箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ01号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的220『We are VARIA!!』

2008-11-29 02:56:24 | 雑誌[J]
何故英語タイトルなのかがよくわかりませんが、今週は
入江が鍵となると語ったイタリア戦線の現状解説からスタートです。

まず、「ボンゴレの奇襲作戦を早期に察知したミルフィオーレが
 圧倒的戦力でボンゴレの連合ファミリーを追い詰め」ますが、
「XANXUS率いるボンゴレ独立暗殺部隊ヴァリアーの急襲により
 わずか10分でミルフィオーレの指揮官のいる古城は占拠」されます。
「しかし これにより32名しか隊員を持たないヴァリアーは四方を
 圧倒的兵力のミルフィオーレ勢に囲まれ、窮地に立たされ」ます。

スゴイです、1ページで終わりました。流石です。
目を見開いたまま血を吐き転がっている敵の指揮官は、ホワイトスペルですね。
暗殺部隊は、その名の通りの働きをしたようです。

前号のラストは、中央に位置するミルフィオーレ指揮官のいた古城だった模様。
そして表紙は、「VARIA」の文字に切り取られたヴァリアー幹部の面々です。
ルッスーリアはいつでもお茶目ですね。

さて本編。
敵の本拠地の真っ只中、取り囲まれているヴァリアーの会話からスタートです。

ルッスーリア:『んもうっ』 『嫌になっちゃうわ!!』

バルコニーらしき部分にスクアーロ、ルッスーリア、ベル、レヴィ
そして新入りが集結しています。

ルッスーリア:『篭城戦なんて退屈よ!!』 『ディフェンスなんて性に合わないわ!!』
ベル:『残ったボンゴレ連合軍もあてになんねーしな 』
   『こんなことなら跳ね馬 日本に向かわせるんじゃなかったか?』
レヴィ:『何を弱気になっておる!!』 『この程度の敵!!我が手にかかれば造作もない!!』

彼らも、今の状況が決して芳しくないと思っているようですね。
レヴィのヒゲの濃さがなんともいえません。
ディーノを日本、つまりはツナのところに向かわせたのは、ヴァリアーの判断なのでしょうか。
なんだかんだいっても、今後の行動の指示をしたり、ツナ達の動向を気にかけているようなのが
嬉しいです。

新入り:『レヴィさーん』『だったら1人で造作もなくやっちゃってくださーい 見てますんで』
レヴィ:『何!?』
ベル:『ししし』

大きなカエルの帽子を被った新キャラは、根が真面目なレヴィを思いっきりからかっています。
表情をあまり変えずに喋っているところをみると、かなりよい性格をしているみたいですね。

レヴィ:『だが地形状敵が攻めてくる地点は限られている!!』
    『決して悪い状況ではない!!』
新入り:『"だが"の使い方おかしいだろ 変態雷オヤジ』
レヴィ:『ぬおう!?』 『貴様 今何と言った!?』
新入り:『キレイな空だなー』

からかってます、素で先輩をなめています。
そんな二人のやり取りを、ルッスーリアはレヴィをなだめながら、
ベルは笑いながら見ています。なかなかに緊張感がない光景です。和みます。

ルッスーリア:『で みんなの配置はどうするの?』『スクアーロ作戦隊長』
スクアーロ:『う゛む…』

スクアーロが作戦隊長ということは、この現場の指揮官的立場なのですね。
XANXUSの姿が見えませんから、現場はスクアーロの責任において動くようです。
流石、仮にも次期ヴァリアーのボスと見込まれた男だけあります。

スクアーロ:『レヴィとルッスーリアは城で待機して 何かあればサポート』
      『オレは東の抜け道を守る 南はベルとフランだ ザコは好きにつれてけ』

新キャラの名前がフランだということが、やっと判明しました。
東の抜け道というのは、ヴァリアーが奇襲をかけたときに使用したのでしょうか。
その言葉を聞いたベルが、あからさまに嫌な顔をします。

ベル:『ゲッ』 『オレがフランのお守り?』
フラン:『いやなのはミーも同じですー あいつ嫌なタイプですのでー』
    『前任のマーモンって人の代わりだとかで こんなかぶりもの強制的に
     かぶらされるのも納得いかないしー』

語尾を伸ばすのが特徴的なフランの一人称が「ミー」ってことに驚きました。
しかも、カエルの被り物は、強制的にかぶらされているようです。
ヴァリアーのメンバーは、そんなにマーモンのこと気に入ってたんですか…。

ベル:『…スクアーロ作戦隊長』 『任務中 あのカエル死ぬかもしんない…オレの手によって』
スクアーロ:『ざけんなガキィ!!新米幹部はペーペー幹部が面倒みんに決まってんだろぉ!!』
ベル:『オレもうペーペーじゃねーし』

素敵なギスギス具合です今のヴァリアー。
ベルがわざわざ「作戦隊長」と言うのもよいですね。
「面倒見るのが当たり前」というところに、スクアーロの面倒見のよさが現れています。

レヴィ:『ベルッ』 『ベルッ』
ベル:『?』

ヒソヒソとベルに声をかけるレヴィが(かまわん殺れ!!)(殺ってしまえ!!)と
ウィンクで合図を送りますが、そのアイコンタクトの意味を正確に読み取ったベルに
『やだねっ くさってもおまえとは組まねえ』 とそっぽを向かれ、
スクアーロには 『ゴラ!!』 『くだらねえ目くばせしてんじゃねえ!!』
鳩尾に膝蹴り食らわされてしまいます。
しかもそれが綺麗に入ったらしく、盛大に吐いています。
こんなところで、モザイク見るとは思いませんでした(笑)。

ルッスーリア:『んふっv』 『私達って本当 身も心も汚い集団よねぇ♪』

ルッスーリアは何故か嬉しそうです。

スクアーロ:『オラァ わかったら行けぇ!!』 『ザコ新兵は好きなとこへついていけ!』

スクアーロの号令で動きだすベルとフラン。
ルッスーリアが『いっぱい殺ってくるのよ~~!』 『匣も忘れずにね~~♪』
見送りの声をかける後ろで、スクアーロがレヴィに『いつまでも汚ねーな!!』
蹴りを入れています。
この騒がしさは楽しくて好きなのですが、つくづく、暗殺部隊という肩書きが怪しい集団だと思います。

場面変わり、ミルフィオーレ仮設本部。
ここは、古城の喧騒が嘘のような静けさです。

仮説本部のボスの下に、報告が入ります。
内容は、城を落としたのがヴァリアーであること、そして
白蘭より、この戦いの総指揮を、ここのボスに任せるとの伝令が届いたこと。

それを聞いた側近は、ボスのために優雅に紅茶など準備しています。
彼が言うには、前任の指揮官は、白蘭がわざといけにえにささげたようにすら
感じる程無能だったそうです。

『ここを仕切るのは6弔花であるボスにこそふさわしい』

ボスと呼ばれた人物は右手の中指にマーレリングをしています。
無言のまま、静かに笑みを浮かべる「ボス」なる人物。

側近:『あなた様を見たら』 『さぞかし奴らもおどろくでしょーな』

ということは、この「ボス」はボンゴレサイドと顔見知りなのでしょうか。
一瞬、白蘭と対峙した後の骸かとも思いましたが、霧のマーレリングは
既に幻騎士が所持していたので違うでしょう。
雲か嵐の属性の人物のはずですが、複数の波動が流れている場合もあるので
なんとも言えません。

場面変わり、森の中を疾走するベルとフラン。

フラン:『ベルセンパーイ』
    『やっぱ前いってくださいよ 殺気が背中に痛いですー』
ベル :『しししっ やだね』 『脳と心臓どっち刺すか決めるから待ってろ』

足は止めずに不毛な会話を続ける二人。
ベルは嬉々としてナイフを取り出しています。

フラン:『ほんっと歪んじゃって生き物として最悪ですよねー』 『堕王子って』
ベル:『だれが堕王子だっ』
フラン:『でっ』

「堕王子」の言葉にカチンときたベルが投げたナイフが2本、グササっと
フランの背中に突き刺さりますが、声こそあげたもののフランは倒れることなくそのまま走り続けています。

フラン:『あ~涙でてきた…』 『絶対アホのロン毛隊長にちくりますー センパイ殺す許可もらいますー』
ベル:『おい…刺さったら死ねよ』

珍しくベルがツッコミ入れてますが、しっかりナイフが刺さったのに
涙目になっただけのフランはどのような力の持ち主なのでしょう。
マーモンと同じく幻術使いなのか、ジンジャー・ブレッドのような人形遣いかな?
しかし、新入りにもアホ認定されているスクアーロが少し不憫です。

フラン:『思うんですけど… センパイそんなんで頭のネジ抜けてるから』
    『本当は 祖国を追い出されたんですよー』
    『きっと家族とかに嫌われて帰れないからヴァリアー入ったんでしょ?』
ベル:『バーカ』 『それはねーよ』

言いながら、更に先を行くフランの背中にナイフを投げるベル。

ベル:『だって みんな殺しちまったもん』
フラン:『でっ』『いいかげん刺すのやめてくださーい』

間延びした口調、のんびり屋というかマイペースなのですねフランは。
慇懃無礼とまではいきませんが、ですます調でここまで罵詈雑言を並べられると
逆に楽しいです。言いたいことをポンポンと言うフランの、軽快な口調が堪りません。
そういう意味では、普段あまり興奮することのなさそうなベルとは
似たもの同士なのかもしれません。

ベルの家族の話が唐突に出てきたのは気になりますね。
ただの会話の流れとスルーしてよいのか、それとも何かの伏線でしょうか?

