箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ48号 KHR 標的263『連携』

2009-10-24 18:48:28 | 雑誌[J]
周囲におしゃぶりが浮かんだ状態で立つユニを中心として
彼女を挟む形で、白蘭と超死ぬ気モードのツナの顔がアップで描かれている今号。
背景が水色なのは、三人の属性である大空のイメージなのでしょうか。
それぞれに『奪え!』『守れ!』の文字が二人の立場の違いをよく表していて
カッコよいです。

さて本編。

桔梗:『バカなっ』
ブルーベル:『あいつ いつのまに!』

川平不動産へ向けて攻撃をしていた桔梗とブルーベルの遥か後方、
トリカブトへ一撃を喰らわせたツナの登場に驚く真6弔花の二人からスタートです。
γたちは、思ったより遠くに居たんですね。

ツナ:『オレのスピードを甘く見るな』

ナッツを右肩に乗せ、Xグローブに激しく炎を灯すツナに、
『ハハン』 『チョイスで勝てなかった相手を前によく言えますね』
桔梗は余裕の表情です。
霧のように霧散した姿が再び像を結び、リングに炎を灯すトリカブト。

トリカブト:『哀しき者よ』

マントの前身ごろをはだけ、胸に埋まった匣が露になります。

フゥ太:『胸に匣が埋まってる!!』
リボーン:『ディーノから連絡のあった修羅開匣だな』

いまいち距離感がつかめないのですが、フゥ太もリボーンも
もの凄く目がよいのでしょうか?

桔梗:『いきますかトリカブト…』
ブルーベル:『息止めるから まった!!』

鼻をつまみ、目を瞑るブルーベル。そして次の瞬間
リングを匣にはめ込み開匣したトリカブトから発せられる爆風に
腕をあげて顔を庇うツナの傍で、ギュッと目を瞑ってるナッツが可愛いです。
体全体でユニを爆風から守るγも格好よいです。

やがて姿を現したのは、まるで蛾のような触角と羽を生やしたトリカブトでした。
彼の体の線が出るのは初めてですが、割とスレンダーですね。
ハルが『はひっ』 『キモいです――!!』 と評するほどの姿ですが

トリカブト:『終焉の時』

そう告げた途端、トリカブトを中心として広範囲に磁場がおきます。
川平不動産に居る面々も『景色が回りだした!!』 と騒ぐほどの幻覚。
チョイスのときよりも強いそれに驚くツナ。

桔梗:『修羅開匣とは』 『人間と匣兵器の能力をかけ合わせたもの』
   『蛾の擬態を進化させたトリカブトの目玉模様を見たものは 一瞬にして五感を狂わされ 真実を見失うのです』

目玉模様を見たものは「全員」五感を狂わされる、ということで桔梗も目を瞑っているようですが、
それはブルーベルが息を止めた意味はあったのか?なんてことは言っちゃダメですかそうですか。

ツナ:『消えた!!』

ツナの目前から不意に姿を消すトリカブト。
地上では、ハルたちが目を回して前後不覚に陥り、
空中ではγがユニを抱いたまま、天地をつかめずに翻弄されています。
そんな中、彼らのように惑わされることなくしっかりと立ち、
(どこだ!! 奴は どこへ行った!!) と意識を配るツナは流石です。
しかし。

桔梗:『ムダです 一度模様を見たものは 目をつぶろうと この幻覚を破ることはできない』
   『超直感ですら 彼を見つけることはできませんよ』
ツナ:『なに!!』

桔梗の言葉に驚愕するツナですが、超直感を知り尽くしたかのような桔梗の言葉に逆に驚きました。
それも、他パラレルワールドでの体験を基にした、白蘭からの情報でしょうか。

フゥ太:『そんな!!』
リボーン:『やべーぞ ユニが狙われる…』
桔梗:(ハハン…あとは ユニ様を確保したとの 連絡を待つだけです)

焦りはすれどもなすすべのないリボーンたち。
対して、余裕で待機状態の桔梗。彼にずっと、鼻をつまみ目を閉じたブルーベルがくっついているのが
なんだかよいです。
と。

『ボス 大空の娘(こ)の右側!!』
ツナ:『!』

不意に響いた声に、迷うことなく従い突進するツナ。
その右肘は、寸分の狂いもなくトリカブトの左頬にめり込みました。

桔梗:『何!?』

思わず目を見開いた桔梗が見た先には、『下!!ずっと下!!』 と叫ぶ
クロームの姿がありました。
彼女の告げるままの方向へ、ツナは攻撃を続けます。

クローム:『右!!』
フゥ太:『クロームさん!!』 『あ…あれは!!』
    『クロームの霧フクロウが』
リボーン:『形態変化したな』

フゥ太がクロームをさん付けで呼んでいるのか呼び捨てにしているのかはよく分かりませんが(←触れるなと)、
この状況下で正確にトリカブトの位置を把握している理由は霧フクロウの変化にあるようです。

リボーン:『あれが 初代霧の守護者の使っていた武器と同じ ボンゴレ匣』

実体のつかめぬ幻影と謳われた D(デイモン)・スペードの魔レンズ!!!

骸のよく似た面持ちの初代霧の守護者ですが、頭の天辺の髪の分け目が骸の2倍あります(笑)。
そこがそのまま前髪になってるとは、なかなか斬新な髪型ですね。
流石に、右目には「六」の字は浮かんではおりませんが、ナッポーの房は確認できないのが残念です(ぉ。

リボーン:『初代霧の守護者に 魔レンズごしに睨みつけられた者は呪われて 次の日に海に浮かんだと言われる……』
     (最も初代霧の守護者は クロームとは似ても似つかぬ 裏切者だったがな…)

こうまではっきりと裏切者の存在が示唆されるとは、と驚きました。
初代ボンゴレファミリーにも、数々のドラマがありそうなのが楽しいです。
また、リボーンが何気にクロームのことを認めているのが嬉しかったです。

それにしても、「次の日に海に浮かぶ」というシチュエーションが面白いです。
ただ単に海に浮かんでいたのではなく、「死体となって」とかいう説明が省かれているのだろうとは
分かってはいますが、例えどんな場所に居ても次の日は海に浮かぶのかと思うと…
別の意味で凄さを感じます(笑)。

トリカブトに怒涛の攻撃を加えるツナ。そのダメージのせいか、トリカブトの幻覚がとけていきます。
そして、『GAO!!』 と叫び、ツナの頭の上から攻撃を繰り出したナッツにより
完全に体の傾いだトリカブトに、容赦なくとび蹴りを喰らわせるツナはカッコよいのですが、
ひたすら顔を狙っているのに笑ってしまいました。

ブルーベル:『聞いてない!』 『ボンゴレ匣なんて!!』

ム~~~とむくれるブルーベルに、匣よりも寧ろ戦い方のほうが厄介だと分析する桔梗は、あくまで冷静です。

桔梗:『手伝いましょうトリカブト』 『1対1なら勝てるものを ああもサポートされては』
リボーン:『これが ボンゴレファミリーの戦い方だぞ』
桔梗:『!!』
リボーン:『ボンゴレファミリーの強さは』 『個々ではなく ファミリー同士の連携にある』

バジルの匣兵器のアルフィンの背に乗り、リボーンも出撃してきました。
そして、このやりとりは黒子のバスケに通じるものがあります。
まさに今行われている試合も「個人主義」と「連携主義」のぶつかり合いですから。
バジルの『たのみます……』 の一言に、ぐっと来ました。
それにしても、ユニの、リボーンに対する「おじさま」呼びにはまだ慣れませんね。

了平:『その通りだ!!』
桔梗:『!?』
了平:『仲間のピンチの時こそ!!』 『オレのリングは 極限に燃える!!』

桔梗の目の前に現れたのは、10年後の自分と同じように足から噴出する炎の力により宙に飛び、
漢我流とともに構えた了平でした。
先程までの攻撃のせいでしょうか、傷を負った姿でなお、戦うつもりなのですね。

