うツナたち。

白蘭:『怖いよねー ここまでアッという間だよ』
   『まさか僕への忠誠を示すために 生まれ育った木も山も村も村人も
    全部消してくるとは思わないじゃん』
ツナ:『…!!(な…なんてことを…)』

自然だけでなく、そこに住んでいた人々も全員消したとの言葉、
それを笑いながら告げる白蘭に、ツナも非道さを感じ取ったのでしょうか。
それにしても、この男は白蘭にのどこに惹かれ、これほどまでの覚悟を示し
忠誠を誓ったのでしょう。白蘭の能力にも関係があるのかな?

と、獄寺が何かに気付きます。

獄寺:『ん!!』 『噴き出したマグマの中に何かいるぞ!?』

その言葉にニコッ と笑う白蘭。

『何だ?』という誰何の声に、草壁が『動物…?』と呟きますが、
次の瞬間クローズアップされた場所に映し出されたのは、件の男!なのですが。

山から流れ出し大地に溜まったマグマを温泉に見立てているのか、
頭に折りたたんだタオルをのせてのんびり浸かっています。
タオル…燃えてませんか? 髪は燃えないのでしょうか;(←聞くな)
しかもカメラ目線でこちらを見ながら口笛とか吹いてます。
色々おかしいですこの人…!!
そして、獄寺は目がよ過ぎだと思います。

『奴だ!!』
『口笛を吹いてる!!』
『マ…マグマの風呂に入っているというのか!!』

最早どこにツッコんでよいのかよいのか分かりません(笑)。

草壁:『ありえない…』
獄寺:『つか人間じゃねぇ!!』

真面目に驚愕する草壁に対し、獄寺は半分ツッコミ状態ですが、彼の意見は尤もです。
マグマの風呂に入っていること以上に、湯船(?)に浸かり頭にタオルを乗せ
口笛を吹いていることがありえないと思ったことは秘密です。
なにより、マグマの風呂に入る意味と、それを映像に残している彼が理解できません。
カメラ目線であることから、撮影されていることには気付いているはずですが、
仮に盗撮だとしたら、これを録画したヤツを正座させたいです。

白蘭:『フフフ 真6弔花の異常な戦闘能力もこれでわかったかな?』

「え、戦闘能力を測る要素がどこに?」なんて言ってませんよ言ってません。
とりあえず、人外のような力を持つ"人間"であることは分かりました。

白蘭:『更に彼らには1人につき5000名の部下と』
   『選りすぐりのAランク兵士(ソルジャー)を 100名与えてるからね』

同じ体型・同じ格好、まるでロボットのようにも見える兵士達。
Aランクが部下になるということは、当然のことながら真6弔花の面々は
更にランクが上ということですね。

それにしても、インフレ率高過ぎて呆然です。
なにより、人数が多過ぎてピンときません; これだけの人数を集め
ファミリーに加えるというのは、物理的に難しいのではないかな?
それをやってしまうのが、ミルフィオーレクオリティなのかもしれません(笑)。

そして、これから先、少なくとも3万607人倒さないと未来編は終わらないようです;
そのうちの3万600人については、結局はボンゴレサイドに一瞬のうちに
ひとまとめにフルボッコにされて片付けられてしまうのだろうとは思いますが。
盛大なかませ犬フラグが立った気がします。

スパナ:『Aランクが100人!?』
    『Aランクは 今までの6弔花 6人しかいなかったはずだ…』
白蘭:『いないからつくったんだよ』 『さーいよいよ面白くなってきた~』

スパナの台詞に、ツナが絶望的な表情を浮かべますが、
白蘭は本当に楽しそうです。

気になるのは「つくった」という台詞ですね。
モスカのような機械なのか、死んだと思われていたジルが現れたように
死人を復活させたのか、それとも、なんらかの方法で「つくる」ことができるのか。
白蘭の能力が分からない今、想像するしか出来ません。

入江:『白蘭サン!!』 『力くらべって…一体 何を企んでるんですか!!』
白蘭:『昔 正チャンとよくやった』 『"チョイス"って遊び 覚えてるかい?』
入江:『!!』

