箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

WJ35号 KHR 標的251『チョイス終了』

2009-07-25 13:00:19 | 雑誌[J]
桔梗の花の向こう側、隊服に身を包み、真6弔花式の敬礼のような
ポーズの桔梗が表紙の今号。標的248に引き続き、タイトルにビックリしました。

本編は、一部が破壊され黒煙を上げるボンゴレ基地と、その上空に佇む桔梗からスタートです。
桔梗の意識がそれている間に、ビルの陰へと身を隠すように逃げ続ける入江は、
息も荒くヨロけてはいますがなんとか走り続けています。

入江:『何を言ってるんだ 綱吉君…』 『僕のことより 先に敵の標的(ターゲット)を倒すんだ!!』
ツナ:『仲間を見捨てるわけにはいかない!』

ツナのその言葉と想いに、はっとした表情になるクロームと
ツナをじっとみやるリボーンが印象的です。

山本:『行ってくれツナ!』 『標的(ターゲット)はオレ一人で充分だ!!』
正一:『……君達…』

刀を構えたままの山本の力強い言葉に、血を流し顔面蒼白になっている入江は
それ以上告げる言葉を持たないようです。

ツナ:『山本 たのむ』
   (間に合ってくれ!!)

直ちに方向転換し、ボンゴレ基地へと全速力で向かうツナ。その炎を
レーダーで捉えた桔梗に、焦りの色は見られません。

桔梗:『ハハン』 『ボンゴレ世(デーチモ)が 作戦変更で引き返してきますか…』
   『ですが 時すでに遅しですよ』

桔梗のその視線は、なおも走り続ける入江を既に捉えていました。

桔梗:『あの標的の炎(ターゲットマーカー)を消すことなど 赤子の手をひねるより簡単です』
   『白蘭様 よろしいですね』 『あなたの旧い友人を殺します』

笑っているような表情でそう告げた桔梗の眼光の鋭さが恐ろしいです。
そして白蘭は、目を開けた状態で口元に笑みを浮かべたまま言葉を発しません。
しかし、それを了承の意と取ったのでしょう。
桔梗は、マーレリングを用いての攻撃態勢に入ります。

同じ頃、ミルフィオーレ基地では山本がバリアにヒビを入れることに成功していました。

デイジー:『あ…』
山本:『よし!!次でいける!!』 『間に合えよ!!』

ぬいぐるみを抱きしめ、身を竦めるデイジーに構うことなく
すかさず刀を右手に持ち替え、技を繰り出す山本。

時雨蒼燕流 特式十の型 燕特攻!!!

ドギャンッという大きな破壊音を立てて砕け散ったバリア。
障壁を破壊することに成功した山本は、『ぼばっ』 と驚きの声を上げる
デイジーに向かい、更に攻撃するために向かっていきます。
(仕止めてみせる!!) という彼の意気込みがなんだか恐ろしいです。

そして。抜けるような青空に向かい聳え立つビル群の中。
ドッという音と共に飛び散る血飛沫。

入江の左わき腹を、桔梗が放った蔓が貫きました。
無表情のリボーン、白蘭、ヒバリ、スクアーロと
青褪めた顔の了平、バジル。
彼らの見守る中、ゆっくりと倒れていく入江。

そして、ズザアッ地面に倒れ伏した直後にようやく到着したツナは、
血を流し、目を閉じている入江の姿を認めます。

ツナ:『正一!!』

青褪め、叫ぶツナに、背後に現れた桔梗が声をかけます。

桔梗:『ハハン』 『もう 終わりましたよ』
ツナ:『おまえ!!』

激昂して桔梗の元へと一瞬で移動し、肘で攻撃したツナですが、
桔梗は冷静に腕で防ぎます。

桔梗:『もう終わりと言ったでしょう』 『あなたと闘う理由はありません』
ツナ:『く…』

静かにそう告げた桔梗に背を向け、『正一!!』 とツナは
入江の元へ向かおうとしますが、『お待ちください』 と言いながら
現れたチェルベッロに進路を塞がれます。

チェル:『入江氏の標的の炎(ターゲットマーカー)を厳密にチェック致しますので おさがりください』
ツナ:『くっ…こんな時に…!!』

あくまで審判として行動するチェルベッロに、手を出せずに焦るツナ。
そんな時、山本から通信が入ります。

山本から通信が入る

山本:『ツナ!!』 『こっちも倒したぜ』
ツナ:『!!』

ミルフィオーレ基地では、刀を持ち立っている山本の目の前、
床に倒れているデイジーに対し、チェルベッロが入江と同じように
消滅した標的の炎のチェックをしています。
敵の標的も同時に倒れているこの状況。思いがけない展開に、
『まさか…』 『ドロー 引き分けか!?』と驚きの表情を隠せないディーノたち。

獄寺:『野球バカにしては…』 『よくやったじゃねーか』
ツナ:『!』

と、ツナの元へ獄寺が姿を現します。
左腕を右手で押さえつつ、歩いて登場した彼の近くの地面に降り立ったツナは
超死ぬ気モードを解除し、駆け寄ります。
お言葉ですが、「よくやってないのは獄寺自身だけだと思う」なんてことは
言ってはダメでしょうか。

ツナ:『獄寺君 無事だったんだね!!』
獄寺:『申しわけありません 10代目!!』
ツナ:『よかった!!本当によかった!!』

桔梗からの攻撃を受けたらしい状況を、音のみで拾っていたからでしょうか、
ツナは獄寺がたいした怪我も負わずにいたことを本当に喜んでいます。

獄寺:『オレなんかより……』 『入江の野郎が……』
ツナ:『!!』

その言葉に、改めて視線を入江に戻すツナ。
入江の傍らに膝をついたチェルベッロの説明によると、

チェルベッロ:『標的の炎(ターゲットマーカー)は体内の全生命エネルギーが2%以下になると消滅します』
       『入江氏の標的の炎は 2%を大きく下回り 下降し続けているため』 『消滅と認めます』
ツナ:『そんな…』
   『正一君!!しっかりして!!』 『死んじゃだめだ!!』

入江から身を離したチェルベッロに代わり、入江の横に座り込み呼びかけるツナ。
そして、ミルフィオーレ基地のチェルベッロから通信が入ります。

チェルベッロ:『こちらもです』
      『デイジー氏の標的の炎も』 『消滅と認めます』
ツナ:『…………』
ディーノ:『では やはり…』
スクアーロ:『引き分け(ドロー)』
桔梗:『ハハン』 『早とちりですよ 審判』

青褪めるツナとディーノ、険しい顔のスクアーロに対し
桔梗と白蘭は笑顔です。

デイジー:『う~ん』
山本:『!!』
チェルベッロ:『!!』

不意に声を上げたデイジー。そして、

デイジー:『やっぱり死ねないのか~』

そういいながら身を起こした彼の左胸には、再び標的の炎が燃え盛っていました。

フゥ太:『わっ!!』
クローム:『!!』
ジャンニーニ:『ひゃあっ!』
了平:『蘇った!!!』
山本:『そんな…トドメはさしてねーが』 『完全に倒したはず!!』

驚くボンゴレサイド。
了平が一番恐怖を抱いているようなのが意外です。
そして、山本は相変わらず恐ろしいです;