更に場面変わり、一人森を駆け抜けるスクアーロは、何かの気配を感じ
一旦木の上に身を置きます。

スクアーロ:『何だぁ?』

訝しげに視線をやるその先で、ガササと音がし、ヴァリアーの隊員が落ちてきます。

部下:『報…告します…』
スクアーロ:『なっ』 『誰にやられたぁ!?』
部下:『XANXUS様です…』
スクアーロ:『だとぉ?』

地面に倒れ伏したまま報告を続ける部下。

部下:『肉が食べたいらしいのですが…用意…できず…』

食事のときに暴力振るう相手はスクアーロじゃなくてもOKなようです。

スクアーロ:『なぁ?最高級のラム肉を持ってきたはずだぞぉ!!』
部下:『そ…それが…』 『牛肉を…食べたかったらしく………』
スクアーロ:『和牛のサーロインももってきたはずだぁ!!』 『他のコンテナをよく探せぇ!!』

コンテナに入れて準備してたんですか;
しかも、どんな要望にも対応できるように、複数のお肉を準備してたんですか;

そんなやり取りの最中にも、更にもう1人降ってきます。

部下その2:『それが…隊長…』 『フィレ肉を食べたいとのことで…………』
スクアーロ:『そいつも持ってきたはずだぁ!!』

持ってきてたんですか!!?
どこまで準備がよいのですかスクアーロ…。
面倒見がよすぎるというか準備万端過ぎるのに報われない彼に、涙で前が見えません。

と、更にもう1人部下降ってきます。彼も先程の部下その2同様、
ナチュラルに会話に入ってきます。

部下その3:『それが…』 『手がすべったとかで床に落として…………「こんなもの食えるか」と…………』

ここに来てようやく「ブチッ」とスクアーロの血管が切れます。
デフォルメの顔にこめかみ辺りから血が勢いよく噴出されているのが可愛いです。
いや、もうちょっと早くキレてもよかったと思います(笑)。
しかしXANXUS…実はドジなんでしょうか?
そしてどこまで我がまま…更に性格というか、精神年齢が低下している気がします;

大体、何故このタイミングで牛肉食べたいとか言うんでしょう。
自分の失敗で肉がダメになったからって暴れるとは…いえ、それがXANXUSなのですね。
でも、XANXUSにやられた部下が、単独行動中のスクアーロのところに報告に来る辺り
わかってますね皆さん。多分スクアーロが作戦隊長じゃなくても、彼らは
スクアーロのところに「どうしたらよいのでしょう」と相談しに来たに違いないです。

スクアーロ:『あんのクソボス!!』 『このクソ忙しい時に!!』

白目で怒りの雄叫びを上げるスクアーロに、XANXUSにやられた部下3人も流石にビビリますが、
その次の瞬間、スクアーロの背後から敵が接近するのを見て取ります。
その数3人。しかし。

スクアーロ:『…………う゛お゛ぉい』 『オレは今ムシのいどころが――』

言いながら、慌てることもなく据わった目で言葉を紡ぐスクアーロは
リングに炎を灯し、匣に注入します。

スクアーロ:『悪いんだぁ!!!』

スクアーロの怒りとリンクするかのように飛び出した匣兵器、
巨大な鮫の姿をした「暴雨鮫(スクアーロ・グランデ・ピオッジャ)」が
一瞬のうちに敵をなぎ倒したところで以下次号!!

今回は、ギャグ満載でとても楽しかったです。
フランのキャラクターもよいですね。彼の活躍が今後楽しみで仕方ありません。
彼の能力ももちろんですが、なによりヴァリアーの面々の属性も気になります。
本当に、リング争奪戦時の守護者になぞらえたままの属性なのかな?
獄寺のように複数の波動が流れている場合もありますし、
これからどんどん新しいのが出てくるであろう匣兵器も楽しみです。

ディーノは日本に向かっているようですから、そのうちツナ達と合流するかなと期待しています。
しかし、ボンゴレ側の奇襲作戦が、早々にミルフィオーレに漏れていたことと、
どうやらボンゴレと係わりの深いらしい新指揮官の正体が気になります。
ボンゴレの一大事というのに、行方がわからなくなっている門外顧問も
可能性としてはなくはないですが、流石に2シリーズ続けて壮大な親子喧嘩は
しないだろうと思うので却下。
思いつくのは、ランチアくらいかな??
後、今回もXANXUSはマイチェアーを持参しているのかも気になります(←どうでもよい)。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ52号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的219『真相』

2008-11-22 03:48:51 | 雑誌[J]
土曜日発売の今号。表紙は、床に散乱した膨大な量の資料と数台のノートPCに
囲まれた状態で、ミルフィオーレの隊服の上着を脱ぎ、Tシャツ姿で寝転んだまま
大きく伸びをしている入江です。まさしく埋もれていますね。
スパナが機械弄りメインの技術者ならば、入江は制御プログラムメインの
技術者といったところでしょうか。

さて、本編。

衝撃の入江の「味方」発言が俄かに信じられないボンゴレサイドの
『なっ』『オレ達の味方だって!?』という声からスタートです。

入江:『う……うん』 『そうなんだ…』

ぽっかーんと呆気に取られているリボーンの表情が妙に可愛いです。
獄寺は険しい顔ですが、彼はまずは疑う・敵とみなすのがお仕事なんでしょうね。
お人よしのツナの右腕としては、必要なスキルです。

座り込んだままの入江は続けます。

普段入江の行動は、部下と監視カメラによって、24時間白蘭につつぬけになっていたそうです。
今回ツナ達が全てをメチャクチャにしてくれたおかげで、やっとミルフィオーレでの立場を
気にせずに話せると。

白蘭に常時行動が筒抜け、ということは白蘭は、「最も信頼する部下」と言っておきながら
入江のことを信用していなかったのでしょうか。
アネモネの花言葉については、先日コメントレスでも書きましたが、「期待」の他に
「真実」「はかない夢」「消える希望」というものもあるそうです。
となると、この入江の裏切りについても、白蘭はすべて承知の上かもしれません。

入江:『はぁ~ ずっとこの時を待ってたんだよ…』
   『この基地での この状況での出会い方こそが』『僕らの設定したゴールだったんだから』
ツナ:『!?』 『ゴール…?』
獄寺:『な…何言ってやがる!!』

ゴール…と言っていますが、入江は今後どうするつもりなのでしょう。
ここまで明白にチェルベッロに対し手を上げた以上、今後の彼女達の処遇も
もちろん考えているとは思いますが。
通信機器が破壊されたのをよいことに、日本支部は壊滅したとでも偽り続けるのでしょうか。
白蘭への報告の辻褄あわせをするよりは、そちらの方が現実的かもしれません。
幻騎士の存在を考えると、難しい気もしますが。
ところで、そもそもどうしてチェルベッロは白蘭の傍にはいないのかな?

