箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ10号 KHR 標的276『共鳴』

2010-02-07 22:25:51 | 雑誌[J]
背中から大きな羽を生やしツナの背後から首を絞める白蘭と、
身動きできないツナからスタートの今号。

白蘭:『ハハハ綱吉くん!!』 『なんて君は非力なんだろう』
   『こんな細い首カンタンに折れちゃうよ♪』
ツナ:『ぐあっ』

笑みを浮かべた楽しそうな顔で、ググググと力を込める白蘭に苦悶の声を上げるツナ。
白蘭の腕を引き剥がそうと、首に回された腕を掴みますが、力が入らないようです。

白蘭:『もう少しいい勝負になると思ったんだけど つまんないなあ』
   『リングから放たれる炎の大きさは覚悟の大きさだよ』
   『君の みんなを過去に帰そうとする覚悟はこんなものかい?』
ツナ:『ぐっ』

まるで煽るかのような白蘭の言葉に触発され、『みんなで過去へ帰る』という決意を込めたツナに
ボンゴレリングの炎が応えます。しかし、

白蘭:『うーん』 『少し炎圧が上がったかな?』
   『じゃあ僕も♪』

マーレリングの炎圧を上げる白蘭。それに対応するため、更に炎圧を上げたツナに
白蘭は『うんうん その調子』 と満足そうです。
ゴオオオと音を立てて放たれる、強大な炎。

桔梗:『何とすさまじい』 『炎の応酬!!』
ベル:『やんじゃんボンゴレ』 『負けてねーぜ』
骸:『この底力こそが』 『沢田綱吉です』

ベルと骸が、何気にツナを認めているのが嬉しいですね。
そしてやはり、骸は多分、ツナのことを誰よりも信頼しているのではないかと思ってしまいます。

ギョアアアという音を立て、留まることなく上がり続ける大空のリングの炎圧。
と、不意にカアアアンという音が響きます。

白蘭:『きた♪』
ツナ:『!?』

ツナと白蘭のリングから鳴り響く音。
この音を待ち侘びていたかのような白蘭と、状況を理解していないツナを中心として、
膜状になった炎が彼らを覆います。
なにが起こっているのかとまどうボンゴレですが、ディーノの『…共鳴…?』 という呟きが
どうやらその答えのようです。

一方、戦場から離れた場所でも、同じようにカアアンという音が鳴り響き、
ユニの大空のおしゃぶりが炎と光を発していました。
何が起こったのか分からないユニたちですが、彼女だけはすぐにその原因に思い当たったようです。

ユニ:『おしゃぶりが…沢田さんと白蘭の大空のリングに…共鳴してる…?』
リボーン:(7^3(トゥリニセッテ)の大空同士が……呼応してんのか?)

と、不意に炎の結界に包まれたユニは、彼女を取り巻く球状ごと浮いてしまいます。
問答無用で移動を開始してしまった彼女を、ハルや京子が追いかけます。

リボーン:『待ちやがれ!!』
フゥ太の肩からリボーンも飛び出しますが、大空の炎が作った強力な結界の前に弾き返されてしまいます。
どうでもよいですが、リボーンの『ぐわっ』 という声は初めて聞いた気がしますね。

一方、ツナと白蘭のいる地点でも、二人の結界がどんどん広がっていました。
吹き飛ばされないよう距離をとる彼らの前に、やがて中にユニが居る結界が近付いてきます。

レヴィ:『自ら白蘭に接近するとは』 『あの娘 何を考えとるんだ!!』

この発言、レヴィがまともに見えました(ぉ)。
(バカな!!) と焦るツナに対し、白蘭は『僕と綱吉くんに呼ばれてきたんだよ』 と余裕です。
彼がツナを煽ったのは、これが目的だったのですね。

骸:『ボンゴレリングにマーレリングにアルコバレーノのおしゃぶり…』
  『7^3(トゥリニセッテ)のそれぞれの大空が集結しようとしている』
  『リングへの炎の過負荷により』 『引力が発生しているのか?』

骸は物知りで助かります。
それにしても、ほぼ0距離地点にいる白蘭とツナを包み込む結界が、二重ではなく
彼らを中心とした磁界のような形になっているのは何故なのでしょう?