桔梗:『デイジーは"不死身の肉体(アンデッドボディ)"を有していましてね』
  :『死ねないのが悩みだという 変わった男なのです』

ツナたちから少し離れたところに降り立ち、そう告げた桔梗。
その横には、霧のような黒い影が集まってきています。

バジル:『不死身だなんて…』 『そんなバカなこと!!』
リボーン:『ありえねーな』
桔梗:『おわかりいただけましたか?これが真6弔花の真の力(リアルパウワー)なのです』

堂々とそう告げる桔梗。そして、その横には、トリカブトの姿がありました。
ありえないなんてことはありえ(略)という言葉を、性懲りもなく思い出しておりますが。

『また死ねなかった…』 と呟くデイジーの近くにいるチェルベッロ、
そして、ツナたちの傍にいるチェルベッロ。この二人が何事か話します。そして。

チェルベッロ:『これにより チョイスバトルの勝者が決まりました』

入江の傍に屈み込んでいるツナにもその声は聞こえているのでしょうか。
絶望感と焦りの表情を浮かべているツナに対し、白蘭は余裕で目を閉じ、次の言葉を待っています。

チェルベッロ:『勝者は――』 『ミルフィオーレファミリーです!!』

『イエーイ』 と白蘭の横で歓声を上げるブルーベルを筆頭に、
笑顔が溢れ喜びの雰囲気に包まれるミルフィオーレ側の観客席。
一方、ボンゴレ側の観客席は、衝撃と焦りに襲われているようです。

ツナ:『正一君 しっかりして…!!』

入江に声をかけるツナ。ですが入江は目を閉じたまま、微動だにしません。
その姿に、益々焦燥感を募らせるツナ。

ツナ:『正一君…!?』 『正一君―――!!!』

倒れた入江に必死に呼びかけ続けるツナの叫びで以下次号!!

まさか、今号で決着するとは思いませんでした。
しかも思いの外あっさりと終了してしまいましたね。
結局、獄寺のボンゴレ匣のお披露目もなく、トリカブトの「真実の目」の詳細も
分からないままです。
また、獄寺のベルト部分には植物の蔓が見えることから、彼は
桔梗から受けた匣封じの技を破れず仕舞いだったようです。

デイジーの力が不死身の肉体というのも少し驚きました。
山本がバリアを破ってから彼を倒すまで、そう時間と労力がかかってないところをみると
攻撃力は低いのでしょうか。
だとすれば、やはりツナが零地点突破・初代エディションで凍らせた方が
よかったのではとか思ってしまいます。

現在、瀕死に陥っている入江ですが、幻騎士のときと違い
彼は助かるだろうとどこか楽観視してしまっています。
また、「殺す」と宣言した桔梗が実際には入江を殺さなかったことに
違和感を感じている一方、もしかしたら幻騎士も抹殺されていないのではないかと
淡い希望が芽生えました。

そして今回、ミルフィオーレの勝利が宣言されましたが、展開的にはリング争奪戦と似ているなと思いました。
あの時も、一度ボンゴレリングはすべてXANXUSの手に渡りましたが、
XANXUSがボンゴレの血を継承していないという理由で、最終的にツナの勝利となりました。
今回明らかに違う点を言えば、「審判により、ミルフィオーレが勝者と認められた状態で
終わった」ということでしょうか。

ただ今後、獄寺ももちろんですが、他の守護者のボンゴレ匣のお披露目と
真6弔花の全員の能力の解説や人物の掘り下げはあると思う…というより
あって欲しいので、これからどんな展開になるかが非常に気になります。
次回どうなるかが全然読めないので、期待ばかりが膨らみます。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ34号 KHR 標的250『抵抗』

2009-07-19 02:06:57 | 雑誌[J]
センターカラーの今号は、土曜日発売ということもあってか、
リボアニ「アルコバレーノ編」開幕記念の表紙となっています。
7人の大人アルコバレーノがそれぞれの属性の炎の色をバックに
描かれていますが、光と影のコントラストがハッキリしていて
映画のポスターのようです。タイトルの「REBORN!」も綺麗に7色に
塗り分けられているのが、新鮮な感じがしますね。

さて本編。

今回は、ミルフィオーレの基地ユニットを捉えた山本が
デイジーに突撃するシーンからスタートです。

一直線に向かってくる山本の姿を認め、『わ…きた…』 と呟くデイジーに対し、
『こいつで終わりだ!』 と言いながら、左手で時雨金時を握り斬りかかる山本。
ですがその攻撃は、ミルフィオーレの基地ユニットに突入する寸前、
ババババという激しい音と閃光と共に弾かれます。

山本:『!!』
スクアーロ:『!!』
リボーン:『!!』
ディーノ:『バリアか!!』

驚くボンゴレサイド。それにしても、山本はまたもや壁に阻まれてしまいました。
幻騎士戦と異なり、今回は自滅しなくてよかったと思いました(ぉ)。

デイジー:『…!!』 『あれ…?』 『桔梗?』

デイジーも驚いているようです。どうやら彼も、この仕掛けのことを知らなかったようですね。

桔梗:『ハハン』 『シンプルな 我々の基地ユニットの唯一の緊急装置ですよ』
   『蓄炎(チャージ)した炎エネルギーによって発生するバリアです』
   『幻騎士を倒したその剣士ならば 2分は止められるでしょう』

山本の力をもってしても2分は大丈夫だというバリア。
その言葉を裏付けるように、バリアを破ろうとする山本の攻撃は尽く弾かれます。

桔梗:『2分あれば』 『入江正一を殺すのには お釣りがきますよ』

余裕の笑みを浮かべ、着々とボンゴレ基地ユニットに向け移動し続ける桔梗。
拮抗した時間との勝負になることを見越した上で、予めバリアを仕込んでおいたのでしょうか。
ボンゴレ勢がバリアを破りデイジーの元に辿り着くまで数分。そしてデイジーと戦い、
彼を倒すまで更に数分かかるとして、真6弔花が本気を出せばボンゴレ側の標的を仕留めるには
それで十分ということのようです。
もしくは、デイジーの戦闘力を過小評価しているのでしょうか?

一方、ボンゴレ基地ユニットでは、スパナと入江が山本の状況をチェックしていました。

スパナ:『山本が標的(ターゲット)の寸前で敵のバリアに阻まれてる』
入江:『くっ…やはり一筋縄にはいかないか…』
   『だが桔梗より先に山本君が敵標的(ターゲット)に到着したんだ…』 『きっと先に倒してくれるさ…』

「標的の炎」のせいか、だいぶ息の上がってきた入江ですが、
彼はあくまでツナたちを信じているようです。
ですが、若干楽観視し過ぎている感がありますね。自分の命、そして世界の命運のかかった
バトルにおいて、最悪の事態を考えないというのはどうかと思うのですが…。

と、途端に鳴り響く警報。
桔梗が、600メートルにまで接近したようです。

入江:『レーザートラップは どれだけ取り付けられてる?』
スパナ:『83%取り付け完了』

ビルの壁を、トラップをしかけながら登っていく複数のロボット。
どうやら、地上から等間隔でトラップを配置して行っているようです。
そのカメラが、接近する桔梗の姿を捉えました。