獄寺:『あいつ…ムチャしやがって………』
京子:『お兄ちゃん!!』

地上からその雄姿を見守る二人。次々と入る邪魔に『ブ~~~~』 とむくれたブルーベルは

ブルーベル:『もう あったまきた!!』

と言い放ち、マントをはだけトリカブトと同じように胸の匣を露にしますが

桔梗:『待ちなさい』
ブルーベル:『!!』

桔梗が彼女の体ごと押しとどめます。その理由は、彼女がマントの下に服を着ていなさそうだから
といった訳ではないようです。
…彼女が修羅開匣するときはどうなるのでしょう;

桔梗:『奴らを全滅させるのは容易いですが』 『ユニ様を確実に無傷でお連れするには もうひと戦力欲しい所です』
ブルーベル:『な!?』 『だったら どーすんのよ!!』
桔梗:『いったん退きます』 『態勢さえ 整えば簡単に事を運べます』

桔梗とブルーベルの目の前にいるのは了平と漢我流、そしてその奥には
アルフィンに乗ったリボーンが、γに抱えられたユニを守るように構えています。
ユニに手を出されない限り、彼らも無闇に攻撃を仕掛けることはしないのですね。

ブルーベル:『ヤダヤダヤ~~ダ!!』
桔梗:『あれを見なさい』
ブルーベル:『!?』

桔梗の腕の中で、駄々をこねるように喚くブルーベルが桔梗に促され見た先には
吹っ飛ばされた状態のトリカブトと自分の後方に向けて炎を噴射するツナの姿がありました。

ツナ:『うおおお!!』
X BURNER!!!

ツナが放った、並盛の空全体を照らすような特大のX BURNER の直撃を受け
ギャアアと叫び声を上げるトリカブト。
やがて面とマントが吹き飛び、そこから現れたのは全身に経文がかかれた
褌姿の男でした。耳なし芳一が思い浮かびましたが、どうやら彼は
耳までしっかりと経文を書いているようです。

吹き飛ばされた勢いそのままの彼の体を、空中で回収する桔梗とブルーベル。

ブルーベル:『トリカブト…どう?』
桔梗:『生け贄となったこの僧は もう使い物になりませんね』
   『なにより本体のカブトが割れてしまった…… ここまでです』

カブトが本体というのには驚きましたが、またもやツナが人外と思って戦っていた相手に
中の人が居ました;そして、X BURNER の直撃を喰らっても燃え尽きたりはしないのは
やはりトリカブトが真6弔花たる存在だから…ということでしょうか。

結局、「真実の目」の詳細がよく分からないまま、トリカブトはここで退場のようです。
使い物にならないと言いながらも、しっかり僧を抱えている桔梗がなんだか可笑しかったですが
霧のマーレリングは彼らの手に渡ったままのようです。

了平:『……去っていく』 『うぐっ』
ツナ:『大丈夫か!!』

飛び去った真6弔花を見て安心したのか、力を失った了平をツナが空中で支えます。
前回「普段着で戦って、耐熱性は大丈夫なのか」と書きましたが、
それはやはり杞憂だったようです。
ということは、レオンが生成した服は、すぐ傍にいて高温を発する相棒匣兵器の炎よりも
相手からの攻撃の炎に耐える意味合いが強かったのでしょうか?(←聞くな)

ツナ:『みんな!!』 『大丈夫か!?』

地上に向けて声をかけるツナですが、獄寺は仰向けに倒れ、太猿や野猿も
家の壁にもたれかかったまま傷口を押さえていたりしています。
非戦闘員に被害が少なかったのが不幸中の幸いかもしれません。

リボーン:『かなり ダメージを負っちまったな』
ユニ:『γ!!』 『みなさんの所へ!!』
γ:『ハッ』

いまだ黒煙の燻る川平不動産を目指し、移動するツナたち。
一方場面は変わり、日本国内のホテル。

『ふぅん』 『デイジーにトリカブトまで』 『やられちゃったか――』

額に冷却シートを貼り、体温計を口に咥えた白蘭が、ソファーに横になったまま
笑顔で報告を受けていました。

ザクロ:『バーローめ!!やっぱり 不動産屋にいやがったのか!!』

orz の格好で、床を拳で叩きながら悔しがるザクロと
ブルーベルの冷静な『バーカ』 というツッコミが楽しいです。

桔梗:『申し訳ありません ブラックスペルのγ兄弟を想定しておりませんでした』
白蘭:『ボンゴレ匣も 想定外だったかい?』

体を起こしながらそう問う白蘭に、答える桔梗。

桔梗:『いいえ たしかに少々驚きましたが 戦力としてはたいしたことありません』
   『やられたデイジーとトリカブトも 我々の中では弱い部類ですし』

「真っ先にやられる敵は下っ端」というのは王道ですが、
若干強さのインフレが凄まじいなと感じますね。

白蘭:『ハハハッ そうだね 君達は彼らとは出来がちがう』
   『次は僕もいくつもりだし 全然悲観してないよ』

この台詞は、未来編の冒頭ツナと獄寺に一旦退かされた太猿と野猿と共に出撃し、
10年後のヒバリと戦う破目になったγを彷彿させます。

白蘭:『今回の戦闘で』 『ユニちゃんを手に入れるために 最後の手段が必要だって はっきりしたしね』

言いながら、傍にあった電話の受話器をとり、どこかへ電話をかける白蘭。

白蘭:『もしもし アイリスちゃん?』
アイリス:『ハッ 白蘭様!!』
白蘭:『やっぱりアレを出すことにしたから 行ってあげて』 『30分前に 復讐者(ヴィンディチェ)と取引はしてあるから』

アイリスが生きていたことは嬉しいのですが、まさかのここでの登場ですね。
そして、白蘭の言葉に意外にも過敏に反応する真6弔花。

ブルーベル:『!!』 『ヴィンディチェ?』
桔梗:『まさか!!』
ザクロ:『まってくれ』 『白蘭様!!』
白蘭:『し――』

笑顔のまま、人差し指で「静かに」のジェスチャーをする白蘭は
布団に包まっていてなかなかに可愛いです。
こういう仕草を見ると、彼らしいなと思えるから不思議です。

白蘭:『うん 僕はあと半日もすれば元気になる』 『急いでこっちに送り届けてよ』
白蘭:『あ』 『アレの取り扱いには気をつけてね』

嫌そうなザクロと、ちょっと困った感じの表情を浮かべるブルーベル。
桔梗はあまり変化は見られませんが、これはそれだけ最後の一人が危険だという暗示なのでしょうか。

場面代わり、ヨーロッパ 復讐者(ヴィンディチェ)の牢獄。
岩と雪に閉ざされたその場所に立つのは、アイリスと男二人。
こんな場所まで通信電波が届くとは、技術の進歩は凄いです(笑)。

アイリス:『やはり アレを出所させるそーだよ』
男:『そんな…オレ達…生きて帰れるんだろうな……』
アイリス:『あたいの悪運もここまでかねぇ…』
     『………………』

まだ傷が癒えていないのか、顔の絆創膏や包帯が痛々しいアイリスですが
髪型は健在です。

アイリス:『開けな!!』 『白蘭様の使いの者だ!!』
     『最後の真(リアル)6弔花』 『GHOSTをもらいにきた!!』

最下層の牢獄、水牢に囚われた最後の真6弔花は、髪を長く伸ばし
白蘭と正反対の位置、右目の下に白蘭と同じ模様がありました。

薄く目を開いたGHOSTの、ヤバい目つきのアップで以下次号!!

