長井こうすけのたたかい日記 

【地域主権・岡山モデル】の構築を先頭に立って提唱する、北区選出の民主党岡山市議会議員・長井孝介の日々の記録です。

いち現在。

2006-11-20 02:12:08 | Weblog
 今週末はずっと、しとしと雨。
でも今日は、以前から固く約束していたバスツアーへ参加。
 N.P.O.法人【おかやまエネルギーの未来を考える会】(エネミラ)
の企画する、自然エネルギー体験エコツアーへ、仲間6人を
連れて行ってきました。

 午前中は美咲町にある【岡山県総合畜産センター】へ行き、
畜産バイオマス利活用に取り組む現場を見学させて頂き、色んな
お話も聴けました。
 畜産バイオマスは、再び土へ還す目的の『堆肥化』と、
一般家庭ゴミと共に焼却処理する行程で生ずる熱を利用して
温水化したり発電したりする『エネルギー化』との二通りの
再利用の方法を取られていました。
 バイオマスというと林業関連の話だとしか思ってなかった
僕にとって、畜産の分野でもこんなに有効な形が作られて
いることを知ることができたのは有益でした。
 残念ながら天気が悪かったため、ここで飼育されている
牛や豚やニワトリたちを身近に見ることが出来ませんでした。
特に豚をこよなく愛する僕にとっては、黒豚君との面会が
叶わなかったのは残念でした。

 午後は鳥取県北栄町の、北条砂丘風力発電所まで行き、
風車の回る現場での見学をさせて貰いました。
 しかしながらこちらも天気の具合が宜しくなかったようで、
9基そびえる立派な風車たちはビクとも動いてませんでした。
 普段の相当の行いの悪さを悔いつつ、“次までには行いを
正し、黒豚君とも風車殿ともしっかりお目にかかれるように…”
と思いながら、一行とサービスエリアで休憩をした後、帰路に
着くと、なんと帰りのバスの中から勢い良く回る風車さんの
勇姿を拝むことが出来ました。ラッキーでした。たまたま風が
来てたそうです。
 やっぱり人生、日々反省です。

 行き帰りのバスの中では、【気候ネットワーク】という団体の
方の、温暖化に関する様々なお話も聴けたし、備前県民局の
方の、行政とN.P.O.団体とのタイアップについての現状や
問題点、今後の展望などについてもお話を頂くことができ、
とても有意義な時間を過ごさせて頂きました。

 たいていの問題は全てそうかもしれませんが、こと環境問題に
ついても考える・話し合うという作業を始めると、それこそ
出口のない、ゴールのない途方も無い質量になってしまうの
ですが、それでもやはり考えなきゃならない問題なのです。
 今日、僕達と一緒に参加していた学生達を観て、正直いって
それほどの問題意識や当事者意識があるようには思えなかった
けど、それでもこうやって何かに参加し、少しでも経験し、頭や
心の何処かに残るモノを作ってくれたら万々歳だと思う。

 手短に、僕の思う所をまとめてみると、大きく2つ。

 誰がどんな風に考え、あるいは実行する如何なる施策も、
特効薬になんて成りようがなく、もしかしたら進歩・進展ゼロの
徒労・自己満足に終わることさえあるかもしれない。それでも
それはそれで良くて、忘れてはならないのは『自分達は大きな
問題に対して、100年・200年単位で取り組んでいる、
いち現在の一員にしか過ぎない』ということを腑に落とすこと
だろうと思う。決してネガティブな意味でなく。産業革命以来、
ほんの数百年のあいだで人間が犯してきた罪は、その何百倍・
何千倍の時を掛けなければ消えてくれない、ということだ。
それに気付かず、現在進行中の罪を止める作業にも着手しな
ければ、今まで溜め込んだ罪に対してなど、いつになっても
手が回らないのだ。

 本当に環境に対して詫びるのならば、僕達は『便利さを
削ってゆく作業』を断行しなければならない、ということ。
例えば今日、その日その時、確かに学び、確かに思い知ったと
しても、僕達は果たして、今後ペットボトルの飲料を手に入れる
ことを止めたり、日常の当たり前になってきた車生活を改めたり
出来るだろうか。罪を知ることと罪を改めることとは決定的に
レベルが違うんだ。罪を知った上で、実際に自分には何が
我慢できるか、どの便利を捨てることができるか、しっかりと
考える必要がある。一つでもいいから、実行に移す必要がある。

 せめてこの2つだけでも忘れずに居なければ、
“環境について考えましょう”“是非、参加させて下さい”と
言っていること自体が嘘っぽく、自己満足にしかならない。
 そんなことを思いながら、ややもするとそこの域から出ようと
しない自分に対し、強い反省を感じずにはいられないのです。