『レーザートラップシステム 目標を捕捉』
入江:『よし!!』 『レーザー発射!!』

入江の声を受け、ビルに取り付けられたトラップから一斉に放出されるレーザー攻撃は、
それに気付いた桔梗を直撃します。
ドォッと起る爆発。

スパナ:『レーザー命中!!』 『出力98%』
入江:『たのむぞ……』

祈るように見守る二人ですが、やがて爆発の中心が見えてきます。
球形のバリアのようなものの中に居る桔梗。レーザーは、その球体にすべて弾かれていました。

桔梗:『ハハン』 『まるでシャワーですね』

そう言った桔梗はスッと身を屈めると、無数の蔓を出し、それを放射状に放ちます。
次の瞬間、ビルの壁に取り付けられていたレーザートラップはすべて破壊されてしまいました。

クローム:『…あ』
白蘭:『♪』

思わず声をあげたクロームと、楽しそうな白蘭。
そして、スパナと入江は流石に驚きながらも、冷静さは失っていませんでした。

スパナ:『……歯がたたない』
入江:『少しでも時間をかせぐんだ』
   『基地を走行モードにする キャタピラを出してくれ』
スパナ:『わかった』

入江は、白蘭とともに遊んだときのゲームのチョイスのように、
やはり基地は走るよう設計していたのですね。
ところで、囮はもうないのでしょうか? 走行モードで基地を移動させつつ、
更に囮を放てば、もう少し時間も稼げる気がするのですが、違うのかな?

と、不意にここで通信が入ります。

『基地は!?』 『そっちはどうなってる!?』
入江:『綱吉君かい?』
ツナ:『ああ』

いまだ居空間内を飛び続けているツナに、入江が状況を説明します。

入江:『…桔梗は目前に迫っている… 最終トラップを破られ もう逃げるしか打つ手はない…』
ツナ:『何だって!?』
入江:『君の方は どうなんだい?』

ツナの状況を把握する入江は、あくまで冷静ですね。

ツナ:『……ダメだ…』 『超高速で異空間を突っ切ろうとしてみたが 脱出もできず トリカブトも現れない…』
   『恐らく奴の狙いはオレの足ドメだ… これじゃ標的(ターゲット)に向かえない!!』
入江:『くうう…』

歪んだ空間内から脱出できないツナの言葉を聞きながら、入江はいよいよ息が上がり
苦しそうです。

入江:『くそう!!』 『ミルフィオーレの戦法の方が 上手だったっていうのか!!』

ドンッと拳を台に叩きつける入江。
その間にも、桔梗はどんどん迫ってきます。

スパナ:『距離300!!』

キャタピラで走行する基地ユニットを追いかける桔梗。

桔梗:『ハハン』 『逃げられませんよ』
ディーノ:『マズイ!!』
バジル:『リングも匣兵器もない入江さん達では…!!』

焦るボンゴレサイド。しかしそのとき、無数のダイナマイトが飛んできて、
桔梗の周りで大爆発を起こします。
なおも次々と発射されるダイナマイト。それを放ったのはもちろん獄寺でした。

獄寺:『やらせねえ!!』

獄寺の肩に、何故か後ろ向きに乗った瓜と共に、
バイクでここまで追いついてきたようです。

了平:『おおっ』 『タコヘッド!!』
バジル:『ロケットボムで!?』

獄寺の登場に、一瞬湧くボンゴレサイドですが、

桔梗:『恐ろしく原始的ですね』 『邪魔ですよ』

少しもダメージを負うことなく、桔梗が放った桔梗の蔓は
獄寺が居た場所を直撃し、大きな爆発が起きます。
仮に獄寺に当たっていた場合、ダイナマイトに引火して大変なことに
なったのではないかと思いますが、どうなのでしょう。

入江:『獄寺君!!』
ツナ:『!?』
山本:『!?』

入江の叫びに、ただならぬものを感じ、顔が強張るツナと山本。
そんなことにはお構い無しに、桔梗は淡々と次の動作に移ります。

桔梗:『いよいよメインです』

マーレリングの力を用い、再び桔梗の蔓を放つ桔梗。
それは、ボンゴレ基地ユニットの一部に命中し、基地ユニットは制御を失い
ビルに激突して止まります。

ジャンニーニ:『ああ』
了平:『な…!?』

リボーンやディーノも衝撃を受けています。
そして、言葉どおり激しい衝撃に見舞われた基地ユニット内では、
警報が響き続けていました。

入江:『う…』 『スパナ…』 『スパナ…大丈夫だね…』

散乱したユニット内。気を失い、突っ伏しているスパナに声をかける入江も
眼鏡のレンズが割れ、標的の炎も弱弱しくなっていました。

入江:『敵の狙いは僕だ…』
   『君はここにいた方が安全だ…基地をたのむよ…』

荒い息でそう告げた入江は、なにかを決めているようです。

桔梗:『さて この場合…』 『白蘭様のお好みは標的(ターゲット)をなぶるか一息に消すか…』

宙で腕組みしつつ、そんなことを呟く桔梗の目前で、基地ユニットの扉が開き
そこから入江が飛び出します。どしゃっと倒れながらも、直ぐに立ち上がり、
ダッと駆け出す入江の姿にはクロームやフゥ太も驚いたようですが、
それ以上に絶望感が漂っている感じがします。

白蘭:『ハハハッ 正ちゃんってば』
ザクロ:『バーロー』 『走って逃げる気かぁ?』

基地ユニットという砦すら捨て、身一つで逃げるのは正直得策とは言えないと
思いますが、スパナを巻き込まないためにもこれが最良と判断したのでしょう。

標的の炎に生命力を削られながらも、必死に走り続ける入江の耳に
微かな声が届きます。

『――ション… ―クス…』
入江:『!』
   『綱吉君の…声か?』 『……大丈夫だ…』
   『逃げきって…みせる…!』 『…勝つぞ… 絶対に勝つんだ!!』
了平:『入江!!』

傷だらけになり、意識も朦朧としつつあるのに、勝つという執念を見せる入江の姿を
リボーンやヒバリもじっと見詰めます。
なんら抵抗手段を持たない入江が、走って逃げるという選択をしたのも
勝利を掴むまで自分は絶対倒れないと言う覚悟があったからかもしれません。

桔梗:『やはり 一息にいきましょう』 『せめてもの情けです』

入江の行動に、桔梗もわずかながら心を動かされたのでしょうか。
先程と同じく、マーレリングの力を用い攻撃の準備をしますが、
その瞬間、林立したビルの遥か向こう側から、ズドオオオという爆音と共に
閃光が迸ります。驚き、手を止め振り返る桔梗。
そして、それに気付いたのは彼だけではありませんでした。

山本:『!』
入江:『?』
白蘭:『?』
ディーノ:『なんだ』 『今の地ひびきは……!』

ミルフィオーレ基地ユニット近くにいる山本にまで届いた衝撃音。
その原因が分からずうろたえるギャラリーの元に、静かな声が響きます。

ツナ:『異空間を脱出した』
ディーノ:『ツナか!!』
『あ…あれは…』 『あの破壊の跡は……』

X BURNER!!!