入江が、立ち上がりながらした説明によると。
ミルフィオーレがボンゴレリングを奪うために、ツナ達をこの時代に連れてきたのは事実だが
彼らが入江正一を標的にこのアジトに乗りこむようにさせたのは、入江がミルフィオーレに
秘密で仕組んだ計画だったそうです。

あれ?クロームの夢ひいてはツナの夢に干渉したのは骸でしたよね。
彼のあの行動がなければ、この装置を目指すことはなかったと思うのですが。
それとも、10年後獄寺が最初にツナに示したとおり、
「入江がいるからこそミルフィオーレが脅威となった」と思わせることこそが
彼の計画だったのでしょうか。

入江がそうまでしてツナ達をこの基地のこの場所へくるように仕向けた理由。
それは

入江:『君達を鍛えて』 『強くなってもらうためにね』

リボーンの「戦うたびに強くなる」「実践あるのみ」という言葉を
強制的に実行させたようです。

入江:『たくさん ひどいことをして…』 『本当にゴメン…』

辛そうな顔で謝罪の言葉を紡ぐ入江。
右手の中指には、ちゃんと晴のマーレリングをはめていますね。

入江:『でもこれから来る戦いに備え 短時間に飛躍的な成長をしてもらうには
    この方法しかなかったんだ!!』
ツナ:『……?』 『これから来る戦い…?』

きょとんと呆けた顔をしている師弟が可愛いです。

入江:『そうだ!!君達の本当の敵は僕じゃない』
獄寺:『ふざけんな!!作り話に決まってるぜ!!
    てめーがやばくなってきたんでオレ達を丸め込もうってんだな!!』

入江の言葉に反発する獄寺。
それに同調するかのように、「そんな話信じられるか!!」と叫ぶボンゴレサイドを
入江は必死に説得します。

入江:『ま…待って!考えてみてくれよ!!』 『君達を殺そうと思えばもっと早く殺せたさ!!』

その言葉にハッとし、衝撃を受けるツナ達。

いくらミルフィオーレが油断していたとしても、その戦力差は天と地ほど。
ツナ達をいっぺんにじゃなく何人かずつ この時代のツナ達と入れ替えたのも
この時代の、10年後の彼らに過去のツナ達を導いてもらうためだったそうです。

入江は更に続けます。
この基地に来てからも、入江がもっと早く基地を動かして捕える事も出来たが、
それではツナ達が経験を積む事ができないから、ワザとモタついて遅らせたと。
そして、守護者でない守護者でないイーピンや京子、ハルまでを過去からこの時代に
連れて来たのはなぜだかわかるかと問いかけます。

疑問符を浮かべるツナに、入江の提示した答え。それは

入江:『人は守るものがあると強くなれる』 『そのために必要だと判断したんだ』

その言葉にダッと駆け出した人影。
『現に…』と続けようとした入江ですが、手袋をしたままのツナに
ガッと腕をつかまれ、驚きのあまり言葉が止まってしまいます。
目が点になっているのが可愛いです。

ツナ:『そんな…!!そんな理由で!!』 『もし京子ちゃん達に何かあったらどーするんだ!!』
   『京子ちゃん達だけじゃない!!鍛えられる前に』
   『山本や獄寺君やラル…みんな この戦闘で死んでたかもしれないんだぞ!!』

入江の胸倉を掴んだまま怒鳴るツナに対し、入江はその手を振り解くことなく
返事をします。

入江:『…………その場合は…』 『それで仕方ないんだよ…』
ツナ:『!』
獄寺:『んだと!』
クローム:『…そんな』

その言葉に衝撃を受けるツナ達ですが、ここで責められる一方だった入江も
そろそろ我慢の限界のようです。
『うう~ん……』と唸りながらプルプルと震えかと思うと、次の瞬間爆発しちゃいました。

入江:『僕だって一生懸命やってるよ!!予想外のこととか起きて大変だったんだぞ!!』
   『これは 君達が思ってるほど小さな問題じゃないんだ!!』

顔を空に向けたまま目を閉じて絶叫するかのように激白する入江に
掴みかかったままの状態のツナもビックリしてます(笑)。
そして、入江の言葉の矛先は、そんなツナへと向けられます。

入江:『それに この計画はこの時代の君の意志でもあるんだ 綱吉君!!』
ツナ:『!!』 『オレの…!?』

変わらず入江を睨みつけたままのツナですが、この一言は聞き逃せなかったようです。

入江:『この計画は絶対にバレないように 僕と10年後の君と10年後の雲雀恭弥の3人だけの秘密だったんだ』

その言葉に、ヒバリが静かに反応しています。
10年後のヒバリが、ミルフィオーレの奇襲を予想できたのもそのためなのだそうです。

やはり、10年後のツナとヒバリは、入江との接点があったのですね。
24時間監視されていた入江が、どのようにしてツナやヒバリと知り合ったのか、
どうやって連絡を取り合っていたのかも気になるところです。

リング争奪戦でのXANXUSの秘密、そしてボンゴレアジトでのラル・ミルチの体調不良を
黙っていたツナですが、それはあくまで黙っていても本人以外の迷惑にならないことでした。
しかし今回は、ツナが黙っていることで、知らず計画に巻き込まれた仲間が、かなりの確率で
危険に晒される可能性がありました。それでも、ツナは黙ってたのですね。
それだけ、重要な秘密事項だったということかと思います。

しかし、だとしたら10年後の獄寺が、未来へとやってきた自分宛に手紙を残したのは何故なのでしょう。
ツナが黙っていたのは、入江が味方であることだけなのでしょうか。
でないと、10年前の自分が、未来に暫く留まることなど、わかり得ないと思うのですが;

入江:『そして10年後の君は 関係ない仲間を巻き込むことには最後まで躊躇していたが』
   『最終的に 過去の自分達の成長に必要だと了承したんだ』

恐らく、入江が一所懸命ツナを説得したのでしょう。
それにしても、入江の言う「最後」というのは何時のことなのかな?

ツナ:『そっ…そんなぁ…』 『…オ…オレが…?』

ショックを受け、俯きながら、入江の胸倉を掴んでいた手を静かに外すツナ。

ラル:『ありえん!!』 『沢田の性格は知っている!!』
獄寺:『そーだ!!』 『10代目はチビを巻き込んだりしない!!』

叫ぶラルと獄寺がよい感じです。
ですが、この状況において、頑ななまでに事実を受け入れようとしないボンゴレファミリーに
『あ~も~』と言いながら頭をグシャとかき乱した正チャンが伝家の宝刀を抜きます。

入江:『それぐらいヤバイ状況ってことでしょ!?』 『話の流れで察してくれよ!!』
スパナ:『……』『正一…逆ギレ』

ボサボサになった頭で幼い表情で叫ぶ入江を見て、プッと笑うスパナ。
非常に和むのですが、前回といい今回といい、何か裏がないかと心配になってしまいます。
単純に、入江の逆ギレが有名というだけならよいのですが;

入江:『全てを賭けてこの事態に対処しないと 君達も君達の仲間も全滅しちゃうんだって!!』
   『それどころか もっと多くの人々の…ヘタすれば人類の危機なんだぞ!!』
ツナ:『人類の…』 『危機…?』

いきなりの大き過ぎる命題に、呆気に取られるツナ。
世界創造といい、かなりスケールが大きくなって参りました。

リボーン:『それと これから来るっていう戦いが関係してるんだな?』
入江:『え?あ…うん……』
ツナ:『…リボーン!?…………』
リボーン:『オレは信じてやってもいいと思ってるぞ』

リボーンは、自分の感じていた疑問の答えとして、入江の説明はつじつまが合っているため
言葉を信じてもよいと思っているそうです。
それを受けて、一応は納得の姿勢を見せる獄寺やラル。
山本と了平はまだ寝てます。この二人は、いつまで寝てるのでしょう。
それだけ、この二人の傷が深かったということなのかな?
それにしては、獄寺やラルの回復具合が良好すぎる気もします。

入江:『あ…ありがとう……』 『そうだ…君達の敵となるのは…』
   『白蘭サンだ』

不気味な微笑を浮かべた白蘭ですが、後光が差してます。
ユニと初対面したときや骸と対峙したときには見えてた右目が
頑ななまでに隠れているのが気になります。
その言葉に『やっぱり…』と呟いたツナは、自分で自分の言葉に驚きます。

ツナ:『あ』(オレ 今 やっぱりって…)

ツナが、入江を標的とした作戦に違和感を感じていたのは、
どこかで彼が本来の敵ではないと感じていたからなのかもしれません。

入江:『白蘭サンは7^3を集め この世界を自分のものにするためには手段を選ばない…そういう人だ…』
   『彼はこの意思を"7^3ポリシー"と名づけた…』
   『そして それが達成されれば 今の比じゃない地獄絵図を見ることになる…』
   『自分の思い通りにならない人間・集団・国までも抹殺するだろう…』

実際に白蘭を近くで見てきた入江の言葉には重みがあります。
若干青褪めつつ説明する入江の表情から察するに、入江は一般人としての感覚は
忘れてはいないようです。それとも、堂々とマフィアと渡り合う演技力を身につけた
彼をもってしても、恐怖を感じるほどの存在といったところなのでしょうか。
しかし、7^3ポリシーはわかりましたが、非7^3線はまだ謎のままですね。

リボーン:『だとすると1つわかんねーな』 『何で今まで白蘭に手をかしてきたんだ?』
入江:『ん?』

入江が10年バズーカでボンゴレリングをこの時代に運ばなければ、白蘭の目的は達成されないはずであり、
そうすれば最終的に犠牲は少なくて済んだかもしれないと言うリボーン。
それに対し入江は、一時的にはそうであっても、いずれ白蘭はツナ達を未来に連れてくると告げます。

入江:『それに 僕がこのやり方にこだわった理由は他にある』 『彼を止められるのはこの時代だけなんだ』
   『今 この時代に倒すしか』 『白蘭サンの能力を封じる手はない!!』