ユニの結界が白蘭の結界の合流しそうなことに焦るボンゴレサイド。
それを止めるため、獄寺と山本が結界を壊そうと攻撃を加えますが、
強力な結界を破ることができません。

山本:『ダメだ!!』 『結界が破れねえ!!』
獄寺:『ちきしょう!!これじゃ中にも入れねえぞ!!』 『こんだけ頭数いんのによお!!』

獄寺の言葉ももっともですね;

ユニ:『沢田さん!!』
ツナ:『ユニッ』 『…来ちゃ…ダメだ…』
白蘭:『まってたよユニちゃん』

やがて3つの結界は完全に合流し、羽交い絞めにされたツナの目の前に降り立ったユニを白蘭が迎えます。
白蘭:『7^3(トゥリニセッテ)の大空は とてつもない炎を放出しあうとこんな特別な状態になるんだ』
   『これで 誰にも邪魔されない3人だけの舞台ができたね』 『7^3の大空だけが存在できる スペシャルステージだ』
白蘭:『といっても 綱吉君にはもう用がないから』 『すぐに 僕とユニちゃんだけの2人っきりの舞台になるけどね』
ツナ:『ぐあ…』

グギギと音を立てツナの首を潰そうとする白蘭に、思わず『やめて!!』 と叫ぶユニに対し、
『んー?』 『今更やめてなんて』 『どの口が言ってるのかな?』 と壮絶な笑みで返す白蘭。

白蘭:『自分を守らせるために ボンゴレの連中に命をかけさせたのはユニちゃんじゃないか』
   『相手は 絶対に勝ち目のない僕だと 最初からわかってたはずだよ?
    何のあてもなく逃げまくって やみくもに犠牲者を増やすだけの逃走劇を仕組んどいて』
   『自分勝手にもほどがあるよ♪』

にっこり笑ってそう非難をする白蘭に、ユニは返す言葉を持ちません。

白蘭:『結局は 自分のために多くの人間が動く姿を見てみたかった』
   『そんな興味本位から 逃げてみようなんて考えたんじゃないのかい?アルコバレーノのお姫様』

その言葉を受けてか、不意にユニのマントの内側から光が漏れます。
それを見つけた白蘭の指摘を受けたユニは、『ダメです…』 『まだダメ……』 と言いつつ
マントの前身ごろをあわせますが、その努力も空しく、隠そうとしたものは、もぞもぞ動いた後に
ゴトトッと音を立てて落下します。

それは、5つのアルコバレーノのおしゃぶりでした。
しかも、すべてのおしゃぶりから、何かがとびだしています。

1つは、マーモンのフードが。
1つは、ヴェルデの眼鏡が。
1つは、コロネロのバンダナが。
1つは、スカルのヘルメットのシールド部分が。
1つは、風の三つ編みが。
それぞれおしゃぶりから生えていました。

リボーン:『アルコバレーノの肉体の再構成がはじまろーとしてんな』
獄寺・フゥ太:『再構成!?』
リボーン:『わかりやすく言えば』 『復活(リ・ボーン)だ』
桔梗:『復活!?』
ディーノ:『最強の赤ん坊達が生き返るのか!!』

その前に、もっと重要なことを確認したいのですが…
風の三つ編み以外も、肉体の一部なんですか?
あまりの目の悪さに「眼鏡も体の一部」と言ってしまうとか、そういう次元の話ではない気がします;
そして、ここの描写のおしゃぶりは、とっても目玉のおやじを連想させますね。

リボーンの言うことには、大空のアルコバレーノの力をもってすれば
仮死状態のアルコバレーノを生き返らせることができるそうです。
アルコバレーノとしての、ヴェルデや風の姿を見れたのは嬉しいですね。
できれば、相棒ペットも一緒に登場して欲しいです。
ベルの『っつーことは』 『マーモンも生き返るのかよ』 という台詞も

なんだか嬉しいです。

桔梗:『!!………まさか…』 『ユニ様の逃亡の狙いは最初から…』
骸:『そうです』 『ユニはミルフィオーレの謀略により抹殺されたアルコバレーノの復活の時間をつくるために』
  『沢田綱吉に自分と仲間のおしゃぶりを守って欲しいと 懇願したのです』