「選択」という意味を持つ名前の遊び。
その言葉にハッとする入江。ツナと獄寺は疑問符を浮かべています。
やはり白蘭と入江は、それなりに長い付き合いなのですね。

白蘭:『あれを現実にやるつもりだよ♪』
入江:『!(現実に…!?)』

入江のこの表情からすると、現実向きではない遊びなのでしょうか。

白蘭:『細かいことは10日後に通達するよ』
   『それまで一切手は出さないから のんびり休むといい』
リボーン:『無茶言うな』 『あんな怪物見せられて のんびりできるわけねーだろ?』
白蘭:『お』 『君は アルコバレーノ リボーン!』

さすがは白蘭。リボーンのことも知っています。
それにしても、白蘭のこの余裕とあくまで人のよさそうな笑みは
まさしくラスボスといった感じがします。

白蘭:『んーもっと話したいなー』 『でも君達はもう逃げないとね』
   『君達のいるメローネ基地は』 『もうすぐ消えるからさ』

カァッと白蘭の背後から光が差します。
言葉の意味が分からず、『消える?』と聞き返したツナたちに、
白蘭は丁寧に説明してくれます。

白蘭:『正しくは 基地に仕込まれた超炎リング転送システムによって 移動するんだけどね』
スパナ:『それって リングの炎を使ったテポーテーションシステム…?』
    『完成…してたのか?』

飴を手にしたまま尋ねるスパナ。彼すら、実物を見るのは初めてのようですね。
ということは、白蘭側にも、それなりのメカニックが付いているということかな。

白蘭:『まだ この規模の物体じゃなきゃムリなんだけどね 』
   『すさまじいエネルギーと時間がかかるから 一生に一度見られるかどうかだよ』

「この規模の物体じゃないとムリ」という意味がわかりません;
超炎リング転送システムが基地に仕込まれているということですから、
テレポーテーションを実現するには、この規模の基地に仕掛けた死ぬ気の炎と
同じくらいのエネルギーが必要ということなのかな?

白蘭:『じゃあ』
   『10日後ね♪』
ツナたち:『!!』

最初から最後まで笑顔のまま白蘭のその言葉を残してホログラムが消えます。
それと共に、白蘭のホログラムが投影されていた場所の後方から光が迸ります。

『な!?一体どうなるんだ!?』
『テレポーテーションだ』 『この基地はどこかへ飛ばされる!』
『な…なんだって!?』
『どうすればいいの!?』

パニックになるツナたちの中で、1人冷静なのは入江でした。

入江:『大丈夫だ!!何かにつかまれ!!』
ツナ:『!?大丈夫って!?…………』
入江:(時間だ…来てくれよ…!!)

つかまるところってありましたっけ?なんて素朴な疑問はさておき。
時計を見つめる入江。
そしてカッというもの凄いエネルギーの放出と、ズアアアアッという音と共に
ツナたちの目の前で巨大な質量のものが高速移動していきます。

ツナ:『いつつ…』
クローム:『…っ…』
獄寺:『うぅ…』

床に体を伏せ、衝撃をやり過ごしたツナ達。
獄寺とツナの『大丈夫スか10代目!!』『う…うん…』というやりとりがよいです。

草壁:『どうやらまだ並盛の地下にいます…』

その言葉を受けて、身を起こしたツナが視線を前にやると、
先程までメローネ基地があったその場所は、大きく抉り取られていました。

『基地がっ…』 『メローネ基地が消えた!!!』

ツナたちのいた部屋と、白く丸い装置が壁に埋め込まれたような状態で、
目の前に広がるのは断崖絶壁。地盤沈下が心配です。

『こ…こんなことが!!』『本当に テレポーテーションなんて…』

「10年バズーカの方がよっぽど不思議」なんて言ってません(以下略)。
メローネ基地が移動したとのことですが、一体どこに飛ばされたのでしょう。
ここに残っているのはツナたちだけのようですので、γや幻騎士、
アイリスやジンジャーたちも、基地と共に移動してしまったのですね。
スパナのドッグも消えたことで、少なくともこの闘いにおいて、
モスカがツナサイドで稼動することはなくなったかな?