「この時代に倒すしか」という言葉の根拠は、彼が未来を知っているのか、
それとも白蘭の能力を知っているが故の推測の結果なのでしょうか。
時代が過ぎれば手に負えないということは、いろんな人物のあらゆる能力を奪い取り、
吸収していく能力ということも考えられますね。
執拗に右目が隠されているのは、骸の右目と六道輪廻の能力のフラグかなと。
ということは、白蘭の能力を「封じる」ことが、今後の目的の1つとなりそうです。

「能力」という言葉に反応するツナ達ですが、

入江:『説明すると長くなるが…』『ん?』『 あっ!』『忘れてた!!』

やっぱりそう簡単には明かしてもらえそうもありません。
両手で頭を抱えた入江が、リボーンに問いかけます。

入江:『ボンゴレ基地に何か連絡は?』
リボーン:『?ないぞ…』
入江:『まだか…そうか まだだよな…』

冷汗を垂らしながら呟いた入江ですが、次の瞬間にはお腹がゴロゴロ鳴り始め
お腹を抱えてしゃがみ込んでしまいました。

入江:『う…』 『また緊張してきた…』

過敏性腸症候群なのは素のようです。
入江の急な変化に戸惑い、心配したツナが声をかけます。

ツナ:『どうか…したんですか…?』
入江:『君達がここに辿り着くことが白蘭サンを倒すための一つめの賭けだった』
   『それを第一段階だとすると クリアすべき第二段階があるんだ!!』

片手はお腹を押さえたまま、左手で2の形を作った入江が
ツナを見上げながら説明しますが、

ツナ:『え!?まだ戦うの?』
入江:『へっ?』『いや…ちがうよ』

ここのやりとりは、ほのぼのしていてよいですね。
そんな場合でないのは重々承知していますが。

入江:『君達には しばらく傷をいやしてもらうつもりだ』
   『もっとも それができるかどうかはこの第二段階次第だけど』

多分それより前に、変な装置に入れられっぱなしの獄寺達を出してあげる必要があると思います。

リボーン:『何なんだ?その第二段階って』
入江:『聞いてるだろ?ボンゴレは今日 全世界のミルフィオーレに総攻撃をしかける大作戦に出るって』
ツナ:『あ…そういえば』

入江がここまで知ってるということは、ミルフィオーレ側に作戦が筒抜けだということで
もう少し危機感を持ってもよいのではと思ったことは秘密です。

入江:『その作戦が失敗すると全ては一気に難しくなる…一番のカギとなるのは…』
   『イタリアの主力戦だ』

場面変わってイタリア。
鬱蒼と茂る森の中、黒煙の立ち上る建物にはためく黒地の旗。
そこにはイタリア語で"ボンゴレ9代目直属 独立暗殺部隊"と書かれていました。
そして、同じくイタリア語で"オレは今の10代目は認めない!"と書かれた白地の旗。

これは、裏を返せばツナが10代目だと認めていることになりますね。
しかしまだまだご存命なのですね9代目。
老い先短いからと、ツナを後継者に指名してから10年も現役だとは流石です。

『んまぁ素敵な旗v レヴィったらここまでしてボスのごきげんとったりして~』
『しししっ いつまでたってもムッツリしたオヤジだぜ』
『ムッ』
『う゛お゛ぉい!!』

10年経っても変わらぬ口調。ここに展開していたのはもちろん。

スクアーロ:『そろそろおっぱじめるぜぇ!!』

黒地のヴァリアーの旗は、ヴァリアーの隊員が遥か後方で持っていますが、
白地の旗はレヴィが持っています。しかもこちらはとても小さいです。
手作りみたいですね。

スクアーロとベルについては以前出てきていましたが、今回は
ルッスーリアとレヴィ、そして大きなカエルの顔の帽子を被ったキャラが
登場しています。
10年経って、ルッスーリアの頭はショショリカのフィルのようになっています。
レヴィのヒゲがおかしいです可笑し過ぎます。ヒゲ…凄過ぎです。
スクアーロの義手は、匣を放り投げられるくらいには自在に動くようです。
ベルの、上着をズボンインするのは、10年後の流行なのか悩みます。

隊服が結構派手になっていますね、暗殺集団らしからぬ格好です。
特にカエルの帽子の子は、普通に頭が邪魔だと思うのですが…
マーモンと同じように幻術使いなのかな?
カエルといえばファンタズマを思い出しますが、そういえばアルコバレーノが死んだときは
アルコバレーノの相棒ペットはどうなるのでしょう。

建物の一部は既に制圧したようですが、これから総攻撃を仕掛けるであろう
10年後ヴァリアーが登場したところで以下次号!

XANXUSの姿が見えませんが、ルッスーリアの言葉を見る限り、
特に幽閉されたりはせずに普通に活動しているようですね。
この場にいるけどスクアーロ達と別行動をしているだけなのか、
それともXANXUSだけ日本に来てるとかあるのかなとか、色々考えてしまいます。

それにしても、ここまでくると了平が入れ替わるのか入れ替わらないのか、微妙な雰囲気ですね。
まぁ彼が入れ替わらない限り、7^3による世界創造は実現不可能となるので、
すべてが白蘭の計画どおりとするならば、了平も今後入れ替わるのでしょうが
タイミングが読めません。

また、ここまで10年後および今回の一連の出来事の知識を得たツナ達ですが、
10年前に戻ったときの記憶はどうなるのでしょう。
ツナの継承の儀式のときにも触れましたが、同じようなボンゴレリングの
継承イベントを再びするとは思えません。
しかしながら、彼らが今経験している記憶を10年後の彼らが保持していないことは、
ツナが10年後に来た直後の10年後の獄寺の言動からも明らかです。

「未来を変える」というのが1つのテーマである未来編ですが、
基本的に、リボーンの世界では時間の流れは1つだと思っています。
パラレルワールドという考えは、リング争奪戦のときに
20年後ランボの角が登場した時点で否定しましたが、どうなのでしょう。

今回は入江の説明が多かったこともあり、かなりの長文になりました。
舞台がイタリアに飛び、ヴァリアーの活躍が描かれるのか、
それとも再び日本に場面が移るのか、白蘭やユニの登場はあるのかなど
これからの展開が気になりますが、まだまだ未来編は続きそうですね。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ51号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的218『到着』

2008-11-15 03:59:34 | 雑誌[J]
今週は、再びパラシュートを装着したスパナを牽引したツナが、
白い装置の真ん前に降り立ったところからスタートです。
超死ぬ気モードのツナは立ったまま、その右隣のスパナは座った状態で
装置を見上げます。ツナの左側にはホログラムのリボーンが陣取っています。

ツナ:『これが…』 『オレ達の目的…』
スパナ:『うん…正一の装置だ』

お揃いのツナギ姿の二人の会話が、なんとも友人ぽくてよいです。
しかしそんな彼らの背後から、不意に声が響きます。

『まさかあの幻騎士を倒すとは計算外だった』

暗がりの中から姿を現したのは、両脇にチェルベッロを従えた入江でした。

入江:『沢田綱吉』
ツナ:『入江…正一!!』

ひたとツナを見つめ静かに話しかける入江に対し、
ツナは焦った表情でXグローブに炎を灯し、臨戦態勢を取ります。
そこで初めて、チェルベッロの存在に気付くツナを他所に
入江はあくまで冷静に話しかけます。

入江:『まずは拳を下ろしてもらおう。話はそれからだ』
ツナ:『…話だと?』
入江:『聞こえなかったのか?ヘタに動けば彼らは死ぬぞ』

入江の合図で壁が動き、現れたのは横向きに設置された大きな円柱のような装置。
両端が蓋状になっていますが壁に当たる部分は透明で、中が見えるようになっています。
そこに居たのは、ツナ以外の仲間たちでした。

ナノコンポジットの壁で取り囲み、逃げられなくなった所を睡眠ガスで
眠らせているとのこと。入江は、ツナがへたに動けば、ガスを毒ガスに変更すると告げます。
その言葉を裏付けるかのように、リモコンのスイッチらしきものを取り出すチェルベッロを見て、
ツナの動きが止まります。
飴をくわえたままのスパナが『…正一?』と疑問形で言葉をかけているのは
どんな意味があるのでしょうか、気になります。

『くっ』と呻きはしたものの構えを解いたツナを見て、入江が発した
『…………よし いいだろう』という声に、チェルベッロがなにかを操作します。
すると、筒状の装置の中の睡眠ガスが薄れ、獄寺やヒバリ、クロームが
次々と目を覚まします。

獄寺の『何て悪夢だ…10代目の首を絞めるなんてよぉ……』という
台詞から察するに、ヘルリングに精神を食われた状態の幻騎士のあの忠告、
「幻覚と守護者たちの命は繋がっている」という言葉は本当だったようです。

覚醒したヒバリ・獄寺・草壁はすぐにツナの姿を見つけ、自分達が
捕まっているという状況を把握します。
ちなみに、山本・ランボ・了平はまだ眠ったままのようですね。
チェルベッロの存在にも気付きパニック気味な彼らに、入江は変わらず
落ち着いた様子で話しかけます。