ギャラリーの目の前の現れたのは、周囲の多数のビルが瓦礫と化した中
一人宙に浮かんだツナの姿でした。
どうやら、異空間ごと吹き飛ばしたようです。

雷属性の"硬化"の炎でコーティングされた上、幾重にも連なり林立していたビルを、
いとも簡単に一気に破壊してしまう程、X BURNER は威力をあげたのですね。
今回、このバトルフィールドに一般人が居なくて一番助かったのは
ツナ自身かもしれません。
そして、ツナはこのX BURNER の威力を制御する力を身に着けなければ
普通の戦いにおいてはこの技は使えないと思います。
なにも考えず最大出力にしてしまうと、ツナが闘う度に普通に多数の建物と多くの人が
吹き飛んでしまいます;

そんなツナの報告を聞いた入江は、ふらつきながらなおも走り続けていました。
しかし、既に真っ直ぐ走ることすら困難なようです。
胸の標的の炎も、かなり勢いをなくしています。

入江:『よくやった 綱吉君…』 『山本君と 標的(ターゲット)を倒すんだ……』

あくまで指揮官としての役割を忘れず、指示を出す入江ですが、
直後、ガクンと倒れ、その場に膝をついてしまいます。

入江:『くそっ』 『これしき…』

悪態を吐きながらも、更に立ち上がろうとした入江の耳に飛び込んできたのは
『ダメだ!!』 というツナの言葉でした。

ツナ:『山本!!』

変わらず左手に持った時雨金時を振りかざしバリアを破ろうとしている
山本へと、ツナは話す対象を切り替えます。

ツナ:『敵標的(ターゲット)は頼んだ!!』 『オレは 正一のいる基地に戻る!!』

険しい顔で、総宣言したツナで以下次号!!

獄寺がちゃんとバイクで追いかけてきてくれて嬉しかったのですが、
あっという間に再び封じられてしまったことに涙が出そうでした。
前回桔梗の蔓に封じられた匣ですが、今回の桔梗からの攻撃で
無効化されないかなと密かに期待しています。
それ以前に、ダイナマイトの引火をどう防いだかも気になっているなんて
言ってませんよ、言ってません。

入江が「ミルフィオーレの戦法の方が…」と語っていましたが、チョイス序盤から
ミルフィオーレが攻め、ボンゴレは守りという感じが強くしていました。
しかしながらそれは、ミルフィオーレ側の個々の戦力が、ボンゴレ側のそれよりも
高いというのが暗黙の了解だったため、特に不思議でもありませんでした。
トリカブトとツナ、幻騎士と山本、桔梗と獄寺がそれぞれ対峙しておきながら、
決着したのは幻騎士と山本のみであるということは、単純にボンゴレサイドの戦士の、
判断力などを含めた総合的な個の戦闘力が劣っていたのではという考えに陥ってしまいます。

ところで、何故山本は左手で刀を持っているのでしょう?
メインは右手だった気がするのですが…どちらでもいけるのでしょうか。

ツナとトリカブトのバトルは、またもや一方的に決着したというか、
トリカブトの実力が分かったようでやっぱり分からないまま一旦収束のようです。
しかしながら、トリカブトを倒した訳ではないので、今度トリカブトが
桔梗と合流するのか、デイジーの元へと戻るのかも気になります。
もしかしたら、ツナと獄寺の共闘が見れるかもしれませんね。

そして、果たしてツナは間に合うのか、獄寺の成長とボンゴレ匣兵器が
見れるのか、山本とデイジーの対決はどうなるのかなど、今後の展開に期待が膨らみます。

そんな今号の表紙の裏には、リボアニ情報が載っていました。
アルコバレーノ編は天野先生企画協力とのことですが、どこまで原作補完話と
位置付けてよいかはまだ分かりませんね。
リボーンは大空が欠番だと言っていましたが、試練の方は大丈夫なのでしょうか?
原作でいまだ明かされていない謎を取り扱うらしいアニメも気になります。
失礼ながら、相変わらず「安心して見れる」と言えない怖さがありますが。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ33号 KHR 標的249『暗雲』

2009-07-11 11:03:38 | 雑誌[J]
ボンゴレ VS ミルフィオーレの『7^3争奪チョイスバトル戦況図!』が
表紙の今号。
直径10Kmの円内に、ボンゴレ側観覧席とミルフィオーレ側観覧席、
そして、ボンゴレ基地とミルフィオーレ基地がそれぞれ
東西南北の端に設置されているようです。
山本はボンゴレ側観覧席に、ツナはミルフィオーレ観覧席に近い位置で
闘ったようですね。

さて本編。
前回のラストで、一気に士気の高まったボンゴレサイド。
胸に標的の炎を灯しながらも、入江は指示を出します。

入江:『ここまでくれば ステルスバイクに乗ってレーダーから隠れる必要はない!!』
   『綱吉君と山本君は 空からコンタクトに映るナビに従って標的(ターゲット)に向かうんだ!!』
ツナ・山本:『了解!!』

山本は両手に持った刀から、ツナはXグローブから噴出される炎により
空を移動します。しかしツナは、ふと周囲の風景に違和感を感じたようです。

一方、ミルフィオーレの攻撃者である桔梗は、現在も囮を破壊してまわっていました。

桔梗:『またしても入江の標的の炎(ターゲットマーカー)を模した囮ですか…』
   『まだまだありそうですね…』

どことなく嬉しそうな桔梗の元へ通信が入ります。

デイジー:『桔梗~』
     『僕チンの方に敵が向かってきてるよ』 『これって王手(チェック)だよねえ…』
桔梗:『ハハン』 『デイジーは理解(わか)っていませんね』
デイジー:『?』

ぬいぐるみを抱き椅子に座ったまま、不安を訴えるデイジーに対し
桔梗は余裕の表情です。

桔梗:『この チェイスバトルは』 『白蘭様が 新世界の王となることを祝うセレモニーでもあるのです』
   『白蘭様は 完全勝利など見飽きておられる』
   『たまには ヒヤリとしていただいた方が楽しめると思っての危機(ピンチ)の演出ですよ』
   『もっとも 私ごときの考え』 『白蘭様は お見通しでしょうがね』
白蘭:『ハハハ』

桔梗の言葉に、アイスクリームでしょうか、おやつを食べながら
笑う白蘭。本当に甘いものが大好きなのですね。
よく太らないななんて言ってませんよ言ってません。
そんな白蘭に寄り添ったまま、寝てしまったブルーベルが可愛いです。

桔梗:『いよいよ ショータイムです』 『白蘭様』

不気味な宣言。
ですが、どうも桔梗の目の周りの黒さに目がいってしまいます。

場面変わり、ボンゴレ基地ではスパナが異常を感じていました。

スパナ:『…ん』 『……やっぱりおかしい』
入江:『どうしたんだいスパナ?』
スパナ:『ボンゴレが標的(ターゲット)から遠ざかっている……』
入江:『え?』

レーダーに映し出されたのは、順調に標的を目指し進む山本と、
標的と真逆の方向へ進むツナの軌跡でした。
山本よりもツナの方が、元々は標的に近い位置に居たようですが、
いまやその距離の差は逆転してしまっています。

入江:『本当だ…綱吉君 どーしたの?』 『コースをはずれてるよ』
ツナ:『そんなはずはない ナビのルート通りに…』
   『!』 『……これは…』
   『さっきから同じ場所を』 『ぐるぐる回っている気がする……』
入江:『な!?』

進むのを止め一旦宙に留まり、周囲を確認したツナの言葉に驚きを隠せない入江。

入江:『こ…こんな時に…』 『コンタクトの故障?』
スパナ:『OH!』

呆然としたような入江と「アイタっ」という感じのスパナがちょっと可愛いです。
ところで、イタリア語の感嘆詞も「OH」なのでしょうか?