とうとう最後の真6弔花が登場です。復讐者の檻の標記は「GhOST」なのかな?
白蘭と似た風貌というのには驚きましたが、目を見る限りかなり危険な人物のようです。
そして、白蘭が復讐者とどんな取り引きをしたのかが気になります。
復讐者とは、そんな取り引きに応じるような存在なのでしょうか。

GHOSTがどんな力を持っているのか、どんな存在なのか、
そして彼(ですよね?)が白蘭と合流するタイミングと合流してからの行動が
楽しみです。同時に、こちらもようやく合流を果たしたツナたちとγたちが
どのような会話を繰り広げるのかも楽しみで仕方ありません。

カラーページでは、総集編『ボンゴレ・ファミリア』の発売予告と、
ビジュアルブックの製作決定報告があります。
30日(金)に発売の総集編は、了平がど真ん中にいる珍しい表紙ですね。

更には、真6弔花の声優が発表されているのですが、
桔梗の声が加藤和樹氏というのに驚きました。
ザクロは郷本直也氏、トリカブトは松本忍氏、デイジーは山岸門人氏、
ブルーベルは菊地美香氏だそうです。
彼らが登場するアニメのこれからにも期待が膨らみます。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ47号 KHR 標的262『再会』

2009-10-18 04:42:14 | 雑誌[J]
デフォルメされた白蘭・ヒバリ・骸・XANXUS・スクアーロが穴から顔を出している
モグラ叩きゲームに、ぴこぴこハンマーを持ち怯えた顔で臨むツナと
いい笑顔のリボーンが表紙の今号。
ヒバリの頭の上のヒバードは、お約束のようです(笑)。

そして、4号連続スクープの第3弾ということで、いきなりキャラ人気投票の結果が
発表されていて驚きました。

1位. ツナ  :16448票
2位. ヒバリ :14017票
3位. 獄寺  :13618票
4位. 骸   :13561票
5位. XANXUS
6位. ボンゴレⅧ世(オッターヴォ)
7位. スクアーロ
8位. ディーノ
9位. 山本
10位. リボーン
11位. フラン
12位. クローム髑髏
13位. ベルフェゴール
14位. ボンゴレⅠ世(プリーモ)
15位. 白蘭
16位. 幻騎士
17位. スパナ
18位. 入江正一
19位. ランボ
20位. 風(フォン)

ツナの連覇がなにより嬉しいのですが、8世が第6位にランクインしたのにはビックリしました;
応募総数は113119票ということで、夢の対決部門の結果発表は
12月~1月頃行なう予定とのことです。
これは…応募数が多過ぎて、予想外に集計に手間取っているのかな?

という訳で、上位4人と相棒匣アニマルとが見開きで扉を飾っています。
超死ぬ気モードのツナは、オレンジと黒がイメージカラーなのかなと思いつつ、
まるでヒバリと骸が戦っているような構図と、獄寺のお腹のタトゥに
少々ビビっておりました;
それにしても、小動物ばかりがチラチラと居るのは可愛いです。

さて本編。

川平不動産からスタートです。

ツナ:『山本…やっぱり どーしても』 『アジトに戻るんだね…』

出入り口に背を向けて立つ山本と、彼と向き合った形で立つツナたち。
なんだかツナの言葉が、大切な人を戦いに送り出すかのように聞こえます。

山本:『ああ わりーけど止めてもダメだぜ』
   『スクアーロのことだからピンピンしてると思うが 一応な』
ツナ:『……そうだね…』 『……ゴメン!』 『オレ達行けないけど…』

スッキリとした迷いのない顔の山本に対し、ツナは心配しているような申し訳なさそうな顔ですが

ビアンキ:『心配ないわ 私達もついてるし』
ジャンニーニ:『私がアジトの秘密の入口を案内しますから』
スパナ:『ウチも』
ツナ:『え!?』 『ビアンキ!ジャンニーニに!!スパナも!?』

いきなり増えた山本への同行者に驚くツナは、本当に苦労性だと思います。
ジャンニーニがとてもよい笑顔で、親指たててるのが意外だったのか、
『おどろいたなあ!』 『ジャンニーニは恐がるかと思った!』 と言うフゥ太ですが

ジャンニーニ:『ボンゴレアジトは私の血と汗の結晶ですよ!』
       『状態が気になって いてもたってもいられません!!』
スパナ:『ウチは モスカに使える部品が残ってないか見てくる』
ツナ:『なっ まだモスカ作る気――!?』
獄寺:『で…』 『なんであんたが行く必要あんだよ…』

ジト目でそう問う獄寺に、『まぁハヤト!姉の心配をしてくれてるの?』 と答えるビアンキが
本当に嬉しそうです。『ちっ』 『ちげーよっ!!』 と返す獄寺は、
素直になれない弟といった感じです。

ビアンキ:『……ちょっと忘れ物をとりにいくの………』
     『それに ケガの手当てできる人間も必要でしょ?』
獄寺:『へ』 『勝手にしろ!』

ビアンキの言う「忘れ物」は、父親から預かったというものでしょうか。
メローネ基地から帰ったら渡すと言いつつ、結局あの後姉弟で話す機会はなかったようですね。

ツナ:『ここで 敵にみつかったら今までの苦労が水の泡だ……』 『超慎重に送り出そう!!』

人影もなく静かな表通り。その様子を、僅かに開いた入り口の隙間から窺う山本とビアンキ。

山本:『殺気はない…大丈夫だ』
   『じゃあ 行ってくるぜ!ユニを頼む 寝てるランボにも よろしくいってくれよな』
ツナ:『うん』

なんだか夫婦の会話のようだなんて言ってませんよ言ってません。
いえ、正直、後のことを任せると言いながらツナを見る山本と、
留守を頼まれるツナの一所懸命な顔が、なんだかもの凄く印象的です。

ユニ:『あの…みなさん…』

ふと声をかけるユニに、ビアンキは彼女の頬をプニプニと触りながら

ビアンキ:『「ありがとう」はいらないわよ』 『私達は 自分の意思で行くんだから』
ユニ:『!』

と、優しく語りかけます。

続けて『あなた達も ユニを頼んだわよ』 と言ったビアンキの言葉に、
元気よく『ハイ!!』 と答える京子とハル、イーピン、クローム。
その間もプニプニされている頬っぺたは、さぞ触り心地がよいのでしょう。

ユニ:『ありがとうございます…』 『あっ』

思わず「ありがとう」と言ってしまったユニに、和やかな笑いが起きますが
ユニの笑顔は本当に可愛いです。
そんな和やかな雰囲気に包まれていたのも束の間、いきなり
『ランボさんも一緒に遊びに行くもんね!!』 という声が響きます。

山本:『おっ?』
ツナ:『ランボ』
ランボ:『どこ行くの!?どこ――!?』

ガハハハハと笑いながら、不動産屋の扉から外へ出ようとするランボを
『てめー 都合のいい時だけ起きてくんじゃねえ!!』 と獄寺が拾い上げます。

山本:『遊びに行くんじゃねーしな』
ツナ:『なんか 緊張感台無しだよ…』

「へ!?」と疑問符を浮かべているランボの顔がなかなかに酷いことになっていますが
彼は自分がヒットマンだということを覚えているのでしょうか?(←聞くな)

ビアンキ:『じゃあ ユニをしっかり守るのよ』
ツナ:『うん』 『気をつけて!』

ビアンキ・スパナ・ジャンニーニ・山本を送り出したツナの背後で
『ったく アホ牛が』 と言いつつランボをブン投げる獄寺は
本当に容赦しないですね(笑)。
と、ここでツナが『ん!?』 と何かに気付きます。

ツナ:(……今…何か…気のせいか……)

折角何かを感じることができても、それをスルーしてしまっては意味がないですね;
ツナが超直感を駆使できるようになるには、まだ時間が必要ということでしょうか。

リボーン:『何 ボヤっとしてんだ』 『この先どーするか話し合うぞ』
ツナ:『わ…』 『わかった』

バジルの肩に乗ったリボーンの言葉に、今感じた違和感を押し殺したらしいツナですが、
ピシャッと締められた扉の内側には、ヒュッと霧のようなものが入り込んでいました。

暫くの後、ツナは山本と通信機で会話をしていました。

ツナ:『そっちはどう?山本』
山本:『ジャンニーニの奴 こんな所にアジトへの入口つくってたとはな!』
   『うまく入れそうだ!!大丈夫!!』

山本の言葉に、安堵の溜息を吐くツナ。

ツナ:『ふ~ 裏口からアジトに無事入れそうだって』
フゥ太:『ディーノ兄は ヒバリさんが帰らないから もうしばらく学校にいるって』
ツナ:『そっか…』

別行動している組の状況を確認しあうツナとフゥ太。
二人が話している足元で、ランボが大声で笑いながら一人走り回っています。

ツナ:『っていうか うるさいなーランボ!!』
ハル:『ランボちゃん ハルと遊びましょうか?』
ランボ:『やだブー』

傍にいたらきっと煩くて仕方がないだろうと思うのに、そんなランボの相手を
全く厭わないハルは、よいお母さんになりそうです。
ランボを捕獲したハルですが、すぐさまその腕からすリ抜けたランボは
『ユニー 遊んでー』 『ねえユニー!!』 と言いながら
椅子に座ったユニの元へと走り寄ります。

