箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ26号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的194『SISTEMA C.A.I.その2』

2008-05-26 00:58:29 | 雑誌[J]
 今週は雷の攻撃を放った後、主の元へと戻ってきた2頭の黒狐を
両脇に従え、匣を手にしたγからスタート。
なんとか昏倒することは避けたらしい獄寺ですが、
C.A.Iのシールドを貫かれ、吐血するほどの傷を負います。

γ:『この匣はアップデート匣でな。
   開匣されると雷狐は強大な力を纏い 黒狐(ネレ・ヴォールピ)となる』

正確には「あの日より封じた力を元に戻したといった方が正しい」のだ
そうですが、その辺の事情を説明する気はないようです。

『油断しただけだ…』と再度γに対し攻撃を仕掛ける獄寺ですが、
パワーアップした黒狐の前に、攻撃は弾かれ、逆に接近を許します。

獄寺:(こうなりゃ一番強力なのをおみまいしてやるぜ。
    嵐プラス…雷!!)
   『赤炎の雷(フレイムサンダー)!!』

髑髏型の腕の武器から放たれる強烈な一撃。
しかし、回転しドーナツ状になった黒狐が衝突することにより
攻撃は霧散します。
そのまま突撃してきた黒狐を、シールドで防ぐ獄寺に静かに語るγ。

γ:『フッ…。いちいち黒狐の能力を説明してやってもいいが
   究極的にはオレとおまえの差は一点につきる』
  『おまえのリングはオレのマーレリングと同じ
   7^3(トゥリニセッテ)の一角 ボンゴレリング 
   匣兵器もイノチェンティのオリジナルならオレの黒狐と遜色はない』
  『お互い兵器に大差がないのに 炎のパワーに差が出る理由は何だと思う?』
  『覚悟の差だ』

黒狐の技の説明は飽きたようです(←違)が、この教えるような姿勢は
やはり根っからの兄貴分なんですねγ。
この際問いかけて即行答えを言っていることはスルーします。

『な…にを!!』と反論しかけた獄寺ですが、次の一瞬の後に
シールドを突き破った黒狐の攻撃を両脇腹に受け、膝を付きくず折れます。
γの元へと戻る黒狐。
そして、倒れた獄寺に対し、自分が「本物の覚悟」をしていることを告げるγ。
悔しさを隠し切れない獄寺に向かい、『今 楽にしてやる』と止めを刺そうとする
γですが、黒狐の様子がおかしいことに気付きます。

何かに怯えているような様子を見せる黒狐。
と、不意に「ガルルルルル」という唸り声が聞こえてきます。
瓜の声かといぶかしむ獄寺ですが、明らかに仔猫の声ではありません。
しかし、声は身動き一つせず倒れている漢我流の方から聞こえてきます。
先程瓜が、その漢我流の傍へふっ飛ばされたことを思い出す獄寺。
見ると、漢我流のお腹の部分が膨れ、なにかが蠢いています。

『あの声を黙らせろ』 とγが黒狐に命じた次の瞬間、
我流のポケットから眼光鋭いなにかが飛び出し、獄寺の傍らに陣取ります。
「ガオオオ』 と咆哮する、明らかに肉食獣の特徴である犬歯を持ったモノに怯える黒狐。
呆気にとられた顔で、自分の傍らに立つモノを見やった獄寺は、
その正体に気付きます。

獄寺:『ま…まさかおまえは…晴の活性で成長した…瓜なのか!!?』

巨大な豹の姿になり、自分の体の1.5倍はあろうかという尻尾を燻らせ、
前足の付け根からは炎の宿ったプロテクターらしきものを身に着けた
荒々しい瓜参戦で以下次号!

成長した瓜はデカ過ぎるほどデカいですが、かっこよいです。
皆がそれぞれ動物匣を持っているのが羨ましいなぁ。
ツナにも、こういう動物匣兵器を早く持って欲しいのですが、
それ以上に相棒ペットも早く持って欲しいと思う今日この頃。
やっぱりライオンかなぁ。

獄寺は頭脳派で、唯一の中距離支援キャラだと分かっていますが
γとの戦力差=『覚悟の差』というのが、ちょっと切ないです。
それだけγの覚悟がスゴイのは分かるのですが、結局また
匣兵器(狐VS豹)の差で勝つというのは、見ててちょっと辛い。
獄寺自身の覚悟、獄寺自身の強さで敵に打ち勝って欲しいなと思います。
かといって、γにも負けて欲しい訳ではないので心境は複雑ですが;

しかもこれで獄寺がγに勝ったら、10年前の獄寺>了平の図式が成り立ちそうで
それも複雑…いや、10年後の闘いは相性ですよね相性。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ25号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的193『獄寺隼人VS.γ』