一方その頃、小次郎と共に順調に移動していた山本は、その目にミルフィオーレの基地ユニットを捉えます。

山本:『!』 (あれだな)
   『見えたぜ ミルフィオーレの基地ユニットが』 『攻撃していいのか?』
入江:『ちょっと 待ってくれ山本君』
   『綱吉君のコンタクトの調子がおかしいんだ。今 新しいデータを送って修復するから それまで待機だ』
山本:『オッケ』

指示を受け宙で急停止する山本と、それに追従する小次郎の息の合った行動を見ると
相棒匣アニマルと共に闘う未来編の楽しさを再確認しますね。
と、不意にスパナが入江に注意を促します。

スパナ:『正一 レーダーを見ろ』
入江:『!?』
スパナ:『すごい勢いで こちらの囮(デコイ)が破壊されている!』 『もうあと 5機しか残っていない』
入江:『なんだって!?』

更に破壊されていく囮。スパナも心なしか青褪めているように見えます。
『桔梗って男の仕業か!!』と呟く入江の耳に飛び込んできたのは、ブーブーという音。
基地ユニット内に警報が鳴り始めたようです。
そして、その破壊のスピードの早さに焦る入江。

入江:(速い…!!) (このスピードではすぐにここを探しあてられる…)
   (…なぜ、ここにきて…? 嫌な感じがする…)
   (…急ごう…)

ズキンと痛んだ標的の炎(ターゲットマーカー)の灯った胸を無視し、
腹をくくる入江ですが、今回はお腹は痛くならないのかな?(←聞くな)

入江:『山本君!』 『標的(ターゲット)への攻撃を開始してくれ!! すぐに綱吉君も向かわせる!!』
山本:『オッケー!!』

どうでもよいですが、山本は一人のときは「了解」は使わないのですね。
待機と言われて5分も経たないうちに攻撃開始命令を受けた山本ですが、
もちろん指示に従い行動を開始します。

山本:『いくぜっ』
デイジー:『わわっ』

右手に日本刀に変形させた時雨金時、左手に小刀を持ち
デイジーへの急接近を開始した山本と、その姿を見て焦るデイジー。
ボンゴレ側が、一歩リードした感がありますが、ボンゴレ基地では
それに安心するような空気は皆無でした。

スパナ:『……またやられた』 『残る囮(デコイ)は3つ』
    『!!』 『桔梗と基地(ここ)との距離が1㎞を切った…!!』

響き続ける警報と、確実に接近する桔梗の影に焦りを隠せない技術者チーム。
グッとヘッドセットに手をやった入江は、獄寺へと指示を出します。

入江:『獄寺君!!』 『桔梗が 防衛ラインを超えた』

その言葉を、ビルの谷間に一人佇みながら聞いていた獄寺。
その視線の先では、また1つ囮が破壊されていました。

獄寺:『ああ…』 『かすかに 爆発が見えてる』
入江:『相手より先に標的(ターゲット)を倒しさえすればいいんだ』
   『山本君達が 標的(ターゲット)を仕留めるまで奴を足止めしてくれ!!』
獄寺:『んなこと てめーにとやかく言われなくてもわかってる』
   『奴はここから一歩も通さずに倒す』

破壊された囮の近くに、微かに見える桔梗らしき人影。
それを見ていた獄寺ですが、フッとその姿が消えます。
驚く獄寺ですが、次の瞬間、彼の目前に現れたのは桔梗の顔。

桔梗:『ハハン』
獄寺:『ぐっ』(速え!!)

一瞬にして間合いを詰められた獄寺は、すかさず跳び退り
距離をとります。そして、開匣し多数の匣のついたベルトを準備、
『ニャッ』 と鳴きながら登場した瓜と共に戦闘態勢を取ります。
しかし、チョップの構えをして『ハハンッ』 と言いながら再接近した桔梗に
難なく払われてしまう瓜。

瓜:『ニ゛ャ』
獄寺:『瓜!!』
スクアーロ:『よそ見すんなぁ!!』

思わず瓜の方へと視線をやる獄寺にスクアーロが怒鳴りますが、
残念ながらその声は届かないのですよね。
ですが、しっかりと獄寺の戦闘を見守り、口を出さずにいられなかったスクアーロがよかったです。

再度正面から突撃してくる桔梗に気付いた獄寺は、地面に転がり
手刀による攻撃を回避します。そして

獄寺:『ヤロオ!!』

そのままの体勢で桔梗の腹に蹴りを喰らわせる獄寺。
吹っ飛ばされる桔梗ですが、難なく宙で体勢を整えます。
てってってっと獄寺の元へ戻る瓜は、鼻の頭がじぃ~んとしているようです。

瓜:『クシュンッ』
獄寺:『よく耐えたな えらいぜ』

くしゃみをする瓜を労う獄寺ですが、

瓜:『ニ゛ャ』
獄寺:『でっ』

手を差し伸べれば思いっきりガブツと噛まれています。
そしてキッと桔梗を睨む獄寺。
瓜に噛まれたのは桔梗のせいではないと思うのですが…(←そういう問題じゃない)。
目の前に敵がいるのに、その敵から目を離して瓜を構っている場合ではないだろうとは
敢えて言わずにおきます。

獄寺:『てめえ』

眼光鋭く、ひたと見据える獄寺と、その視線を笑みを浮かべて受け止める桔梗。

獄寺:『ここは 通さねえぞ』
   『オレの5つの波動と…』 『New SISTEMA C.A.I.でな!!』

5つの指にはめられたリングすべてに死ぬ気の炎を灯し、一気に開匣しようとする獄寺ですが、

獄寺:『!?』 『んだこりゃ!?』

獄寺のベルトに装着されている匣に、植物の蔓のようなものが巻きついていて
開匣することが出来ません。

バジル:『何かが 匣をふさいでいる!!』 『あれでは開匣できない!!』
リボーン:『獄寺のボンゴレ匣は SISTEMA C.A.I.の延長線上にあるんだ』
     『あれじゃ ボンゴレ匣を封じられたも同じだ』

どうやら、瓜以外の匣は全然まったく1つも開匣できない状態のようです。
…SISTEMA C.A.I.の性質上仕方ないのかもしれませんが、どうして予めある程度
展開しておかなかったのでしょうか;

桔梗:『ハハン』 『失礼します』
獄寺:『なっ!』 『てめっ』 『逃げんのか!?』

その場から高速で立ち去る桔梗に、獄寺は言葉を投げつけることしか出来ません。

桔梗:『華麗ならば 逃走もまた闘争』
獄寺:『!』
白蘭:『ハハハハ』

面白そうな白蘭。桔梗の言葉には思わず笑ってしまいましたが、
彼の中では、華麗さが美学として存在するのでしょうか。

獄寺:『くそうっ!!』 『ぬかれた!!』 『すまねえ入江…』 『くそっ!!』
入江:『了解だ…』 『でも きっと大丈夫だ…』

…獄寺にはツナの右腕として相応しい実力をつけて欲しいといつも願っているのですが、
どうしてこう、口だけというか、いまいち役に立たないというか
残念な役どころが多いのでしょう;
どうしても山本の方が頼りになる印象を受けてしまいます。