入江:『お前達の命は我々がにぎっている』 『話をしたいんだ 大人しくしてくれないか?』
草壁:『!!』 『入江正一!!』

毎回フルネームで名前を呼ばれておりますね入江は。
獄寺が『やろう』と呟き戦闘態勢を取ろうと身に着けている武器にサッと手を伸ばしますが…
直ぐにはっとし動きが止まる獄寺。ヒバリも同じように動きが止まっていることから彼も気付いたようですね。

入江:『抵抗しようとしてもムダさ』 『お前達のリングと匣兵器は…』 『全て没収した』

微かに笑みすら浮かべながら、左手を差し出した入江の手のひらには
ボンゴレリングを含め、彼らが身につけていたリングが山のように載せられていました。
既にボンゴレリングが敵の手に渡っていることに、そして自分達が闘う手段を奪われたことに
驚愕するボンゴレサイド。ちょっと草壁の顔が残念なことになっています;

ここで、ようやく気が付いたらしいラルが必死な形相で叫びます。

『沢田…』 『かまわん!!』 『貴様の手で装置を破壊しろ!!』

はっとするツナに、獄寺が畳み掛けます。

獄寺:『そうです10代目!!丸い装置を!!』
   『そいつをぶっ壊せば過去に帰れるかもしれない!!』
クローム:『……ダメ…』

意外な人物から制止の言葉がかけられました。

獄寺:『てめー!』 『この状況で命がおしくなったのか!?』
クローム:『ちがう…でも…』

相変わらず獄寺は、自分の命よりもツナを優先しがちのようですね。
しかし、このやり取りを見る限り、それはクロームにも言えることでしょうか。
クロームが止めた理由を説明したのは入江でした。

入江:『全くお前達の無知ぶりにはあきれるばかりだ』
   『この装置を破壊すれば困るのはお前達だぞ』
ツナ:『何!?』

唐突にプシュッと音がし、白く丸い装置の中央が開いていきます。
徐々に覗く装置の中身。現れてきた装置に格納されていたものとは…

入江:『この装置に入っているのは』 『10年バズーカでお前達と入れ替わりで消えた…』
   『この時代のお前達だ』

浮かび上がる10体の人影。
京子・イーピン・ヒバリ・ランボ・山本・獄寺・ハル・クロームは
なんとか判別できます。残る二人がツナとリボーンでしょうか。
了平は入れ替わっていないので、ここには居ないのですね。
このタイミングで入れ替わってないとなると、了平はこのままの可能性の方が
高いのでしょうか。

予想だにしなかったその光景に驚きを隠せないボンゴレサイドメンバーとスパナ。
ツナ達が今見たものは照射された立体映像(ホログラム)のイメージであり、
実際には分解された分子の状態で保存されているそうです。

この時代の自分達は10年前に行ったはずだという言葉を耳にした入江の説明によると、
本来10年バズーカで撃たれた者は 10年後と現在の自分が入れ替わるが
この装置により、10年後の獄寺達を過去には行かせずに、ここにとどまらせているそうです。
いや、しかし…10年前に行ったキャラは今頃何をしているのだろうと思ってましたが
まさか分子レベルで同時代に留まっていたとは…え、元に戻ります…よね??

入江:『この時代のお前達が過去に戻って余計な事をされては』
   『7^3(トゥリニセッテ)ポリシーに乱れが生じるからな』

そして、明かされる事実。
10年バズーカの弾を当てて、リボーン始めツナ達をこの時代に送り込んだのは
やはり入江でした。

入江:『10年前の僕が この時代の匣兵器と科学技術を駆使してお前達に10年バズーカを当てたんだ』
   『たとえば アルコバレーノであるなら非7^3線(ノントゥリニセッテ)を照射し 身動きをとれなくしてだ』

リボーンの体が金縛りにあい、動かなかった理由がわかりました。
入江は10年前の自分と接点を持っていたのですね。

ツナ:『…でも』 『…どうして!?』
   『なんでそんなことしてまで』 『オレ達をこの時代につれてきたんだ!!』

超死ぬ気モードから戻ったツナの叫びに対し、チェルベッロの
『これ以上は…』という言葉を制し、入江が答えます。
彼らがツナ達をタイムトラベルさせた目的。それは

入江:『簡単な話だ…』
   『白蘭サンがこの世界を手中におさめ もう一つの世界を創るために』
   『ボンゴレリングが必要だからだ』

だそうです。わお。
かつて世界征服が目的とのたまった骸より、一歩か十歩上を行ってると判断してよいのかは
悩むところです。うん、簡単なようで簡単じゃないです。
幻騎士のあの言葉と併せると、白蘭は「新世界の神」となっちゃいます。それはちょっとイタイです;

あっけに取られているボンゴレサイドに対する入江の説明によると、
数多く存在する力を秘めたリングの中でも「マーレリング」「ボンゴレリング」「アルコバレーノのおしゃぶり」各7つ
計21個のリングを7^3(トゥリニセッテ)というのだそうです。
そして7^3の原石こそがこの世界を創造した礎なのだと。

ツナ:『そんな…話…』

いきなり降って湧いた天地創造話に、俄かには信じがたい表情を浮かべるツナですが、

入江:『信じる信じないは自由だが』
   『少なくとも7^3を守ることを使命とし 人柱として7^3と同化したアルコバレーノは』
   『この話を否定しないはずだな』
リボーン・ラル:『!』

はっとするリボーンとラルの表情から察するに、入江の言葉は真実のようです。
今まで散々出てきてはいたけれど謎だった「7^3」の意味が明かされましたが、
「7^3を守る」ということがどういうことなのかがまだ分かりません。
マテリアル・パズルでいう星の卵みたいなことなのかな??
山本がまだ寝ている現状でははっきりとは言えませんが、リボーンが彼に語った
アルコバレーノの秘密というのは、人柱云々なのでしょうか。
だとしても、士気に関わるからと口止めした理由にはならない気がしますが。

ツナ:『な?』『え?』『人柱って…何?』『リ…リボーン達関係してるの?』
入江:『話は以上だ。あとはまかせた』

よく分からないながらも、「人柱」と「アルコバレーノ」という単語に
ツナが思いっきり反応したようですが、入江は華麗にスルーします。
「話がしたい」と言った割には、ツナたちの疑問に答えただけですね。

チェルベッロ:『沢田綱吉 大空のボンゴレリングを渡しなさい』 『さもなくば守護者を毒殺します』

相変わらず毒がお好きなチェルベッロですが、
リボーンが待ったをかけます。

リボーン:『話はまだだ入江』 『お前の話には納得できねえ部分があるぞ』
チェルベッロ:『これは交渉ではない』 『命令だ』

お、チェルベッロは敵に対し容赦ない口調をするようになっていますね。
リング争奪戦のときは、XANXUSと敵とはいえ、同ファミリーであったが故
ツナ達に対しても一応丁寧口調だったのでしょうか。

チェルベッロが銃を構える背後、スと身をその場を後にしようとする入江。
更にチェルベッロは続けます。

チェルベッロ:『3秒以内に従わなければ』 『全滅はまぬがれない』
ツナ:『ちょっ』 『待ってよ!』 『君達チェルベッロでしょ!?』

ツナの後ろで『ひいい…』と目を見開いてるスパナと、チェルベッロに対し
ヤメテ姿勢を取っているツナのポーズが被っていて可愛いです。
しかし、そうしている間にも、チェルベッロのカウントダウンは進みます。

チェルベッロ:『3』
獄寺:『くそ女が!!』 『10代目!!』 『オレ達にかまわずそいつらをやってください!!』
ツナ:『で…でも』 『そんなことできるわけ…』
チェルベッロ:『2』
ツナ:『ひっ』

ツナにとって「そんなこと」というのはきっと、ボンゴレリングを守るために獄寺たちを切ること、
そして、銃を向けられているとはいえ、チェルベッロに手を上げることなのでしょう。
手袋を外しにかかるツナに、ラルが叫びます。

ラル:『やれ 沢田!!どーせ そいつらは大空のリングを奪った後』
   『オレ達を全滅させる気だぞ!!』

「どーせ」という口調が可愛いです。
しかし、既にツナの右手ではボンゴレリングがその姿を現しています。
ラルに対し、『でも・・・』と言いよどむツナ。
そして更に刻まれるカウント。

チェルベッロ:『1』

次の瞬間、ズガガンと鳴り響く銃声音。

0を待たずに鳴り響いたそれに思わず動きが止まり、固まるツナと獄寺達。
発射された弾が襲ったのは、

チェルベッロ:『入…江…さ…ま…?』

一人は呟きを残し、もう一人は無言のままドサッと倒れこむチェルベッロ。
彼女達の背後に立っていたのは、なんと入江でした。

入江:『悪く思わないでくれ』 『少し眠ってもらうだけだ…』

状況が飲み込めず唖然とするツナ達の目の前で、入江が取った行動は意外なものでした。

入江:『はあ~…暑い』 『もうクタクタだ………』
   『一時は どうなるかと思ったよ…』

言いながら、隊服の襟を緩め、髪をゴシゴシと掻き乱し、
挙句の果てに制服の上着のジッパーを下ろしだしました。

入江:『沢田綱吉君と』 『仲間(ファミリー)のみなさん』

あっけに取られたままのツナ達に、今までと全然異なる口調で話しかける入江ですが、

入江:『あ…キンチョーがとけて』 『…ひざが笑ってる…』
   『ふぅ~』

なんと足がガクガク言い出し、その場にぺたんと座り込んでしまいました。
ズボンのみ制服で上は半そでのTシャツ姿の彼が、顔を上げて発した言葉は…

入江:『よくここまで来たね』 『君達を待ってたんだ……』
   『僕は君達の味方だよ』

衝撃の告白で以下次号!

