開匣して飛び出した嵐ミンク(ヴィゾーネ・テンペスタ)を肩に乗せ
『ホクホク♪』と嬉しそうなベルからスタートの今号。
その目の前では風が渦巻き、ジルの『だっせ』 と言う声が響きます。
そして眼前に現れたのは
嵐コウモリ!!!(ピピストレッロ・テンペスタ)
無数の真っ黒いコウモリたちでした。
今にも襲い掛かりそうな顔をしてはいますが、どこか愛嬌があり可愛いです。
今更ですが、いよいよもってポ●モンバトルの様相を見せてきましたね。
しかしこれは…1つの匣に何匹入っているのでしょうか;
現れたコウモリたちと、その奥で余裕の笑みを浮かべるジルを見ながら、
同じく余裕の笑みを浮かべたベルが口を開きます。
ベル:『ししっ まーたチョコザイな匣兵器だぜ』
同意しているように『キィ』と鳴く嵐ミンクが可愛いです。
ジル:『おまえのはスカンクモドキか?つーかオレの出る幕ねーかもなっ』
『オルゲルト』
オルゲルト:『はっ』
優雅に足を組み、宙に浮いた椅子に座ったままのジルの呼びかけに応じ
オルゲルトが開匣して飛び出したのは
巨雨象!!!(エレファンテ・フォルテ・ピオッジャ)
かなりの巨体の象でした。
今回オルゲルトが出したのがペリカンではないことから、
彼もまた、複数の匣を所有しているようです。
ベル:『ゲ』
フラン:『でかっ』
さすがに笑みが凍りつくベルと、慌てた風もなく
ただ単に感想を述べてるフランが面白いです。
と、いきなり巨雨象が水噴射を浴びせてきますが、
ベルの頭に移動した嵐ミンクが、逆立ち状態で尻尾を扇風機のように
回し、その水を跳ね除けます。
体の大きさと能力は比例しないといったところでしょうか。
攻撃対象を見据えたままブオオっと尻尾を回す嵐ミンクがとても可愛いです。
ベルも動じてないところを見ると、信頼しているのでしょうね。
フラン:『お~』 『あ~ぶなかった~』
思わず身を屈めていたフランが、カエルのかぶりものに手をやりつつ
身を起こします。
フラン:『サンキューセンパイ』
ベル:『サンキューじゃねーだろカエル』
グッと親指を立ててイイ笑顔の後輩に、ベルが冷静にツッコみます。
10年前は非常識な言動などで周囲にツッコまれ、その度に
「だってオレ王子だもん」でかわしてきたベルが、
フラン相手ではツッコミ役です。
ベル:『おまえの匣兵器はどーしたんだよ』
フラン:『がんばったんですけど…ポーズが決められなくて開匣できませんでした』
ベル:『ポーズ?』
フラン:『ヒーローが変身したり魔法使いが呪文となえるのにポーズってあるじゃないですかー』
『ミーもあれが必要なタイプなんですよー』
人差し指をぴっと上げて、ちょっと困ったような表情ながら
真面目な顔をしてフランが言うそのポーズとは。
両手を前に
左手あげて
右手もあげて
ハァ~~~ (←ここで両手を左右に広げた後)
開匣!! (←ここでリングを匣に嵌める)
…毎回やるんですか、これ?