SISTEMA C.A.I. を展開する中でなら、獄寺も飛べるのでしょうか?
なんにせよ、この時代の戦闘では、飛ぶことが出来なければ機動力の面でかなり不利ですね。
桔梗を追うこともできないとは、あんまりです。
それにしても、入江の心の広さには感動します。

入江:『ちょうど今 綱吉君のナビが直ったところだ』
スパナ:『これでボンゴレと山本 2人で標的(ターゲット)を攻められる』
入江:『必ず先に標的(ターゲット)を倒せるさ!!』

あくまで、相手チームの標的の炎を先に消した方が勝ちとなるチョイスバトル。
桔梗が入江のもとに辿り着いてしまえば、彼に変な遊び心がない限り
一瞬で入江の炎は消滅してしまうでしょう。
とすれば、その前にデイジーを倒すしかないのですが、ツナと山本なら
桔梗が囮を破壊し尽し、ボンゴレ基地を見つける前にやれると信じているのですね。

前向きに状況を捉え、それを獄寺へと伝える入江とスパナ。
ですが、その希望を打ち砕くような声が飛び込んできます。

ツナ:『…ちがう!』
入江:『…?』
入江:『綱吉君かい?』
ツナ:『ナビが 壊れてるんじゃない!!』
入江:『!!』 『なんだって!?』

変わらず、ビルに囲まれた空間に浮いた状態で静止しているツナは
周囲を窺っているようです。

ツナ:(何かがおかしい… 何だ…この異様な感じ…)

と、不意に周囲の空間が歪み始めます。

スパナ:『正一!』
入江:『?』 『どうした!?』
スパナ:『ボンゴレの 周辺1.5㎞の範囲に異常な炎反応が!』
    『なんだ この歪みは!?』

突如出現した、ツナを中心とした巨大な炎反応。
レーダーからも警告音が響き渡ります。

『哀しき者よ』
ツナ:『!!』 (あいつ!!)

ツナの元に届いた声。それは。

入江:『綱吉君 一体何が起こってるんだ!?そっちの状況を伝えてくれ!!』
ツナ:『トリカブトだ!!』
入江:『え…!?』
ツナ:『まだ奴を 倒せてなかったんだ…』 『恐らくオレは今―――』
   『トリカブトの』 『幻覚空間の中にいる!!』

視線を上げたツナの先、宙に浮かび立ちはだかる巨大なトリカブトの顔と
彼の空間に捕らえられ包囲された状態のツナで以下次号!!

ラストのトリカブトは、まるで戦隊モノのラスボスのようです。
トリカブトの炎が消滅したとき、白蘭や桔梗の反応が割と落ち着いているなとは
思いましたが、流石は真6弔花。あれで終わったわけではなかったのですね。
死ぬ気の炎探知レーダーも、そしてコンタクトのナビすら欺く幻覚の使い手だったとは
思いませんでした。
それにしても、今のツナのこの状況は、観覧席にはどう映っているのでしょう?

今話は、山本と獄寺の対比が凄過ぎて、どうしたらよいか分かりませんでした。
大抵の場合、山本に関する物事は順調に進むのですが、それは彼の性格にも因るのでしょうか。

表紙の戦況図に「ボンゴレ守りの要」と書かれていたのにも関わらず、
「ここから一歩も通さずに倒す」と宣言したにも関わらず、あっさり抜かれて
追うことも出来なかった獄寺に、涙を禁じえません。
バイクで追う、つまり桔梗が残りの囮を破壊してしまう前にボンゴレ基地に戻ることも
しないつもりでしょうか?
となると、出番がここまでになってしまう危険性があるのですが、
流石にそれはないと信じています。

なんにせよ、匣に巻きついた蔓を外さなければどうしようもありませんね。
ツナと山本が、順調に見せ場を作ってきただけに、この展開は痛かったです。
獄寺にも、頼れるボスの右腕としての一面を見せて欲しいと切に願います。

それにしても、幻騎士に繰り出した技を使用すれば、ボンゴレへの侵攻の手を緩めず
獄寺を倒すことも容易だったでしょうに、何故桔梗はそれをしなかったのでしょうか。

一気に緊迫度が増した今号。
いまいち山本の次郎の存在感がないのが気になりますが、獄寺の次の行動と
山本とデイジー、そして再び開始されるトリカブトとツナのバトルに期待が高まります。

なにはともあれ、次回も楽しみです!

WJ32号 KHR 標的248『幻騎士の最期』

2009-07-04 12:50:51 | 雑誌[J]
私服を身に纏った白蘭が表紙の今号は、タイトルにまず驚きました
こんなにあからさまに「最期」を宣言されるのはあまりないことですし、
何より、幻騎士にとっては対ボンゴレ戦にて二度目の敗北ですから、
切られてもおかしくないという状況が、嫌な予感を増幅させます。

さて本編。

前号で幻騎士を撃破した山本。
「ギイヤアアア」という声をあげた後、幻騎士はヘルリングによる
戦力倍増効果を失いながら地上へと落下します。
それを見ながら、(やったぜ オヤジ) と心の中で呼びかける山本には、
以前スクアーロに語ったとおり、時雨蒼燕流に対する想いが感じられます。

了平:『おお!!』
ブルーベル:『あーらら』
ディーノ:『やったな』
リボーン:『山本も 確実にメローネ基地ん時より』 『パワーアップしてるな』

嬉しそうな了平とディーノ、そしてリボーン。
ブルーベルはちょっと呆れ顔ですが、何故か白蘭までもが笑顔です。

山本:『ヒュ~』 『おつかれ 小次郎』

とても嬉しそうに山本は、満面の笑みを浮かべています。
小刀三本の炎力で宙に浮きつつ、時雨金時を竹刀に戻し、小次郎が自由に空を飛びます。
匣に戻された次郎への労いの言葉がないのが寂しいですが、実際の戦闘には
小刀三本は常に推進力に使うため、次郎のサポートが必要ないという事実を
突きつけられそうなので黙っておきます。

ツナ:『山本…勝ったんだね!』
獄寺:『へっ』

超死ぬ気モードから戻り、ちゃんとヘルメットを装着してバイクで移動中のツナと、
待機中の獄寺…は何かを咥えてますが何なのでしょう?
ツナもとても嬉しそうです。

と、不意に聞こえる『なぜだ』の声。

幻騎士:『ボンゴレといい 貴様といい…』 『なぜ トドメをささない……』
山本:『オレ達は 人殺しじゃねーからな』
ツナ:(山本!)
スクアーロ:(ったくあのカス!!)