って、ええええええええええ!!!!?
前回、「次回はどんな展開になるのだろう」と書きましたが、展開凄過ぎてどうしようかと思いました。

今まで散々「どうして普通の中学生だった子が、こんなになってしまったのだろうか」と
思ってましたが、今までのが全部演技だったってことでしょうか!!?
時折見せた黒さは、白蘭に向けられていたものってことかな?
「ボンゴレを殺せ」とかいう今までの過激発言は、「ツナ達ならきっと乗り越えられる!」という
傍迷惑な信頼というか愛のムチだったと?
確かにラストの入江は、本来の彼らしい姿ではありますが…それにしても、ええええええええ。

こうなってくると、今話冒頭の入江の「計算外」という台詞もどこまで真意か図りかねます
標的216での「ただの子供」発言も、なにか意図があってのことだったのでしょうか。
実質的にスパナに裏切られ、行動的にはγやアイリス、幻騎士に裏切られと、
散々部下に裏切られてる感の強かった入江が、白蘭を裏切っていたというのは
かなり複雑です。変に穿たず、そのまま受け止めてよいのか?

ただ、ツナ以外のボンゴレファミリーの面々の怪我の描写を見るに、
いつぞやのツナのように傷を描き忘れたのか、それともなんらかの治療がなされたのかと
勘繰りたくなります。確か入江の属性は晴でしたから、活性の力を使ったのかな?
クロームの内臓に関しては、ボンゴレリングがないと厳しいようでしたので、
これは骸登場フラグかなと密かに期待しています。

白蘭が最も信頼している部下である入江。
その彼の裏切りを、白蘭は察知しているのでしょうか。
レオ君のことも、自分を信頼させるための壮大な仕掛けだったのかな?それは考えすぎかな??

仮に、入江がボンゴレの味方だとすると、
ツナが射殺されたのがこの日本支部である(らしい)こと、10年後は幻覚のリアリティが高いこと、
10年バズーカで入れ替わったとされる10年後の姿が例の装置に格納されていたことから、
10年後ツナの生存に望みが出てきますね。
行方不明者も、どこかに匿われているかもしれません。

いまだにボヴィーノの詰め合わせを持ってることですし、入江がボヴィーノファミリーとも
関係があったら面白いなと思ってますが、流石にないでしょうね。

10年後ヒバリの「スケジュール」という発言からして、彼も入江と接点があったのかもしれません。
もしかしたら、10年後のツナも…ですね。
10年後獄寺は「過去に戻ったら~」とか「入江さえ居なければ白蘭も」という
発言をしていますから、彼は知らなかったのかな。
でも、どうして9年10ヶ月なのでしょう。現時点ではそれはまだ謎のままです。

アイリスやジンジャーは入江についていくのか、それとも白蘭への忠誠を貫き入江に牙をむくのか。
入江にこの10年で何があったのか。そして今更ながら、黒川花の写真の相手は誰なのか(笑)。
今回のこの怒涛の展開に、ちょっと頭が回らない状況ではありますが。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

# 標的216については、16日までには追記したいと思います。
# → 「2008.11.07」分として追記しました。

WJ50号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的217『超爆発』

2008-11-08 01:54:07 | 雑誌[J]
諸事情により、2週間ぶりとなりました。
前回(標的216)の感想は、後日追記したいと思います。

表紙は、仲間に首を絞められ焦っているツナを中心として、
仲間達のそれぞれの表情が描かれています。
ランボやイーピンは大泣きしていますが、お子さまは可愛いです。
ラルとクロームは涙目ですね。獄寺は動揺しているように見えますし、
山本・了平は切なそうです。了平はちゃんと居ましたね。
ヒバリと草壁は、あまり変化は見られませんが、
幻覚でここまで再現できることに少なからず驚いてみたり。

幻騎士の使用している幻覚が、「自らの脳内イメージを相手に見せる」ものなのか
「相手の脳に対し、イメージを作り出す命令を出す」ものなのかは不明ですが、
今までの経緯からすれば前者でしょう。
となると、余程ボンゴレ側の人間関係に詳しくないと
このレベルの再現性は無理じゃないかと思います。
逆に、では何故彼らの戦闘技ではなく地味に首絞め攻撃なのかという
疑問が新たに湧きますが、敢えてスルーします。蛇足でした。

さて本編。

ツナの「許さない」発言を受け、激高した幻騎士は、
ヘルリングに精神を喰われたせいで人格が変わっています。

幻騎士:『はぁ?何と言った!?』 『死んでも許さないと言ったのか!?』
    『己の状況を見てからほざけ!!』 『ボケがぁ!!』
ツナ:『ぐっ』

口調がチンピラになっているのがなかなかに泣けます。
仲間達に群がられているツナを見下ろし、罵詈雑言を浴びせていますが、
ツナの背後に大きな炎が噴射されているように見えます。
しかし、幻騎士の言葉どおり、仲間達に手を出せないツナ。
幻覚の成せる業ではありますが、人間がこんなにふわふわ浮いているのが
少し笑えます。

幻騎士:『許すも許さぬもあるか!!』 『貴様は仲間(ファミリー)の手によって もがき苦しみながら死ぬのだ!!』

「ファミリーの手で」ということに拘り、自身が直接手を下さないのは、
彼の過去に因るのでしょうか?

スパナ:『……このままではやられるぞ』
リボーン:『だが これでは手も足もでねえ…………』

冷静です。この二人は完全に蚊帳の外ですね。

幻騎士のツナを嘲り笑うかのような『ハハハ!!死ねぇ!!!』という
言葉とリンクし、より一層激しく泣くランボとイーピン。
しかし、次の瞬間。彼らにスっと差し出されたのはツナの手でした。

ツナ:『イーピン…ランボ…』 『いつまでも泣いてないでどいてくれよ』

目を細め少し苦しそうな表情のまま、静かに二人に告げるツナ。
その言葉を聞き、ピタッと泣き止むランボとイーピン。
そして、ツナの『なっ』という言葉に、コクンと頷き、ツナから手を離します。
驚いたのは、リボーン、スパナ、幻騎士、そしてモニターで見ていた入江でした。

そんな彼らを他所に、ツナは続けます。

ツナ:『みんなも手をはなしてくれ…』

その言葉に従い、静かに離れていく仲間達。
気が付けば全員が、ツナを囲み、ただ浮いているだけの状態になっています。

幻騎士:『バ…バカな!!』
    『霧の炎で練られた幻覚がオレの意思に背くなど!!』

驚愕する幻騎士。
『どうなってるんだ?』と疑問符を浮かべるスパナに、リボーンが
『みんなの手をよーく見てみろ』と注意を促します。
幻騎士に作られた幻覚である仲間達の手は、すべて凍らされていました。

入江:『あれは…』 『初代ボンゴレがあみだしたという伝説の…』

そう、ツナが彼らに仕掛けたのは、死ぬ気の零地点突破 初代(ファースト)エディションでした。

久々に初代の登場です。
今回の衣装は、白いシャツと黒ネクタイ、それに黒地のストライプのベストと
いつものマントです。やはり初代が出てくれると嬉しいです。
氷のイメージが、ちょっとだけバリネズミを思わせたなんて言っていません。

スパナ:『そうか!! 死ぬ気の炎でできた幻覚なら凍らせることができる!!』
リボーン:『手を凍らせちまえば首をしめることができねーってわけだ』

確かに首を絞めることは出来ないかもしれませんが、それと
ツナの言葉に従うということは別問題な気がします。

そして、ツナがギャラリーに気付かれないようにこの技を仕掛けた背景には
時間稼ぎの意味もあったようです。

ツナの周囲に形作った巨大な炎の波形。
『ライトバーナー炎圧再上昇』の声がツナの耳に響き、
幻騎士も、ツナが炎を逆噴射していることに気付きます。
入江も警戒を強める中、炎圧はどんどん上昇し、レッドゾーンへと突入します。

スパナ:『に…20万オーバー?』 『…ウソだろ?…想定した最大出力を超えてる!!』

構わずレフトバーナーの出力を開始するツナは、幻騎士に対し真っ向勝負を挑みます。

ツナ:『おまえも全力で来い 幻騎士!!』
幻騎士:『おのれ!!』 『青二才が生意気な!!』

レフトバーナーの炎圧も24万を超えレッドゾーンへと突入。

リボーン:『コンタクトは大丈夫なのか!!』
スパナ:『それよりボンゴレの体が………』 『あの炎圧にもつのか…』

リボーンが語気をこんなに荒げるのは珍しいですね。
スパナの方が、ツナの体の心配をしてくれています;
まずコンタクトに意識が行ったらしい家庭教師の台詞は、
自分が鍛えてきたツナへの信頼と受け取ってよいものか悩むところです。

そして、ゲージがシンメトリーとなり、発射準備の整ったツナに対し、
幻騎士も『今度こそ 真っ二つにしてくれる!!!』と応じます。
リングの力を引き出し、残像骨5体と共に受けて立つようです。

そして、ツナが放つ渾身の一撃。

X BURNER 超爆発(ハイパー イクスプロージョン)!!