γたちには、ツナサイドと共闘して欲しいと願っているだけに、
ここで強制退場するのは、正直予想外でした。
これから、ツナたちはボンゴレアジトに戻るでしょうが、
並盛、もしくは、白蘭が指定したバトルステージに、
γたちがやって来ることを期待しておきたいと思います。

ツナ:『でもなんで…オレ達だけ残れたんだろう?』
入江:『彼が晴のボンゴレリングと共に来たからさ』
ツナ:『!』
了平:『極限に ここはどこだー!!?』

現れたのは、右手の中指にボンゴレリングをはめた10年前の了平!
10年後の了平は、あの白く丸い装置に収納されたのでしょうか。

ツナ:『!』
獄寺:『あれは…』
ツナ:『10年前の…お兄さん!!』

驚くツナと獄寺。次の瞬間には満面の笑みを浮かべるツナが可愛いです。

入江:『我々が移動しなかったのは 彼が過去から来てボンゴレリングがそろったからだ』
   『7つのリングがそろったことにより 結界ができて 我々と装置は守られたんだ!』

7^3の一角を担うボンゴレリング故の力なのですね。
そしてやはり、7つのリングが揃うことに意義があるようです。

リボーン:『こうなることを読んでたのか?』
入江:『白蘭サンのやりそうなことの何割かはね』

ということは、白蘭に裏切りがばれることも想定はしていたということでしょうか。
タイミングまで読み過ぎだとは思いますが、10年前の入江の苦労を思えば
黙っていてあげるのが優しさというものでしょう(←違)。

ツナ:『お兄さん!!』
了平:『生きてたか沢田!!!』

笑顔で駆け寄るツナと、それを迎える了平。

了平:『お前達も行方不明で心配しとっ…』
ツナ:『しぃっ』
了平:『?』
獄寺:『あとで説明してやるから静かにしてろ!!』

気持ちを吐露する了平を押し留めるツナと獄寺ですが、
何故制止をかけるのかがちょっと分かりません。
ラルや山本がまだ寝ているからかな?

草壁:『10年前の笹川氏が ボンゴレリングと共に来たことは我々にとって間違いなくプラスですが…』
   『…しかし大変なことになりましたね…』
   『あの6弔花より更に上がいるとは…………』
   『この戦力でこの先一体どう戦えと…………』

冷汗を垂らしながらの草壁の弱気な言葉。
それを払拭するかのように応えを返したのは山本でした。

山本:『そりゃ やるっきゃないっスよ』
ツナ:『や…山本!!』 『いつから!?』
獄寺:『ったく心配かけやがって』

変わらずいつもの笑顔を浮かべながら、身を起こし会話に加わった山本の姿に
本当に安心したようなツナと、ちょっと素直ではない獄寺。
寝ている時間が長いと思ったら、回復度合いが半端なかったです(笑)。

スパナ:『でも 普通に考えれば無謀な戦いになるな』
獄寺:『なんだてめーは…』

ツナとお揃いのつなぎを着て、顔に傷を負っている見知らぬ男に
警戒心を露にする獄寺ですが、

リボーン:『スパナの言うことは正しいぞ』
獄寺:『…く』

リボーンの言葉にたちまち引き下がるのが、なんとも彼らしくて楽しいです。
家庭教師も認めるスパナの発言に、『たしかに…』と俯くツナですが

入江:『いいや』 『できるさ!!』

今回その空気を吹き飛ばしたのは入江でした。
突然の大声に目を見張り、顔を上げて入江を見るツナと獄寺に対し、彼は続けます。

入江:『そのために 君達は苦難を乗りこえてきたんだ!!』
   『成長した君達なら 奴らと渡りあえるさ!!』

それは「10日間の修行を経て成長した君達」ということですよね。
了平は、入れ替わってからの時間が短いのですが、大丈夫でしょうか;
また、ヒバリとクロームについては、10年後の世界において対峙した相手は
1人だけです。ツナ・獄寺・山本に対し、圧倒的に経験不足ですね。
ランボに至っては5歳児のままです。彼が一番問題です。