骸は、本当に何でもよく知ってま(略)。

了平:『だ…だが…』 『コロネロ師匠を含む赤ん坊…』
   『アルコバレーノが復活すると』 『どうなるというのだ!!?』

解説を促してくれる了平のこの叫びが、毎回ありがたいと同時に切なくなります。

ラル:『奴らが戻れば この時代の7^3の秩序 すなわち世界の秩序が回復するだろう…』
   『それ以前に 奴らは強い!!!』

そして、毎回了平の叫びを受けて解説してくれる人が居ることもありがたいです。
ラルの言葉の裏を返せば、現在の世界は秩序が失われているということですね。

ラル:『完全(フルパワー)なアルコバレーノと沢田が組めば』 『白蘭を倒せるかもしれぬ!!』

ラルの言葉を、白蘭は目を開けてじっと聞いています。

白蘭:『うーん たしかに ここにはアルコバレーノ殺しの非7^3線装置もないし』
   『今この中で復活されると面倒くさそーだなー』
   『でも その様子じゃ』 『アルコバレーノが復活するのには へたすりゃあと1時間はかかりそうだね』
ユニ:『!!』

にっこり笑ってそう告げた白蘭に、はっとして青褪めるユニ。と。

白蘭:『図星だ』
ツナ:『がっ』

ツナの首へまわした腕に力を込める白蘭。ゴキャッと音がした瞬間、血を吐いたツナは
どさっとその場へ崩れ落ちます。
額の死ぬ気の炎がシュウウと音を立てて消え、Ⅹグローブも毛糸の手袋へとその姿を変えます。

獄寺:『10代目!!』
山本:『ツナ!』
ユニ:『沢田さん!!』

うつ伏せに倒れたまま動かないツナに、獄寺たちが悲痛に呼びかけますが
白蘭は当然のことながら、そんなことにはお構い無しです。

白蘭:『誰が復活しようと僕は負けないけど』 『時間がもったいないだろ?』
   『もう誰もこの結界には 絶対入ることはできない』 『これで君は僕のもの♪』
ユニ:『…………!!』

楽しそうなその宣言に身を竦めたユニに対し、白蘭は笑顔で続けます。

白蘭:『泣いても叫んでも無駄だよ』 『もう アルコバレーノも僕を倒してはくれない』
リボーン:『その通りだ』
白蘭:『!』
ユニ:『!』

白蘭の言葉を肯定したのは、意外にもリボーンでした。
思わず、フゥ太の肩に陣取ったリボーンへと視線をやる白蘭とユニに、リボーンは力強く告げます。

リボーン:『お前を倒すのはアルコバレーノじゃねぇ』 『オレの生徒―――』
     『ツナだ』

リボーンの言葉の真意を測りかねているかのような、骸・ヒバリ・桔梗・XANXUS、そして白蘭の
それぞれの表情と、倒れ伏したまま動かないツナの姿で以下次号!!

ここにきて、匣兵器アニマルの存在が薄れていることが少し寂しいです。
ボンゴレ匣の力についても、まだ全員のすべての力が発揮されたわけではないと思っているのですが
今後登場してくれるか、微妙なところですね。

それにしても、アルコバレーノ復活の真っ最中のおしゃぶりでも、白蘭の目的のために使用できるのでしょうか。
そもそも、彼がユニを手に入れようとした目的は、アルコバレーノのおしゃぶりを操ることの出来る
大空のアルコバレーノという存在が必要だったからだと思うのですが、
ガス欠揃いのボンゴレサイドの面々を前に、彼女もろとも自分を大空以外のボンゴレリング、
ひいては同じく大空以外のマーレリングから隔離する理由がわかりません。

7^3が目的と言いつつ、彼がそれを得るための行動をしているように見えないのは、
私がなにか見落としているからかな?
ユニの精神を壊してしまえば、永遠に自分の目的は果たせないことも分かっているはずですが、
白蘭はユニをこれからどうしようとしているのでしょうか。

今話のラストでは、久々に家庭教師から生徒への信頼の言葉が聞けたのが
嬉しかったです。こういうときのリボーンの「オレの生徒」という台詞は、
結構重みがあるように感じます。
今回のツナは、死ぬ気丸によって超死ぬ気モードになっているため、
小言弾と違い小言は聞こえていないと思います。
それ以前に、意識があるかも怪しいですが;
それでも、力強い家庭教師の想いが届いているとよいなと思います。

白蘭が次にどのような行動に出るのか、ツナは反撃ののろしを上げることができるのか、
リボーンを始めとした結界の外にいる面々は動くことができるのか、
京子やハルたちもこの場に集結するのか、復活したアルコバレーノの姿を見ることはできるのか
などなど、気になることが盛りだくさんですね。

なにはともあれ、次回も楽しみです!