スパナの想定値を超えた炎は、一直線に幻騎士の元へと迸ります。
それを真正面から受け止める幻騎士。
互いの力がしめき合ったのも刹那。

残像骨の1体にヒビが入り、粉々にかき消されてしまいました。
それを皮切りに、次々に破壊されていく残像骨。
やがて、その激しい炎は、元気氏自身に襲い掛かります。
堪らず『ギャア゛ア゛』と悲鳴をあげた幻騎士ですが、この攻撃で
纏っていた鎧が剥がれ、自分自身を取り戻します。

幻騎士:『おのれえぇえ!!!』

目と眉は元々の幻騎士のものなのですが、顔の他のパーツは
ヘルリングのもの…なのでしょうか。
まだ微妙に乗っ取られている感じがします。

幻騎士:『図に…乗るなよ…』
    『所詮 貴様らなど…白蘭様…の…掌の上で…踊ってるに過ぎぬの…』
    『ドワァアア!!!』

X BURNER の強大な炎に包まれ、その姿を焼き尽くされる幻騎士。
最後の台詞が、過ぎぬのどわぁああ!!?
姿が消える瞬間まで、ヘルリングに精神喰われたままだったということに
しておいて欲しいと思いました。切に。

やがて、幻騎士によって作られた幻覚である仲間達の姿も霧散し、
攻撃の相手を飲み込んだX BURNER は、そのまま向こうの壁を破壊します。
大規模な爆発が起こると共に、降ってきたのは幻騎士の匣兵器である海牛。
そんな状況を冷静に分析していたスパナの元に、爆発で崩れた壁が迫ります。

スパナ:『!』 『これは…』 『…ウチ…』 『死亡…』

端末を抱きかかえ、それを守るように身を丸くし地面に伏せるスパナ。
どこか淡々としていますが、そんな彼の元に駆けつけた一つの影。
ツナが、スパナの上に落下しようとしていたものから、
炎のバリアにより助けます。

やがて、爆発が収まり、立ち込める煙にゴホッと咽ながら
『ありがとボンゴレ』と礼を告げるスパナがよいです。
バトルの状況下で仕方なかったとはいえ、壁が大爆発起こして壊れた原因は
ツナなんてことは問題ではないです。
リボーンも『よくやったなツナ』と労いの言葉をかけます。

リボーン:『もっとも 最後の力を使ってこの場から離脱した 幻騎士を見逃したのは気にくわねーがな』

ツナは無言ですが、幻騎士を殺さずにすんでよかったと思います。

と、ふと何かに気付き『あ』と声を上げるスパナ。
続けてリボーンも『お』と声を上げます。
そんな二人の視線の先にあるものを見やり、はっとするツナ。
そこには、幾重にも連なった壁に空いた大穴の向こうに姿を現した白く丸い装置が!
というところで以下次号!

とりあえず、とうとう白い装置に到達されてしまいそうな入江のお腹が心配です。
ミルフィオーレは、人材に恵まれているのだか恵まれていないのだかが
本当に微妙ですね。

スパナの口元に、ずっと血の跡がついているのが気になりました。
ボンゴレの奥義が入江に筒抜けというのもビックリしました。
マフィア界において、ボンゴレの存在は別格のようですから、
創始者であるI世もまた特別な存在ということなら燃えます。

それにしても、X BURNER を撃つツナはかっこよいです。
できれば幻騎士もクールなまま応戦して欲しかったのが本音ですね。
前回・今回の彼の言葉使いや態度は、軽く泣けます。
また、リング争奪戦でのマーモン(決着着く前に戦線離脱し逃亡)と
XANXUS(呪い殺すの台詞)とを彷彿とさせる終わり方が少し残念ですが、
またリベンジの機会があるのを期待したいと思います。
結局、幻覚の仲間達と彼らの命が直結していたのかも謎のままですし。

そろそろ、ヒバリサイドの描写も欲しいところです。
γやアイリスの再登場も待たれます。
ツナサイドも、このまま白い装置にまで一気に進むのか、
スパナが心配していたようにツナの体への負担が大きく一時休憩となるのか、
それとも入江が動くのか、どんな展開になるのでしょう。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ49号 家庭教師ヒットマン REBORN! 標的216『ヘルリング』

2008-11-07 23:59:59 | 雑誌[J]
# 2008.11.16:追記
# タイトルソートの関係上、編集日時をずらしています。


前回のラストで凶悪な騎士へと変貌を遂げた幻騎士と、
空中で対峙するツナの姿でスタートの今話。

リボーン:『あれも幻覚か…?』
スパナ:『………そう願うけど』

呆気に取られたような表情で見上げ、成り行きを見守るリボーンとスパナの
部外者っぽさが堪りません。
この状況を説明してくれたのは入江でした。

入江:『幻覚などではない』 『あれは ヘルリングによる戦力倍加だ…』

ヘルリングは、「死ぬ気の炎が発見される以前より、使用者との契約により
強大な力を享受するとされてきた、この世に6つしかない、霧属性の呪いのリング」
だそうです。
その力を受けた者は凶悪な力を授けられ、戦闘力が何倍にもなる反面、
力をひきだすために地獄との契約が必要となるとのこと。
それこそが、ヘルリングに、己の精神を喰わせることだそうです。

「死ぬ気の炎が発見された」というのが、一体何時頃に定義されているのかは
わかりませんが、死ぬ気の炎がなくても使用可能という結論でよいのでしょうか。
以前コメントで指摘を戴きましたが、骸が白蘭に挑んだ際この貴重な6つのうち
2つを準備していました。ただし、実際にヘルリングに精神を喰わせ、
その力を引き出したかは定かではありません。
ついでに、骸の所持していたヘルリングが破壊されていないかが心配です。

ヘルリングが呪いのリングと呼ばれる所以は、己の精神を喰わせることの代償。
理性を失い、人格が変わってしまう者もいるそうです。
温厚だった人物が凶悪な独裁者になった裏には、このリングが関係していたという
噂もあるとのこと。
こういう設定は、まあよくある話ですのでスルーしておきます(ぉ。

チェロベッロ:『しかし 幻騎士はなぜそこまで………』
入江:『………………』
チェルベッロ:『そこまでさせるものが 沢田綱吉にはあるということでしょうか』
入江:『!』 『バカを言うな』
   『沢田綱吉は ただの子供さ』

入江がツナをただの子供扱いしているのは複雑です。
ちょっと自在に滑空したり、強大な炎を放って部屋を消滅させてしまうだけの
ただの子供…そんな子供がいたら恐ろしいと思うのですが;
反面、普段はそういう凄さを感じさせないのがツナだという想いもあるので、
ここは素直に、正当な評価と受け止めるべきかもしれません。

描写は、入江サイドからツナ VS 幻騎士へと移ります。

幻騎士:『ハァアア』 『オレにもう弱点はない』 『さあ その目玉をえぐってやるぞ』
ツナ:『…………』 『お前には無理だ 化物』

にらみ合う両者ですが、幻騎士のチンピラ口調がなんだか泣けます。
精神を喰われた状態であっても、ツナの目はある意味脅威なのですね。
剣士としての礼を尽くすようなことを言っておきながら幻覚を多用するような
キャラですが、ストイックさは持ち続けていて欲しかったのが正直なところです。

幻騎士:『へらず口の童め…』『そう言っていられるのも』
    『今のうちだ!!』

一気に間合いを詰め、攻撃を仕掛ける幻騎士と、それを受け止めるツナ。
ツナが、背後から繰り出した蹴りが幻騎士を直撃しますが、
それを残像骨で避けていたらしい幻騎士は、すぐさま反撃に転じます。
切りつけてくる剣を、Xグローブの炎の噴射による超高速移動でかわしつつ
翻弄するツナですが、流石は幻騎士。
その動きを読み、互いにクロスカウンターを浴びせます。