地面に落下したときのまま、体をうつ伏せにした状態で顔だけを横向きにし
そう告げた山本に、ツナはまた嬉しそうですし、スクアーロは呆れているようです。
その言葉を聞き、暫く無言だった幻騎士ですが、

幻騎士:『後悔するな…』 『オレは白蘭様のために いずれ必ず目的は遂行する』
白蘭:『さすが♪』
山本:『ああ』 『望むところだ』

そこへ、飛びながら移動している桔梗が語りかけます。

桔梗:『強運ですね 幻騎士…』 『我々は ミルフィオーレ一の剣士を失うところでした』
幻騎士:『!』 『桔梗か…』
桔梗:『あなたの話は聞いています』 『ミルフィオーレ結成の立役者であり 白蘭様の陰の右腕』
   『あらゆる隠密作戦を成功させ』 『今回のような重要な戦いには必ず最前線に召集される
    白蘭様がもっとも頼りにする男…』

幻騎士は、「陰の右腕」と称されていたのですね。
それだけ忠義に厚く、強さも兼ね備えた存在だったということが伺えますが、
先週までの幻騎士と今のこの桔梗の持ち上げっぷりは、なんだか恐ろしいです。
それにしても、猿として桔梗と話していたときとはまた口調が異なりますね。
どこまで「猿」を演じきっていたんでしょう彼は;

幻騎士:『当然のこと…』
    『白蘭様は 全てを見通しておられる』 『だからこそ オレに奇跡をお与えになった』
    『誰よりも オレを奇跡に値する人間として信頼しておられるのだ』

なにかに想いを馳せるかのように、静かにそう語る幻騎士ですが、
そんな彼のまとう鎧から、パキッと音を立てて草のようなものが生えてきます。
先端に炎を宿した草は、幻騎士の体のあちこちから姿を現します。

幻騎士:『!!』 『この炎…』 『雲属性の桔梗の葉!?』
山本:『?』

状況が掴めない幻騎士と山本。
そんな幻騎士に対し、空を移動しながら桔梗が言葉を続けます。

桔梗:『ハハン』 『悪く思わないでください 幻騎士』
   『役に立たぬ時に消せるよう 雲の炎で増殖する雲桔梗(カンパヌラ ディ ヌーヴォラ)を鎧に仕込んでおいたのです』
   『白蘭様の命でね』
幻騎士:(!! 白蘭様が!?)

その言葉に衝撃を受ける幻騎士。
先程「ミルフィオーレ一の剣士を失うところだった」と言った舌の根も乾かぬうちに
その人物を消そうとするのですね。

幻騎士:『嘘をつくな桔梗』
桔梗:『嘘ではありませんよ 白蘭様のお考えです』
   『あなたを 猿として扱う時から 指示されていたのです』

二人の会話を聞いている白蘭の表情はよく見えませんが、
口元には笑みが浮かんでいます。

幻騎士:『ありえん!!白蘭様がオレを消すはずがない!!』
    『白蘭様と話したい!!通信をつなげ!!』

どんどん成長し、メキという音を立てて幻騎士を侵食する雲桔梗に構うことなく、
必死にそう告げる幻騎士ですが、山本の前に不意に現れたチェルベッロは、
チョイスバトル参加戦士と観覧者の通信は禁止されているとして、それを許しません。

ところで、彼女たちはどういう理屈で宙に浮いているのでしょう?

桔梗:『信じる信じないは自由ですが』 『あなたは 白蘭様の捨て駒に過ぎぬということです』
幻騎士:『戯れ言をぬかすな!!』 『白蘭様が オレを見捨てることなどありえん!!絶対にない!!』

あくまで淡々と言葉を紡ぐ桔梗に対し、その言葉を信じられず叫ぶ幻騎士。
彼がそこまで白蘭を信じる理由。それは、白蘭が幻騎士を救った過去があったからのようです。

幻騎士:(オレを 絶望の淵から救ってくれたあの方が…
    オレを 死の恐怖から救ってくれた あの方が!!)


思い出すのは、白蘭との出会い。
病院の一角のような隔離された場所。
シンプルなベッドの傍らに立つ、厳重な防護服に身を包んだ二人の医師の視線の先には
体中を包帯に包まれた人物が横たわっていました。

『感染レベル5だ…』
『残念だがこの患者も…』
『ああ…旅行者とは気の毒に…』

そこへ、部屋を遮断していたカーテンのジッパーがいきなり開けて
侵入してきた一人の男。その姿に医師たちは驚き、慌てます。

『な…何だね君は!?』
『防菌スーツも着ずに…』
『この部屋は汚染されているんだぞ!!』

そんな医師たちを、いきなりナイフで刺し殺したその人物は、
何事もなかったかのようにベッドの上の人物に話しかけます。

白蘭:『はじめまして 幻騎士くん』

包帯を巻いていても、血が滲むのは止められないようで、
ベッドのシーツも幻騎士の周りは赤く染まっています。

幻騎士:『……』
白蘭:『へー これが今流行ってる まだワクチンのない不治の病なんだ』
   『急性とは聞いてたけど 2日でこれとは相当進行が早いみたいだね 』

一方的に話を続ける白蘭は、今号の表紙と同じ格好をしていますね。
要は、完全な私服です。

白蘭:『ところで受け付けのカワイイ看護士さんに聞いたんだけど 君』
   『病院に運ばれてから ずっと声もなく 泣きどおしらしいね』
幻騎士:『……』
白蘭:『別に 恥じることはないさ』 『どんな一流の剣士でも 死ぬのは怖いものね』

笑いながら語り続ける白蘭と、その話を声もなく聞いている幻騎士。
ですが、白蘭をみやった幻騎士の左目からは涙が溢れていました。

白蘭:『神様ってのは 無情だと思わないかい?』
   『決して いい行いをした者を長生きさせるわけじゃない』
   『そこの善良なドクターや カワイイ看護士さんも簡単に殺されちゃうし』
   『君のような 立派で人徳のある剣士ですら 修行の遠征中に たかが流行り病で命を失っても知らん顔だ…』

白蘭は、幻騎士の存在だけでなく、彼が遠征中だったことも知っていたのですね。
そして受付の看護士も、やはり殺害されたようです。
「立派で人徳のある剣士」というのを、額面どおり受け取ってよいかは悩みます。
そうであって欲しいとは思うのですが。

白蘭:『僕が神なら そうはしないな』

そういいながら、幻騎士の体に素手で触れた白蘭。
彼が触れた部分からは、新たに血が滲みますが、気にしてはいないようです。

白蘭:『僕は尽くしてくれた子には』 『それだけの見返りを してあげるよ』
   『んね』

そう言ってにっこりと笑う白蘭ですが、次の瞬間にはなんとも恐ろしげな笑みを浮かべます。

白蘭:『君の 病気を治してあげよう』 『後は自分で考えな♪』

幻騎士:(その後…奇跡が起こった)

幻騎士は、この時代にまだなかったはずのワクチンを白蘭により授けられ
一命を取り留めたようです。完全に回復した自分の体に驚く幻騎士ですが、
何故か校則違反ではない眉毛に目がいってしまいます。いつ麿眉になったのでしょう?(←聞くな)

一時は病に貶めた神を恨んだ幻騎士ですが、この出来事により「オレの主は他にいた」と認識したそうです。
そして、新たな神である白蘭のため、力のすべてを捧げることを誓い、すべての命令を実行してきたと。
そんな自分のことを、誰よりも白蘭は知っている。だから自分を見捨てることなどないと。
そう回想する幻騎士を、スピードを上げて容赦なく雲桔梗が侵食していきます。

幻騎士:『がっ』 『ぐああああ!!!』

メキャキャキャと音を立て幻騎士の全身を覆いつくし成長していく雲桔梗に
苦しむ幻騎士。その様子に、山本もようやく事態の異常さに気付いたようです。

山本:『おい 幻騎士!!』 『何だ!?どうしたんだ!?』
入江:『山本君! 幻騎士に一体何が起こってるんだい!?』
山本:『体中に草が生えてる…』 『殺気がねーし …幻騎士の幻覚じゃねえ!』
入江:『何だって!?』
ツナ:『!?』
獄寺:『!?』