ツナ:『おいこら!ユニを困らせるなって』 『…あ?』 『ユニ?』

ランボを注意しながらユニの方を向いたときに、彼女の異変に気付き声をかけるツナ。

リボーン:『顔色が悪いぞ どうかしたのか?』
ランボ:『カオがブルーだもんね!』
ユニ:『………………』

続けて声をかけるリボーンとランボですが、ランボの言葉どおりユニは
真っ青になり、冷汗をかきながら若干荒い息を吐いていました。

京子:『クロームちゃんも具合が悪そうなの』
クローム:『………』
ツナ:『あっ本当だ!!』

ユニと同じように冷汗をかきながら、クロームは青褪めているというより
若干心拍数が上がっているような感じです。

クローム:『ちがう…』 『…ボス』
ツナ:『?』
ユニ:『……』 『近くに…何か…います』
ツナ:『え!?』
獄寺:『敵か!!』

一気に緊張感の走るツナと獄寺、リボーン。

『戦闘配置につけ!!』
『出入口を固めろ!!』
『はい!!』

即座に獄寺・了平・バジルが動き、不動産屋の扉の前に陣取ります。

バジル:『ザクロが戻ってきたのかも!!』
獄寺:『考えられるな…』

外を窺いながら会話を交わす彼らに

ユニ:『ちがいます……近い…』 『もっと近くに…』

俯きながら、そう言葉を紡ぐユニ。
彼女の前に居るリボーンも、銃を抜いて臨戦態勢です。

ツナ:『へ?』 『近くって……』
クローム:『ボス!』 『牛の子…!!』

青褪めて、ランボを指差し叫ぶクローム。
「牛の子」という言葉に笑ってしまいました。

ツナ:『ん!?』 『ランボがどーかした…?』

クロームがボスと呼ぶことに慣れているようなツナが
実は密かに嬉しかったりします。
それはさておき、クロームの言葉を受けてランボへと視線をやるツナの目の前で
『ぐぴゃ?』 と声を上げたランボの輪郭が、ショアアという音を立てて歪んでいきます。

ツナ:『ランボ………?』 『おまえ!?』
ユニ:『あ…』

驚くツナとユニに対し、悪い顔へと表情が変わったランボが話します。

ランボ:『ランボつぁんはね~』 『今までみたいに外から攻めて 逃げられるの嫌だから内側に入りこんだんだよ~~』

ドウッという音と共に豹変した姿。そして次の瞬間ユニを腕に抱きこむようにして
現れたのはトリカブトでした。

リボーン:『!!』
ツナ:『お前は!!』
イーピン:『ラン…ボ!!』 『ソファ…の…下!!』

そして、イーピンがちゃんと日本語を喋ってくれました。(←そこか)
彼女が見つけた本物のランボは、口を塞がれ縛り上げられていました。
いきなり現れた敵の姿に、思わず青褪めるツナですが、
それ以上にトリカブトの演技にビックリしておりました。
よくランボの常日ごろのあのウザイ行動が分かりましたね;
今回、霧属性は演技派揃いということを再認識しました。

ツナ:『んな――!?』 『ど…どういうこと!?』
リボーン:『山本達が出る時のスキをついて ランボに化けて侵入されたな…』
     『寝ていたランボは 侵入直後にソファの下に隠されたんだ』

ということは、今話のランボは、登場シーンからずっとトリカブトが
演じていた…ということなのでしょうか?
益々もって、素晴らしい演技力です。侮れませんね、トリカブト。

ツナ:『そんな…!!』 『あっ!!』 『ユニ!!』
リボーン:『くっ』

ユニを腕に抱えたまま、ドウッと出口に向かい飛ぶトリカブト。

トリカブトはユニを抱えて出入口に向かって飛ぶ
『逃がさんぞ!!』 と構える獄寺・了平・バジルですが、
建物の外からの攻撃を受け、その場にドサッと倒れてしまいます。
その隙にそのまま身を躍らせ、あっさりと突破したトリカブトが
空中で止まった場所には、他に2つの人影がありました。

ツナ:『!!』 『あいつらは!!』 『真6弔花!!!』

白蘭に対し見せていたポーズで『ハハン』と笑う桔梗と、
悪戯っ子のような表情を浮かべたブルーベルが合流していたのですね。
白蘭はこの場に姿が見えないようですが、どこかで待機しているのでしょうか。

桔梗:『さあ ここは我々にまかせて ユニ様をお連れしなさいトリカブト』
ユニ:『沢田さん!!』 『おじさま!!』
リボーン:『どうやら 綿密に計算された作戦だったみてーだな』
ツナ:『でもどーやってこの場所を!?』
リボーン:『話は後だ!!』

倒れているバジルの傍に膝をついているツナに
活を入れるリボーンがよい感じです。
「綿密に計画された作戦」と評す程大層なものじゃないのではなんて
言っちゃダメですかそうですか。

ブルーベル:『さあこっからは ブルーベルが相手よ』
      『死んじゃえ!!』

ガチッと音を立てて開匣したブルーベルは、カタツムリの殻のようなものを
ツナたちに向けて無数に発射します。

ハル・京子:『!!』
獄寺:『ぐ…』

呻きながらもコロン仰向けになった獄寺が開匣し、
間一髪シールドでブルーベルの攻撃を防ぎます。それでも激しい衝撃は抑えきれず、
思わず上がった彼らの悲鳴にユニが『みなさん!!』 と叫びます。

トリカブトがその場を離れつつある一方で、桔梗とブルーベルはその場に残り
攻撃を続けます。

桔梗:『まだまだですよ』
ユニ:『やめて!!』

二人分の攻撃を受け、ドドオッと激しい爆音が上がる川平不動産。
やはり壊されてしまうのですね;

ツナ:『ひいぃ』
リボーン:(これじゃユニを連れてかれちまう…)

こんなにも焦っている顔のリボーンは初めて見ました。
怒涛の攻撃に晒され、手も足も出ずに居るツナたちに、そんな彼らをただ見ることしか出来ないユニ。
『みなさん!!』 『おじさま!!』 と叫ぶユニに、(ハハン 作戦成功です)
ほくそえむ桔梗ですが、そんな作戦という程大層なものじゃないのではなんて(以下略)。

と、不意に二つの電気を帯びた黒い影に攻撃されるトリカブト。
体を貫かれた彼が、姿を保てず霧散したことで空中に投げ出されたユニの元へ現れたのは
二匹の黒狐でした。『コルル…』 と声を出しながら、帽子が飛んだユニの頭の辺りに
鼻を押し付けクンクンとする黒狐が可愛いです。

ユニ:『ビジェット…?』

呟いたユニの体を、フワッと抱きとめる手。

γ:『お怪我はありませんか?』
ユニ:『!!』
γ:『…姫』

黒いスーツに身を包んだγ登場!美味しいところを持っていきました(笑)。
黒狐を従えたγにお姫様抱っこされたユニの、ビックリしたような顔が可愛いです。
好きな人に助けて貰えた喜びもあるのでしょうか、思わず涙を浮かべるユニ。

ユニ:『ガ…』 『γ!!』
野猿:『姫様!!』
太猿:『お守りするぜ!!』
ユニ:『野猿…』 『太猿!!』

ミルフィオーレの制服ではなく、それぞれが私服を身に付けているようですね。
久々登場してくれて嬉しいです。

桔梗:『ブラックスペルだと!?』 『奴らはメローネ基地の転送(ワープ)時に死んだのではなかったのか!』

殺したつもりだったのですか;
桔梗の言葉の真意が、「基地を転送するときには、中に居る者は死亡するはず」というものでしたら
ジンジャーやアイリスたちはどうなっているのでしょうか。気になります。