2008-05-19 00:23:12 | 雑誌[J]
今週は、SISTEMA C.A.Iを発動させ、左腕に髑髏型の火炎放射武器、
そして肩には瓜を乗せた獄寺が表紙でした。
しかし次のページからはツナサイドに舞台が移っていますわお。

X BURNERのフォームを自分で矯正するというスパナの言葉を
いまいち理解できていないツナ。
それに気付いたスパナは、具体的にどうやるかを説明し始めます。

まず、コンタクトディスプレイと呼ばれる、眼球に直接つける
コンタクトレンズ型の表示装置を装着。
それをXグローブと連動させて、左右のグローブの炎を出力状況を映し出し、
左右のバランスを対称にする。

『え?…それだけ?』 とあっけにとられるツナですが、
『たしかに感覚だけで左右を対称にするのは相当難しいみてーだからな。
 客観的に見るのは単純だがいい考えかもな』
というリボーンの言葉に『へ…へえ…』 と頷いて見せます。
ここは、ツナのリボーンに対する信頼の高さが窺えますね。

そんなツナを満足そうに見やるスパナですが、意外なところから
ちょっと待ったコールが響きます。

ジャンニーニ:『私は反対ですよ!!』
       『ミルフィオーレの技術者の言うことなど信用できません!!
        10代目の身に何かあったらどうするんですか!!』
ツナ:『ジャンニーニ…』

ツナの身を案じ、ブツブツ言っているジャンニーニの態度が
何故か嬉しかったです。
そんなジャンニーニに、しかしスパナは、これは匣兵器ですでに使われている
信頼できる技術であることを告げます。

場面変わり、獄寺サイド。

獄寺は、どうやらそのコンタクトディスプレイを使用しているようです。
冷静にγの状態を推察するその目の前で、獄寺の攻撃をなんとか弾いた
γが姿を現します。

γ:『複数の炎とは なかなか驚かせてくれるな中学生。
   だが そろそろオネンネの時間だぜ』 『永遠にな』
獄寺:『やってみな』

電狐(エレットロ・ヴォールピ)を繰り出すγ。
彼は、獄寺が中遠距離向きの戦闘スタイルであることから、
苦手であろう近接戦闘に持ち込もうとします。

獄寺の攻撃をかわしつつ接近するγですが、
左右に展開していた電狐が封じられてしまいます。
しかし、自分自身が攻撃することにはなんら支障はないと
獄寺の真正面に接近したγに向かい、獄寺は雲属性の弾を打ち込みます。
爆発的に増殖した弾を避けきれず被弾するγ。

獄寺:『SISTEMA C.A.IってのはCambio Arma Istantaneo(カンビオ・アルマ・イスタンタネオ)
    瞬時武装換装システムのことだ。
    瞬時に切り替わった弾の特性についてくれなかったみてーだな。』

その言葉どおり、傷だらけとなったγは、物陰で一時休息をとります。
傍らでγの手や足を舐める電狐が可愛いです。

懐から黒い装飾の付いた匣を取り出したγは、それに目をやりつつ
(こんなところでくたばってらんねーな…) と思いを馳せます。
それは、幻騎士が訪ねてきたときのこと。

γ:『話ってのは何だ』
幻騎士:『これだ』

匣を取り出し、γに見せる幻騎士。
それを見た瞬間、γの顔色が変わります。

γ:『その匣!!』 『なぜ おまえが持っている!!

無言の幻騎士に対し、何かを悟ったγ。

γ:『まさか幻騎士!!』
幻騎士:『聞け γ』
γ:『返答次第では許さねえぞ!!』
幻騎士:『貴様ならわかると』
    『貴様にこの匣を渡せば 自分の言わんとしていることは
     伝わるはずだと言っておられた』
γ:『!!』 『なん…だと…?』
幻騎士:『そうだ。ミルフィオーレ第一部隊長にして 我らブラックスペルのボスからだ』
γ:『ま…まさか…』
幻騎士:『おまえに返す時だと』『ユニ様が』
γ:(……姫が…)

γの脳裏に浮かぶのは、玉座に座るユニの姿。
小学生か中学生くらいの少女なのに、女王様の貫禄十分です。
お腹と足の露出がかなりスゴイですが、若い女の子は
冷やさない方がよいと思います。

幻騎士:『それを使うか否かは貴様の自由だ』

その一言を残し、席を立ち退室する幻騎士。

回想が終わり、匣をじっと見つめなにやら決意を固めたらしいγ。

獄寺が、γがいると思われた場所に更なる攻撃を仕掛けますが、
そこには誰もいません。代わりに、宙に浮かび、巨大な電気を帯びた塊を
左右に配置した人影が目の前に現れます。

黒く変色した電狐。その不気味さに目を奪われている獄寺に
γが静かに告げます。

γ:『何年かぶりにこいつを開けたが 相変わらずすさまじい』
  『悪いが こいつを開けちまったら カタはつく』

強大な電撃が獄寺を包み込んだところで以下次号!