ベル:『てんめーぶっ殺す』 『つーかここで自害しろ』
笑顔でナイフをちらつかせながらベルが言いますが、
やはりフランは動じません。
フラン:『本当なんですって このかぶりもののせいで手が上にいかないんですー』
『ってことで これ脱いでいいですか?』
いいながらカエルのかぶりものを脱ごうともぞもぞするフランですが、
ベルはそれを許しません。
ベル:『ぜってーダメだ!!かぶったまま死んでろ!!』
かぶりものが脱げないよう手で抑えながら、言葉でもダメ出しします。
そんな緊張感のない二人を、上から見下ろしながら眺めているジルとオルゲルト。
ジル:『大丈夫なのか?ベル』 『ししっ』
ベル:『このバカ抜きでやるから』 『まったく問題ねーよ』
頬杖ついたままのジルとベルとは、髪型以外ほんとに同じ顔・同じ笑い方ですね。
反応を見る限り、さすが双子と思うのですが、気が合いすぎて気が合わない
という感じでしょうか。
ジル:『そいつはよかった』
『まあ とはいえ』 『とっくに遠慮はしてねーけどな』
ジルの言葉に、ぽかんとした表情で疑問符を浮かべるベル。
そんなベルを、変わらず笑みを浮かべ見やるジル。
『……!!』 とベルが何かを感じた次の瞬間。
ドッという音と共に、もの凄い勢いで、左耳から大量の血を噴き出すベル。
驚いたような嵐ミンクの、丸いフォルムに惹かれるのですが、
続いてはその嵐ミンク共々、ベルは盛大に吐血します。
『ギィッ』と鳴く嵐ミンクは、両耳からも血が噴出しているのが可哀相です。
というよりも。
匣兵器も血を流すのですね;
ベルはどうやら、目からも出血しているようです。
目・口・耳など、外部に通じる穴をもつ器官すべてから
血が噴き出した模様、さすがに盛大に鼻血を噴き出すのは、
絵面的にも避けたようですが(←ぉ)。
ダラダラと目や口から血を垂れ流しながら上体が前のめりになっていく
ベルの突然の異変に、『センパイ…!?』 とフランが覗き込みますが
ドンッ
次の瞬間には、フランの口・両耳、そして、カエルのかぶりものの
目辺りから、勢いよく大量の血が噴き出します。
尋常でない量に加えあまりの勢いに、カエルのかぶりものの目が飛んでいます;
揃って、力を失い木の枝から落下するベルとフランを
『しししっ』 と笑いながらジルが見ています。
何の抵抗もなく、地面に叩きつけられる二人に、声をかけるジル。
ジル:『戦争だぜ』 『ヨーイドンで闘うとでも思ってんのか?』
残念ながら、これはそのとおりですね。
戦隊モノのヒーローのように、変身のポーズの取り始めから変身終了まで
敵が待ってくれるなんてことはまずあり得ません。
こういう、妙なリアリティが実は好きだったりします。
普通のコウモリは、コウモリが超音波を反響させて物体の位置を把握しますが、
嵐コウモリ(ピピストレッロ・テンペスタ)は、音波のかわりに目に見えない
特殊な嵐の炎を放射しているそうです。
# ヒバリが編み出した、死ぬ気の炎によるレーダーと同じ原理ですね。
その炎の8割は反射せずに物体に吸収され、炎を浴びたものは
『嵐属性の"破壊"力によってドカ~ン!!!』
なのだそうです。
最初に「オレの出る幕はないかも」と言いつつ、裏ではしっかりと
攻撃を仕掛けていたのですね。
さすが、弟に泥ダンゴを食べさせた兄だけあります(違)。
ベル:『が…あ゛…』 『くっ…』
地面に這いつくばった状態で、なんとか顔を少し上げたベルが
呻き声を上げます。
ベルが自分の血を見てもリミッターが外れないということは、
それだけ傷が深いということでしょうか。
ベル:『う゛…』 『ジ…ル…』
自分の名を呼ぶ弟の声を聴いたジルは、笑みを浮かべたままです。
そして、
ジル:『散れよ』
その言葉が発せられた次の瞬間。
ベル:『あ゛っ』
更に噴出した大量の血と共に、ベルの着けていたティアラが
宙を舞います。
「ドシャッ」という音と共に倒れ伏すベル。
その隣で同じく倒れているフランは、身動き一つしません。
彼らの顔の位置の周りには、大量の血痕が見て取れます。
ジル:『あ゛はぁ゛~』
『ザマーねーなクソ弟っ』
『産まれた時からこうなる運命だったんだよ!!』
楽しそうに大笑いするジル。
一旦その弟に「殺された」人物の言葉とは思えませんが、
オルゲルトの言動からもわかるように、自他共に認める
優秀な王子だからこその発言なのかもしれません。
そこへ、ヴァリアー隊員が3名駆けつけ、
倒れているベルとフランを発見します。
『ベル様!!フラン様!!』
駆け寄ろうとした彼らに、突如覆いかぶさる黒い影。
それは、オルゲルトの匣兵器、巨雨象が彼らを踏み潰そうと
前足に狙いを定め、空中から降ってきたためのものでした。
大地の鉄槌!!!(マルテッロ・デッラ・テラ)
『退避!!』 の声も空しく、『ゲブッ』 という声を最後に
踏み潰されるヴァリアー隊員。
巨雨象の足元からは、彼らのものと思われる血飛沫が上がります。
ジル:『あ゛っあ゛っあ゛っ~!!』 『ケッサクだな!!』
この笑い方は、キレたときのベルそっくりですね。
ジルはベルと違って、いつでもリミッターを外せるのかな?