ブルーベル:『何やってんの トリカブト!!ユニをとり返すのよ!!』

ブルーベルの言葉を受け、再び像を結ぶトリカブトの姿。

桔梗:『γの技は全て知っているはず』 『一人でできますね』

桔梗の言葉を受け、コクリと頷くトリカブト。
桔梗がまるでお母さんです。「初めてのおつかい」を思い出しました。

ユニを抱いたγを守るように、前に立つ太猿と野猿。
そんな4人に向かい、トリカブトが突進します。

太猿:『来てみやがれ!!』 『心から命を懸けられる戦いをまってたんだ!!』
野猿:『最高だぜアニキ!!オレは今ジッリョネロファミリーの』 『野猿だ!!』

嬉々として叫ぶ二人。彼らがミルフィオーレのブラックスペルではなく
ジッリョネロファミリーの一員として行動することは予測できましたが、
実際に目にすると嬉しいですね。

野猿:『ショア!!』
太猿:『フンッ』

両脇から同時に鎌を振り下ろす太猿と野猿ですが、トリカブトはその間を
高速ですり抜けていきます。と同時に、二人を切りつけていたらしく、
太猿と野猿の肩口から血が噴き出ます。

太猿:『がはっ』
野猿:『うわ』

叫び声を上げた二人を後に、真っ直ぐに向かってくるトリカブト。

ユニ:『野猿!!太猿!!』
γ:『ちいっ』

γの肩に手を置き、青褪めて叫ぶユニ。この状況に舌打ちをしたγは
黒狐(ネレ・ヴォールピ)を放ちますが、両手にチェーンソーのようなものを持った
トリカブトに、一撃でやられてしまいます。
左側の黒狐が、なんだか踊っているような格好で一瞬和んだことは秘密です。

γ:『何!?』 (バカな 一撃で…!!)

匣兵器を破られ焦るγですが、武器を構えたまま躊躇なく迫ってくるトリカブトに対し
『くそ!!』 と悪態を吐くとリングの炎を全開にします。

桔梗:『ハハン そのランクのリングでは』 『役に立ちませんよ』
γ:『おおおお!!!』

桔梗の言葉など無視し、全力でユニを守ろうとするγの腕に抱えられたまま、
トリカブトから視線を逸らせずにいたユニの目が見開かれた次の瞬間。

ガッと顎に強烈な一撃を喰らい、ギュルルと弾き飛ばされるトリカブト。
いきなりの展開に桔梗・ユニ・γ・ブルーベルは驚きを隠せません。
そんな彼らの前に、シャッと現れたのはもちろんツナでした。

ツナ:『どこを見ている』 『お前達の相手は』 『ここにいるぜ』

右肩にナッツを乗せ、γとユニとを庇うように背にした超死ぬ気モードのツナが
ぐっと握り締めた左手に装着されたXグローブ。その甲のエンブレムが強烈な光を
放っているのが格好よいです。

京子:『ツナ君!!』
獄寺:『10代目!!』

地上に居るメンバーも何とか無事のようですね。
久々家庭教師の銃弾による超死ぬ気化だったのでしょうか、
リボーンがかつてないほどとてもよい笑顔です。

『…………』 『…いつも眉間にシワを寄せ…祈るように拳をふるう…』 『…あれが…』
『ボンゴレ…X世(デーチモ)』

γに抱えられたまま、初めてみる人物かのようにツナを見やるユニで以下次号!!

アオリの「最大の危機に 最強のボス…来る!!!」という文句がまた格好よいです。
まさかこのタイミングでγたちが合流するとはと少々驚きましたが、
チョイスの前に姿を見て以来、早くツナたちと行動を共にして欲しいと
思っていたので素直に嬉しいです。

また、山本が別行動をとるのも少し意外でした。
ツナ側には同じ雨属性のバジルが居るとはいえ、ある意味ヒバリの次に負けが少ないのではと
思われる存在だけに、戦力ダウンは否めないのではと思います。

白蘭が今どこに居るのかも気になります。ですがそれ以上に、
チョイスのときにはわざわざレオンの生成した耐熱性に優れた素材の服に
身を包んでいたのに、今は私服ですよね?
本気の炎を出したバトル展開になったとき、服が燃えないかが心配です(ぉ。

ここで本格的に真6弔花と戦って、すべて倒すというのは考えにくいのですが、
この場を凌ぐために、ボンゴレ側の他の守護者のボンゴレ匣のお披露目というのは
ありかもしれませんね。
次号もCカラーということで、どのようなイラストが扉を飾るのかということも併せて
期待が高まります。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ46号 KHR 標的261『手錠』

2009-10-11 03:11:50 | 雑誌[J]
両面Cカラーの今号は「伊流マフィア×和風マフィア」ということで、
スーツをラフに着崩したリボーン・ツナ・ヒバリ・クローム・獄寺・山本・10年後ランボ・了平と
着流し風の和装のリボーン・ツナ・ヒバリ・骸・獄寺・山本・10年後ランボ・了平がお目見えです。
リボーンとツナとヒバリに関しては、表情などがほぼ同じですね。
紫を基調として、全体に抑えられた色味が白い背景に映えています。

しかし、ver.和のロゴが「VONGORA FAMIGRIA」なのはわざとなのでしょうか;
ver.伊では「VONGOLA FAMIGLIA」となっているのですが…。

さて本編。

ヒバリが開匣し取り出した、手錠という意外な武器(?)に驚く一同からスタートです。
ディーノだけがしたり顔なのは、やはり修行中に見ていたからでしょうか。

ヒバリ:『覚悟は いいかい?』

ガシャンという音を立てて、手錠の2つの輪の内片側の輪に、
外側と内側の両方にバリネズミの刺のようなものが生えます。
もう片方の輪に人差し指を引っ掛けて、手錠を弄ぶヒバリを冷静に見るデイジー。

デイジー:(手錠……手錠が雲の守護者のボンゴレ匣か…)
     (たしかに 炎をおびたトゲに殺傷能力はあるだろうけど 人を捕まえるのに使う手錠だ…)

デイジーの言うとおり、手錠に生えているトゲの1つ1つに死ぬ気の炎が灯っているようです。

デイジー:(白蘭様からは まだボンゴレ匣の情報をもらってないけど… 手錠っていうのはどう考えても…)
     『僕チン向けだ』

ドっとヒバリに向かい突進するデイジー。それを受けてヒバリもデイジーに向かい地面を蹴ります。
激しい攻防を繰り広げる二人ですが、ヒバリの手錠がデイジーの頬を捉えます。しかし、

デイジー:『効かない』

裂けて血の噴出した頬が一瞬の後に再生し、何事もなかったかのように次の攻撃を繰り出すデイジー。
その一撃を避けたヒバリは、デイジーの左腕にトゲのついた方の手錠をかけます。

ヒバリ:『もう 逃がさないよ』

笑みを浮かべながら手錠を引っぱり、トンファーで攻撃を加えようとするヒバリですが
ニッと笑ったデイジーは次の瞬間、手錠をかけられたデイジーの腕の一部だけがブチッと千切れます。
それに驚くヒバリの目の前で、あっという間に腕を再生したデイジーは、そのままヒバリの顔面に
一発ぶち込み、校舎までふっ飛ばします。激しく壁に激突するヒバリ。
やはり、自ら校舎を破壊することになってしまったのですねなんて言えません(←手遅れ)。

驚愕するロマーリオ・ディーノ・草壁。
ディーノは、自ら切った尾を再生できるという『トカゲの自切』に思い当たります。
早すぎる再生も、デイジーが活性の力を持つ晴属性ということで説明がつくとのこと。

デイジー:『修羅開匣は』 『能力の掛け算なんだよ』

ガラ…という音を立てて身を起こしたヒバリに、デイジーは告げます。

デイジー:『匣アニマルの持つ特殊能力と人間の能力が掛け合わされて
     あらゆる生命体のリミッターを超えた能力を生み出すことができるんだ』

強気なところが前面に出てどもらず話すデイジーは、目が完全に爬虫類ぽくなり
眉がないからか余計に禍々しさをかもし出しているように見えます。

デイジー:『だから トカゲのしっぽでは考えられないことも』

デイジーの言葉とともに、ヒバリの手錠にくっついていったデイジーの腕の一部が蠢き、
手の形となってヒバリの首を掴みます。そこから、体までも再生させようとするデイジーですが、
トンファーでそれを一閃し、その場から体勢を整えるヒバリ。

デイジー:『残念だけど』 『君のボンゴレ匣は 僕チンと相性最悪さ』
    :『もう諦めて ユニ様の居場所を吐いちゃいなよ』

再度警告するデイジーですが、ヒバリはそれを完全に無視します。
『いらないな』 と言いながら立ち上がったヒバリは、トンファーを手放している…
というか、3次元空間に収納したんでしょうか;