γにとって、ユニは特別な存在なのですね。
姫と呼ばれているということは、彼女も王族だったりするのでしょうか。
匣に対するγの想い、そして何故匣を没収されていたのかも気になります。
獄寺にはここで負けて欲しくない反面、γがヤラレるのも
見たくない気がします。かといって、入江に部屋の組み換えさせられて
ドローになるのもなんだかなと…;大人しく続きを待つのが一番ですね。
次週も楽しみです!

sheherazade:島みやえい子

2008-05-05 11:29:05 | 音楽
アルバム『ひかりなでしこ』収録

千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)を題材にした作品。
曲調は短調ベースで、オリエンタルな雰囲気を醸し出している。
なお、タイトルとなっているシャハラザードとは、
千夜一夜物語の中で物語の語り部となっている姫の名前である。

妃に裏切られたことで女性を憎むようになり、夜伽を命じた女性を
殺し続けるシャフリヤール王。そんな王に嫁いだ、大臣の娘シャハラザード。
彼女は、王に夜毎物語を聞かせるのだが、よい場面になると
『続きはまた明日』と告げ、話を打ち切った。
シャフリヤールは続きが気になり、シャハラザードを毎晩呼び、
また彼女を殺すことなく話を促した。
そんな日が千日続き、終にはシャフリヤールは女性への憎しみを解く。

分かりやすいメロディラインで歌いやすい。
また、この世界観を詠っていることを知れば、より一層この曲へ
のめり込めると思う。

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こよいも私を呼びますか?
ベルベッドのベッドの中
あなたは私の中

それでもかくし持ってますか?
許してはいないのですか?
刺さる程の空の三日月

さぁ 私のうでの中 昨日の続きを話しましょう
でも話は 終わらない 終わらせるわけにいかない
物語の結末が どうか私の結末に
ならない事を願うだけ

あぁ 千夜一夜 サイを投げないで
悲しい shahryar 愛に変わるまで
私はあなたのそばにいる

あぁ 千夜一夜 リュトンが片手から
すべり おちるとき 私の胸から
もう片方の手も そっと引き抜き
愛し shahryar 赤子を抱くよに
朝まで あなたを 抱きしめよう
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心霊探偵 八雲―赤い瞳は知っている[1]:都戸利津/(原作)神永 学

2008-05-04 02:59:06 | 漫画[少女]
別冊花とゆめにて連載終了

『心霊探偵 八雲―赤い瞳は知っている』の漫画版。
全2巻で完結している。

大学2年生の小沢晴香は、キャンパス内にある
映画研究同好会の扉を叩く。晴香の友人が3人で肝試しに行き、幽霊を見たという。
その内1人が倒れ、いまだ意識がはっきりしない。その友人を助けるため、
超能力があると噂される斉藤八雲の協力を仰ぐために。

扉の向こうにいたのは、寝癖の付いた髪と眠そうな目をした
晴香と同じ大学2年生の男。
超能力はないが幽霊を見ることができるという八雲とともに
友人に憑り付いた霊についての調査をすすめるうち、
晴香自身も殺人事件へと巻き込まれていく。

+ + +

 久々Reborn以外の作品の感想。
本の裏表紙に書かれてある言葉と赤い左目の表紙イラに惹かれた。

無愛想でマイペース、口を開けば皮肉と毒舌。
霊の姿を見、声を聴くが除霊は出来ない。
霊の残すメッセージを解き明かし、生者の罪をあばく―――!


元々「推理モノ」「皮肉口調」というものに惹かれやすいのだが、
『霊が見えるけど除霊はできない』という設定が、本を手に取るきっかけだった。
冷静に考えれば、現実的にそういう人は多々いるどころか寧ろ大多数なのだろうが、
漫画や小説の設定としては珍しいと思う。

霊を映す赤い左目を持つが故、世間の奇異の目にさらされてきた八雲は
普段は黒いコンタクトでその瞳の色を隠している。
しかし、あるきっかけでその瞳を見た晴香は、八雲が今まで出合ったことのない
反応を見せる。このシチュエーション自体はありがちなのだが、
ぶっきら棒で類稀なる皮肉屋である八雲の抱える闇や、
ふとした瞬間に見せる優しさ、何よりずば抜けた頭脳に魅せられた。
晴香も、明るい性格ながら能天気というわけではなく、
どこにでもいるような普通の女の子というのも、またよい。

今巻には原作の第1巻のちょうど半分にあたる「FILE1 開かずの間」1~3話(完結)
「FILE2 トンネルの闇」1(前編)が収録されている。
原作と異なる部分もあるが漫画版のほうが明るく、話にも救いがあるのは
掲載誌の傾向によるものかもしれない。

近々、原作についても感想を述べたい。