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3 コメント

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こんにちは (アリス)
2010-02-08 18:05:55
こんにちは、お久しぶりです!
最近、マラソン大会の練習や外部模試、漢検に来週からの期末考査と何かと忙しくコメントすることができませんでした(;_;)

では感想に…
私もベルと骸がツナのことを認めているような発言がすごく嬉しかったです
かつての敵がここまで協力的な状態って素敵です

何だかボンゴレ内の何人かで役割決まってきてますよね
骸…質問に答える(もしくは推測)
了平…質問を投げかける
獄寺…結果的に否定される答えを述べる
何だか獄寺くんが切ないです……

そしてアルコバレーノの肉体構成ということですが、ヴェルデの眼鏡は私も驚きました;
というか、風以外のみんなはほとんど持ち物と言うか。。
白蘭さんを倒すのはリボーンの生徒であるツナとはいえ、みんなには復活してほしいです><!

最近のREBORNは色んな「なぜ?」が解明されていくのでいつも以上に面白いです!^^
今号も更新ありがとうございました
それでは失礼致します
返信する
近況報告&感想 (マダオ)
2010-02-08 21:06:23
更新乙です~
生徒会の一存キャラクターファンディスク(3000円)買って財布の中が残りわずかなマダオです(笑)。
財布から金が…(汗)。

では今週号の感想に。
アルコバレーノ達が復活したら白蘭も倒せそうですね。
肉体再生のあのシーンは一瞬引いてしまいました(笑)。
リボーンはツナが倒すと言ってましたが、どーやってボロボロの状態から倒すのかが謎です。
アルコバレーノ達が時間稼いで、その間に回復するみたいに予想しております。

最後に7^3の秩序って一体どんな秩序なんでしょうね。

次回を楽しみにします。
返信する
ありがとうございます (書庫の管理人)
2010-02-14 01:58:25
申し訳ないことに、お返事が大変遅くなりまして
すみません。失礼致しました。

アリスさん>

こんにちは、アリスさん。お久し振りです。
お忙しい毎日をお過ごしだったのですね。
頑張ってらっしゃるアリスさんですから、期末考査対策も
しっかりとされてることと思います。
アリスさんの実力が発揮できるよう、応援しております。

ベルと骸の発言は、拙管理人もアリスさん同様嬉しかったです。
骸は、結局は誰よりも頼りになる守護者となっていますよね。
そして、ボンゴレ内の役割分担に大笑いしておりました。
まさしくそのとおりですね。改めて獄寺が若干可哀想になってき…
た半面、そんな彼を見るのは正直楽しいですが(笑)。

「風以外のみんなはほとんど持ち物」とのご指摘はご尤もです。
拙管理人もそう思います。あそこから、どうやって肉体が再生されるのか見ものです。
7人揃ったアルコバレーノの姿が見れることを期待しておきましょう。

謎が解明されつつも、話の展開のスピードも衰えていない本作は
益々目が放せませんね。

いつも温かいお言葉をありがとうございます。
ご丁寧なコメントに感謝致します。
アリスさんも、いろいろお忙しいようですが、無理せず頑張ってください。


マダオさん>

労いのお言葉をありがとうございます。
『生徒会の一存』がお好きなのですね。面白い作品ですよね。

アルコバレーノの肉体再生のシーンでは引いてしまいましたか。
お気持ちは分かります(笑)。
復活したアルコバレーノを見たいと思っているのですが、
それまで白蘭が待ってくれるかは疑問ですね。

7^3の秩序については、拙管理人も「世界の秩序」としか
認識していません。
もしかしたら、白蘭が強大な力を揮えるのも、
今現在アルコバレーノが失われているからかもしれませんね。
この辺りは、今後の展開を楽しみにしておきましょう。

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