ヒバリ:『その程度なら 武器(トンファー)はいらない』

言いながら、ヒバリは両手の人差し指にそれぞれ手錠を引っ掛けて、ヒュッヒュッと回しますが
いつのまに増えたのでしょう。
デイジーや草壁も、いつのまにか2つになった手錠に驚いているようです。

ヒバリ:『校舎を壊した罪で』 『君を 逮捕する』

更に増え、今度は2個ずつ、計4つの手錠をヒュンヒュンと回しながら
冷静に言い放つヒバリはカッコよいのですが、正直少し笑ってしまいました。
手錠がどんどん増えていることと『逮捕』という単語がこんなにツボにくるとは!(笑)
前号のコメント欄にて、「ヒバリに警官のイメージがついた」と語りましたが、
本当に彼の口から逮捕という言葉が出てくるとは思いませんでした。

しかしながら、逮捕というのは特に警察特有の行為ではないのですね。

逮捕(たいほ)とは捜査機関または私人が被疑者の逃亡及び罪証隠滅を防止するため強制的に身柄を拘束する行為をいう。【出典】wikipedia

特に『現行犯逮捕』は、「捜査機関であると私人であるとを問わず、年齢や国籍、思想信条、前科の有無などは一切関係なく」
「何人(なんぴと)でも行える」のだそうです。【出典】同上

ディーノ:『あいつ…何をする気だ?』

この形態は、ディーノも知らないようです。

デイジー:『面白い手品だね』 『でも 手錠をいくつ増やしたところで』 『同じだよ!!』

背中から羽のように出ている炎が光を増し、一気にヒバリに襲い掛かるデイジー。
それを冷静に立ったまま『僕も同感さ』 と言いながら迎え撃つヒバリ。

デイジーがズババと繰り出すパンチをすべて避けたヒバリは、先程と同じように
手錠をデイジーの腕にかけます。

ヒバリ:『10や』 『20ならね』
デイジー:『?』

楽しそうに笑いながらのヒバリの言葉に疑問符を浮かべるデイジーですが、
ボンゴレリングが光り、ガシャシャシャシャとみるみる増えていく手錠に目を見張ります。
デイジーの体を隙間なく覆っていく手錠。更には、鎖までが飛んできます。

デイジー:『ぼっ!!?』

驚きの声をあげたデイジーですが、その体は、両手が前で拘束され、全身が
大小さまざまな大きさ・形・色の手錠で覆いつくされていました。
最後に飛んできた鎖は、首と手、そして胴体部分に接続されたようです。
カエルというか、ちょっと半漁人っぽい足が見えているため、
なんとなく、捕獲された珍しい動物のような印象を受けました。
あと思い出すのは、ボンレスハムとかタイヤとか…でしょうか(笑)。

草壁:『てっ』 『手錠が 拘束具のように!!』
ディーノ:『自切するスピードを上回る雲属性の増殖!!』
    :『…にしても…こんな形態になるのか!!』
デイジー:『こんなの……』 『聞いてない!!』

ガシャッと音を立てているデイジーは身を捩っているのかな?
しかし、しっかりと拘束されていて、身動き出来ずにいるようです。

ヒバリ:『君…… 死にたがってたみたいだけど』 『そんな甘えは許さないよ』
デイジー:『え?』

3本の鎖を手に持ったままのヒバリの言葉に、若干焦り気味のデイジーですが、

ヒバリ:『しめあげよう』
デイジー:『し!!!』 『しまるぅ!!!』

ドSっぷり全開です。ヒバリの言葉に連動してか、ギリギリギリと容赦なく締め上げる手錠のせいで
デイジーの体の至る部分からブシュッと血が噴き出します。

デイジー:『聞いてない!!白蘭様に聞いてないよ!!』 『手錠がこんな風になるなんて!!!』
     『苦チィー!!!』

口からも血を吐きながら喚くデイジーに、ディーノは入江の思惑通りだったことを確信します。
つまりは、

ディーノ:(他のパラレルワールドで作られなかったボンゴレ匣は…… まだ白蘭に攻略されていない!!)

『ぼ…ばふっ』 と声を上げて口から泡を吹き、倒れたデイジーの傍らにしゃがみ込んだヒバリの感想は
『思ったより 情けないね』 でした。

ヒバリ:『君が 死にたくても死ねないのは 晴の活性の炎が体内を巡っているからだろ?』
    『これは 風紀委員が没収する』

デイジーの指からマーレリングを引き抜いたヒバリですが、彼はあくまで並盛中学の風紀委員として行動したのですね。
修羅開匣の力を失い、シュウウウと元の姿へと戻っていくデイジー。

ディーノ:『リングをとっちまえば真6弔花といえど…』 『ただの人間も同然だ』
草壁:『やりましたね恭さん!!』 『さすが委員長!!』

感動した草壁が一直線にヒバリの元へと駆け寄る姿はよいです。
現在の年齢から言えば10歳も下でありながら、やはり草壁にとってヒバリは絶対の上司なのですね。

所変わって川平不動産では、ツナの元に不意に『ツナ 聞こえるか?』という通信が入ります。

ツナ:『あっ』 『この声!!』
獄寺:『跳ね馬っスね!』

ディーノから報告を受けるツナ。獄寺も耳を押さえていますが、
どうやらツナだけがディーノとやりとりしているようなので、
一体彼らの通信システムがどうなっているのかが、さっぱり分かりません;

ツナ:『え…』 『はい…』 『はい…』 『本当ですか!!』
   『雲雀さんが真6弔花のデイジーを』 『やっつけたって!!』

ツナの言葉に沸き立つ店内。こうしてみると、本当に大人数ですね。

リボーン:『当面の危機は去ったな』
獄寺:『もう 敵も打つ手がないっスからね!!』

獄寺の言葉に一抹の不安を覚えるのは何故でしょう;
彼が太鼓判を押して、そのとおり大丈夫だったことってあったかな…(ぉ)

ビアンキ:『もう大丈夫』 『これで ユニは見つからないわ』
ユニ:『はい』

ビアンキの言葉に、にっこりと笑って答えるユニが可愛いですが、
そんな彼らを無言でみる川平のおじさんは、なにやら不穏な空気を纏っています。
そして。

川平:『じゃあ あたしはこの辺で失礼するよ』
  :『しばらく旅に出て 店は空けるから 好きなだけ自由に使うといい』

いきなりの言葉に『ええ!?』 と驚く一同。

ツナ:『ちょっ急に…!!』 『まっ待ってください!!』
リボーン:『まだ おめーのこと聞いてねーぞ』 『何者なんだ?』
川平:『ん?』

山本の肩に乗ったまま、ツナたちに背を向けた川平のおじさんに向けて銃を構えるリボーン。

川平:『私は3年前にポックリいった この店のおばーちゃんの息子』 『川平ですが?』
ツナ:『いやっ』 『そーいうことじゃなくて!!』
川平:『君達には 一つ貸しだよ』 『じゃ』

言いたいことだけを言って、店を出て行ってしまう川平のおじさん。

リボーンは『ちっ』 と舌打ちしますが、結局撃ちはしませんでした。

ツナ:『っていうか 何やってんだお前!!助けてもらっといて 銃向けんなよ!!』
リボーン:『…………』 『どうも 奴は好かねぇ……』

久々に見る、この師弟の会話が楽しいです。リボーンに対するツナのツッコミはよいですね。
それにしても、川平のおじさんを怪しむリボーンの第六感と、完全にスルーしているツナの超直感と
どちらに重きをおけばよいのか測りかねます。
しかしながら、話の展開的にはリボーンに軍配があがりそうな気がしますが。
川平がこの場を後にすることにより、川平不動産を白蘭たちから隠す手を打つことができる
ということも考えられますし、その逆もまた有り得ます。
呆気にとられたような顔で見送ったユニが、若干頬を染めているように見えますが、
彼女には、彼の真意が読めているのでしょうか?