ジル:『ヴァリアーよえー!!』
オルゲルト:『所詮 旧態依然の不良集団ですからな』
今現在30代の幹部がメインな暗殺部隊に「不良集団」という表現は
どうだろうと思うのですが、あながち間違ってなさそうなところが
泣けます。
オルゲルト:『このまま一気に城を落とすのが吉かと』
ジル:『しししっ そーだなっ』 『お前やっていいぞ』
オルゲルト:『では』
更に2つの匣を開いたオルゲルト。
飛び出したのは、巨雨象2匹。
三重象!!!(エレファンテ・トリプリチェ)
バリネズミと同じように、予備の匣があったのでしょうか。
同じ属性・同じ中身の匣が複数個存在するというのは
前々からありましたが、一体どれだけの数作られているのでしょうね。
場面変わり、森の中。
スクアーロ:『んだ ありゃあ?』
訝しげに空に視線をやるスクアーロに、隊員が無線で応答します。
隊員:『3機の巨大匣兵器と思われます!』
『城に向かう模様!!自分は特攻をかけます!!』
スクアーロ:(ベルとフランが殺られたのか……!)
作戦隊長ってば、ベルとフランが殺されたのだと
割とあっさり認めちゃいました orz
6弔花と対峙すると分かったときから、彼らが6弔花を逃がすことがあればそれは
死んだときか、動けないほどの重症を負わされたときであると認識していたのかも
しれません。
幹部2人を倒すほどの実力者。スクアーロはすぐさま隊員に返答します。
スクアーロ:『特攻まて!!』
しかし、『ギャ』 という声を最後に途切れる無線。
『ちっ 無駄死にをぉ!!』 というスクアーロの言葉が、
何故か少し嬉しかったです。
スクアーロ:『ルッスーリア!!』 『聞こえるかぁ!?』
城に向かい突撃する巨大な3体の象。
その危険を知らせるため、スクアーロがルッスーリアにコンタクトを取ろうとしますが、
ルッスーリア:『え?何?』
晴クジャクでけが人を治療中のルッスーリアには、晴クジャクの「キョアア」という
音が邪魔をして、スクアーロの声が届きません。
そして。
ドオンッという爆音と巨大な砂埃と共に、滅茶苦茶に粉砕される城。
それを察知するスクアーロとレヴィ。
レヴィ:『!!』 『ボス・・・!』
まず真っ先にXANXUSを案じるレヴィは、ほんとにXANXUSを慕っているのですね。
ツナに対する獄寺を彷彿とさせます。
ジル:『しししっ』 『あっちゅうまにペッチャンコ』
崩れた城を、周囲に嵐コウモリが飛んでいる状態で
椅子に座ったまま眺めているジルは、本当に楽しそうです。
これだけの崩壊となると、ルッスーリア始めヴァリアー隊員の
安否が気遣われます。
また、ヴァリアーに入隊するのって大変なんじゃないかなとか、
一気に人材確保できるのかなとか、余計な心配までしてしまいます。
ジル:『ボンゴレ最強部隊消滅~~!!』 『あ゛~はぁ゛~』
舌を出した状態で大笑いするジルですが、瓦礫と化した城から不意に
『るせぇっ』 という声が聞こえます。
思わず動きの止まるジルの視線の先。
見えてきた城の一室。周囲は瓦礫の山なのにも関わらず、
何故か何の影響も受けていないように見える とあるスペース。
そして、そこを横切っていった、4つ足の動物らしき影。
オルゲルト:『!』 『何だ…?』
徐々に見えてきた輪郭は、どっしりとした椅子に腰掛け
軽く足を組んでいる人の姿をしていました。
左手を肘掛に乗せているその人物の右手がコオオ‥という音を立てたかと思うと、
持っていたワイングラスがバリーンと砕け散ります。
ゆっくりと俯いていた顔を上げたその人物とは
XANXUS:『ドカスが』
見開きいっぱいのXANXUSの目のアップで以下次号!!