入江:『僕達だって ただ君達をイジメてきたわけじゃない』
   『これくらいの脅威は想定していたんだ』

入江は、さすが全体を捉える能力に長けているだけあります。
ある程度準備はしておいたのですね。
今後、真6弔花の力を目の当たりにして「予想外だ」という台詞を
言わないでいてくれると大変嬉しかったりします。
それにしても、今までのはイジメだったんですね(笑)。

白く丸い装置の一部を操作する入江。
ピッという電子音の後、装置の中心が開いていきます。

入江:『今こそ 託そう』
   『この時代のボンゴレのボスから君達へと預かった力を』
   『心して受けとってくれ!!』

この時代のボンゴレのボスとは、ツナのことでよいのでしょうか。

キュオオオという音が響き、ドシュシュッと噴出されたのは、
それぞれの属性の炎を帯びた、ボンゴレの紋章入りの匣でした。

大空と、その6人の守護者。
自分の属性と同じボンゴレの匣を手にしたところで以下次号!!

ちゃんと、対応する属性の手元にいきわたるのがスゴイと思いましたが、
もしかしたらボンゴレリングと惹き合ったりするのかな?
ヒバリの顔の雰囲気と髪型が普段と異なるため、違和感を感じてしまいました。

レアな大空の匣も含め、新たな匣を入手したツナたち。
現時点ではアニマルタイプなのか武器タイプなのかも分かりません。
どんな力を秘めた匣なのかがとても楽しみです。
一方で、瓜やバリネズミ、雨燕や漢我流なども忘れないで欲しいとも思います。

目下の懸案事項は、メローネ基地の行方、その基地内に居た主要メンバーの動向でしょうか。
前回も述べましたが、幻騎士が真6弔花のかませ犬とならないことを切に願います。
マグマ風呂には、正直大笑いしました。

それにしても、了平の入れ替わり、そして山本の復活が一気に来たことには、
若干驚きました。
了平は、ヒバリのような予備知識もなく、いきなり10年後の闘い方を身に着けなければ
なりませんが、元々頭で考えるようなタイプではありませんし、普段から死ぬ気の男なので
なんとかなりそうですね。
上でも述べましたが、ランボの方が余程気掛かりです。

10日間の修行を行なうという展開は、正直残念な気がしています。
"チョイス"という遊びがどんなものかにもよりますが、せめて
リング争奪戦のときのように、それまでの戦いをリセットして
ラストの1戦だけで決着するようなことにはなって欲しくありません。

とりあえずは、ボンゴレのアジトに戻ることになると思いますが、
あの場所からどうやって移動するのかも気になっています。
了平と京子は、早く再会させてあげたいですし、
ビアンキと獄寺のイベントも、もしかしたらあるかもしれません。

スパナはともかく、入江が戦力になるのかが不明ですね。
彼もリングに炎を灯せる以上、またミルフィオーレにてAランクに階級付けられている以上
それなりに闘えるはずだとは思いますが。
ホワイトスペルの入江は、白蘭からメインとサブの2つの匣兵器を与えられて
いるはずです。メインがメローネ基地として、サブを使用する機会はくるのでしょうか。

そして、今話唐突に表紙に登場したバジルですが、これが再登場の伏線であって欲しいです。
とはいえ、登場するなら10年後の姿でしょうから、もしかしたら
イメージ図で終わる可能性もありますが;
日本に向かっているディーノとツナたちとがいつ合流するのかということと、
放置プレイ気味のヴァリアーサイドの動向も気になります。

今回はツッコむポイントが多く、長い上にまとまりのない文章になりました。
いつもにも増して読みにくいかと思いますが、ご容赦ください。

なにはともあれ、次回も楽しみです!