場面変わり、木の覆い茂る山々に囲まれた場所。
並盛の広さというか、自然の豊かさは凄いなと改めて思ったことは秘密です。
そこの、ある1箇所から煙が高く立ち上っています。

その煙目掛け、足から炎を放出して飛んで移動してきたのは桔梗とブルーベルでした。

桔梗:『やはりあれは…』

なにかを察したらしい桔梗は、ブルーベルと共にその地点へと降り立ちます。
と、サラサラサラと霧が形作るように、姿を現したのはトリカブトでした。

桔梗:『ご苦労ですトリカブト』
   『守ってくれていたのですね』

言いながら桔梗が寄越した視線の先には、巨大な繭のようなものと
その中で一人立っている、白い1対の翼の生えた人影がありました。

ブルーベル:『これが瞑想?』
桔梗:『ブルーベル』 『邪魔をしてはいけない 向こうへ行きましょう』
ブルーベル:『…すごいね…はじめて見た……』
桔梗:『本来は 本部の最深部での儀式ですし 最近は行われていませんからね…』
ブルーベル:『あーやって パラレルワールドをのぞくんだね』
桔梗:『実際は 入江正一が言っていた程 簡単なものではありません… 無理をなさらなければいいのだが…』

静かに会話を交わすブルーベルと桔梗。
と、不意にザバババッという音を立て繭が一気に割れます。
現れたのは、ハアハアと荒い息をついた白蘭。

白蘭:『…………』 『見つけた…』
   『川平という』 『不動産屋だ』

パラレルワールドって凄いですね!
でもそれ以上に、数え切れない可能性があるのに「川平不動産」を導き出すことが凄いです。
とはいえ、この辺りは深く考えると大変なことになりますからサラッと流しましょう。

ひたと前を見据える白蘭の鋭い眼光で以下次号!!

思ったよりもあっさりとデイジーを攻略してしまいました。
流石はヒバリといったところでしょうか。
どうでもよいですが、ツナが今回「雲雀さん」と言っていたことに地味に驚きました。
今までは「ヒバリさん」だったのですが、これから先変えるのかな?

デイジーの今後の処遇や川平のおじさんの動向、そして何より
白蘭たちの追撃が気になります。
ボンゴレサイドとしては、ツナたちがどう動くのかということやフランや骸の現状も知りたいですし、
スクアーロやディーノ、ヒバリたちとも早く合流して欲しいところです。

今月は、特にたくさんのREBORN関連の記事が載っているのですが、
人気マフィアをフィーチャーしたキャラDVDが、来年4月頃発売予定だそうです。
予価2,940円とは割りと手頃ですね。
Vジャンプ12月号では、リボーンゲームを特集した冊子がつき、
10月30日にはリボーン特別総集編『ボンゴレ・ファミリア』が発売となり、
次週も表紙&Cカラーでの登場とのこと。楽しみです。

蛇足ですが。
以前から少しずつ漏れてはいましたが、黒子のバスケが熱いです。
特に、今号のラストは素晴らしかったです。
「勝てる気がしねぇ」と言ってから2日程で「さくっと勝ってやる」という
火神の記憶力にはツッコまない方向で行きたいと。

ちなみに、この作品を初めて見たのは、2007年の赤マルに掲載されていた読み切り版でした。
今のと若干設定が異なっていたのですが、かなり印象に残っています。
ですので連載開始時には、先ずその長いインターバルに驚きました(笑)。
キャラ設定などは今の方が好きです。機会があれば、作品紹介をしたいと思います。

 更に余談ですが、同じように赤マルと本誌に読み切りが掲載され、印象に残った作品に
 とある国の王子がサッカーをしに来日する「CROWN!」があります。
 この作品もまた、半年くらい間を空けての掲載となり、王子のキャラ設定に
 変更が見られたのですが…これに関しては、前の設定の方が好きでした。

REBORNだけでなく、黒子のバスケもCカラーの次号に期待が膨らみます。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ45号 KHR 標的260『修羅開匣』

2009-10-04 00:08:14 | 雑誌[J]
表紙に超死ぬ気モードでX BURNER を放つツナと
リボーン、そしてナッツが登場の今号。
ツナがとてもカッコよいです。

そして、ポスター巻頭カラーでは、黒曜編・ヴァリアー編・未来編での
登場人物が勢ぞろいしています。いつものツナの表情は可愛いですし、
幻騎士やランチアが普通にいることが嬉しいです。
入江はちょっと残念なことになっていますが(笑)。
ラルのスリットは悩殺のレベルを超えていると思います。
それにしても、こうしてみるとやはり、キャラが多いですね。

さて本編。

川平:『真6弔花は行ってしまったよう』 『これで しばらくは大丈夫でしょう』

店の中に入ってきつつ、そう告げた川平のおじさんの言葉に
ほっと安堵の溜息を吐くユニと京子、ツナ。
口をバッテンで塞がれているランボを持っている獄寺の無表情っぷりが面白いです。

川平:『しかし 白蘭ってのもひどい男だ』
   『こんな いたいけな娘を』 『殺人集団をつかって追い回すとはねえ』

ユニを見ながらの言葉に、『なんで そんなにオレ達のことを知って…』 と聞きかけたツナですが
それを遮って川平のおじさんは言葉を続けます。

川平:『ああ そーだ…』 『並中へ向かう学ランの子を見たなあ お仲間?』
ツナ:『!』 『ヒバリさんのことだ!!』
   『ディーノさんと 並中に落ちた真6弔花を倒しに行ったんです!!』
川平:『大丈夫かねえ?』
   『彼らの力を あなどっていないといいんだが』
ツナ:『!』 (彼らの…力…?)

どうやら川平のおじさんは、ツナたちの知らないことまで御存知のようですね。
白蘭や真6弔花の能力なども把握済みなのでしょうか。もしかしたら、真6弔花の
最後の一人、復讐者の牢獄に居る人物や、骸やフランのことも知っているのもと考えてしまいます。

場面変わり並中では、デイジーを中心とした爆発のようなものが起きていました。
その風の中から現れたのは、両肩に翼のような炎を纏い、肌はウロコのようなものに覆われ
また足の先がカエルのようなものに変化した姿のデイジーでした。

デイジー:『吐いてもらうよ』
     『ユニ様を何処に隠してるの?』

炎の余波で髪が煽られ、逆立って居るのがおどろおどろしいです。

『人間じゃないのか!?』 という草壁の叫びに対し、
『修羅開匣は 体に埋めこまれた匣の開匣によって』 『肉体そのものを最強兵器に変えるんだよ』
答えるデイジー。
目の窪みがより深くなり、目つきも爬虫類的に変化しています。

ディーノ:『こいつは驚いたぜ……たしかに そのナリじゃ…』 『ある意味 人間超えてるかもな』

もしかすると、修羅開匣を行なうことのできる適合者は、希少なのでしょうか。
これに耐えられるほどの人物が真6弔花なのだとしたら、まさしく彼らは「超人」なのかも
しれません。
また、デイジーがカエルのモチーフと仮定すると、アルコバレーノの相棒ペットのように
真6弔花もまた、それぞれモチーフとなる動物が居るのかもしれませんね。

と、不意にディーノのもとへツナから通信が入ります。

ツナ:『ディーノさん!?』
ディーノ:『!』 『ツナか!?』
ツナ:『よかった無事だっ!!あの…敵は並中にいたんですか?』
ディーノ:『ああ 目の前に化け物みてーなデイジーってのがいる』
ツナ:『え゛!?』
ディーノ:『そっちはどーなんだ? ユニは無事だろうな』
ツナ:『はい……ただ…ザクロにアジトがやられて…』 『オレ達を逃がすために残ったスクアーロが……』
ディーノ:『何!?』
ヒバリ:『!!』

ツナの言葉に目を見開くディーノと、表情は変えずとも反応するヒバリ。
あれ?ヒバリも通信機つけたままなんでしょうか?(←聞くな)

ツナ:『今…オレ達……5丁目の川平不動産て所に避難しています…』
ディーノ:『わかった』
ツナ:『あの…そっちは…』
ディーノ:『まて!』

ツナの言葉を遮り、強制的に会話を止めるディーノ。
その目の前には、ボオオッと炎を噴出させるデイジーの姿がありました。

デイジー:『仲間と話してるよね…』 『ユニ様もそこにいるんだよね…』
     『何処だよ!!』

まるでカエルのような格好で、両肩の炎の翼を使いディーノ目掛けて襲い掛かるデイジーを、
『ツナ』 『後で連絡する』 と短く告げたディーノはジャンプで回避します。
そのままの勢いで飛ぶデイジーの速さを目の当たりにしたディーノは