迫力というか、大人の色気のようなものが増した気がしますXANXUSですが、
どうやら今回も持ってきているようですマイチェアー。
互いに椅子に座ったまま邂逅した、ミルフィオーレイタリア仮本部のボスと
ボンゴレ最強の暗殺集団ヴァリアーのボス。
ちらっと登場した、恐らくXANXUSのものであろう匣アニマルも気になります。
黒豹とかチーターとかの大型肉食獣かなと、勝手に予想しています。
しかし、こんなにもあっさりとVS ジルとの闘いに
決着がつくとは思っていなかったので、かなり驚きました。
先週、このまま出番がなかったらと心配したXANXUSの登場にも
驚きましたが。
ジルの匣アニマルとその能力は明らかになりましたから、
それをXANXUSがどう返り討ちにするかがとても楽しみです。
また、タイトルでは「4人開匣」となっていますが、実質3人ですね。
フランが開匣していない(ように見える)こと、彼が術士であること、また
ヘルリングの力をまったく見せ付けていないことから、今回の彼らの姿は
幻覚だと信じたいです。
今回は合併号なので、とりあえずは再来週までの我慢なのですが、
本当に死亡とかなったら、新年早々凹みそうです;
なにはともあれ、次回も楽しみです!
『ホクホク♪』と嬉しそうなベルからスタートの今号。
その目の前では風が渦巻き、ジルの『だっせ』 と言う声が響きます。
そして眼前に現れたのは
嵐コウモリ!!!(ピピストレッロ・テンペスタ)
無数の真っ黒いコウモリたちでした。
今にも襲い掛かりそうな顔をしてはいますが、どこか愛嬌があり可愛いです。
今更ですが、いよいよもってポ●モンバトルの様相を見せてきましたね。
しかしこれは…1つの匣に何匹入っているのでしょうか;
現れたコウモリたちと、その奥で余裕の笑みを浮かべるジルを見ながら、
同じく余裕の笑みを浮かべたベルが口を開きます。
ベル:『ししっ まーたチョコザイな匣兵器だぜ』
同意しているように『キィ』と鳴く嵐ミンクが可愛いです。
ジル:『おまえのはスカンクモドキか?つーかオレの出る幕ねーかもなっ』
『オルゲルト』
オルゲルト:『はっ』
優雅に足を組み、宙に浮いた椅子に座ったままのジルの呼びかけに応じ
オルゲルトが開匣して飛び出したのは
巨雨象!!!(エレファンテ・フォルテ・ピオッジャ)
かなりの巨体の象でした。
今回オルゲルトが出したのがペリカンではないことから、
彼もまた、複数の匣を所有しているようです。
ベル:『ゲ』
フラン:『でかっ』
さすがに笑みが凍りつくベルと、慌てた風もなく
ただ単に感想を述べてるフランが面白いです。
と、いきなり巨雨象が水噴射を浴びせてきますが、
ベルの頭に移動した嵐ミンクが、逆立ち状態で尻尾を扇風機のように
回し、その水を跳ね除けます。
体の大きさと能力は比例しないといったところでしょうか。
攻撃対象を見据えたままブオオっと尻尾を回す嵐ミンクがとても可愛いです。
ベルも動じてないところを見ると、信頼しているのでしょうね。
フラン:『お~』 『あ~ぶなかった~』
思わず身を屈めていたフランが、カエルのかぶりものに手をやりつつ
身を起こします。
フラン:『サンキューセンパイ』
ベル:『サンキューじゃねーだろカエル』
グッと親指を立ててイイ笑顔の後輩に、ベルが冷静にツッコみます。
10年前は非常識な言動などで周囲にツッコまれ、その度に
「だってオレ王子だもん」でかわしてきたベルが、