山本の説明だけを聞き、何が起こっているのかを想像しなければならないツナたちに対し、
観覧席では実際に山本が見ているのと同じ光景が映し出されています。
青褪めつつも目を放すことができずにいる京子とハルですが、
そんな二人の視界を遮るように、ディーノがスッと体を移動させます。

ディーノ:『毒サソリ』 『何か飲みたい…』
ビアンキ:『…!』
     『オーケー! 向こうに冷蔵庫があったわ 行きましょう!』

グイッと京子と春の頭を抱え込み、画面を見せないようにしながら
その場を移動するビアンキ。大人組の気遣いにほっとします。

幻騎士:『ぐああっ』 『白蘭様がオレを殺すはずはない!!』 『桔梗!!図ったな!!』

鎧を突き破り、自分の体に根をはり増殖を続ける雲桔梗に侵食され、
その痛みに声を上げつつも、幻騎士は白蘭を信じています。
しかしそんな幻騎士を、観覧席の白蘭は子供のような笑顔で見ていました。

白蘭:『ハハハ 相変わらず思い込み激しいな~』 『幻ちゃんは本当によくやってくれたよ 小さい器なりに』
   『でも 僕が飽きちゃったから』 『割るんだ』

「思い込みが激しい」という言葉は、痛い感じがして結構ショックでした。
それだけ一途なのだという風に受け取っておこうと思います。
そして、そんな白蘭の思惑も知らず、彼を信じ続ける幻騎士。

幻騎士:『残念だな桔梗!!白蘭様は必ず またオレを救ってくださる!!』
    『この 幻騎士こそが白蘭様の最も忠実なる僕!!』
桔梗:(救われぬ漢よ 純粋すぎる)

うっすら笑みを浮かべつつ、そう思う桔梗ですが、彼も最早幻騎士にかける言葉を持たないのでしょう。

幻騎士:『我は白蘭様と共にあり!!』
    『がっ』 『ぐ…』 『がは…』

兜を割られ、頭蓋にも侵食された幻騎士は、血を吐き目を見開きつつ
自分の最期を悟ったようです。

幻騎士:(…もう 怖くはない…)
    (死への恐怖はまるでなく… 穏やかだ……)

もう声もあげることもなく、体も動かせない状況の幻騎士ですが
以前病に冒されたときのように涙を流すことはありませんでした。
それは、白蘭が絶対に救ってくれると信じているからでしょうか。

幻騎士:(オレには 神がついているのだからな……)

フッと笑う幻騎士。山本が『幻…』と名前を呼び駆け寄ろうとしたその瞬間。

ドッと盛大にあがる血飛沫。幻騎士を押し潰し成長した雲桔梗は
彼の体があった場所に美しい花を咲かせました。

飛んできた幻騎士の血を顔に受け、絶句する山本と
その様子に衝撃を受けるディーノ、リボーン、ヒバリ、了平、バジル。

山本:『幻騎士――!!』

山本の絶叫。
それを聞いたツナも、事態を把握したのでしょう、ショックを受けているようです。
獄寺は割と冷静な反応を見せていますね。流石です。

スパナ:『……幻騎士の炎反応が……』 『消えた…』
入江:『……』
ツナ:『!そん…な…』
入江:『これが…』 『僕たちが戦っているミルフィオーレの……』 『白蘭サンの正体だ…』

厳しい顔の入江。その言葉を受けて、無言のまま歯を食いしばるツナと
冷静に状況を見ているリボーン。やがて。

ツナ:『勝とう』
   『世界のためとか…7^3とかいわれてもピンとこなかったけど…』
   『白蘭が みんなをひどい目に遭わせてるのは まちがいないんだ!!』

その言葉に、決意を新たにする了平、クローム、獄寺、雲雀、山本。
「守護者達」と書きかけて、ランボが居ないのに気付いたことは秘密です。

入江:『…綱吉君』

家庭教師もニッと笑うほどの力強いツナの言葉に、入江も感銘を受けたようです。

入江:『よし!!』 『一気に たたみかけよう!!』

士気が上がり、状況を整理する入江。

今回のルールでは、標的(ターゲット)を先に倒しさえすれば勝利が決まります。
現在ボンゴレとミルフィオーレは5対2。数的に 2対1で標的(ターゲット)と戦えるボンゴレの方が
1対3で戦わなければならないミルフィオーレよりずっと早く倒せると。
しかも敵の攻撃者(アタッカー)である桔梗は、まだ囮に翻弄されて入江の位置を把握できていない状況は
ボンゴレ側にとって大チャンスです。

入江:『獄寺君は 守備を続行してくれ!!』
   『綱吉君と山本君で 一気に空中から敵標的(ターゲット)を撃破する!!』

指示を飛ばす入江と、それに『おお!!』と応えるツナ、山本、獄寺の三人。
バイクを捨て超死ぬ気モードとなったツナと、宙に浮いたままだった山本は
その場から炎により加速します。

そんな彼らの位置をレーダーでみつつ『……わわ…』と呟く人物。

デイジー:『ヤ…』 『バイよ…』

椅子に座りぬいぐるみを抱えたまま、青褪めた顔で呟くデイジーで以下次号!!

こんなにもはっきりと幻騎士の「最期」が描かれたことに驚きを隠せません。
山本は、自分がどれだけトドメを刺さずとも、必ずといっていいほど
対戦相手が第三者にやられるのを見る羽目になるのですね;
今回は、真6弔花が手を下したということで、スクアーロのときのように
「実は生きていました」とはならない可能性が高いのが辛いです。

幻騎士が修行に出てた時期と、ジッリョネロファミリーに入った時期とは
どちらが先なのでしょう。ジッリョネロに入った経緯も知りたいところです。
また、幻騎士が遠征中に冒された病気自体、その地域一帯を巻き込んだ
白蘭の仕業かと勘繰ってしまっています。
白蘭を倒した後、ツナたちが「あるべき未来」を取り戻した暁には、
幻騎士もそこに居ることを願わずにはいられません。

それにしても、トリカブトの炎が消滅したときに比べ、
白蘭や桔梗の反応がだいぶ違いますね。
トリカブトの正体がいまいち不明なままなのでなんとも言えませんが、
彼にはまだ利用価値があり、許される失態なのかなと。
今回幻騎士が始末されたのは、闘いに負けたからではなく、
本当に白蘭が飽きたからということでしょうか。

余談ですが、ツナが何かを明確に敵とみなし戦おうと決意するときは、
実際の相手の非道な行動から判断することが多いですね。
大義名分を掲げられたところでピンと来ないというのは尤もなのですが、
時としてそれは、被害者あるいは犠牲者が出た後となってしまいます。
等身大の人間の反応として分からないでもないですが、手遅れ感は否めません。
この辺りの判断や決断については、超直感が磨かれればその助けになるかもしれませんね。

デイジーの元へツナと山本が向かっているということは、
時間差はあれど二人でデイジーに立ち向かうということですね。
真6弔花のリーダーである桔梗を、敢えて獄寺一人に迎え撃たせるとは
思いませんでしたが、なんとなくこの展開は、デイジーの炎を消すのに苦労するのかなという
印象を与えますね。

順調にボンゴレサイドが有利に進めているチョイスバトル。

なにはともあれ、次回も楽しみです!