双方吹き飛ばされますが、ツナは炎の逆噴射により身を留まらせ、
幻騎士は壁に激突。
目の前で繰り広げられる凄まじい戦いに、スパナも『なんて戦闘だ………』と
呆然と呟いています。

ツナと幻騎士は、双方そのまま間合いを取った状態で静止していますが、
やがてツナが静かに口を開きます。

ツナ:『やはり たいして強くなってないな…』
幻騎士:『何!!』

ツナと幻騎士が邂逅した直後、仲間の状況を仄めかされ
激高して向かっていたツナとそれに冷静に対処した幻騎士でしたが、
今回はまったく真逆の立場・行動となっています。

ツナ:『お前の強さは 研ぎ澄まされた感覚のキレと』
   『それを無駄のない動きに変える 冷静で抑制のきいた判断力にある』
   『頭に血がのぼっていては』 『恐くない』

冷静沈着に相手の力と状況を分析し、伝えるツナ。
要約すると「まぁ落ち着け」と言うことか(違)。

幻騎士:『…ク』 『ハァハハハ!!!』

ツナの言葉を受けて大笑いする幻騎士。

幻騎士:『こんなものがヘルリングで倍加したオレの力だと思ったか!!』
    『真の力はこれからだ!!』

あああ言ってしまいました;
この台詞は、なんというか、最後の悪足掻きをする敵キャラが
やられる一歩手前で発するヤツです。
そしてやられちゃうんです;

一旦口を閉じた幻騎士の咥内が光り輝き、やがて「オ゛エ゛」状態で開いた口の中、
顔のようなものが浮かび上がっています。
その光景に驚き、凝視し続けるツナに向かい、『ギョエッ』という声と共に
骸骨を吐き出す幻騎士。やたげその骸骨が、少しずつ姿を変えます。

ツナ:『分身か!?』

警戒し構えるツナの目の前で、肉が付いていき最終的に骸骨が取った形は、
山本の姿でした。

山本:『…ツナ』
ツナ:『!!』

辛そうな表情でツナを見つめ話しかけてくる山本に思わず動きの止まるツナですが、
そんなツナに山本は左手を伸ばし、ガッと首を掴みます。

ツナ:『ぐっ』

目を見開き、苦悶の声を上げるツナ。
そしてそれを驚きの表情で見つめるリボーンと入江。
ツナと真正面から向き合う山本の背後では、次々と幻騎士が骸骨を生み出し続けています。
そしてそれは、涙目のクローム、必死の形相をした獄寺へと姿を変えました。

クローム:『…ボス』
獄寺:『10代目!!』

骸骨から人の姿へ変化する初期段階では、全員素っ裸なのがなんとも言えません。
クロームのお尻は許容範囲のようでよかったです(ぇ。

ツナ:『!!』

次々に現れる仲間の姿に、ただ驚くしか出来ないツナの元へ、空を漂いながら
近付いてきたクロームと獄寺は、先程の山本と同じようにそれぞれの片腕を伸ばし
ツナの首を締め上げます。

ツナ:『がはっ』

グギッという音がし、潰れかけた喉から少量の血を吐くツナを見かねたのか、
リボーンが生徒に対して言葉をかけます。

リボーン:『しっかりしやがれツナ!』 『そいつらは幻覚だぞ!』
ツナ:『わかってる!!』

リボーンのこの激励の言葉と、それに答えるツナはよいですね。
なんだかんだいって先生であるリボーンと、生徒であるツナが好きです。

苦しそうな表情ながらも、言葉を発すると共にXグローブに炎を点すツナですが
幻騎士の言葉に再び動きが止まります。

幻騎士:『おーっと 消していいのかな?』
    『その幻覚達と 貴様の本物の守護者の命はつながっているのだぞ!!』
ツナ:『何!?』

更に幻騎士に吐き出されたランボとイーピンの幻覚がツナを襲います。

リボーン:『奴の言ってることはハッタリだ…と言いてえが』
     『守護者達との連絡が絶たれた今 違うという確証もねえ…。手が出せねえ…』
ツナ:『くっ』 『やめろっ』 『はなすんだ!!』

全員にグギュウと首を絞められながらも、なんとか彼らを傷付けずにすむよう
制止の言葉をかけながらもがくツナですが、

幻騎士:『ハハハ!!悟しても無駄だぞ!!奴らの意思とは関係なく
     身体が勝手に貴様を怪力でしめつける!!』
    『奴らを殺さぬ限り ふりほどくことは不可能!!貴様に仲間(ファミリー)を殺せるのか!?』

ツナとの距離をとったまま、幻覚たちに任せ一歩引いた状態の幻騎士が見つめる先で、
『ぐっ』と呻き声を上げたツナの体が、バランスを崩し、ガクンと落ちかけます。

入江:『…ここまで卑劣な手を あの幻騎士が使うとは…』 『ヘルリング恐るべし…』
   『もしくは あれが幻騎士の本性か…』

「恐るべし」という台詞に吹き出しそうになったとか言っていませんよ?
入江の中でも、幻騎士はストイックなイメージだったのでしょうか。
確かに幻騎士が今まで取ってきた手段は、卑劣というよりも姑息といった感じの方が
強かったですが(←それもどうかと)、それでもこの台詞に何か違和感を感じるのは、
入江がこの行為を、ちゃんと「卑劣」と認識しているからかもしれません。

普通の一般市民だった入江が、マフィアの新興勢力であるミルフィオーレの
事実上の幹部になった経緯はわかりません。しかし、ボンゴレの突入部隊に対し
抹殺命令すら出した彼が、仲間の命を盾に取った幻騎士の行為を
「卑劣」だと評したことが、安心したようなおかしいような感じがします。

幻覚は更に増え続けます。
無言のヒバリ、切なそうに『…沢田』と呟くラル、辛そうな表情で『沢田さん』と
呼ぶ草壁。その全員が、ツナの首を締め付けます。

ツナ:『うわああ!!』

叫ぶツナ。ところで、クロームの鉄壁のスカート以上に気になることが一つ。
了平はどこですか?

スパナ:『ボンゴレ!!』
幻騎士:『ハァハハハ!!いい眺めだ!!』
    『どうだ?自分の信じた仲間(ファミリー)に殺される気分は!!』
    『オレも殺(や)りたかった!!!あの時 殺(や)ってみたかった!!!』

叫ぶ幻騎士。
「殺ってみたかった」ということは、結局は「殺らなかった」ということですね。
彼の言う「あの時」とは、白蘭の命を受け、リッジョネロファミリーを
全滅させようと画策した時のことでしょうか。
入江も、『奴は 何を言ってるんだ…?』と言っていることから、
この発言の真意はわからないようです。

幻騎士:『さあ落ちろ!!』 『死ねボンゴレ!!』

「落ちろ」の後に「そして巡れ」と言われたらどうしようかと思ったことは秘密です。
ご満悦の幻騎士の視線の先。
若干青褪め歯を食いしばり耐えるツナの霞む視界に映っていたのは
自分の首を締め上げつつ「ツナアアア」「わああああん」と声を上げながら
大泣きしているイーピンとランボの顔でした。

ポタポタとツナの頬に落ちる二人の涙。
それを無言のまま甘んじて受けるツナ。そして。

ツナ:『………幻騎士』 『おまえだけは………』
   『死んでも……許さねえ!!』

強靭な意志を湛えたツナの眼差し。光り輝くXグローブ Ver.V.R。
それにハッとする幻騎士の顔で、以下次号!!

最後の展開は、若干黒曜編のフゥ太を思わせますね。
ツナにとって子供達は被保護対象であることと、彼らが闘いに巻き込まれることを
潔しとしない姿勢とが一貫していて嬉しいです。
初めて「死んでも許さない」という言葉を発したツナですが、
骸の前例を見る限り、永遠の敵とするのは難しそうです。
再び幻騎士と相対したときが楽しみに思えました。

それにしても、守護者が守護者の役割を果たしてないのが残念です;
10年後のツナが棺桶の中に居たときも守護者は散らばっている状態でしたし。
なにか問題が起こった後に行動していたのでは間に合わないのですよ。
問題が起こる前に防ぐ、守る存在が「守護者」ではないのかな。
とはいえ、ツナが守護者の人生を束縛することを望まなかった結果という
可能性もありますので、あまり突かないことにします。

そして変なところに拘りますが、「死ぬ気の炎の発見」というのは、
10年後現在のように「人間が点すことができ、リングの力を引き出すために
必要となる力の存在が明らかになった」ということと考えてよいのかな?
死ぬ気の炎に関しては、ボンゴレが本家本元となりますが、
ボンゴレの秘弾である死ぬ気弾も、この時代ではあまり意味のないものなのでしょうか。

なにはともあれ、次回も楽しみです!