フラン相手ではツッコミ役です。
ベル:『おまえの匣兵器はどーしたんだよ』
フラン:『がんばったんですけど…ポーズが決められなくて開匣できませんでした』
ベル:『ポーズ?』
フラン:『ヒーローが変身したり魔法使いが呪文となえるのにポーズってあるじゃないですかー』
『ミーもあれが必要なタイプなんですよー』
人差し指をぴっと上げて、ちょっと困ったような表情ながら
真面目な顔をしてフランが言うそのポーズとは。
両手を前に
左手あげて
右手もあげて
ハァ~~~ (←ここで両手を左右に広げた後)
開匣!! (←ここでリングを匣に嵌める)
…毎回やるんですか、これ?
ベル:『てんめーぶっ殺す』 『つーかここで自害しろ』
笑顔でナイフをちらつかせながらベルが言いますが、
やはりフランは動じません。
フラン:『本当なんですって このかぶりもののせいで手が上にいかないんですー』
『ってことで これ脱いでいいですか?』
いいながらカエルのかぶりものを脱ごうともぞもぞするフランですが、
ベルはそれを許しません。
ベル:『ぜってーダメだ!!かぶったまま死んでろ!!』
かぶりものが脱げないよう手で抑えながら、言葉でもダメ出しします。
そんな緊張感のない二人を、上から見下ろしながら眺めているジルとオルゲルト。
ジル:『大丈夫なのか?ベル』 『ししっ』
ベル:『このバカ抜きでやるから』 『まったく問題ねーよ』
頬杖ついたままのジルとベルとは、髪型以外ほんとに同じ顔・同じ笑い方ですね。
反応を見る限り、さすが双子と思うのですが、気が合いすぎて気が合わない
という感じでしょうか。
ジル:『そいつはよかった』
『まあ とはいえ』 『とっくに遠慮はしてねーけどな』
ジルの言葉に、ぽかんとした表情で疑問符を浮かべるベル。
そんなベルを、変わらず笑みを浮かべ見やるジル。
『……!!』 とベルが何かを感じた次の瞬間。
ドッという音と共に、もの凄い勢いで、左耳から大量の血を噴き出すベル。
驚いたような嵐ミンクの、丸いフォルムに惹かれるのですが、
続いてはその嵐ミンク共々、ベルは盛大に吐血します。
『ギィッ』と鳴く嵐ミンクは、両耳からも血が噴出しているのが可哀相です。
というよりも。
匣兵器も血を流すのですね;
ベルはどうやら、目からも出血しているようです。
目・口・耳など、外部に通じる穴をもつ器官すべてから
血が噴き出した模様、さすがに盛大に鼻血を噴き出すのは、
絵面的にも避けたようですが(←ぉ)。
ダラダラと目や口から血を垂れ流しながら上体が前のめりになっていく
ベルの突然の異変に、『センパイ…!?』 とフランが覗き込みますが
ドンッ
次の瞬間には、フランの口・両耳、そして、カエルのかぶりものの
目辺りから、勢いよく大量の血が噴き出します。
尋常でない量に加えあまりの勢いに、カエルのかぶりものの目が飛んでいます;
揃って、力を失い木の枝から落下するベルとフランを
『しししっ』 と笑いながらジルが見ています。
何の抵抗もなく、地面に叩きつけられる二人に、声をかけるジル。
ジル:『戦争だぜ』 『ヨーイドンで闘うとでも思ってんのか?』
残念ながら、これはそのとおりですね。
戦隊モノのヒーローのように、変身のポーズの取り始めから変身終了まで
敵が待ってくれるなんてことはまずあり得ません。
こういう、妙なリアリティが実は好きだったりします。