ディーノ:『こうなりゃ全力でいくぜ!!』 『スクーデリア!!』
『天馬超翔(ペガソ・スーペル・サルト・ヴォランテ)!!!』

開匣し、飛び出した天馬に炎の翼が生え、ペガサス状態となりました。
こうなったら、額部分から角が生えてユニコーン状態になってもおかしくはないと思います(ぉ。
なんというか、ディーノらしいですね(笑)。
この翼に触れた物は『みな切り裂かれ、調和によりて 炎となり灰と化す』のだそうです。

驚くデイジーの左腕を、天馬の翼が切り裂きます。

ディーノ:『悪く思うなよ』

笑うディーノですが、

デイジー:『やっぱり今の…』 『知ってるよ』

腕を切り落とされたというのに、不気味な笑みを浮かべるデイジー。
疑問符を浮かべるディーノですが、戦いを見守るロマーリオや草壁の目の前には
千切れたデイジーの腕が形を変え、天馬に巻きつき動きを封じているという
信じられない光景が繰り広げられていました。

ディーノ:(あの腕は天馬超翔により朽ちるはず…どうなっている!?)

訳が分からずにいるディーノの視線の先、ドサッと地面に倒れこむ天馬。
その遥か無効を旋回するデイジーの左腕が、あっという間に再生していきます。
なるほど、やはり人間を辞めてしまわれている意味での「人間を超えた存在」なのでしょうか。

ディーノ:『おもしれえ』 『こい!』
     『個人的には匣戦闘(バトル)より』 『肉弾戦の方が好きだぜ』
デイジー:『僕チンも』

リングの炎を、鞭全体へと亘らせ、構えるディーノに、
旋回した勢いのまま真正面から突っ込んでくるデイジー。

『光速天翔(サルト・ヴォランテ・ヴェローチェ・コメ・ルーチェ)!!!』

ディーノが繰り出したのは、鞭を高速で繰り出す奥義。
その威力により、地面が巻き上がりますが

デイジー:『上下右右下前 左右下右上下 左左右下左下』 『右下左上上 左右下下上 上右左下上』

デイジーはその鞭の軌道を読みきり、すべて避けてしまいます。

ディーノ:『!!』(この見切りは反射神経のレベルじゃない!!技がすでに攻略されている!?)

一瞬、無傷のまま自分に突っ込んでくるデイジーの顔に白蘭の顔がダブって見えたディーノは
(まさか!!) と何かに気付きます。
が、次の瞬間。ドッという鈍い音と共に、ディーノの腹に突きたてられるデイジーの左腕。

ディーノ:(…白蘭の奴…) (パラレルワールドで オレの技と すでに遭遇していたんだな…)
     (それを分析し 攻略法を真6弔花に伝授していたんだ…)
     (スクアーロ…… お前も それでやられたんだな……)

口から血を滴らせながら、そう思いを馳せるディーノですが、
腹の部分からブシャッと血が吹き出し、『う゛』 という呻き声と共に前のめりに倒れ掛かります。
…いくらパラレルワールドで遭遇しているとはいえ、「上下右右…」レベルで
覚えられているのはいかがなものかと思うなんてことは言ってません。
毎回同じ方向にしか鞭を振るってないのかなんてことは言ってませんよ言ってません。

ロマーリオ:『おいボス!!』
草壁:『ディーノさん!!』

叫ぶ二人の目の前、立つ力を失いガクッとデイジーにもたれかかる様にくず折れるディーノですが
デイジーの左手はまだディーノの腹に刺さったままです。

デイジー:『もっと痛くしないと ユニ様の居場所吐かないよね』

言いながらグリッと手を動かすデイジーに、『ぐっ』 『ぐあ!!』 と苦悶の声を上げるディーノ。
『内臓を潰してくよ』 と告げたデイジーですが、次の瞬間

デイジー:『ぶっ』

ヒバリの腕の一振りで吹っ飛ばされます。校舎の壁に激突し、鼻と口から血を流すデイジーは
何が起こったのか、いまいち把握していない様子。

ヒバリ:『ねぇ君達』 『並中で暴れるの』 『やめてくれる?』
    『君達には 制裁を与えなきゃね』

トンファーを構えたまま、静かに言い放ったヒバリは、デイジーの腕が引き抜かれた際に
そのまま地面に倒れ伏したディーノを蹴り、ロマーリオの方へ寄越します。
思わず『ぐあっ』 と声を漏らすディーノですが

草壁:『恭さん!!』 『何てことを!!』
ディーノ:『へへっ…借りができちまったぜ』
     『助けたのさ…』 『…あいつなりのやり方でな…』

苦笑しつつそう告げるディーノは、弟子のことをよく分かって…
というか、それで納得してよいものか否か;

ディーノ:『やっぱあいつにも 初代守護者に似てるトコあるな…』
草壁:『!?』 『初代ボンゴレ 雲の守護者にですか!?』
ディーノ:『ああ…』

初代雲の守護者は ある国の秘密諜報部のトップだったが
誰にも迎合することはなく 一人でいることを好み ファミリーと足並みを揃えることはなかった…
だが ひとたび ボンゴレI世(プリーモ)の正義と 己の正義とが重なった時には
誰よりも多くの敵を倒し 誰よりも味方に優しかったという


ボンゴレI世と背中合わせの初代雲の守護者の絵がなんとも言えません。
そして、「誰よりも 味方に優しかった」という部分が想像できずに
悶絶しております。もしかして、先程のヒバリの行動も、その優しさに
なぞらえたものなのでしょうか?
だとしたら、少し優しさの定義を見直すことを薦めたいです、ディーノに。

ヒバリ:『いくよ ロール』 『形態変化(カンビオ・フォルマ)』

ボンゴレ匣と融合した状態のバリネズミに、そう声をかけるヒバリ。
ちゃんと名前を付けたのですね。ロールとは、可愛らしいです。
そういえば、全員が自然にヒバードと呼んでいる鳥には、ヒバリは名前を付けたのでしょうか。

ロール:『クピィイイイ!!』

ヒバリに応えるように鳴いたロールの目が鋭く変化し、やがて全身が光に包まれます。
人差し指を立てた状態のひばりの右手に降りてきたのは

ディーノ:『そう…あれが恭弥のボンゴレ匣』
『なにものにも囚われず 我が道をいく浮雲と謳われた アラウディの手錠!!!』

ヒバリと同じ顔でありながら、どうやら金髪らしい初代雲の守護者をバックに、
彼と同じ、手錠をを手にしたヒバリの姿で以下次号!!

アオリで『最強の武器を手に、いざ取締り開始(反撃スタート)!!』 とありますが、
手錠って武器でしたっけ?とツッコんでは負けですか?
投げるとか、隙を突いて手か足に手錠をかませてフルボッコくらいしか思いつきません;
「取締り」と書いて「反撃」と読ませるとは、流石に思いませんでした。
ボンゴレが元々自警団としての顔を持つこと、ヒバリが風紀委員として風紀を
取り締まることが信条であることを考えれば、なるほどといった感じですね。

次号予告の「両面センターカラー」も気になりますが、それ以上に
「雲雀の手錠がデイジーを襲う!! 」のも気になります。
手錠って武器でしたっけ?(2回目)

アラウディというのは、初代雲の守護者の名前でよいのでしょうか。
ということは、朝利雨月というのも、初代雨の守護者の名前だったのかな?(←今更)

並中で暴れるなと言った御本人が、その場所で大暴れしそうな予感がしますが、
XANXUSの誕生日と同じ、10月10日(土)発売の次号が楽しみで仕方ないです。

アニメでは「怪物づかいツナ!」がプチアニメ化するらしいですし、
新刊26巻も発売されて益々盛り上がっていますね。
それにしても、コミックスは加筆修正が多過ぎて驚きます。
本誌を読まれていなかった方は、かなり印象が違うと思います。
コミックスだけご覧になった方はもちろん、本誌をご覧になっていた方の反応も気になります。

なにはともあれ、次回も楽しみです!