普通のコウモリは、コウモリが超音波を反響させて物体の位置を把握しますが、
嵐コウモリ(ピピストレッロ・テンペスタ)は、音波のかわりに目に見えない
特殊な嵐の炎を放射しているそうです。
# ヒバリが編み出した、死ぬ気の炎によるレーダーと同じ原理ですね。
その炎の8割は反射せずに物体に吸収され、炎を浴びたものは
『嵐属性の"破壊"力によってドカ~ン!!!』
なのだそうです。
最初に「オレの出る幕はないかも」と言いつつ、裏ではしっかりと
攻撃を仕掛けていたのですね。
さすが、弟に泥ダンゴを食べさせた兄だけあります(違)。
ベル:『が…あ゛…』 『くっ…』
地面に這いつくばった状態で、なんとか顔を少し上げたベルが
呻き声を上げます。
ベルが自分の血を見てもリミッターが外れないということは、
それだけ傷が深いということでしょうか。
ベル:『う゛…』 『ジ…ル…』
自分の名を呼ぶ弟の声を聴いたジルは、笑みを浮かべたままです。
そして、
ジル:『散れよ』
その言葉が発せられた次の瞬間。
ベル:『あ゛っ』
更に噴出した大量の血と共に、ベルの着けていたティアラが
宙を舞います。
「ドシャッ」という音と共に倒れ伏すベル。
その隣で同じく倒れているフランは、身動き一つしません。
彼らの顔の位置の周りには、大量の血痕が見て取れます。
ジル:『あ゛はぁ゛~』
『ザマーねーなクソ弟っ』
『産まれた時からこうなる運命だったんだよ!!』
楽しそうに大笑いするジル。
一旦その弟に「殺された」人物の言葉とは思えませんが、
オルゲルトの言動からもわかるように、自他共に認める
優秀な王子だからこその発言なのかもしれません。
そこへ、ヴァリアー隊員が3名駆けつけ、
倒れているベルとフランを発見します。
『ベル様!!フラン様!!』
駆け寄ろうとした彼らに、突如覆いかぶさる黒い影。
それは、オルゲルトの匣兵器、巨雨象が彼らを踏み潰そうと
前足に狙いを定め、空中から降ってきたためのものでした。
大地の鉄槌!!!(マルテッロ・デッラ・テラ)
『退避!!』 の声も空しく、『ゲブッ』 という声を最後に
踏み潰されるヴァリアー隊員。
巨雨象の足元からは、彼らのものと思われる血飛沫が上がります。
ジル:『あ゛っあ゛っあ゛っ~!!』 『ケッサクだな!!』
この笑い方は、キレたときのベルそっくりですね。
ジルはベルと違って、いつでもリミッターを外せるのかな?
ジル:『ヴァリアーよえー!!』
オルゲルト:『所詮 旧態依然の不良集団ですからな』
今現在30代の幹部がメインな暗殺部隊に「不良集団」という表現は
どうだろうと思うのですが、あながち間違ってなさそうなところが
泣けます。
オルゲルト:『このまま一気に城を落とすのが吉かと』
ジル:『しししっ そーだなっ』 『お前やっていいぞ』
オルゲルト:『では』
更に2つの匣を開いたオルゲルト。
飛び出したのは、巨雨象2匹。
三重象!!!(エレファンテ・トリプリチェ)
バリネズミと同じように、予備の匣があったのでしょうか。
同じ属性・同じ中身の匣が複数個存在するというのは
前々からありましたが、一体どれだけの数作られているのでしょうね。
場面変わり、森の中。
スクアーロ:『んだ ありゃあ?』
訝しげに空に視線をやるスクアーロに、隊員が無線で応答します。
隊員:『3機の巨大匣兵器と思われます!』
『城に向かう模様!!自分は特攻をかけます!!』
スクアーロ:(ベルとフランが殺られたのか……!)
作戦隊長ってば、ベルとフランが殺されたのだと
割とあっさり認めちゃいました orz
6弔花と対峙すると分かったときから、彼らが6弔花を逃がすことがあればそれは
死んだときか、動けないほどの重症を負わされたときであると認識していたのかも
しれません。
幹部2人を倒すほどの実力者。スクアーロはすぐさま隊員に返答します。
スクアーロ:『特攻まて!!』
しかし、『ギャ』 という声を最後に途切れる無線。
『ちっ 無駄死にをぉ!!』 というスクアーロの言葉が、
何故か少し嬉しかったです。
スクアーロ:『ルッスーリア!!』 『聞こえるかぁ!?』
城に向かい突撃する巨大な3体の象。
その危険を知らせるため、スクアーロがルッスーリアにコンタクトを取ろうとしますが、
ルッスーリア:『え?何?』
晴クジャクでけが人を治療中のルッスーリアには、晴クジャクの「キョアア」という
音が邪魔をして、スクアーロの声が届きません。
そして。
ドオンッという爆音と巨大な砂埃と共に、滅茶苦茶に粉砕される城。
それを察知するスクアーロとレヴィ。
レヴィ:『!!』 『ボス・・・!』
まず真っ先にXANXUSを案じるレヴィは、ほんとにXANXUSを慕っているのですね。
ツナに対する獄寺を彷彿とさせます。
ジル:『しししっ』 『あっちゅうまにペッチャンコ』
崩れた城を、周囲に嵐コウモリが飛んでいる状態で
椅子に座ったまま眺めているジルは、本当に楽しそうです。
これだけの崩壊となると、ルッスーリア始めヴァリアー隊員の
安否が気遣われます。
また、ヴァリアーに入隊するのって大変なんじゃないかなとか、
一気に人材確保できるのかなとか、余計な心配までしてしまいます。
ジル:『ボンゴレ最強部隊消滅~~!!』 『あ゛~はぁ゛~』
舌を出した状態で大笑いするジルですが、瓦礫と化した城から不意に
『るせぇっ』 という声が聞こえます。
思わず動きの止まるジルの視線の先。
見えてきた城の一室。周囲は瓦礫の山なのにも関わらず、
何故か何の影響も受けていないように見える とあるスペース。
そして、そこを横切っていった、4つ足の動物らしき影。
オルゲルト:『!』 『何だ…?』
徐々に見えてきた輪郭は、どっしりとした椅子に腰掛け
軽く足を組んでいる人の姿をしていました。
左手を肘掛に乗せているその人物の右手がコオオ‥という音を立てたかと思うと、
持っていたワイングラスがバリーンと砕け散ります。
ゆっくりと俯いていた顔を上げたその人物とは
XANXUS:『ドカスが』
見開きいっぱいのXANXUSの目のアップで以下次号!!
迫力というか、大人の色気のようなものが増した気がしますXANXUSですが、
どうやら今回も持ってきているようですマイチェアー。
互いに椅子に座ったまま邂逅した、ミルフィオーレイタリア仮本部のボスと
ボンゴレ最強の暗殺集団ヴァリアーのボス。
ちらっと登場した、恐らくXANXUSのものであろう匣アニマルも気になります。
黒豹とかチーターとかの大型肉食獣かなと、勝手に予想しています。
しかし、こんなにもあっさりとVS ジルとの闘いに
決着がつくとは思っていなかったので、かなり驚きました。
先週、このまま出番がなかったらと心配したXANXUSの登場にも
驚きましたが。
ジルの匣アニマルとその能力は明らかになりましたから、
それをXANXUSがどう返り討ちにするかがとても楽しみです。
また、タイトルでは「4人開匣」となっていますが、実質3人ですね。
フランが開匣していない(ように見える)こと、彼が術士であること、また
ヘルリングの力をまったく見せ付けていないことから、今回の彼らの姿は
幻覚だと信じたいです。
今回は合併号なので、とりあえずは再来週までの我慢なのですが、
本当に死亡とかなったら、新年早々凹みそうです;
なにはともあれ、次回も楽しみです!